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ZENON Inc.

私はフィリピンに関連する多種多様な分野においてのコンサルティングを行なう「ZENON Inc.」という会社に属している。

フィリピンにおけるアーティストの育成②

2006年11月15日 | アーティスト
New York Times前回は、アーティスト育成のための弊社のネットワークの中で、直轄のグループ以外の独占提携先の一つとして、"Center For Pop Music Philippines" をご紹介したが、引き続き今回はまた別の専任提携ブレーンを紹介することにしよう。前回の記事の中では名称を明らかにしないまま少し触れた、Bandを中心としたプロアーティストを始めとした各分野の人材育成・海外への送出プロモーション活動を行っているプロダクションである。

アメリカで最も信頼の置かれている老舗のNewspaper、 The New York Times紙において、その企業および代表者についての特集記事が組まれた。
"JS Contractor Inc." という、25年以上に亘って建設・製造・技術職に加えて造船技術者や看護師・ホテル従業員など広範囲におけるフィリピン人の各種人材を世界各国の200以上の企業に供給してきた総合人材供給企業がある。「フィリピン人は非常に優秀なミュージシャンであり、その才能は独創性ではなく、如何なる音楽も忠実にコピーすることができる耳を持つ先天的才能である」と自負するこの企業グループの総責任者であるMr. Jackson Gan が、世界市場の需要規模を視野に入れ7年前に立ち上げたのが、その音楽部門、 " First Class Professional Human Resources, Inc." であった。
彼のポリシーは「決して2番手でありたくない、ただNo.1になりたいだけだ」。こう強く主張する彼は、単なる人材供給の取扱いを行うだけのエージェントであることに納まってしまうつもりは毛頭なく、彼の言葉を借りると、「才能を手入れし磨き上げ、パッケージングする…原料から製品として完成させるまで、私には最初の段階から責任があるのだ。それは勿論15%の利益というものを得るために」というポリシーを持って、ミュージシャンのトータルマネジャーとしての役割を担うべく日々最善を尽くしている。

Bands彼は全国各地からミュージシャンを発掘し、マニラへ集めて立派な器具を与え、そのミュージシャン達をプロのように歌い、踊り、演奏し、振舞えるようにトレーニングする一方、彼らのためにデザインされた衣装を用意し、しかるべき国におけるしかるべき仕事を探し、その契約内容の細部に亘って監督を行う。ミュージシャン達の宿泊施設(生活拠点)におけるその広さ、ベッドの設置状況、空調・洗濯機の有無から果ては洗濯洗剤の提供の有無まで、また招聘者が希望する衣装がどんなものであるのかなど、あらゆる条件においてその内容を把握していなければならない。
また彼は自分の仕事の一つとして、既存のBandを解体して個々の演奏者を組み直し、新しい構成のユニットを作り上げている。初めて彼の元へ来たミュージシャンには「表現形式」というものがない。自分達がどのようなキャラクターであるかを知らない彼らにキャラクターを与えるのである。
そしてミュージシャン達は新しい形・規模の世界へ羽ばたいて行く。タイのRoyal Princessでの朝食で出演するデュオやドーハのコンベンションセンターで行われる14名構成でのVegas-StyleのShow Bandで演奏するミュージシャン、デリー・上海・北京・台湾のナイトクラブでオールディーズ・Beatles・Elvis・Beyonceなどの名曲をカバーする4~5名構成のコンボ、巡洋航海船上で特別公演を行うSingerのバックを支える20~30名構成のオーケストラとして参加するために派遣される音楽に精通したStudio Musicianなど…。

Star Cruises同社がPerformerやSea Manを供出しているその巡洋航海船でも特に有名なのが、諸氏もご存知の "Star Cruises" 。
そのSuperstar VIRGOは1,960名の乗客を収容する全長約270m・全幅約32mの大型船で、シンガポール発着にて5泊6日コースではマラッカ・ポートケラン・ペナン・プーケットを周遊し、各地の観光は勿論、洋上の旅においては華やかなショー・大劇場・ミュージカル・船長主催カクテルパーティ・本格的なカジノ他各種娯楽からショッピングアーケードなど各種施設を複数備え、図書館やインターネット環境も完備であるし、また大規模Spaやプールなどのリラクゼーション施設も豊富で、洋食・中華は勿論のこと、インド・東南アジア・イタリアン・日本など多様な料理のレストランも充実、"Free Style Cruising" をキャッチフレーズとしたアジア最大の客船である。
その施設もさること乍ら、クルーズの目的を支える二本柱であるエンターテイメントと食事には流石と目をみはるものがある。
そのような充実した設備と内容を兼ね備えたこのクルーズには、中国人・インド人・フィリピン人・マレーシア人・イギリス人をはじめ、様々な国の夫婦・家族・カップルなど様々な人々がそれぞれの楽しみ方を見出している。
なかなか機会があるものではないが、Star Cruisesをご利用される節には、彼らが如何に納得させる高水準で素晴らしい人材を供出しているかをお解り戴けるであろう。

Artists閑話休題。
Mr. Jackson Gan はそういった数々の人材要請に対し万全の養成を経て育てた人材を適材適所に配置し成功を収めた背景には、招聘者及びその対象顧客・出演先のコンセプト、またそれが属する国やエリア・歴史背景・国民嗜好に関するデータ収集能力とその的確な分析能力にある。
6階建の本社ビルには練習とデモビデオの制作が可能なレコーディングスタジオ、地方から出てきた練習生がFirst Classの基準に従ったダンス・歌・振る舞い(マナー)を学ぶ期間中滞在するStay-inなどを併設しているが、彼は特に1FのJS Contractorと5・6Fのレコーディングスタジオの間を一日何度も気忙しく往復する。そうして練習中のグループに関して「彼女らはインドへ発つ予定、彼女らは中国へ、あちらの彼女らは振り付けの練習中。彼女らは皆1~2週間の内に発つことになっている」と瞬時に説明することができる。ダンス練習ルームに顔を出し練習中のダンサー達に一声かけて去ると、ダンサー達も彼らを指導するコリオグラファーにも一層熱がこもる。そんな一瞬でさえ、彼はあらゆる生徒達の個性や上達の進捗状況を的確に捉えている。また、真剣であるからこそ彼の指導態度は手厳しい。優しくなだめるのは親に任せ、自分の立場は常に「悪者」と位置づけて、目標を達成できない者に対しては突き放すというやり方である。彼のポリシーに基づく徹底的な指導と競争…これが、世界に誇ることができるハイレベルなスキル、そしてそれに相応しい振る舞いとマナー、洗練された衣装など全てが揃い調和した最高のフィリピン・エンターテインメントを生みそして世界へ紹介するまさに原動力となっている。

Mr. Ganさて、自己のもつ絶対的なポリシーの基にこれほどまでに緻密なシステムを構築し、またそれを実行し続けてきたからこそFirst Class Professional Human Resources, Inc.は世界各国の多様な方面に有能なフィリピン人を送り出し、現在その絶対的信用や知名度を有しているにも拘らず、同社はこれまで日本という国には特段の縁がなかったという不思議な事実があった。
我々ZENONは、純粋にMr. Ganのミュージシャン育成についての考え方に従前から大変興味を持っており、こういったポリシーとビジョンを持つ同社であれば、我々が目指す "真のアーティストを発掘・育成し、その活躍の舞台としての日本を紹介・招聘、芸術を通じての国際交流" というコンセプトを満たしてくれる可能性があると考えていた。
そこでFirst Class Professional Human Resources, Inc.という会社というよりMr. Ganという人そのものを相手に我々のコンセプトを伝えたところ、彼は自分の目指す方向と一致していることにひどく喜び、彼のミュージシャンやBandを日本へ供出するためのルートとして、またそのコンサルティングを行う立場として我々を是非専任指名したいとの意向を示したため、我々との間で専任提携の契約締結が実現した(上の画像は、左から二番目が弊社代表の本田耕平、三番目がMr. Jackson Gan、左端はある大物プロモーター氏で、東南アジアや中東へ招聘する魅力あるフィリピン人Bandの候補をピックアップするためにここ4年来頻繁にMr. Ganの元に出入りしている)。

