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picnic under the branches

映画や本が好きです。

小沢健二『ひふみよ』LIVEレポ①

2010-06-07 01:21:14 | FLIPPER’Sの小部屋

はじめて小沢健二さんのライブに行きました。この日をどれだけ待ちわびたことか…。

三宮でおりて、神戸国際会館に急ぐ。初めてなので見逃しそうだったけど、人がいっぱいいる広場があって、これか!と。

グッズを買いたかったけど、長蛇の列&開演が迫ってきていたので、あきらめる。

席は3階の前の方で、番号は一桁でした。相当遠いかな、と思いましたが、こくさいホール自体がそんな大きなホールでもないので、割と肉眼でもはっきり見えそうな距離。

もうすぐ始まるんだ・・・。とワクワクする。双眼鏡の倍率を合わせたり…。


最初は暗闇のまま、『流れ星ビバップ』から始まりました。その時のファンの盛り上がりっぷりは半端じゃありません。久しぶりに再会できた喜びで、会場中が揺れるほど盛り上がりました。

この曲は私も最も好きな曲のひとつです。早口すぎて歌えない歌なのですが、歌詞は好きで何度も何度も読んで感動した覚えがあります。

それが、今、目の前で歌われている不思議。す、すごい。

しかし、照明は落とされたままで姿は見えず・・・。いつ、姿を見せてくれるのだろう?と思っていたら、曲が一旦終わって、突然朗読が始まりました。

そこで一旦、大盛り上がりだった聴衆も、静かに耳を澄ませます。

内容は、ニューヨークの大停電の晩、今まで役に立っていたものが役に立たなくなり、逆に、役に立たないと思われていた人やものが意外な力を発揮し、人々がつながり、町が復旧した明日には消えてしまうかもしれないけれど、その夜は特別な晩を共有したもの同士の、独特なつながりがあった、というような内容でした。

このライブの晩も、そんな晩にしたい、ということなのかな・・・。

そこで私は気持ちが一旦落ち着いてしまい、その後再開された『流れ星ビバップ』は、もう座りながら落ち着いて聴いていたんだけど、歌詞の最後の方に感動して、涙がにじんで仕方が無かったです。


2曲目の『ぼくらが旅に出る理由』は、まだ照明が落とされていて、姿は見えないんだけど、この曲の途中でいきなり明かりがバッとついて、生オザケンの姿が!みんな、喜びで熱狂しています。

私は始めてみる生オザケンの姿に、曲にのるより、ま、まず本人を見なければ・・・!と思い、双眼鏡を覘いてしまった。

オザケン、痩せてました。黒い革靴みたいなのに、ジーンズを履いて、このツアーのピンクのTシャツと白いTシャツを重ね着していて、アコースティックギターをかき鳴らしていました。髪型が、長めの前髪を撫で付けるように真ん中わけ。

私のアングルからは、ギターの上にかがみこむようにして演奏&歌っているオザケンが見える。

しばらくじーっと見てしまいましたが、オザケンは、歌っている途中にあまり笑わない。また、顔があっさりめだから、双眼鏡で見ても、表情があまり分からない!で・・・でこが広いなぁ~!、などと思いつつ、生オザケンを眺めていた。

でも、『ぼくらが・・・』のサビはめいっぱい歌わせてもらいました。素敵な歌詞だなあ。


すると、またそのあたりで朗読が入り、後ろには鳥とか猫が歩いているスライドが入り、『国境』というテーマの話が始まった。国境があるのは人間だけ・・・とか、日本人でも、メキシコ人みたいな顔の人が多い、日本の中にも色々なルーツをもつ人がいるだろう、というような話。


このライブ展開は微妙だ・・・と、私はちょっと思ってしまった。ノッていいのか、それともノル気持ちを沈静化されているのか、よくわからない感じがした。む・・・難しいのねぇ~・・・。と思いつつ、オザケンを見守る。


しかし、オザケンは、とても声がきれいな人だと思った。歌っている声は、CDなどで聴いてもらうと分かると思うのですが、朗読の声がとても声質がいい人なのだ。透明感があるというか。


その後、これも名曲と思われる『天使達のシーン』が始まる。この選び抜かれた言葉のひとつひとつが、丁寧に組み合わされたとても素晴らしい歌です。この曲が生で聴けるとは。ちょっと歌い方というか、部分的にメロディーを変えていました。


その後、『いちごが染まる』という新曲がありましたが、歌詞がわからないので、大体聴こえてくる歌詞の意味を想像する。なんだろう、いちごって・・・。神秘的なタイトルです。


