ふくと考えるネコと生活

ネコの生活・食事・健康・病気などについて。

カロリー

2008年01月01日 15時15分49秒 | 食事と栄養
2008年1月01日(火)

 以前から試してみたいと思っていたネコの手作りご飯。まずは、いつものように理論から。『食品成分表五訂』(女子栄養大学)を買ってきた。
この『食品成分表』、ベッドの中で寝る前に眺めていると面白い。様々な食品たちの100グラムあたりにどのような栄養素が含まれているかを示している。食品が18の食品群に分類され、五訂版ではその数1878食品が取り上げられている。

 最近ではコンビニでお弁当を買っても、ファミレスのメニューを見てもカロリー表示(食品成分表ではエネルギ=カロリー)がされているのを目にするようになった。いつからなぜそのようになったのだろうか・・・
果たしてカロリー表示だけで、僕のような素人に何が分かるというのだろう。

 例えば、水稲めし(精白米)100グラムは168カロリーとなっている。成人男性なら一食あたり200グラム(336カロリー)以上は食べるだろう。白米だけでは食べないだろうから、これにアジの開き200グラム(440カロリー)を焼いて食べたとすると合計776カロリーの摂取となる。もちろん実際はこんな風に機械的にはいかない。さらに大根おろしをつけて、醤油をかけ、たくあんを三切れかじり、缶ビール350ml(140カロリー)を飲みながら白米を食べるほうが普通だ。もう何カロリーだかよく分からない。なんとなく900カロリーくらいだろうか。

 次にいわゆるインスタントラーメン。よく食べる『マルちゃんの赤いきつね』のパッケージを見てみると、『標準栄養成分表:一食(96グラム)当たり425カロリー』と書いてある。では、さっきの『白米200グラムとアジ200グラムと缶ビール+α』(900カロリー)と『赤いきつね』2杯(850カロリー)は、カロリー合計としてはほぼ同等の数値であるが、栄養組成としては随分と異なっているはずである。

 ただ単純にこの食品たちを摂取した場合、我々人間の体がそれらを消化吸収し、どのくらいのエネルギーを産み出せるかということでは同じというだけのはず。(ですよね・・・?)
でも、僕たち生物は体を動かすことだけが目的で食事をするのではない。体を作ったり、それを維持したり、壊れたものを再生したりする目的だってある。きっと、そのほかにもあるだろう。

 つまり、感覚的には万人が当たり前のことだと思ってはいるだろうけど「同じカロリーだったら何を食べてもいいじゃん」とはならないのだと言いたい。
ダイエットにやっきになっている方々は、やれ○○ダイエットとか色々なものに飛びつく前に、少し栄養学を学んだほうが良いのかも知れない。理屈が分かれば制限もしやすい。同じ500カロリーでも、太りやすい食事もあるだろう。カロリーだけは十分のものだけを食べていても、ビタミンやミネラル、たんぱく質、必須アミノ酸などが不足していてはそのうちバランスを崩して病気になるだけである。

 この間、若い女性と話をしていて驚いたのが『炭水化物制限ダイエット』とか『低炭水化物ダイエット』とかいうもの。
これは痩せるためには非常に理にかなったダイエット方法だと思う。きっと、頭の良い人が考え出したのだろう。でも、まともなお医者さんからはとても勧められないダイエット方法なはずだ。ある話では、米国の循環器系の博士が考案したとされているが・・・
当然、専門家からの批判も多いダイエット方法だろう。素人が聞きかじりだけで行っては体全体をエネルギー不足にしてしまう恐れもある。糖尿病患者さんのための処方食を改良してダイエット方法を考案されたそうだが、そのような食事は基本的には専門家の管理の下に行われるのが普通で、専門的な知識がなければ、自分で勝手にアレンジを加えてしまったり、体調が崩れてきているのに中止する判断基準やタイミングが分からなかったりする可能性だってあるだろう。

(つづく)

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