2008年5月12日(月)
IATA(国際航空運送協会)という業界団体がある。ここに加盟している世界をリードする大手航空会社たちによって、各国政府の認可を受け、IATA正規運賃などを取り決めていた。ところが最近になって、これまで黙認されていた巨大カルテルによる自由な価格設定を妨害する行為は、独禁法に抵触することが結論付けられた。逃れようがないと判断した大手航空会社たちは、罪を認めて罰則金を支払い始めている。JALなどはそのために既に100億円以上の資金を引き当てているという。
これがどうふく子と関係してくるかというと、例えばJALの国際線の場合、正規エコノミー運賃の1.5%を「超過荷物料金」の1キロあたりのチャージとしている。このカルテル状態から抜け出せば、将来的には「うちの航空会社であればペットは無料でお乗せしましょう」などというサービスを打ち出してくることも考えられる。
まあ、今の所そのような動きはどこにもありませんが、、、
IATAの話を出したのは、僕も不勉強でこれまでは知らなかったのであるが、動物愛護の見地から、貨物預けにするペットを入れるクレート(キャリー)の大きさまで定めていたのである。動物のことを考えない輩は、当局から罰金を求められることもある。例えば、希少動物を海外に買い付けに行って、そのクレートに入るだけ、ギュウギュウ押し込んだりしてはいけないということなのである。ちゃんと、その動物に見合った入れ物を用意しなさいと。
そのルールブックを引用してみる。
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【IATA動物輸送規則 8章CONTAINER REQUIREMENT1】
動物が立ったまま方向転換したり、足を真っ直ぐにして立ったり座ったり、自然な状態で横になれる程度の大きさが必要です。下記の目安を満たすものをご用意ください。
縦:体長+足の長さの1/2
横:肩幅の2倍
高さ:動物が立った時に、ペットクレートの天井に頭がつかない程度
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と、まあ、このような規定があるわけだが、詳細はIATAのHPをご参照いただきたい。丁寧に図も載っている。
但し、ここで勘違いしてはいけないのは、これは「機内持込み」をする場合のルールではなく「貨物預け」にする場合のルールであるということ。
例えば、世界的に有名なクレートであるバリケンネルのSサイズ(写真の商品)でも、41cm×53cm×38cmの大きさがある。では、例えば、フィンランド航空が許している機内持込のサイズはというと、45cm×56cm×25cmである。日本航空は、3辺の和が115cm以内としている。世界的に有名なバリケンネルのクレートは機内持込みができないことになってしまう。バリケンネルの広告には「IATA輸送規則適合商品」と書いてあるのに。
それは、まさに貨物預けの場合のルールだからである。機内持込みにする場合には、そんなに大きなものは不要である。ネコはキャリーごと前の座席の下に押し込める格好での輸送となる。前の座席に収まらないような大きさのものは、客席から少し離れた後方の荷物置き場に置かれることが多い。つまり、せっかくキャビン内に持ち込んでも、フライト中は離れ離れとなってしまう。
従って、「多少大きくてもチェックインカウンターで無理言えば大丈夫」という気持ちで行くと、チェックインカウンターでは上手くパスしても、機内で離されてしまう危険性がある。まあ、1~2cm大きくても問題はないだろうが、極力航空会社の規定に従っておくべきである。日本ではOKでも、海外発の場合にダメな場合も多い。機内持込のサイズ規定は、前述の通り航空会社によって異なる。
写真はエアバス340のエコノミークラスの座席並び。3列並びの真ん中にはなりたくないですね。事前座席予約をお勧めします。
もう一点。シートアサイン(事前座席指定)に関して。キャビンに持込んだキャリーは、前のお客さんが座っている席の下に置くことになっているのだから、前に席がないような席を予約してはいけない。機内で席の交換ができるほどいつも空いているとは限らない。
また、利用する航空機材にもよるが、できるだけ、条件の良い座席を指定しておきたい。例えば、座席が2-3-2などで並んでいる場合には、なんとしても3列席の真ん中の席にはなりたくないものだ。両脇に人がいて、前後左右にも人がいる状況を想像してみて欲しい。
ネコにとってもストレスであり、そのネコが泣き叫べば周囲のお客さんの多大な迷惑となること間違いなしである。
可能であれば、2列席を友人や家族で予約して、ネコをストレスから守り、他のお客さんからの白い目からも守ってやりたいではないか。ペット連れの人間が、あまりに傍若無人に振舞うと、キャビン持込みOKの航空会社の数が減ってしまうかもしれない。後に続くペットオーナーたちのためにも、くれぐれも、航行中の機内で不用意にキャリーからネコを出して、大脱走劇を演じることのないようにしたい。
ところで、利用予定の東京-ヘルシンキ間の航空機材は、エアバス340型の予定なので、並びは2-4-2が予想される。是非、後方の2席並びの窓側を予約したいものである。
航空券予約の際の注意点をもうひとつだけ。現在は様々な航空券が販売されるようになっているが、事前予約が許されているチケットとそうでないものが存在するので、予約時には、そのチケットで事前座席予約が可能であるかどうかも合わせてご確認を。