彼は自分が追い求めるものに対して、決して手を抜くことがない。これは我々との取引が稼動し始めて証明され、また両社の関係が濃くなればなる程更に確固たるものとなった。現時点を含めてこれまでにFirst Class Professional Human Resources, Inc.によって育成されたミュージシャン達はどれもアーティストとして、また人間としても珠玉といえる人材ばかりであった。

前回も述べたが、我々は真のアーティスト、プロフェッショナルを扱う立場であるため、微塵の妥協も決して許されない。従って、前回ご紹介したCPMPや今回のFirst Class Professional Human Resources, Inc.のような「一流」と呼べる、我々が合格点を出す育成機関であっても、提携先としての位置づけでは少数確保にて決して飽き足りることなく、常に様々なネットワークを構築し続け、如何なる需要・要請・希望・依頼に対しても寸分違わない人材を即座にご紹介することができる状態を維持していくために、また我々自身が納得できるだけの弊社機能を提供できることを目指して、自社直営も含めて常にその発掘・育成をテーマとしたシステム構築活動を行なっているのである。


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フィリピンにおけるアーティストの育成

2006年09月09日 | アーティスト
Leaflet以前 "フィリピン人モデル" の記事中で "最も注目して戴きたいことは、「我々ZENONは日本国内におけるモデルエージェントではなく、フィリピン現地サイドで人材発掘・養成・マネージメントを行なう “モデル送出側の立場” である」という点である。単にフィリピン人モデルを日本へ紹介するだけではなく、フィリピン現地のモデルの為に日本のマーケットを開拓する立場として活動している" と書いたが、これは我々の得意分野であり力を注いでいる "アーティスト" についても同じである。

今回は、当Blogの "アーティスト" カテゴリにある過去記事 "フィリピンクラブオーナーの皆様へ" "日本のフィリピンクラブの業態変換とフィリピン現地での店舗展開" で触れた内容に関して、フィリピンサイドにおける我々のアーティスト育成ネットワークについてご紹介してみることにしよう。

冒頭でも述べたように、フィリピン人アーティストの日本への招聘に関しての我々の立場はフィリピンサイドにある。つまり、フィリピン現地においてアーティストとしての才能を有した人材を発掘・育成し、その活躍の部隊を用意すべく海外へ紹介することをコンセプトとして活動している。
よってそのクオリティの高さには自負するところがあるし、また受入側の立場ではなく "先に人材ありき" であるため、出演先の観点から見ても充分に納得・安心して戴ける所以でもある。

Sexbombとはいえ、一体どのような体制でアーティストの育成を行っているのかを知って戴かないことには、そのクオリティについてご納得戴けないであろうし、アーティストの招聘をご検討されている関係業界の諸氏としても不安であろう。そこで、今回を皮切りにアーティスト育成のための弊社のネットワークを順にご紹介していくことにする。
筆頭として弊社オリジナルのトレーニングセンターで、Sex Bomb Dancersの初代メンバーであるJanineが代表として取り仕切っている "LJ JAME DANE WORKSHOP" というDancerのTraining Centerがあり、また余談ではあるが彼女の弟Jun Ramosが弊社の現地法人責任者として日々活躍してくれているのだが、その辺りについてはまた改めてご紹介するとして、まずは直轄のグループ以外の独占提携ブレーンからご紹介していくことにする。

CEO "Center For Pop Music Philippines" という、1984年創立の国内に19のブランチを有するアーティストの総合養成機関がある。 Sarah Geronimo Nina Eric Santos Dessa Josh Santana Nyoy Volante Roselle Nava Heart Evangelista など国内芸能界で華々しく活躍中の人気スターを輩出している養成学校といえばお分かり戴けるであろう。
この学校の創立者で社長兼最高経営責任者のButch Albarracin(左写真)が、あるパーティで偶々カラオケがメインイベントとなった際に、巧く歌える者もいたが、殆んどが内気な性格やあがり症によりStage Fright(=大勢の観客の前で歌う恐怖)に負けて碌な歌も歌えなかったのを目にしたのをきっかけに、Voice Trainingという技術的な指導だけではなく同時にそういった性格的な負の材料を取り除くこともできるような育成をする学校を目指したのが、ガレージ一つから始まったこの学校の経緯である。

Stars & Eventsこの学校の特徴は、Singer、Dancer、Band、Musician、Modelから大道具・小道具・照明など各種舞台演出技術者、イベント司会者やMC、そして制作監督まで、アートにおけるあらゆる範囲を網羅していることである。
また、そういった各コースの卒業生を常に抱えており、各種イベントにおける外部一般からの人材要請に対して "Staging a show or booking your favorite singing stars has never been this easy. Imagine, all your event requirements under one roof." という言葉を掲げて、Singer・Dancer・Band・Model・Comedianなどのアーティストは勿論、ディレクター・音響・照明・脚本・振付・デザインなどのステージ作りの全スタッフ及び機材そのものまで、一式で対応できる部門まで有することにより、卒業生に対する活躍の場を用意するというシステムまで構築している。

こういったコンセプトとシステム及び実績を有するこのCPMP(Center For Pop Music Philippines)が、フィリピン国内における一流アーティスト育成に主眼を置いており、海外、特に日本に対して一切アーティストを送出した実績がない事実に着目した我々は、数年前に直接アクセスし我々のコンセプトを熱く語った。日本への人材送出という点で大変興味を持ったこの養成機関は、副社長 Gwen C. Albarracin氏の担当下で早速CPMPの育成アーティスト及びその卒業生の日本への送出について、我々ZENONが招聘の橋渡し業務を専任で行うという独占契約を我々と締結した。

ここに集約される我々の利点が大きく二つ挙げられる。一つは、このCPMPがフィリピンにおける数々の有名アーティストを輩出している育成機関であり、その知名度も相乗効果となり国内の凡ゆる地域から才能を有した原石達が集まり更に一流のアーティストが育成され続けているという事実、またもう一つは、Singer、Dancer、Bandだけの範囲に収まることなく "広義のアーティスト" を取り扱っているため、例えば昨今日本で密かな人気とブームを呼んでいる Magician などのアーティストや、前述のようなイベント実施に必要な制作側技術者・人材までもをカバーしているため、凡ゆる広範囲なニーズに対応できるという点である。
彼らCPMPにとっては、卒業生に対する活躍の舞台提供という部分において「日本」というのは大きなキーワードであり、その開拓とコーディネートを一手に引き受ける我々ZENONは面白い存在であるため、双方の目的が合致し、良きパートナーシップを構築するに至った訳である。

Voice & Stage勿論、我々としては "一流アーティストの発掘・育成と日本への紹介及び活躍の舞台提供の橋渡し" が目的であるため、いくら国内有数の有名組織であるとはいえ、自社育成組織以外の外部提携は一社では事足りない。選択の分母は限りなく大きくなければクライアントのニーズに100%応えることはできないし、また数ある育成機関の中でもそれぞれの取扱分野・得意分野というものが必ず存在するため、CPMPのようなオールラウンドで大規模な組織以外にも多数のネットワークを持っておくことが肝要である。
例えば、契約上の約束から名称は明かせないが、Bandを中心に海外各国に数々のプロアーティストを送出しているが日本に対する実績やルートを有していなかったあるプロダクションのオーナーとも弊社との専任契約を結び、弊社による日本へのアーティスト招聘業務を実際に昨年から稼動させている。このオーナー氏、Mr. Jackson Ganは海外でも知る人ぞ知る人物であり、アメリカのNewspaper、New York Timesでも彼の経歴や現状について特集記事として取り上げられたこともある。

その他、業務上何かと深く関わりをもつComposerやProducer、TV・Radioをはじめとする各種メディア関係者など、芸能界やマスメディア関係におけるコネクションやネットワークを構築し、常に拡充していくことが必要となる。
こういった❶自社育成システムの強化、❷外部育成機関との専任提携、❸関係各業界とのネットワーク、この3点が揃い、更に常時その質を向上させ続けることによって初めて求められるアーティストの供給に対し自信を持った対応ができるのである。
当然のことであるが、❷については「専任・独占」でなければ意味をなさない。どのような業界・業種においても云えることであるが、「情報」が命である。量・質・確実性・迅速性、どれが欠けても致命的であるが、専任契約でなく第三者機関にも当方と同様の情報が同時に配信されているようでは単なる「早い者勝ち」になってしまい、その結果クライアントに提供する情報すら不確実で安定性のないものとなってしまう。更に云うなら、育成機関側が当方を含む複数の相手先と人材提供契約を結んでいた場合、それぞれの契約先に配信される情報が異なったり振り分けられてしまうのは当然のことであり、手許に届く情報量や質の低下が否めず、致命的な結果が見えてくる。

