スカートめくり

面白ければ、いいじゃない。

ふたりの教訓

2004-05-11 04:04:47 | ネタかも
◎困ったことになったのよ。
いま、銀座にいるの。銀座松屋のトイレ。とてもきれいなトイレよ。
それが息子といっしょなの、高校生の。
いっしょにって、障害者用の広いトイレにふたりではいって
いるのよ。SMのページでマスターから指示を受けたのよ。
『息子を買い物に誘って、途中、松屋の障害者用のトイレにいっしょに入り、
便座の上で息子のモノをむかいいれよ。』というのが指令よ。
いままで、様々な指令にしたがってきたけど、だんだんエスカレートしてくるのね。
息子はうすうす気づいていて、銀座線の電車の中でもなんだかへんだったけど、
今日はセックスの描写をくわしくいうつもりはないわ。

こBLOGはポルノはご法度なのよ。
発行者のポリシーなんですって。ポルノで購読者を集めるのはたやすいからですって。
だから、性描写はそこそこにしとくわ。

◎1Fのトイレ知ってる?化粧品売り場のそばで、意外にひとの通りが多いの。
デパートの1Fはトイレ目的で入ってくる人も多いみたい。
よく声がきこえてくるもの。
最初に困ったのは、お掃除のおばさんよ。
わたしたちが入っているトイレに掃除にきたの。
ドアは当然閉まっているわ。ノブには赤で使用中ってでているはず。
こまった使用目的なんですけど。
息子のムスコはもう後戻りできない状況。静かにさせておくのがやっとってところ。鍵が開けられたらもうおしまいよ。

おばさんはしばらくしたら、いってしまった。
隣の男子トイレに、はいったみたいだった。

◎わたしたち馬鹿親子は、障害者用のすばらしいピカピカのトイレで
背徳行為の真っ最中だった。
するとガチャガチャと扉をあけようとする人がいるのよ。
どん、どん、どん。
開けて!って女性の声がするの。若い女性の声。
もう、待てないって逼迫したかんじなの。
どうしよう、マサヒコ!

女性は尿意がもう我慢できなくて、
たとえ人がいようが、中に入りたい気持ちなのよ。

マサヒコ、マサヒコ、ッウー。
おしっこを終えてチャックを上げてるおじさんが、
その車椅子の女性に目をとめたの。
「なかに人がはいってるよ。」
『もう、ずっとはいったままなんです。もう、待てないわ。
中でなにかあったのかもしれない。』
緊急時用の赤いボタンが備えられてあって、なにかあったら
そのボタンを押す様にトイレには注意書きがあるの。

このトイレを使用する人は確認してから使うんでしょうね。
サイレンはならず、われわれはじっと沈黙したまま、
息を殺して外の様子を覗っていたわ。

◎「どーしたの?扉をあけなさい!」
あのおじさんが大きな声で呼びかけているわよ。
トイレのまわりには何人か人が集まってきて、
引き戸が開くのを見守っているのよ。

いったい、どんな馬鹿野郎がなかにいるんだろうか?

かれらの関心はそこに集まってきたんじゃないかしら。
事故が起きている可能性も否定できないけどね。

◎化粧品売り場の女性がフロア担当責任者を呼んで来た。
そのとき、小さな悲鳴があがったのよ。

車椅子の女性が失禁したの。

5~6人の男性ばかりがとりまくなか(化粧品のコは女のコ)
車椅子からぽたぽたとおしっこがしたたっていった。
若い女性はうなだれていたけど、けっして扉の前を
動こうとはしなかった。

しばらく静寂があたりをつつみ、そして怒号に変わったわ。

百貨店の人が合鍵をもってきて、ついに扉を開けた。
わたしたちは、ついに外界の怒れる常識人と対面することになった。

(この大ピンチをどうやって切り抜けたと思う?)

マサヒコにおんぶされた格好で、わたしは外の人達と目を合わせた。
わたしをおんぶしたマサヒコは周囲にかるく一礼して
そのまま、トイレをあとにしたのよ。

いまもマサヒコにおんぶされたまま、銀座通りを歩いているわ。
かれは何もしゃべらず、無言。
わたしは沈黙が怖くて、こうしてあなたにケイタイで電話してるのよ。

今回のBLOGは教訓つきよ。
“けっして健常者は障害者用トイレを使用してはならない”
(了)

ノーマライゼーションって何だ。

2004-05-10 19:33:03 | ネタかも
オト君が結婚するんだってね、おめでとう。相手は大学の後輩か、
うらやましいな。オト君さわやかな好青年だもんね。
知的で五体不満足。ノーマライゼーションを実現してるよね。
障害者の希望の星っていえるのかな?