IATA(国際航空運送協会)という業界団体がある。ここに加盟している世界をリードする大手航空会社たちによって、各国政府の認可を受け、IATA正規運賃などを取り決めていた。ところが最近になって、これまで黙認されていた巨大カルテルによる自由な価格設定を妨害する行為は、独禁法に抵触することが結論付けられた。逃れようがないと判断した大手航空会社たちは、罪を認めて罰則金を支払い始めている。JALなどはそのために既に100億円以上の資金を引き当てているという。
これがどうふく子と関係してくるかというと、例えばJALの国際線の場合、正規エコノミー運賃の1.5%を「超過荷物料金」の1キロあたりのチャージとしている。このカルテル状態から抜け出せば、将来的には「うちの航空会社であればペットは無料でお乗せしましょう」などというサービスを打ち出してくることも考えられる。
まあ、今の所そのような動きはどこにもありませんが、、、
IATAの話を出したのは、僕も不勉強でこれまでは知らなかったのであるが、動物愛護の見地から、貨物預けにするペットを入れるクレート(キャリー)の大きさまで定めていたのである。動物のことを考えない輩は、当局から罰金を求められることもある。例えば、希少動物を海外に買い付けに行って、そのクレートに入るだけ、ギュウギュウ押し込んだりしてはいけないということなのである。ちゃんと、その動物に見合った入れ物を用意しなさいと。
そのルールブックを引用してみる。
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【IATA動物輸送規則 8章CONTAINER REQUIREMENT1】
動物が立ったまま方向転換したり、足を真っ直ぐにして立ったり座ったり、自然な状態で横になれる程度の大きさが必要です。下記の目安を満たすものをご用意ください。
縦:体長+足の長さの1/2
横:肩幅の2倍
高さ:動物が立った時に、ペットクレートの天井に頭がつかない程度
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と、まあ、このような規定があるわけだが、詳細はIATAのHPをご参照いただきたい。丁寧に図も載っている。
但し、ここで勘違いしてはいけないのは、これは「機内持込み」をする場合のルールではなく「貨物預け」にする場合のルールであるということ。
例えば、世界的に有名なクレートであるバリケンネルのSサイズ(写真の商品)でも、41cm×53cm×38cmの大きさがある。では、例えば、フィンランド航空が許している機内持込のサイズはというと、45cm×56cm×25cmである。日本航空は、3辺の和が115cm以内としている。世界的に有名なバリケンネルのクレートは機内持込みができないことになってしまう。バリケンネルの広告には「IATA輸送規則適合商品」と書いてあるのに。
それは、まさに貨物預けの場合のルールだからである。機内持込みにする場合には、そんなに大きなものは不要である。ネコはキャリーごと前の座席の下に押し込める格好での輸送となる。前の座席に収まらないような大きさのものは、客席から少し離れた後方の荷物置き場に置かれることが多い。つまり、せっかくキャビン内に持ち込んでも、フライト中は離れ離れとなってしまう。
従って、「多少大きくてもチェックインカウンターで無理言えば大丈夫」という気持ちで行くと、チェックインカウンターでは上手くパスしても、機内で離されてしまう危険性がある。まあ、1~2cm大きくても問題はないだろうが、極力航空会社の規定に従っておくべきである。日本ではOKでも、海外発の場合にダメな場合も多い。機内持込のサイズ規定は、前述の通り航空会社によって異なる。
写真はエアバス340のエコノミークラスの座席並び。3列並びの真ん中にはなりたくないですね。事前座席予約をお勧めします。
もう一点。シートアサイン(事前座席指定)に関して。キャビンに持込んだキャリーは、前のお客さんが座っている席の下に置くことになっているのだから、前に席がないような席を予約してはいけない。機内で席の交換ができるほどいつも空いているとは限らない。
また、利用する航空機材にもよるが、できるだけ、条件の良い座席を指定しておきたい。例えば、座席が2-3-2などで並んでいる場合には、なんとしても3列席の真ん中の席にはなりたくないものだ。両脇に人がいて、前後左右にも人がいる状況を想像してみて欲しい。
ネコにとってもストレスであり、そのネコが泣き叫べば周囲のお客さんの多大な迷惑となること間違いなしである。
可能であれば、2列席を友人や家族で予約して、ネコをストレスから守り、他のお客さんからの白い目からも守ってやりたいではないか。ペット連れの人間が、あまりに傍若無人に振舞うと、キャビン持込みOKの航空会社の数が減ってしまうかもしれない。後に続くペットオーナーたちのためにも、くれぐれも、航行中の機内で不用意にキャリーからネコを出して、大脱走劇を演じることのないようにしたい。
ところで、利用予定の東京-ヘルシンキ間の航空機材は、エアバス340型の予定なので、並びは2-4-2が予想される。是非、後方の2席並びの窓側を予約したいものである。
航空券予約の際の注意点をもうひとつだけ。現在は様々な航空券が販売されるようになっているが、事前予約が許されているチケットとそうでないものが存在するので、予約時には、そのチケットで事前座席予約が可能であるかどうかも合わせてご確認を。