その後、ややノリのいい2曲が。『ローラースケート・パーク』『東京恋愛専科』 。どちらも好きな曲なので(そらで歌えるわけではないけど)いっしょに歌う。『ローラー・・・』は、『犬は吠えるがキャラバンは進む』に入っている軽快でかっこいい曲、『東京・・・』は『LIFE』に入っている楽しくて遊び心溢れる曲。


その後、『ラブリー』のイントロがはじまり、会場が沸き立ったのですが、どうやら、これは『練習』らしい。歌詞の一部を変えて歌うことにしたので、その練習をする、という。

♪それで Life is coming back 僕らを待つ♪が、♪それで 感じたかった 僕らを待つ♪になったのかな。

あと、最後の♪lovely lovely way,can't you see the way it's a♪のところが、♪lovely lovely way 完璧な絵に似た♪と歌うことになりました。

でも、これは1時間後に歌うのでおあずけ・・・。


その後、朗読で『豊かさと貧困の話』これは、飛行機でエコノミークラスとファーストクラスがあって、それぞれに乗っている人は、それぞれを無駄遣いだと思っていたり、貧しいと思っていたりする、だとか、スニーカーをどんどん買い換えてしまう人とずっと古くなっても履く人の話だとか・・・。ちょっと集中力が切れていました。


その後、『カローラ2に乗って』が別アレンジなのですが、背景のスライドが、どこかの発展途上国の自転車タクシーの映像でした。う~む。微妙な演出である。なんか・・・シニカル?

また、『痛快ウキウキ通り』も、たしか背景にそういうスライドがあったような。オザケンはいったいどのような思いでこれらの歌を歌っているのでしょう?でも、この曲では客席はノリノリでした。


オザケンは、私たちに何かを感じろ、と言っているのかな?でも、曲は自分の好きなように楽しみたいような気がする・・・。なんか何かを強制されているような気も?オザケン自身、どういうつもりで歌っているのかな?

・・・と、そのような色々なことを思いつつ、『ひふみよ』ライブの前半は、はじめて生オザケンをみた興奮と、どのようにノレばいいのかわからないとまどい、そしてオザケンの胸中はいかに?という心配で、楽しみとともに、頭がぐるぐるしながら過ぎていきました・・・。


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2 コメント

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★いちごが染まる (恭子)
2010-06-20 23:45:32
「いちごが染まる」

いちごの種だとあなたは尋ねる
手を伸ばして取る 黒い麻袋

苗を植えかえる 良い場所を選び
命育ちたまえと時を刻む大空の時計

恵むこの土の上に
ひとつの夜毎 未来の方へ弾む

ひらり足音 聞いて

贔屓をするように余計な草抜く
遅くなった夜も粉雪の朝も

寒くはないかと 藁を木にかける
地の神に祈る 命守り給えと

美しい滝の音のように
ひとつの夜毎 春の日が近づく

忍び足音 聞いて

アゲハ蝶ひらひらと鏡に映る
一息で永遠の空気を吸って吐いて

柔らかな

今、もう少しで・・・


いちごが染まるとあなたは喜ぶ
わざわざ見に来る 頬に笑みを湛えて

時を刻む大空の時計 巡るこの土の上に
ひとつの夜毎 未来の方へ弾む

消えない足音 聞いて

虹色の瞳 確かに見ている
屋根に立つぼくも黒い二匹のネコたちも

美しい葉の摺れる音がする
ひとつの夜毎 秋の日が近づく

忍び足音を 聞いて

紋白蝶ひらひらと青葉に移る
一息で永遠の空気を吸って吐いて

固く閉ざした殻を割る種のように
内なる力は外へ溢れてゆく

今、もう少しで


枯れた枝を取り 辺りを耕す
感謝をささげる 少し涙こぼして

時を刻む大空の時計 眠るこの土の上に
ひとつの夜毎 未来の方へ弾む

消えない足音 聞いて

ひとつの夜毎 秋の日が近づく

忍び足音 聞いて


・・・だいたいこのような歌詞だったようですね、メロディーは、甘く哀しげな感じですね
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★追記 (恭子)
2010-07-04 00:42:53
『天使達のシーン』で、2番目の『ラジオから流れるスティーリー・ダン』が『ラジオから流れるいちょう並木』に歌詞が変更されていましたね。

また、『痛快ウキウキ通り』では、『遅れてごめん 残念無念』の♪残念無念♪で、ステージ上の人が一斉に向かって左を指差すパフォーマンスがあったような。

大阪では、メキシコ人の話のところで、一旦話を切って、ステージ上の誰か(メンバー)の顔を、ニヤニヤしながら眺めていました(笑)。誰だったんだろう?
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