スカートめくり

面白ければ、いいじゃない。

キス、キス、キス。

2004-05-04 00:32:35 | Weblog

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の話に、タイムスリップしたマイケル・J・フォックスが30年前の母親にキスを迫られるシーンがある。クルマの中で高校生の母は強引に唇を奪うのだが、直後、「アレ?キスの味がへんだわ。まるで弟にしたみたい!」と、不思議がるのであった。

私事で恐縮だが、似たような経験をしたことがある。ところは、やはりクルマの中。相手はフィリピ―ナ22歳(当時)アラちゃんだ。彼女のことは一度日記に書こうとしたがなぜか、やめてしまっていた。出会いは当然フィリピンパブで。ブラジル系の褐色の肌、黒人の血が混ざったフェイス、ファッションモデルをしていたという見映えのよさ、そして私に対する情熱的なアプローチが印象に残る女だ。
クルマの中での最初のキスはそれにしては濃厚だった。アラの厚い唇は黒人そのもので、舌もべッチョリとからむ。が、「アレ?なんかいつもとちがう。」気がした。なんといってもはじめての黒人系。体格からしてちがう。2年ほど前のCFでキムタクが黒人の若いダンサーに拍手をするの、あるでしょ?缶コーヒーか。(古くて誰も覚えていないか)あれを思い出してください。両手を合わせて、ちょっと首をかしげる。あのシーンを観るとアラちゃんとだぶってみえる。人種がちがうとキスの味もちがうのね。とそのとき思ったものだ。

が、話はそれでおわりではない。私とアラはその後もたびたびデートをするようになった。ラテン系の積極的なアプローチについつい応じてしまうのだが、もちろん、悪い気はしない。175センチも背があって手足が長くて、いっしょに買い物をしていても結構視線がきたものだ。横につれて歩いて見映えがするというのは、男の虚栄心を満足させるもので、ついつい洋服を買ってあげてしまった。モデル体型は女性にも目立つ。彼女のファッションはちびTでへそ出してジーンズというシンプルなものでも、ガングロを2,3人まとめて蹴散らすような迫力と爽快感があった。こっちは本物だから。

あるとき、私はアラを誘い出してラブホに連れこむ挙にでた。じつは2,3度連れこんだことはあるのだが、当時ヴァージンだったアラは拒否をし、いずれもオーラルだけであった。今回ははじめから決めていた。彼女も悟った様子でロスト・ヴァージンを私にすることを決意し、結婚のことまで口にし始めた。そして告白をした。「もしもあたしが男だったら、もう会わない?」
そう、アラちゃんは男だった。

この時の私の狼狽ぶりを想像して欲しい。奥様が魔女であってもこんなには驚かないだろう。女を連れこまんとする劣情と相手がじつは男性であるという事実。前頭葉と後頭葉がぶつかりあってフリーズ寸前だ。で、私はどうしたのか。クルマはもう走り出している。いまさら踵を返すことなどしたくない。私はそのまま郊外のラブホへと向かったのだった。

ラブホへ向かうクルマもなかでアラは不安げだった。もうこれで最後なのか、という想いだ。私はこれまでにない話の急展開に思考は乱れ気味。ただ、じぶんが誘った以上、ここでこの“女”を帰してはさぞや傷つくことであろう。そんな酷いことはとてもできない。アラはこれまで守ってきたヴァージン?をじぶんに捧げようとしているのだ。また、好きな人はあとにもさきにも私だけだとまでいう。アラは敬虔なカトリックだ。教会にも何度か付き合わされた。男は私だけ、と彼女は決意している。

ホテルの部屋に入ってからのふたりの行動は、なぜか素早かった。バスタブに湯を入れだし服もさっさと脱ぐ。アラは痩せているが骨はしっかりとしている。胸は小さい。注射をする金があまりないからだ。ウエストは27インチもちろん女性物のジーンズ。臍周りは細い。私はアラのパンティに手をかけた。下ろしてみると自分と同じようなペニスがぶらさがっていた。いっしょにフロに入って身体をさわりあう。もうひとりの私が問い掛ける。いまじぶんがしていることがどういうことかわかっているのか?と。わかっている。じつははじめて会ったときにへんだとは感じていたんだ。でも飲み屋の席でそんなことを問い詰めるのも野暮だ。楽しければどちらだっていいじゃないか。飲んでの席なんだから。
それが何度も会っているうちに疑念を持っていたことさえ忘れてしまっていた。不思議だな。デートの際に性別について確認するなんてこと、まずないから。

フェラチオはこれまでも何度かされているが、これがうまいのだ。「経験があるんだろう?」と差し向けても毅然として私がはじめてだと言い張る。しかし、うまくてそして気持ちがこもっている。待てよ?私は小さな疑問に当った。アラのペニスも勃起するのだろうか?アラは恥ずかしがったが、私はアラのペニスを口に含んだ。なるほど、日頃、世の女どもはこんな気持ちでフェラチオをしているのか。なんとなくわかる。奉仕の悦びとでもいおうか。アラのペニスが勃起するとちょっぴり満足感。おれが勃起させたんだ。メンタルなものですねフェラって。嫌いな相手にするのは屈辱的かも…。
いきり勃った彼女のペニスは立派なもので、私のより大きいくらいだ。このまま射精するのだろうか?しかしアラはオーラルでの射精は嫌がった。

ともかく挿入しなければ。アナルの経験がないわけではないが、しかし勝手が違う。相手は一穴だ。これはゲイではないじぶんにとっては大きな課題なのだ。アラは側臥位になった。私はニベアを潤滑油代わりに塗って、こころみた。動かす。が、なかなかうまくいかない。中折れだ。結局射精するにはいたらなかった。言い訳をすれば、私はゲイではなかったからということ。アラは納得いかない様だ。声を出して感じていたので、もっと続けて欲しかったのだろう。
ともかく終えた、義理を果たしたと思う。彼女はまだ終わっていなかった。こんどはアラの番なのだ。
(つづく、いや、ここまで。)