Hosting & MC我々が以前からフィリピン人アーティストの日本への招聘導入について確固たる自信を持っているのは、一つにはこういった育成機関やシステム・ネットワークを構築しているからである。
また、最も大切な作業である「人材の発掘」、これについては上記のような提携機関にはその知名度もあって受動的に全国から将来を嘱望されるスキルを持った人材が集まってくるのも事実ではあるが、我々はそれに胡坐をかかず自らのポリシーである「能動的な人材発掘」活動を常時展開している。

今回はフィリピン人アーティストの育成について一部の外部提携機関との係わりをご紹介したが、次の機会には自社オリジナルのTraining Centerとその育成システム・考え方についてお話ししてみたいと思う。

最後に、従来のフィリピンクラブがその営業形態を真のエンターテイメントショークラブやショーシアターというショーを目的としたものに転換させようとされているオーナー諸氏に対するソリューションは勿論のこと、そういった概念から全く離れて、例えばホテルなどの各種イベントで必要とされるSinger、Dancer、Bandから話題性と顧客誘致のために力を発揮するであろうMagicianやComedianまで豊富な人材が揃っているし、単発・一定期間に拘らずイベントに必要な人材をワンパッケージで用意することにも対応できる。また、逆にイベントのコンセプトを提示して戴ければ、成功へ導くための人的構成についてのプランニングやソリューションを提供させて戴くことも可能である。
また、国籍を問わずこんな人材が欲しいのだが…というご要望があれば、是非ご一報戴きたい。フィリピンは勿論のこと、ブラジル・中国・インドネシア・ロシアなどの各国における人材招聘部門も有しており、必要とされる人材をきっとご提案させて戴けるであろう。

優秀な才能を持ったアーティスト達が必要とされる場所で活躍し、更にその知名度を上げて向上していく…そういった活躍の舞台を用意しコーディネートしていくのがこの分野での我々の仕事であり、また誇りでもある。


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Jos Garcia、フィリピンでの本格始動

2006年05月09日 | アーティスト
Jos Garciaポスターいよいよ面白い展開となってきた。
昨夏からスポットを当てて進捗を紹介してきた "Jos Garcia" 、前回はCDリリースとSP戦略の一部についてお話ししたが、今回はその後多面的に行ってきた我々のプロモーション活動の結果や現状、先月からフィリピンの各地を飛び回り精力的にスケジュールをこなす彼女について報告してみたいと思う。

New ReleaseのCD "Versatile" は、初版制作後Ivory Recordとの詳細な打合せを経て我々の指示により、首都圏だけでなく地方のショップも含めて全国的にまんべんなく配布し、後述する電波や印刷媒体によるSP戦略との相乗効果を生み出す重要なアイテムとして、またエリア特性や年齢層・性別による嗜好性など次なる戦略を打ち出していくためのマーケティングの材料として活用するための準備を整えた。
ここで重要となるのは、実際に各CDショップに足を運んで来店客の反響やセールス状況を把握していく作業である。 Radio City Odyssey Music One など各地の店舗を訪れて順次状況確認を行なっていったが、お蔭をもって問合せや販売状況は当初の予想以上に好調であった。店舗によってはNew Releaseの棚に並べられてから10日もすると店頭在庫切れとなる現象が発生したため、即時再配布や予約受注という形で対応し乍ら現在第2版を追加増刷している。順次完成したステッカーやポスター類もこういった店頭に一斉に掲示し、ビジュアル認知を図るため街中のいたるところでのプロモーション活動も並行して地道に推進している。Jos Garcia Energy fm店頭におけるCDのセールスデータを分析していると、中には一人の来店客が一度に10枚纏めて購入していくケースなども見受けられたため、所謂 "海賊版" というコピーバージョンの出現を危惧する意見もあったが、正規版の価格をP250、海賊版がP100としても、海賊版は音質が悪いだけでなくすぐに壊れてしまうなど、価格差以上のデメリットがあるという知識が最近はエンドユーザーに浸透してきているので、そういった意味では以前と比較すると海賊版の出現頻度は急激に少なくなりつつある。また、灯台下暗しのエピソードであるが、フィリピンという国であるだけにCDという音楽媒体の購入を高価に感じる消費者層やCD Playerの普及率を考えると当然のことであったかもしれないのだが、「カセットテープの発売は?」「存在しないのであれば是非作って欲しい」という問合せや要望がかなり寄せられたため、これについても現在鋭意検討しているところである。
余談であるが、"CDジャケット内面の歌詞掲載部に採用した写真にて彼女が着ている服" は、Robinson's Placeなどに展開している海外ブランドショップが取り扱っており、ジャケット写真で彼女が着用していることを知った同社の経営責任者から、全店に彼女のプロモーションポスターを掲示しましょうという申し出を戴いたりもした。

Jos Garcia Star fm一方、CDの全国一斉発売前に打ち出したSP戦略が、電波と印刷媒体である。まずは広く一般に "Jos Garcia" という名前の認知を図り、同時に実際の曲を耳にし知って戴く機会をどれだけ広範囲に繁く用意するかが肝要であるため、各方面から同時多発的にメディア露出展開を進めた。
まずは首都圏エリア及び国内各地方の主要エリアにおけるFMキー局において、連日1日数回彼女の新曲を流し続けて日常的にあちこちで耳にする機会を作っていった。首都圏エリアでいえば Love Radio 、 Star fm 、 Yes! fm 、BaguioやDagupanエリアでのStar fm 、 NagoやCebuエリアではEnergy fmなどである。ここでのポイントは、曲がかかる前または直後にDJによる彼女及び曲の紹介やコメントを必ず入れさせるように徹底したというところにある。当然これに対しても複数スタッフによる各局に対する徹底的なモニタリングを欠かさなかったことは云うまでもない。こうして視聴者が彼女の曲を耳にするようになると、それに比例して "リクエスト" 数が増加してくることになり、ますます曲の露出度が上がるという好循環が生じてくるのだ。FM各局におけるリクエスト数のデータを見ていると、エリア的にはいわゆるProvince、ローカルエリアにおいて特にリクエストが多い。前述のEnergy fmでは、日本でいうところのオリコンの8位にランクインした。これからの動向が楽しみである。
ジープニーなどで主にFMが聴かれている一方、Makatiなどのオフィス街ではAMがよく流れている。そこで、 German Moreno(Kuya Gemes) Cristy Fermin Tita Swarang が持っているAM局の番組枠も押さえ、近日中にライブ出演の予定も組んだ。

Jos Garcia新聞記事また、耳に親しませる電波媒体とは対照的に、写真と活字という視覚にて訴求する手段が印刷媒体である。
彼女がどのような人物で、どのような歌を歌いどのような活動を行なっているのかを、電波媒体の視聴者と重なりはあれどまた違ったターゲット層に対して一気多数に周知を図ることができる。まずは新聞媒体、The Manila Bulletin、The Manila Times、Bulgar、The Daily Tribune、PM(Palaban, Maaasahan)、The Daily Filipino Life!、Pilipino Star Ngayonなどの各紙に対して我々が情報提供し、彼女のデビュー及びNew Albumについての紹介記事を大々的に掲載させる戦略に打って出た。これも前述の電波媒体と同じ、一定の認知がなされると今度はメディア側がそういった情報をこぞって能動的に取り上げるようになってくる。先月17日のフィリピン入りの際には、翌日のThe Daily Filipino Life!紙が「Jos、フィリピン入り」と題した記事を掲載するなど、ここまでの扱いをされるようになれば、まずは順調に1ステップを登ったとみていいだろう。どうやって調べたのかRizal ProvinceのCATV局から、インタビューや生出演などの依頼を打診する連絡が直接自宅の方に入ったりもしている。
Jos Garcia雑誌記事新聞各紙での取り上げを追うように音楽雑誌などの定期刊行物も注目のSingerとして彼女についての記事や特集を組むようになってきた。 "Moviestar" 、 "People’s Insider" 、 "Kislap" 、 "Most Wanted Hits" 、 "Top 40 Hits" 他、彼女や曲の紹介記事とともに歌詞も掲載されるなど、これが新聞・ラジオとの相乗効果を醸し出し、子供が好んで口ずさんでいるという現状に至っているのである。

