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ZENON Inc.

私はフィリピンに関連する多種多様な分野においてのコンサルティングを行なう「ZENON Inc.」という会社に属している。

フィリピン人との婚姻・養子縁組

2005年12月19日 | 結婚
Marriage「国際結婚」と云えば、二昔程前は身近にそうそう前例がある訳でもなく、本人達にとっては手探りでのチャレンジであり、ましてや周囲の理解や協力を得るための努力は並大抵ではなかった。しかし、国際交流が盛んになるとともにメディアに欠かせない要素として格段に露出機会が増え、また街を歩いていても当たり前のように諸外国人とすれ違うようになった昨今、もはや「異人さん」などという感覚は過去の話となり、熟年層においてすら違和感少なく受け入れられるようになってきた。
とはいえ欧米系外国人の容姿は日本人とかけ離れているため、結婚となるとまだ一般的ではないかもしれない。その反面、アジア系各国の人々は日本人とさほど違わないのに加え、特に芸能面で中国(香港を含む)・韓国・台湾などのエンターテイナーやアーティスト・俳優等が各方面で活躍していることもあり、「外国人」という離れたイメージは既に払拭されつつある。
在留外国人数も年々増加し、外国人登録者数で云えば昨年末の段階で197万人を超え、これは実に日本の総人口の1.55%に達する。それに伴って出会いの場やきっかけも多様化、友人や恋人として良き関係を築いていく方々が増えてきている…そういった意味では日本人も少しは国際化してきているのかな、などと淡い期待を持って考えてみたくもなる。

さて、我々がコンサルティングの立場から携わっているフィリピンについてはどうであろうか。

Marriage Document出身国別登録外国人数で云えば韓国・朝鮮、中国、ブラジルに次いで第4位の登録者数を誇る。よって目にする機会はかなり多い。しかし、読者諸氏ご存知の通り、日本人の配偶者を除けばこれらフィリピン人の大多数が「興行資格」で半年未満の短期間、SingerやDancerなどのエンターテイナーとして来日・滞在している。従って知り合うきっかけとなる場所がクラブやショーシアターなどの公演場所に限られているのは事実である。前々回の記事にて少し触れてみたように、今年3月に入国管理法が改正されて以降は極端にその数が減少し現在に至るが、昨年まではその招聘数は毎年右肩上がりで、それに比例して当然の如く全国各地に相当数の公演場所が存在していた。それだけの公演場所が成立するということは即ちそれだけの顧客・ファン層が存在していることを意味する。
エンターテイナーである以上、観る者を魅了するその芸能スキルは勿論のこと、フィリピンならではのホスピタリティ豊かな国民性や献身的な性格もファンの心をしっかりと摑んで放さない一つの大きな要因なのであろう。
相応の在留数が存在することや前述のような独特の魅力などの要因が相まって、またその献身的な性格から農村部の深刻な嫁不足にもソリューションの端緒となり得るなどの諸要因も含め、毎年7~8,000組に上る日比間の国際結婚が成立している。

Birth Certificateしかし、その裏で毎年3,000~3,500組のカップルが離婚という不幸な結果に陥ってしまっている事実がある。両者の数字を単純に比較するとこれは並大抵の割合ではない。では、日本人とフィリピン人は合わないのであろうか。否、韓国・朝鮮・中国など他国とて婚姻数に対する離婚数の割合は3~4割を数えている。要するに国際結婚というものに対する離婚とはその程度の高い割合で発生しているものなのである。
こう書いてしまうと、国際結婚を否定しているように聞こえるが、それは本意ではない。実際良きパートナーと出会い、お互いの信頼を深めて幸せにお過ごしのカップルも多く存在している。そういう結果を辿るためには何に留意すべきかを考えたいのである。

違和感なく接することができるような時代背景となったとはいえ、相手は外国人である。全く異なる文化や宗教が存在する社会の中で生まれ成長し、性格や考え方も違って当然である。
"Love is blind."(恋は盲目)とはよく云ったもので、恋愛初期は得てしてこのような状態に陥るものである。これは恋愛初期の過程においてよく見られる症状であり、何ら問題はない。ところがこのままの状態で結婚を急いでしまうと、やっと互いに相手の本質が見えるようになった時に、自分との違いに魅力を感じるどころか逆に失望し、「こんな筈ではなかった」という結論に達してしまうケースになってしまうことが多い。俗に云う「性格の不一致」などというレベルの話ではなく、単にパートナーの国・文化・環境の理解不足という明らかな認識欠如が原因となっているのだ。

