俺の日記

日々、感じた事、色々書きます。
鉄分が強いかも。

寂れた信越線と磯部温泉

2007-08-06 02:17:39 | Weblog
今日は、朝早く目が覚めてしまったので、群馬県の磯部温泉へ出掛けた。
地元の駅から、まずは高崎線で高崎へ・・・
途中の籠原で、15両の電車は前の5両が切り離されて10両になる。
この電車は新型の車両の為、切り離し作業も少ない人手であっという間に終わってしまった。




高崎から、信越線に乗換え。
電車は、2両編成を二つ連結した4両編成。
椅子が7割くらい埋まるくらい人が乗ってた。


しかし、この信越線、信州の「信」の字がありながら、信州へ行けない。
全ての電車が途中の横川止まりだ。
この路線は、長野新幹線の開通によって、特急列車の運転や長距離列車の運転がなくなってしまい、県境にあたる横川より先は、廃止されてしまったのだ。

特急列車が走っていた時代は、信州を結ぶ大動脈だったが、今は盲腸線のような状態。
どこの駅も特急列車が停車できるように、長い編成に対応した広いプラットホームになっているけど、駅にやってくる電車は2両編成か、4両編成の電車だけなのが、大動脈だった信越線が新幹線開通と引き換えにこんな寂しい路線になってしまって、ショックだった。
しかも、関東エリアでありながら、Suicaも使えない、信越線に入るとATSも旧型になり、完全にどうでも良い鉄道になっているのかも知れない。

そして、終点の横川に到着、また広い駅構内に短い編成の電車という光景。
そして、かつて碓氷峠へ伸びる線路があった方向には、終点を示す車止めと(この先線路が無いから、即時停まる意味)即時停止のATSの標識・・・
この先にまだ線路があって特急列車が走っていた時も知っている俺としては、寂しい光景だった。

折り返し、信越線を高崎方面へ、途中、磯部駅で下車。
目当ての磯部温泉に到着だ。
駅を降りたら、また、衝撃的な光景が・・・
人が誰もいない・・・
いたのは、駅前タクシーの運転手さんが客を待っていただけだった。
運転手さんは、磯部駅の掃除のおじさんに、「(タクシー)誰も使わないや~」と言っていた。

温泉街のメインストリートは「シャッター通り」状態・・・
こんな寂しい場所は滅多にない。

駅から5分ほど行った所に、あるのが、「磯部温泉・恵みの湯」公営の施設だ。
スーパー銭湯並みの設備と温泉なのに、なんと、入浴料は¥500円
なかなか安いです。

温泉に入ると、ぬるぬるしたお湯で、少し鉄分の臭いがするいい湯だった。
40度くらいの温いお湯なのに、体が熱くなり汗が出る感じのお湯だった。
お客は、観光客は少なくて、地元の人か、県内の人が多い感じだった。

お風呂に入っていたら、外がゴロゴロ、ピカピカ・・・
雷が来たのだ。
ゴロゴロ鳴って、近くに何度か、落雷。
お風呂は停電してしまった。
明かりが非常灯だけになってしまったが、おっさん達は、「シャワー使えないぞ~」とか言って笑っていた。

雷雨は2時間くらい続いたから、外に出られず、お風呂で待機。
雨も上がったので、温泉から上がった。


さて、帰り道。
磯部駅に戻ると夕方になったせいか更に寂びれ度が増していた。
客や列車の規模に不釣合いな長いプラットホームはやっぱり寂しい。


地方では、新幹線誘致運動が盛んな一方で、並行する在来線の存続や運営の問題が出てくる。
東海道線や高崎線や宇都宮線みたいな過密ダイヤの通勤路線なら新幹線の開通は、通勤輸送に邪魔な特急列車が新幹線になるからありがたいですが、地方では、その路線の華である特急列車が新幹線になり、新幹線の駅の無い地域では、新幹線開通で得るものよりも、反対に失うモノ(列車本数が少なくなる。廃止になる、観光客が通過して行ってしまう)の方が多い。

新幹線開通の華やかな影で、路線の華であった特急列車や長距離列車が無くなり、裏方に回ってしまい、存在の薄くなった在来線(信越線)や駅周辺を感じる小旅行だった。