CDのセールス状況も勿論大切ではあるが、こういった各媒体による露出機会の確保が最も重要と考える。こうして認知を深めた上でのコンサートやTV出演などが生のビジュアル効果と相まって、そのSP戦略を成功へと導いていくのである。

Jos Garcia ASAPこういった認知を図る作業が順調に進むと共に、並行して次の段階へと突入していく。電波媒体の中でもビジュアルに訴えることができるTVでの露出や、各地でのライブ・コンサートの実施である。彼女の存在やその曲が事前に広く認知されているからこそ、その効果が一気に表れる。
TV番組では、GMA(CH7)で毎週土曜日のゴールデンタイムに放映のGerman Moreno(Kuya Germs)の番組 "Master Show Man" や、日曜の12~15時に放映の "S.O.P" に出演するため、今週スタジオ録画が行なわれる。一昨日7日にはABS-CBN(CH2)の人気番組 "ASAP" (Sarah Geronimoのデビューのきっかけとなった、日本でいうところの昔の "スター誕生" の豪華版のような番組)にて出演者のチャンピオンが彼女Jos Garciaの曲を歌うなど、同番組内でのリクエスト順位も7位に入り、TV媒体におけるその人気も確実に結果となって表れてきている。

Jos Garciaコンサート直近のイベントで云えば、明日5月10日には、Ninaなどがよくライブを行なっている "Bagaberde Grill and Bar" (PasigとRoxasの2店あるが、Roxas Blvd.の方)にて彼女Jos GarciaのSpecial Showが行なわれる。フィリピン滞在中の方でお時間がとれるようであれば、是非彼女の生の声に触れて戴きたい。 Viva Hot Babes のメンバーからもチケットを購入したいとの申し出を受けるなど、芸能関係者からの引き合いもあり、有難い限りである。チケットの発売にあたってこのコンサートに関する問合せ用に2本の専用電話を設置したところ、告知以来ずっと鳴りっ放し状態となり、反響の大きさに嬉しい悲鳴をあげている。
また、 PBA(Philippine Basket Association) のバスケットのビッグゲームが来たる5月14日にAntipoloの"Ynares Center"にて開催されるが、そのゲストとして出演、ライブを行なうことになっている。このバスケット試合は追って5月20には場所を移してCebuにても実施されるが、ここでもゲストとして迎えられ、ライブを行なう。

Jos Garcia chowkingスポンサーこういった露出が増えるに従い、各方面からの出演依頼や打診も増加しつつあり、現在の進捗状況は頗る順調と云っていいだろう。実際、認知度が格段に上昇した彼女に対して彼女の地元Antipoloの市長より自身主催のパーティへの出席依頼も頂戴したし、Rizal ProvinceのYnares知事からは、PBAのバスケットゲームや大規模コンサートが頻繁に行なわれている "Ynares Center" にて来月、名曲 ”Rhythm of the Rain” で有名な Cascades がコンサートを行なうことになっているが、そこでゲスト出演してはどうか、との打診も戴いた。
認知度や人気の上昇に伴い、それを認めて協賛を申し出てくれる企業も出始めた。例えば5月10日のBagaberde Grill and Barのコンサートでは "Chowking(超群)" 本社よりフード提供という形での協賛を得たし、その他 “Ocean Spa” などからも協賛を得ている。

しかし、まだこのプロジェクト及びSP活動は始まったばかり、現在の順調さに甘んじることなく、ますますの鋭意努力と共に “フィリピンの歌姫、Jos Garcia” を一気にスターダムへと駆け上がらせるべく、今後我々が繰り出していく戦術やその結果に期待して戴きたい。

尚、Jos GarciaのCDやイベントに関するお問合せや各種ご相談については、 080-1408-1833(担当/高倉または本田)へお気軽にアクセスを。フィリピン滞在中の場合は上記連絡先が繋がらないので、その際はフィリピンサイドの連絡先、 +63-920-216-0039 へご連絡戴ければ前述の日本人担当者が対応差し上げる。


【Jos Garcia に関する過去記事】
  "■フィリピンの歌姫"
  "■フィリピンの歌姫②"
  "■フィリピン人アーティストのプロデュース"


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フィリピン人アーティストのプロデュース

2006年02月17日 | アーティスト
1"フィリピンの歌姫"、"フィリピンの歌姫② にて取り上げてきたJosephine Garciaが、遂に本国におけるメジャーデビューの時を迎え、我々が全力を挙げて着実に準備してきたそのプロモーション活動を一気に実行へと移し始めた。今回はその経緯を今後の展開を含めてご紹介することにしよう。

昨秋にトライアルとしてオリジナル曲6曲を収めたミニアルバムをリリースし、各方面へアピールするところから始めたこのプロジェクトに対する業界の反応はなかなか上々であった。縁あって二大国内レコード会社の一つ、IVORY RECORDを訪れた際に、当初からComposerとして参加してくれているMichael De Laraと旧知の仲であり、同社のNo.2でもあるSnaffu Rigorが「私も1曲書こうではないか」と申し出てくれたのをきっかけに、IVORY RECORD側として彼女のプロモーション活動を全面的にバックアップしようという話になり、既存の6曲に新たに5曲を加えて全11曲のアルバムを制作することになった。昨年12月初旬の話である。
余談ではあるが、我々が今回IVORY RECORDとの話を進めて行くということには別の側面から見た理由があった。レコード会社の両巨頭のもう一つ、VIVA RECORDはメディアで云うとGMA(CH7)系であり、元来我々は "Funhauz" を始めとしてGMAとの関係が強く、そちら方面との繋がりには強固なものがあった。一方IVORY RECORDはABS-CBN(CH2)系であるため、今回の案件を通じてこちらのネットワークを強化する戦略意図があったのである。

2冒頭のジャケット写真をご覧になってお気づきになった方もおられると思うが、今回のニューアルバムの制作・フィリピンでのプロデビューにあたり、彼女はその名前を本名のJosephine Garciaから "Jos Garcia" に変更した。我々が彼女をデビューさせるに至って、Philippine Daily Inquirer紙(フィリピンの有名英字新聞)のEditor、Edgar Cruz氏より「名前をショートカットするべき」だというアドバイスを頂戴し、その他業界関係各位からも同様の意見を戴いたためである。

さて、今回のアルバム制作にあたって追加された曲の中で注目されるものがある。アルバムは当然フィリピンでの発売を前提としたものであるが、IVORY RECORD側より日本語曲の要望があったため、我々が従前から懇意にしていた川本勇氏に白羽の矢を立てた。彼の提供してくれた曲のフィリピンサイドにおける評判はかなりのもので、感謝の至りである。イベントなどで彼や彼が率いるバンド "YOU ☆ TIME BAND" を起用してイベントを企画したいというご要望があれば、我々を通してセッティングすることもできるので、機会があれば是非お声がけ戴きたい。

また、ジャケットレイアウトの制作にあたって、トータル監修としてメークアップアーティストでありカメラマンでもある内匠 淳氏の全面バックアップの下、本人の持つ自然体の魅力を存分に表現することができた。

ここで今回のアルバムに収録された曲目をご紹介してみよう。

1. "IKAW ANG IIBIGIN KO"

2. "SO CLOSE TOBEING CLOSE TO YOU"

3. "I REMEMBER THE BOY"

4. "TONIGHT"

5. "WHY"

6. "'DI NA MULING MAG-IISA"

7. "IF I COULD REACH YOU"

8. "IBA KANG TALAGA"

9. "WAGAS"

10. "TSUKANOMA NO PARADISE

11. "CAN'T WAIT FOREVER"


参加してくれたComposer達はこれまでも紹介してきたし、その名前をご存知の諸氏も多いと思うが、顔と名前はなかなか一致しないものなので、ここで一度ご紹介しておくことにしよう。