Red Ribbon前述のように、今年の3月以降、明らかに入国管理法改正による影響によりフィリピン人の招聘数が激減し、今後も当面はその流れに変化はないと思われる。即ち従来は日本滞在期間中に知り合った相手が、帰国してもまた再度招聘され来日していたパターンは完全に崩れ去り、契約公演期間が満了して一旦帰国してしまうと、再度日本へ戻ってくることが非常に困難となっている。
そのような中、最近特に「フィリピン人の○○さんと結婚するんだ」という話題を本人・人伝を問わずよく耳にするようになった。自分の周辺だけに限ってもラッシュと云っても差し支えないような数の多さである。最大半年という限られた時間の中で良き相手と出会い、愛を育まれたのだから、手放しで喜び応援したいところであるが、そんなに簡単に事を進められるものであろうか。
日本人同士であっても相手の本質を理解するのにそれなりの時間は必要である。まして外国人ともなれば生まれ育った環境や習慣など全てが違うのが当然である。相手の生まれた国はどんな国で、どんな生活環境で、どんな宗教で、どのようなしくみの社会の中で育ち、何を考えているのか…全てを理解することができなければ、一時の感情だけで一生を共にすることは到底不可能である。
相手自身の性格や考え方については、共有する時間をとりゆっくり時間をかけてつきあううちに見えてくるであろう。しかし、相手が生まれ育った国・社会・家族の環境についてどれだけ知っているのかは果たして疑問である。最近の「日比結婚ラッシュ」を見ていると、どうも危惧ばかりが先行してしまう。

我々もこうした日比間の婚姻や養子縁組のお手伝いをさせて戴いている関係上、折角知り合った貴重なカップルは無事ゴールインし末永く幸せでいてほしいと願っているため、やはり「最初が肝心」と釘を刺したくなってしまうのである。

そこで、フィリピン人との結婚をお考えになっている方へ。

Bible大切な人の本名をフルネームで知っていますか?家族構成や親戚について知っていますか?本国では何というどんな場所でどのようなライフスタイルを持っているか知っていますか?また、もっと基本的な面から云えば、フィリピンという国について何を知っていますか?政治・宗教・産業等々…。
結婚を考える段階にある場合、日本人相手ならどれも知っていて当然のことばかりである筈だが、冷静に振り返ってみた時に、果たしてどれだけ相手や相手の国のことを知っていただろうか。或いは情報のみが蓄積されて "知っているつもり" だけであって、何の裏付けや確証もないということはないであろうか。
結婚は人生の一大イベントである。そのしっかりとした基盤を築くためにも、パートナーに対する準備段階での充分な理解を深めておくことが肝要である。


我々は、人生を共にする素敵な伴侶とめぐり合い、幸せな結婚生活を送って戴くためのお手伝いとして、各種VISA申請やあらゆる手続き等を行なっており、またそういった素敵なお相手との出会いの場もセッティング可能である。

■在フィリピン日本大使館における、婚姻に必要な証明書や許可証の取得~現地における結婚式
■日本での入籍手続、パスポート申請・在留許可申請・VISA申請等来日手続・翻訳等の書類作成
■外国人登録、リエントリーパーミッション(再入国許可)申請、国民年金第三号被保険者申請等
  の付随手続
■親族を日本に呼び寄せる際の手続や子供の入籍または養子縁組

など婚姻に必要なあらゆる書類作成や手続及び付随する各種手続を行なっている。

フィリピン人配偶者との婚姻から訪日までの流れを簡単にご紹介すると、

【配偶者の出生証明書の点検】
      ▼
【婚姻要件具備証明書の発給申請】
      ▼
【婚姻要件具備証明書の取得】
      ▼
【在留資格認定証明書の申請書類作成準備】
      ▼
【家族計画セミナーの受講】
      ▼
【婚姻許可証の発給申請】
      ▼
【婚姻許可証の取得】
      ▼
【結婚式(フィリピン国内)】
      ▼
【婚姻登録】
      ▼
【婚姻証書の取得】
      ▼                      ▼
(日本サイド)                (フィリピンサイド)
【日本での婚姻届出】           【海外居住比国人委員会のセミナー受講】
      ▼                      ▼
【在留資格認定証明書の発給申請】  【新しいパスポートの発給申請】
      ▼                      ▼
【在留資格認定証明書の取得】     【新しいパスポートの取得】
      ▼                      ▼
【VISA発給の申請】
      ▼
【VISAの取得】
      ▼
【比国人委員会のセミナー受講証書をパスポートに貼付】
      ▼
【訪日航空券の手配】
      ▼
【フィリピン人配偶者の訪日】


となる。

また、新生活がスタートした後も、日常生活全般における凡ゆる分野の各種ケアまで責任を持ってフォローを行なう体制を整えているため、居住の本拠が日本でもフィリピンであっても、我々にお任せ戴ければ何の心配も無用である。

ただ素朴にフィリピンという国を知りたいという方向けから、結婚に向けて相手が生まれ育った場所・環境・生活そのものを実際に目にして理解を深める第一歩としたいという方、現地永住を視野に入れて現地ビジネスをお考えの方まで、目的に応じた現地研修・見聞ツアーも個人向けにプランニングしているので、そういったシステムも是非活用して戴き、フィリピンという国やフィリピン人を理解するための一助として是非活用して戴きたい。

"この人と結婚して本当に良かった" と数十年後に笑顔で云えるように、まず「相手を知り、理解する」ところから始めようではないか。


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