『人間五十年』
織田信長
織田信長が愛唱した「敦盛(あつもり)」の一節。
信長は、はじめから人生五十年と決めていたようだ。このニヒリズムは、戦国時代、一部の“ばさら者”が愛していた思想だ。
後白河法皇が撰した「梁塵秘抄」や流行した小揺のなかで「死のうは一定」などという無常感が漲っていた。
時代の先端をいく信長は、こういう歌や謡を愛した。同時に信長自身、しを恐れず、神仏も信じなかった。 . . . 本文を読む
「愛さないくらいなら、生きていないほうがよろしい」
◆意味
┣愛する心がなくなったら、生きていないほうがよい。愛する心があるからこそ、人は生きていけるのである。
◆人物名
┣ヘンリー・ドラモンド
◆人物紹介
┣1851~1897年。スコットランド出身の福音教会派の文筆家・説教者・地質学者・探検家。
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「その道のプロにならなければ、情報は集まらない」
言葉/上杉謙信
上杉謙信は、情報を集めることにかけては武田信玄と同じように鋭い感覚を持っていた。
謙信は、他国にスパイを派遣するときは、必ず商人に仕立てた。
それも、越後特産の蝋燭(ろうそく)、金引、鮭の塩引、黄蘗紙(おうばくし)売りなどの商人に仕立てた。
そして派遣したスパイからは、そこの国主の人望、人気、住む人々の人情、地理地形、 . . . 本文を読む
部下指導の心得/1
部下指導の心得/2
部下指導の心得/3
部下指導の心得/4
部下指導の心得/5
部下指導の心得/6
部下指導の心得/7
部下指導の心得/8
部下指導の心得/9
部下指導の心得/10
部下指導の心得/11
部下指導の心得/12 . . . 本文を読む
「経験のない者が説く軍法など、何の役にも立たない」
言葉/前田利常
西田という浪人がある時、利常の納める城下町に来て軍法を教えた。なかなか面白いので、前田利常の部下も大勢門人になった。
これを聞いた利常がこう言った。
「聞けば西田という浪人は、一度も合戦に出たことがないという。一度も戦場に出なくて、なぜ戦争の仕方が説けるのか?そんなものは畳の上の水泳と同じで、なんの役にも立たない。むしろ害 . . . 本文を読む
「部下ほど難しい存在はない」
言葉/真田幸村
智将・真田幸村は、部下を見る眼が鋭く、また心配りが豊かだった。幸村の言葉だ。
「どんなに忠臣でも、一度恥を与えると必ず主人を憎むようになる。忠臣であるほど、その扱いは気をつけなければならない。また諫言をよくする者には、聞く側が聞く時の態度に気をつけなければならない。少なくとも、その諫言によって気分を悪くしたり、あるいはそのことを表情に表すと、諫 . . . 本文を読む
「悲しい顔つきの男は葬式に使え」
言葉/堀秀政
堀秀政はいつも泣き顔をしている部下が一人いた。そばにいると憂鬱になるので皆が嫌がった。なかには、
「あんな顔を見ているとやる気が失われます。追放してください」
という者さえ出た。堀秀政はこう答えた。
「どんな人間にも必ず使い道があるはずだ。あの泣き顔は、私の変わりに葬式に行かせることにしろ」
泣き顔の男は感動した。つまり、殿様の代理で葬式にいけ . . . 本文を読む
「臆病者は使い道がある」
言葉/武田信玄
武田信玄の部下に岩間という侍がいた。ひどく臆病者でいつも戦争を嫌がった。無理やり馬に乗せて連れて行こうとしても、馬の背にしがみついて、
「いやだ!いやだ!」
とわめく。家臣たちは呆れて信玄に、
「こんなやつは首にした方がいいです」
と言った。ところが信玄は首を振った。
「臆病者にも使い道はある」
そう言って岩間に館の留守を命じた。岩間は感動して、留 . . . 本文を読む
「過失者は生まれ変わらせて使え」
言葉/徳川秀忠
徳川秀忠は二代目の将軍だ。どちらかというと損な立場だった。というのは、父親の家康があまりにも優れた人物だったからだ。
また、子供の家光がこれまた優秀で、やる気のある将軍だった。そのため、間の中継ぎ役の秀忠は「父家康に似ないお人よしだ」とか「決断力に乏しい」とか言われていた。
しかし、秀忠は決してそんな人物ではない。絶妙な中継ぎとして徳川家を . . . 本文を読む
「秘密を持たなければ、監察役など不要だ」
言葉/立花宗茂
九州の大名細川忠興が、ある時、九州の猛将「立花宗茂」に訊いた。
「あなたは家中の運営に、まったく苦労なさらないと伺いましたが、なにか秘訣はおありですか?」
宗茂は答えた。
「寝屋で話すことも全部、部下に細大漏らさず告げています。秘密を持たなければ、目付けのような監察役はいりません。したがって、私の家中では人間が人間を監視するというこ . . . 本文を読む
「部下は将棋の駒と思え」
言葉/細川忠興
細川忠興が自分の息子に向かって言った戒めだ。息子が、
「これから私は、部下に対してどのような態度で臨めばよろしゅうございますか?」
と訊いた。忠興は、
「部下は将棋の駒と思え」
と答えた。将棋の駒はそれぞれの働きがある。飛車はよき補佐役、角は思い切って仕事を進める重役、金銀は忠実な中間管理職、桂馬や香車は思い切って仕事をする現場のリーダーだ。が、忠 . . . 本文を読む
「勝った時には褒美を、負けたときには優しい言葉を」
言葉/鍋島直茂
鍋島直茂は、こう言った。
「勝ち戦の時には、褒美をたくさん与えるのが良い。しかし、負け戦のときは、褒美を与えても駄目だ。それよりも優しい言葉をかけるほうが効果がある。優しい言葉というのは、お前たちはいったい何をやっていたんだ!と負け戦の犯人探しで、部下の責任を問い責めるようなことをしないことだ。今日はうまくいかなかったな、 . . . 本文を読む
「新人はまず受付に出せ」
言葉/堀秀政
堀秀政は、新人を採用すると必ず受付に出した。そして訪ねて来る客の応対をさせる。それを三十日ばかり行わせると、今度は行く先々の共をさせた。これはやはり約三十日ほど行う。その後、
「どうだ?勤まりそうか?」
と新人に聞く。勤まらないと言えばすぐに転職を認めた。が、
「そっちで勤まらず、俺のところがいいと思ったらもう一度帰って来い」
と激励した。受付と共の . . . 本文を読む
「よその若者を褒めることは、うちの若者をけなすことだ」
言葉/加藤清正
加藤清正は有名な大名だった。仕えたいという人間が次々と現われ、ある時、優秀な若者が面接を受けた。
重役たちは皆、
「この若者は優秀です。ぜひ、採用しましょう」
と言った。清正は首を振って、こう言った。
「この若者は確かに優秀だ。しかし、この若者を採用するとうちの若者たちが、それではわれわれは優秀ではないのか、だからよそ . . . 本文を読む