6




 ■JOSE MARI CHAN

7




■NONOY TAN

8




■MICHAEL DE LARA

9




■VHENEE SATURNO

10




■MON DEL ROSARIO

11




■SNAFFU RIGOR

12




■YU KAWAMOTO



3さて、今回は前述のような経緯から、Michael De Laraにマネージャーに就任して貰い、IVORY RECORDのSnaffu Rigorに直属の担当としてやって貰うこととなった(写真はJos GarciaとSnaffu Rigor)。
また今回、Josephine Garciaとしての本人自身がExecutive producerの立場でも動いており、Singerであり乍らもProducerとしての積極的な活動を行っている。先月から昨日までフィリピンに滞在していた間も、業界各方面への依頼・要請などの仕込み活動や、新聞・雑誌など各種メディアによる取材やインタビュー、イベントへのゲスト参加など、各種SP活動を精力的にこなしてきた。

我々としても、既にCDの販売に関してIVORY RECORDとのDistributor契約も滞りなく済ませ、いよいよ一般に対する実際のSP戦略の実行が開始された。
FM局という電波媒体を例にとると、既に2月16日付で "Yes FM(101.1MHz)" にて今回のCD収録曲が流されており、今後1日3~4回、毎日流される。これを皮切りに来週明けからは "Love Radio(90.7MHz)" 、それを追うようにフィリピンのTop DJ、Martin Dで有名な101.9MHzの各局から毎日彼女の曲が一日何度も聞こえてくるようになる。

来月からはGMA(CH7)で毎週土曜のゴールデンタイムに放映の "Mr. Show Man" や、日曜の12~15時に放映の "S.O.P." への出演も内定しており、これに飽き足りることなく更に積極的なメディアへの露出を求めていくため、ABS-CBN(CH2)やGMA(CH7)におけるゴールデンタイムのドラマの主題歌・挿入歌、またそこに入るCMのイメージソングとしての採用を目指し、現在鋭意企画進行中である。

4IVORY RECORDとしても、今回のアルバムの全11曲のうち4曲に対するSPを一気にかけていくとの方針を決定し、前代未聞の画期的な試みだと云い乍ら、精力的な戦略を打ち立てて活動を開始してくれている。CDのリリースは目前に迫っており、全国各地の主要レコード店にIVORY RECORDより一斉に配布される。ポスターやステッカー・POPなどのSPツールも同時に万全の体制で用意されており、それに先立ってFM各局で一斉に流される認知と併せた相乗効果を狙っている。IVORY RECORDとしても「ここ3ヶ月の間に大幅に増刷したい」との意向を示しており、全力を挙げてのバックアップを約束してくれているのは頼もしい限りである。

また、現地ブレーンが温めてくれている企画についても、現在鋭意検討しているところである。今回のアルバムのミリオンセラーを目指し、また彼女の今後のGMAやABS-CBNなどのTVやRadioへのレギュラー・ゲスト出演、ライブコンサート企画、各種印刷媒体への露出、キャラクターグッズの販売向上、そして我々ZENONが今後多くのアーティストやタレントを育成してメディアに出演させる芸能コーディネーター・コンサルタントとしての更なるポジションを向上させることを目的として、"Jos Garcia" をメディアを通じて一気に華々しく認知させるためのニューアルバムリリース記念パーティーの企画である。関係各位がトップクラスのため現企画段階で固有名詞を出すのは控えるが、芸能界の重鎮や映画俳優など各種芸能関係者、DTIやPNP・BIRのトップや市長、外務省のトップ、次期大統領候補など政治家や官僚関係者、そして「YES」「STAR」などの芸能雑誌関係、MANILA BULLETIN・AVANTE・PEOPLE・BULGARの新聞社の記者及びディレクターなどのメディア関係者を招集し、"Jos Garcia" というフィリピンの逆輸入バージョンのプロ歌手を一気に認知・浸透させようという目的で、これをきっかけにこの先1年の間でプレミアムのつくSingerにまでしてしまおうという将来展望を持って緻密なSP戦略を練っているところでもある。

5また、Sex Bomb Dancersの初代メンバーだったJanineの好意で、今回のアルバムに収録されているディスコティックな曲に関して、彼女が主宰するダンススクールのMyxx DancersがBack Dancerとして振付とその練習に入っているなど、直轄ブレーンがいろんな方面から自主的にバックアップを考え行動してくれているのも嬉しい限りである。

いずれにしても、遂にプロジェクトは実行に移された。メジャーデビューに向けてのSP活動はまだ始まったばかりである。これに手を緩めることなく様々な戦略を打ち出し、一つのプロジェクトとして成功への道筋を確固たるものとすべく繰り出される "ZENON MAGIC" に是非ご期待戴きたい。



15さて、今回は話題をもう一つ。
我々のビジネスパートナーであり、以前 "フィリピンの現地ビジネス②" でご紹介した "Vivid Auto Garage" の現地最高責任者でもある小塚文雄氏のお嬢さんが、フィリピンにおいて芸能界デビューを果たし、その将来を嘱望されている。

その名前は "Mari Kozuka"、1990年生まれの16歳の少女。
マニラに生まれ、1歳から11歳までを日本で過ごすが、その後再度マニラに拠点を移し、現在マニラ日本人学校で学ぶ中学三年生である。

142003年7月から2004年2月まで "WORK SHOP ABS-CBN" にて演技を学び、2004年12月、彼女は母親の仕事の関係でAnnabelle Rama(写真左)と出会った。フィリピンに精通されている諸氏の中にはご存知の方も多いと思うが、彼女はROYAL ERA ENTERTAINMENT社の社長でCebu出身の元女優、夫は俳優のEddie Gutierrez(写真右)、子供にRuffa、Richard、Raymondなどがいる。Tonton GutierrezやMonching Gutierrezが有名なのは諸氏周知の通りである。翌年1月にはこのAnnabelle Ramaとマネージャー契約を結んだ。
16その後2005年3月から6月まで、"Regal-DGPI-APT ACTING WORK SHOP(リーガルフィルム)" にて有名プロデューサー・ディレクターより演技を学び、現在タガログ語を勉強中である。
2005年9月にはABS-CBN(CH2)の「STAR OLYMPIC」に出演した(右の写真はKylaとのツーショット)。

各種新聞や芸能雑誌にも頻繁に取り上げられ紹介されるようになった彼女、これからの活動が非常に楽しみである。我々としても大いに応援したい。



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日本のフィリピンクラブの業態変換とフィリピン現地での店舗展開

2005年12月26日 | アーティスト
Band Stage以前 "フィリピンクラブオーナーの皆様へ" にて提議した案件について、"フィリピンの現地ビジネス" "フィリピンの現地ビジネス②" の内容を絡めてもう少し掘り下げて業界関係者各位に対して具体的に提案してみたいと思う。

法務省が法改正案に対して一般から意見を募る「パブリック・コメント」において、12月5日付で「出入国管理及び難民認定法第七条一項第二号の基準を定める省令の一部を改正する法務省令案(要綱)」が公表されている。これを既存業界に対する更なる打撃と考えるのかどうかは諸氏の受け取り方次第であるが、数ヶ月前から云われていたことであり特筆すべき目新しい事項がある訳でもなく「不法就労の懸念が少ない興行先」に対する基準の緩和が特記されているだけのことであり、むしろ基準が明確化されることにより、"真面目にアーティスト招聘に取り組む関係各位" にとってはやるべき行動の指針が示されたと解釈すべきではないだろうか。

Dancer2周知の事実として、当然今後はGRO主体の店舗運営は不可能である。では、どうしたら良いのであろうか。
まずは法の遵守である。3月15日の改正入管法施行から9ヶ月余り、既存店舗のオーナー諸氏はきちんと対応されていることとは思うが、同伴・アフターの廃止、メインとなるショータイムの実施と内容の充実、接客行為の禁止(これに関しては、出演アーティストが挨拶の為に客とテーブルを挟んで対面で着席し10分程度滞在することに関しては、当局も資格外活動として見做さないとの見解を非公式に確認している)、店舗規模に応じた5名以上の社交員配置等々…。
次に、法規制に対応する形骸化した店舗づくりではなく、来店客を魅了し満足させることができる設備・内容・システムの構築が必要となる。
風俗営業の許可については、既存の営業中の店舗に関しては1号許可(俗に云うキャバレー許可)若しくは2号許可(同じくカフェ許可)を有している筈だが、原則として1号許可が必要である。許可を有していない場合は一からの取得となる為、対象店舗の立地に対する保護対象物件調査や物件オーナー(家主)の承諾、基準を満たす店舗間取・ステージ構成等が必要となる。

