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picnic under the branches

映画や本が好きです。

奈落のクイズマスター(The Quizmaster)

2017-03-12 13:18:48 | FLIPPER’Sの小部屋



The Flipper's Guitar - The Quizmaster



奈落のクイズマスター(The Quizmaster)
作詩/作曲:doubleK.O.corporation

柔らかい指で 暖かい手で ゆっくり揺らしてゆるく指切りをした
壊れそうな程 美しい日の ending, ending 僕は憶えている
雪がそっと僕を包む 僕はだんだん眠たくなる
広い宇宙の点と線を僕はだんだんつなげてゆく

そして毛布の様に ねじれ曲がって出来たでっかい cosmos factory で
溢れ出す愛を もてあます愛を load it, load it 胸いっぱい載せて
月の夜に僕は歩くだろう 砂浜で降る雪を見るだろう

そしてそっとクイズを出す 悪魔が現れるのを待つ
長い宇宙の瞬間を 僕はぼんやり待ちつづけてる

feed me, beat me, I'm a monkey
lead me, cheat me, I'm a monkey

僕を包む白くかすんだ夜の光が
長い宇宙の瞬間を 僕はぼんやり待ちつづける

feed me, beat me, I'm a monkey
lead me, cheat me, I'm a monkey

そしてそっとクイズを出す 悪魔が現われるのを待つ
長い宇宙の瞬間を 僕はイライラ待ちつづけてる

そしてそっとクイズを出す 僕は僕の僕だけのために
そしてずっと前から 僕らここにいたのだと思う

雪はそっと僕を包む 僕はだんだん目が醒えてく
どうすることもできず 僕はただ昇りつづけてる

笑い声だけが響く 渦を巻いて昇りつづける
美しい涙さえ 次から次へ食い尽くしていく

雪はそっと僕を包む 僕はだんだん目が醒えてく
広い宇宙の点と線を いつまでもつなぎつづけてる


**********

■Quizmaster・・・クイズ番組の司会者
■ending・・・(物語・映画などの)終局、末尾、大詰め
■cosmos・・・(秩序と調和の表われとしての)宇宙 (⇔chaos)
■factory・・・工場、製造所
■load・・・〈輸送物を〉〔車・船などに〕積む、〈仕事などを〉〔人に〕しょわせる 等
■feed・・・〈動物などに〉食物[えさ]を与える
■beat・・・(続けざまに)打つ
■lead・・・(…に)導く、案内する、(手を取って)連れていく、(綱などをつけて)引いていく
■cheat・・・(…を)だます、だまして取る、だましてさせる


**********

『ヘッド博士の世界塔』の7番目の曲です。
高校当時、難解でこの曲も、『スリープ・マシーン』あたりからの流れでいつも眠くなってしまっていました

だけど、フリッパーズ・ギターのアルバムの構成からして、この曲と、『星の彼方へ』がこのアルバムにおけるメイン曲というか、最もメッセージ性の強い曲だと思われます。

抽象的であまり意味はわからないのですが、よくフリッパーズ・ギターの歌詞に出てきた言葉がここでも使われていますね。

例えば、海や砂浜、というのは、いつも『大人になる』ことや、新しい局面、ということと繋がっているように感じますし、

というのは反省するような気持であったり、許しみたいなものであったり、「白く覆い隠していく、眠らせていく」的なイメージで使われていたことが多いような気がします。


フリッパーズ・ギターはこのアルバムをもって解散してしまうのですが、

この歌詞で歌われている内容が、単にバンド活動の終わりを歌ったものなのか、もしくは違う事なのかわかりませんが、


自分の心に何かを問いかけている、そしてその答えを求めているのか、

それとも、世間が自分たちがした音楽活動に対して、この先どんな評価を下していくのかを傍観しているのか・・・。

そんな歌詞ですねぇ


自分自身のことをmonkeyと言い、feedやbeatなど、マゾヒスティックな単語が並んでいるところが、当時は一番印象的でした

クイズマスター、って、クイズ番組の司会者のことだったんですね!!てっきり、クイズの達人かと思っていました!


動画はこの曲のPVですね。バスを使ったセットで、海辺に到着するという話になっているのでしょうか。

グレーの服が小山田君で、黒の服が小沢君です(やはり私的には「オザケン」よりも「小沢君」がしっくりきます)。

最後は、小山田君が棺桶に入って献花されています。『フリッパーズ・ギターのお葬式』ですね






『ヘッド博士の世界塔』
1991年7月10日発売

1.ドルフィン・ソング (Dolphin Song)
2.グルーヴ・チューブ (Groove Tube)
3.アクアマリン (Aquamarine)
4.ゴーイング・ゼロ (Going Zero)
5.スリープ・マシーン ((Spend Bubble Hour in Your) Sleep Machine)
6.ウィニー・ザ・プー・マグカップ・コレクション (Winnie-the-Pooh Mugcup Collection)
7.奈落のクイズマスター (The Quizmaster)
8.星の彼方へ (Blue Shinin' Quick Star)
9.世界塔よ永遠に (The World Tower)


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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (中川 ヒロシ)
2024-01-02 15:03:39
この曲は当時、まだ影響力のあった小説家 池澤夏樹の芥川賞受賞作 スティルライフの後半から終盤のイメージを取り入れて書かれたと思います。また楽曲はローリングストーンズの悪魔を憐れむ歌のカバーですよね。
池澤夏樹の哲学とストーンズの名曲の融合が、時代の空気感を見事に表現していると思います。
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コメントありがとうございます (主です)
2024-06-04 00:48:27
コメントありがとうございます。

フリッパーズギター、よかったですね(*´∀`)♪

池沢夏樹さん。あまり読んだことはなく、調べてみたら、福永武彦さんの息子さんなんですね。

福永武彦さんは『草の花』という小説が好きでした。また池沢さんの『スティルライフ』も読んでみたいですね(*‘ω‘ *)。

ストーンズですか。あまり詳しくないんですが、そちらもぜひ聞いてみたいです。

スティルライフとストーンズでカクテルをつくる(❓)みたいな気分になっています(*´ω`)🍸。

楽しみです~💕。
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