オト君で思い出したよ。先日、フトシから久しぶりに電話が
あったんだ。フトシは大学の同級生。重度の脳性マヒなんだ。四肢が
不自由しているの。でも頭脳は明晰だよ、オト君に負けないくらい。

フトシの電話の声が暗いので(発語もはっきりしないんだけど)
「いったいどんしたんだ、フトシ?冴えないぜ。」

『おまえは、相変わらず女いないんだろう?』
「ああ。フトシうざいこというなよ。そりゃ俺は女っけないよ。
でもおまえに言われたくないよ、フトシ。おれはおまえみたいに
ねじれたような顔はしてないぜ。くしゃおじさんみたいな。
悪く思うな、おまえがへんなことを聞くからいいかえしただけだぜ。」
『気にしないよ、そんなこと。おまえはいつもこんな調子だ。
俺達はなぜか、腐れ縁でつながっている。いや、ちょっと、
訊きたいことがあっただけだよ。』
「なんでも訊いてくれよ、フトシ、水臭いぜ。」

『おまえはセックスはどうしてるの?』
「ん?」 「えーとだな、じぶんでしたりだな、ヌキにいったりだな…」

『おれをソープに連れていってくれないか?』

「へ?フトシ、その身体で…。いや、なんていうか、おれ、考えなかった
わけじゃないんだよ、おまえ、どうしてるかって。もし、その機能が
なかったら悪いと思って。俺達、フトシのまえでは話題にしないように
してたんだよ。そうか。今まで悪かったな。」

『おれも女とやりたいんだよ。』

『これでも、オナニーはできるんだ。ティッシュをうまく使えないから
たいていベッドを汚してしまう。だから、部屋中栗の花の臭いががするんだよ。
きっと、おふくろは知っていると思う。』

「フトシ、でもよう、どうやって、そのからだでソープまでいくんだよ。
もし、なにかあったらコトだぜ。第一、ひとりじゃ無理だろう。」

『だから、おまえについてきてほしいんだ。中まで入ってきてくれないか。
浴槽に入るときや、女とやるときに、介添えをしてくれよ。な、いいだろ?』
「おいおい、おまえがやるのをお手伝いして、それでおれは指をくわえて
見守ってろっていうんかい?」
『そうだ。』

嫌だったさ。でも俺は探したよ、ナイタイマガジンを買ってきて、学生ホール
の隅で、ナオンやお店のチェックをフトシといっしょにしたさ。
ついつい、じぶんのことを考えてしまうんだけど、今回の主役はフトシだ。
ケータイで「障害者なんですが大丈夫ですか?」って俺が訊くんだ。
フトシの声じゃ、相手のおにいさんがびっくりするからね。
これが、なかなかOKのでる店がなくて、ソープ嬢を吟味する余裕なんか
なくって。やっとみつけたよ、当然、介助を俺がするのが条件だ。

店の前まで来たとき、フトシはちょっと緊張してた。俺はもうどきどきだよ。
でかいヘッドレストのついた車椅子を押して、ゴージャスな玄関に乗り付けると
前にいた客引きのおやじが引いているのがわかった。
フトシは、店内に入っても黙ったまま。へんなテンションだよ。

でてきた、ソープ嬢をみて俺ちんもくしたよ。てっきり四十のおばさんだと
思っていたのに、22だって、かわいい子なの、フトシにはもったいないよ。
介護に興味があるなんて、かわってるなあと思ったんだけど、
よくよく考えてみると、シモの世話という点では同じだわな。
脱衣も手馴れたもので、さすがはプロだ。やさしい声かけをして一枚ずつ
脱がせていくのをじっとみてたら、またしても俺はどきどきしてきた。
フトシの身体をまじまじとみたのは初めてだけど、やつは肌は真っ白で、アバラ骨だして
正直言って俺は痛々しい気がした。チンポはなるたけみないようにした。
意識してみてなかったから、あまり覚えていないんだ。
大きかったような気もするけど、そんなことどうでもいいだろう。

マット洗いをはじめようと、やつをトランスファーしたんだけど、つるつる
すべって怖かったな。ソープ嬢も怪我をさせちゃいけないと考えていたと
思うけど、顔には出さなかったな。
彼女はプロの仕事をしていた。
おれは、じぶんが関係ないときは目線をずらしているんだけど、音だけは
どうしても聞こえてしまう。やさしい言葉をかけられて、フトシもなんか
しゃべってる。
おねえさんは終始やさしい顔をして、フトシとからみあってくるくる動き
回っていた。フトシはなんかお祈りをしているような顔なんだ。

マットでの挿入は危ないので、おれがフトシをベッドへトランスして、
女性上位で、入れてもらった。

フトシはすぐいった。
女の子は長い間そのままの態勢でじっとフトシにくっついていた。
そして、つぎの光景をみたとき、おれはじぶんが辛くなって、部屋から
出て行きたかった。


フトシも女の子も泣いていたんだ。(了)