Stageまた、公演を行なう場としてのステージがメインである以上、音響・照明にはコストをかけるべきである。但しこれはコスト配分での割合の話であり、機材については当然安く仕入れてコストダウンを図る努力が必要である。他国から調達する方法もあるが、後々のメンテナンスを考えると電球等の消耗部品入手一つをとっても迅速には進まない為、国産品が良いであろう。我々は驚くべき価格での仕入ルートを確保しており、きっとご満足して戴けるものと思う。

Lighting System2我々が提供しているソリューションは、人的要素を含む店舗づくりのハード面からシステム構築~管理というソフト面に到るまでの一貫したトータルコンサルティングである。
きちんとした店舗づくりとシステム構築をすれば、当局に絡む人的要素の問題も自ずと軽減される。ここでは詳しく書くことができないが、この時期にあっても先月から今月にかけて大阪管轄や名古屋管轄のエリアにて、我々が申請に関与した案件に対しきちんとスムーズなVISA発給がなされている事実が実例として存在する。本当に興味をお持ちの業界関係者の方で、真剣に今後の対策をお考えになっているのであれば開示しても良いし、ステージに力を入れて業態変換を図り現在成功を収めているサンプル店へ実際にご案内しご覧戴くことも可能である。

Regarter Girlsソフト面における改善すべき一例にふれてみると、今回は人身売買防止法が前面に出ており問題が生じると刑事事件となる為、従前は出演タレントに対する2ヶ月目以降の給与については5ヶ月分まとめての支給が慣例であったが、これを改め月額を毎月支給すべきであるし、また住居に関してもゆとりを持った人数割り振りに対応できる空間を確保すべきである。実際、以前からロシア人等に対してはこの居住空間の提供に関しては当然の話であるにも係らず、フィリピン人に対してはとかく手狭な住居提供になりがちであった。

The M7 Girlsこういったスタイル変換は、原則として都市型でないと難しい。
郊外型店舗に都市型スタイルを移植しようとしても単純にはいかないものである。そこで、既存の郊外型店舗をどう料理し変身させるかが我々ZENONの腕の見せどころであり、ノウハウである。

フィリピンというキーワードに拘らなければ、京滋阪神エリア限定にはなるがロシア・中国・ブラジル・インドネシア等、各国別に専門で育成~招聘まで一貫してとり行っている各機関とも接点を持っており、ご紹介差し上げることも可能である(いずれもきちんとしたスキルを持った "アーティスト" としての観点から取り組んでいる、信頼の置ける機関である)。
では、凡ゆる模索や試行を行なったにも拘らず、スタイル変換が不可、若しくは営利面から思わしくないと判定せざるを得ないという結果に到った場合はどうすべきであろうか。
止む無くクローズせざるを得ないケースもあるかもしれない。しかし、折角多額の投資を行なって立ち上げた店舗である。既存の店舗の存在と営業上培った顧客層・認知度を利用して思い切った異業種転換を図るという方法もある。

Hot Tsikz我々ZENONの発祥は、日本国内での店舗企画・プロデュース~運営管理までをトータルでサポートする20年余りの実績を持つコンサルティング会社であり、そこから派生した海外バージョン(特にフィリピン)を独立部門として設けた形となっている。よって日本国内での店舗展開や既存店舗の運営コンサルティングに関しては本業中の本業とも云える得意分野であり、DISCO・CLUB・BARといった業種からその他の一般飲食業、非飲食業まで様々な業種の立上げに携わりトータルプランニングを行なってきた実績を持っているので、安心してご相談・お任せ戴きたい。

我々はまた、フィリピン人アーティストの招聘という活動に関して、既存の日本人バンドの店に対しての外国人バンドの導入といった開拓も行なっているし、また固有名詞は記載できないが、KENTO'SやBLUE NOTEといった系統・規模の店からジャズシンガーやフルバンド・クラシックダンサー等の招聘依頼を受けて活動中である。その他、単発物イベント等にアーティストを起用する案件があれば勿論対応可能である(所属アーティスト有)。


さて、ここまで日本における既存店舗の今後の生き残りに対する方策について簡単に書いてみたが、前述のような既存店舗を活かす方法論がないケースや、逆に "フィリピン" というキーワードに拘ってビジネス展開を行ないたいとの考えをお持ちの方に対して、今度はフィリピン現地における店舗展開についてご提案してみよう。

以前の記事でフィリピンでの現地ビジネスについてご紹介したことがあるが、今回は「日本で既存のフィリピンクラブができなくなった今、現地におけるこの種の店舗展開についてはどうなのか?とお考えの方に向けてのご提案である。
現地でのクラブ店舗展開を日本と比較した場合に決定的に異なるところがある。至極当然のことではあるが、「単なるGRO主体、またはオンリーの店舗づくりでよい」という点である。これを念頭に、営業収益面で日本ほどの派手さはないにしても堅実に利益を確保することはさほど難しいことではない。要はしっかりとしたマーケティングをはじめとする準備作業、及び店舗づくりや運営に関するノウハウを持って押さえるべき点を押さえておけば、日本と比べてはるかに軌道に乗せ易いのだ。
しかし、「フィリピンが好きでフィリピンに係わってきたが、実際に現地でのビジネスとなると、未知の部分が多くて投資を行なうのが少し怖い」とお考えになる方も多いことであろう。
答えは簡単である。「知ればいい」のである。我々にお任せ戴くと云っても、コンサルティングである。事業を行なうのはクライアントであり、仮に我々が運営代行まで行なうというケースを想定したとしても事業の主体はオーナーそのものであるため、まずクライアントの皆さんに対して一般概論のレクチャーから調査等の結果報告まで全て詳細に行い、完全に把握して戴く。その上での方針決定・アクション開始である為、オーナー自身が全てを解っていないと話にならないからである。

Sound Art貨幣価値が異なる為に単純比較はできないが、フィリピン現地での店舗展開に関して確実に云える二つの事項がある。一つは、店舗づくりそのものには原則としてそれなりの投資額が必要であるということ…日本と比べて物価が安いのでとかく安上がりで簡単に作れると勘違いされる方もおられるが、それは間違いで、営利目的でそれなりの顧客を誘致・定着させようとするのであれば、日本における店舗完成費用よりかなり安いとしてもそれなりの費用がかかる。否、かけるべきなのである。もう一つは、日本と比べて圧倒的にGROに係る人件費が安いという利点である。ランニングコストに占める割合が最も大きいのは人件費であり、この数字が低いとランニングコスト全体の数字が低くなる、イコール収支ラインとなる売上額設定が低くて済む。要約すると、最初の立上げにはそれなりの費用をかけてしっかりとした箱作りを行い、オープン後の運営においては安い人件費というアドバンテージを利用した利益の確保、または更なる売上追及のための各種経費への有効利用を図るという図式である。

上記で店舗づくりにはそれなりの費用がかかると書いたが、勿論初期投資を削減するための方法がない訳ではない。現地における既存営業中店舗の中で売る意思があるクラブの情報を収集し、コンタクトをとって "Rights"(日本で云うところの「営業権」)を買い取り、所属GROや顧客をそのまま引継ぎ、店舗名のみチェンジして多少内装をさわる程度で営業を継続してしまうという形もある。たまたま良い営業物件の情報が入手でき、リーズナブルな費用でRightsを買い取ることができれば、のパターンである。
いずれにしても、我々がお手伝いさせて戴く案件においては、ターゲットとする顧客が求めるものを認識し、さらに付加価値を追及提供することにより独自のシステムやネットワークを構築、単なる店舗出店ではなく他に追従を許さないオリジナルビジネスモデルを創り上げることをコンセプトとしている。

具体的にはどのようなフローになるのか、簡略に書いて見ると、

【コンセプト・テーマ・営業目的の明確化】
       ▼
【立地・規模・営業内容・ターゲット客層・料金体系・システムの立案】
       ▼
【上記方針に沿った現地マーケティング・動向・物件調査】
       ▼
【調査結果を基に修正した計画の立案】
       ▼
【初期投資費用の確定とランニングコストの予測値計算】
       ▼
【収支ラインの設定と売上予測、及び売上目標の設定】
       ▼
【物件確保~内外装改装・什器備品の調達】
【営業システムの構築・マニュアル類作成】
       ▼
【雇用するハイクラスのGROを確保するための募集活動】
【オープンに向けてのターゲット客層に対する宣伝告知活動】
       ▼
【店舗オープンにあたっての各公的機関への届出・申請】
【募集人材の面接・厳選採用】
       ▼
【店舗設備の完成、必要許認可等の取得】
       ▼
【従業員教育と充分なオリエンテーション】
       ▼
【店舗オープン、運営開始】


というような流れとなる。

Gro3生半可な知識と経験で新しい分野やエリアに首を突っ込むと痛い目に遭うのは、どんな事業でも同じことである。大切なのは「真摯な事業意思」と「事業コンセプトの明確化」、そしてそれに伴う「入念な事前調査」である。そして残るは「情報を得るための各種現地ネットワークの活用」と「運営ノウハウ及び手腕」となる。

不安乍らも現地での店舗展開をお考えの方、一度ご相談戴きたい。我々のノウハウ・ネットワーク・組織力・行動力の全てを惜しむことなく提供し、強力なバックアップを行なうことをお約束する。


今回は、日本及びフィリピン現地におけるクラブ店舗展開という部分に話題を絞って書いてみたが、真剣にご興味のある方は資料請求も含めて是非メールにてご連絡・ご相談を戴きたい。きっとご満足戴けるソリューションをご提供できることであろう。


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フィリピンクラブオーナーの皆様へ

2005年12月03日 | アーティスト
Repos今年も残すところあと一ヶ月を切ったが、フィリピンクラブオーナー諸氏にとっては想像を絶する激動の一年だったであろう。
3月15日の改正入管法施行の影響が6月あたりからじわじわと出始め、9月の声を聞く頃にタレントの供給に明らかな翳りが見られてからというもの、あっという間に現在殆んどのクラブに対するタレントの供給がほぼストップ(正確にはVISA発給予定のメドが全く立たない)という状況に陥ってしまった。その一方、現状の営業形態に対する当局の積極的なチェック・取締り活動が展開され、違法行為を摘発された店舗は次々と閉鎖を余儀なくされている。
例年定期的に実施される当局の立入調査にしても、先月7日から25日にかけて行なわれた大阪入国管理局による管内の「不法滞在・人身取引防止キャンペーン」には大多数のオーナー諸氏が戦々恐々の日々を送られたことであろう。事実、警察とタッグを組んでマスコミまでセットになって押しかけた大捕物が遠近で見られたようである。また、この状況はキャンペーン期間が終了した現在もあまり変わっていない。

これらの現状は予想されていた結果であり、オーナー諸氏としてはある程度の覚悟もされていたことと思うが、春先の時点では少なからずも楽観や一縷の希望をお持ちになっていたかもしれない。その一方で予測される厳しい営業状況に対する打開策をあれこれと模索し続けられていたことと思う。もはや資金的にも "時期が落ち着くまで待って…" 等というような悠長な状態ではなく、既に営業の存続が即死活問題という切実な状況の最中で真剣にお悩みのことであろう。

Stageクラブオーナーの立場としては、いろんな方策を考えつつも、タレントの供給という最重要項目においてはその分野のプロ、招聘業者に一任せざるを得ず、能動的・直接的に積極的な手を打つことがなかなかできないことも事実である。つまり、招聘業者は自身ができること・やりたいことを "代替策" として提案し、実質上クラブオーナーはそれを試行するか現状のまま尻窄みするのを放置するかの二者択一を余儀なくされてきたのではないだろうか。
「招聘業者の云いなり」と云いたい訳ではない。この現状では良くも悪くも招聘業者の方針や実力次第であり、目前のタレント供給にばかり意識が先行してしまっているクラブオーナーにとって、最も重要である中・長期の経営ビジョンや方針・コンセプトについて考える余裕がなくなってしまっている中で、招聘業者との意思疎通がしっかりととれていない為、結果的に受動的な方針決定となり、不可抗力を含めて結果が伴わなかった場合に打つべき次の手が見当たらず、窮しておられるのではないかという危惧である。
クラブオーナーと招聘業者が互いに意思疎通を図り、良きパートナーとして共通方針のもと各方面の情報も共有し、大変乍らも一歩一歩確実に駒を進めておられるケースは喜ばしい限りであるが、あの手この手を試行しても遅々として改善されない現状に苛立ちつつも八方塞がりだというクラブオーナーの方々も多いのではないかと思われる。

ここで冷静に整理してみることにしよう。
まずはフィリピンクラブの営業について。入管法改正については、その経緯から納得いかないという様々な意見があるのは事実であるが、従前と比べると急激に厳格化されたとはいえ、おざなりになっていた元来の規定がそのまま見直されただけのことであり、法令である以上、まずはこれを遵守することからしか話は始まらない。
即ち旧態依然とした営業システムでは成立しない為、タレントは本来の就労目的である公演に専念させ、接客に関しては規定により配置が義務付けられている社交員の業務として明確な分業化を図った、従来よりもハイクラスな "ショークラブ"・"ショーシアター" 形式を確立させる必要がある。
となるとオーナー諸氏は「そこまでしても果たしてタレントは供給されるのか、収支の勝算はあるのか?」という疑問をお持ちになるであろう。
何事にも100%ということは言い切れるものではない。ましてやこの状況下である。しかし、我々が実際に関与した最近の実例を紹介すると、この状況を予測して早くから準備をし、バンド等も積極的に導入した前述の "ショークラブスタイル" を確立されたあるクラブにおいては、前月当局が実態調査に訪れた際もありのままの状態で対応し、「この調子で頑張って下さい」との好意的なコメントを受けたし、また専らタレントが公演に徹するスタイルにおいても、それが原因で来客数の減少を招くのではないかという考えは現在のところ杞憂に終わっている。

次にタレント供給側の問題について。
Visaこれも実例を基にお話しすると、京都の会員制ソーシャルクラブからプロシンガーの招聘依頼を受け、我々が自信を持って確保していたフィリピン人シンガーを先日無事滞りなく招聘することができたが、申請書類の差し込みからVISA発給までに要した期間はわずか3週間足らずであった。
この事例を一つのケースとして見た場合、「 "従来のタレント" と "実績のある本物のアーティスト" を十把一絡げに混同処理されてしまい、結果本来すんなりと通るべき申請すら滞ってしまうのでは?」という懸念が払拭される。然るべき公演場所への然るべきアーティストの出演については、すんなりと処理されたのである。

当記事をご覧のフィリピンクラブオーナー諸氏は、少なからずとも「フィリピン」への愛着をお持ちであろうし、またそれだけに現在の窮状に耐え、何とか打開策をと必死に努力しておられることと思う。
現状打破は決して簡単な道ではない。しかしアクションを起こさなければ流されるままで終わってしまうことであろう。
"フィリピンエンターテイメント" という共通キーワードの下、真剣に立直しを図りつつも打開策を見出せずにお悩みの皆様と、フィリピンにこだわったスタイル転換や他国を含めた展開の立直し、またケースによっては異業種転向まで、広い選択肢の中から最も現実に即し希望に適った方法論を一緒に考え、実現化させたいという我々の方針に賛同戴けるクラブオーナーの皆様と接点を持つ機会を得て、情報共有から問題点の追求・改善、そして最終ソリューションの提供へと我々の役割を果たしたいと切に願い、この一連の問題に真剣にお悩みのクラブオーナーの方々の状況改善のお手伝いをさせて戴くことができればと真摯に考えている。

クラブオーナーの皆様からのご意見・ご相談を戴ければ幸いである。


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“フィリピンの歌姫” Josephine Garcia ②

2005年11月13日 | アーティスト
CD Cover2以前、彼女のCD制作に向けてのレコーディングについてお話ししたが、今日はその後の進捗についてご報告する。日本のスタジオで撮影した素材をフィリピンにてデザイン・構成し、先月予定通りリリースの運びとなり、限定初版が手許に届いた。Composerとして錚々たる面々を揃えた甲斐あって、彼女の魅力と特性が活かされたミニアルバムの秀作である。

さてここで大切なのは、今後のSP戦略としてフィリピン国内でどのような形で一気に認知・浸透を図るかである。いくら逸品といえども、CDリリースだけの自己満足に終わってはいけない。どれだけ多くの人々に知って貰い聴いて貰うか、またそのためにどのような展開を行なうかが肝要となる。

まずは個人レベルから脱却し、①レコード会社からのリリース、②各種メディアの活用、③TV ProgramまたはTVCFとのタイアップ(主題歌としての採用)等が挙げられる。

①については、VIVA Recordに次ぐ国内第2のレコード会社「IVORY Record」によるバックアップの方向で順調に進んでいる。
尚、レコード会社からCDをリリースするには最低10曲、標準で12曲の楽曲構成を求められることが多い。そこで初版の6曲に加えてあと6曲の追加が必要となる訳だが、今回のCDリリースの話を耳にしたSnafu Rigorより「これらのComposerの面々が集まっているというのに、何故私がメンバーに入っていない?」と、自ら楽曲提供のOfferがあり、その他リバイバル曲のカバーも含め12曲の準備が整ったので、クリスマスシーズンに照準を合わせて12月10日頃にはアルバムの完成を見込んでいる。別ルートでは現在米国滞在中のAPOからも快諾を得て帰国次第早速作曲にとりかかってくれるとのことであったが、帰国予定が11月26日でアルバム完成予定時期までに時間がないため今回は見送りとし、次回に是非ということにした。
次に、アルバム完成と同時に各種メディアに取り上げさせ注目を集めるためのSP活動として、Jose Mari Chan & Regine VelasquezFM99.5(DWRT)など電波媒体や、印刷媒体における積極的な取り上げに関する事前段取を急ピッチで進めている。
これらをベースとして活動してする中で、TV番組の主題歌やCMのイメージソングとして曲が採用された場合、一気に爆発的な効果を上げる。折角我々が声をかけて数々の有名Composerを召集したこのアルバムである。ゴールデンタイムのTV番組とのタイアップを視野に入れた企画についても鋭意検討している。


Mon Del RosarioVehnee SaturnoCDの制作といえば、CompositionとArranging、Recording & Master CD Copy~Printing、その他ジャケットデザインまで、まとまった費用が必要となるので、躊躇されるケースが多々見受けられるが、それは日本国内での話、フィリピンサイドでの制作となれば比較的安価で仕上げることができる。
実際、ある老舗招聘業者のトップの方から、フィリピン人タレントの招聘にあたり、VISA申請時のアーティストであることを証明する添付資料としてCDの制作を現在真剣に考慮中ということで、フィリピンにおけるCD制作に関して打診を受けている。入管法改定により、真のアーティストさえも混同して十把一絡げにされVISA発給に支障をきたしている昨今、かかる費用を高いと見るか安いとみるかは別として、迅速確実に招聘業務を行なうにはコストパフォーマンスの高い一つの方法である。

CD制作についてご興味をお持ちの方は、お気軽にご相談戴きたい。安かろう悪かろうではなくリーズナブルに、コスト面でのソリューションをご提供できるであろう。

尚、上記画像は、今回のアルバム制作にComposerとして参加したメンバーの一部である。
【上  段】 Jose Mari Chan (右はRegine Velasquez)
【下段左】 Vehnee Saturno 【下段右】 Mon Del Rosario
他にNonoy TanやMichael De Lara、Snafu Rigorらが参加している。



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GROの現状と芸能人のあり方

2005年10月20日 | アーティスト
Arb1去る3月15日に施行された入国管理法の改正以降、日本のいわゆる「フィリピンクラブ」の存続可否が活発に論議され続けている。

諸氏ご存知の通り、「フィリピン側が発行する芸能人証明書に基づいて審査受入を行なう従来の方法ではあまりにも偽芸能人が多く、簡単そして大量に入国できるシステムに人権侵害や人身売買の温床を作り出す原因がある」として、「日本側の尺度に基づく本人経歴(日本以外の国での然るべき公演場所における2年間以上の公演実績、または然るべき養成機関における受講修了、及びそれを証明する書類の提出」が義務付けられた。

古くはBlue Card に始まり、Yellow Cardへの変更、そしてARB・AACに落ち着くに到り、その都度一時的には入国数が激減したが、最終的にはフィリピン側が芸能人であることを証明する書類さえあれば(語弊があるといけないので、「PassportやBirthday Certificate他必要書類一式が揃っているのは大前提として」という言葉を付け加えておく)興行VISAを申請通り無制限大量に発給して、最終的には8万人余りのOFWを受け容れるに至った。その殆んどが許可された「興行」以外の資格外活動を行なっている(出演先の営業形態を考えれば至極当然)ことを周知しつつ黙認してきたにも拘らず、ここにきて日本を人身売買監視対象国とした米国の目に対する改善対応策と称して急に方針を180度転換して極端に門戸を狭めた法務省・入国管理局に対し、自らがOFWの入国を増加させた張本人である癖に、今度はまた自らの勝手な都合で実情を的確に判断することもせず一方的に容赦のない規制をするのは納得がいかないとシュプレヒコールを挙げ抗議するフィリピンクラブファン、旧態依然としたプロモーションにはもはや任せておけないと自ら行動を起こし起死回生を図ろうとするクラブオーナー、かたや脱サラで始めた店がやっと軌道に乗ったというのにこんな状況に陥ってしまっては先が見えないと悲観するクラブオーナー、そんな状況につけこんで凡ゆる手法で ”タレント” を用意し「安定供給しますよ」と営業攻勢をかけて暗躍するブローカー、厳格化された法規制の枠内をすり抜けるために経歴や証明書類づくりに奔走する多くの招聘業者…。

法令改正から半年余りが経過した今、そのようなドタバタ劇もいよいよ終焉に近づいてきた。法令改正後、著しく減少したとはいえ、移行期特典であったARB・AACの最終組も既に入国済となり、既存在留メンバーが入国から半年経てば自動的にどんどん帰国していく中で、当局が認めた「正規の資格を有し、然るべき証明書類の提出をもって申請された “芸能人” 」という基準によるVISA発給は激減、その一方では警察とタッグを組んだ入国管理局による各店舗の違法行為摘発が活発に実施され続けており、フィリピンクラブ業界は未曾有の大打撃を受けている。クラブオーナーやその従業員、招聘業者などは勿論のこと、ひいては酒屋・おしぼり屋など店舗と取引を行なっている業者にまで死活問題として係わってくるため、皆必死である。

Arb3元々真偽を確認することが困難となるあいまいな基準で当局が新基準を施行してしまったものだから、その結果多くの招聘業者による見せかけの証明書類作りが横行して「篩にかける」はずの規制条件が機能せず、従って正規とごまかしが入り混じった大量の申請が殺到している中で、きちんとした書類が揃っているにも拘らずその書類の裏付けにあまりにも時間がかかる(というよりも実質的には不可能)ため、実質的審査が遅々として進まないという状況に陥ってしまい、結果として「新基準に則った証明書類を揃えて申請まで滞りなく済ませた後、在留資格を取得し大使館の審査・面談を経てVISAが発給されるかどうかはその時の運次第」などと云われる事態となってしまった。
さすがの当局もこれではいけないということで、先月「審査を迅速確実化するために、SSS(Social Security System=社会保障制度)の加入証明やTIN(Tax Identification Number=納税証明番号)など正規の芸能人であれば当然所持している証明書類を追加添付してほしい」旨の通達を出した。これにより真のアーティストに対するVISAの発給がスムーズに行なわれるようになることを期待したい。

フィリピンクラブ業界を取り巻く状況についてざっとこれまでの経緯を振り返ってみたところで、諸氏それぞれ多様な意見をお持ちだと思うが、当局が行なってきた対応や規制はさておき、アーティストを招聘する側・受け容れる側の資質に、あまりにもだらしなさや狡猾さ・その場しのぎがあったとは云えないだろうか。アーティスト招聘という分野で係わりを持つ立場の人間として、敢えて辛辣な分析をしたいと思う。
数は少ないが、確固たる信念をもって真面目に取り組んでおられる関係者の方々もいらっしゃるので、決して全てを否定している訳ではないことを付け加えておこう。

Artists1諸氏ご存知の通り、元来27種類に分類された外国人の在留資格のひとつ、「興行」に該当する “芸能人” に定義されている活動は「芸能活動」そのものであり、それ以外の活動は一切認められていない。にも拘らず「当局が黙認している」という暗黙の了解のもとに、本来の芸能活動が軽んじられて形骸化しホステス行為が必要悪として横行するという本末転倒な事態が定着してしまったところに問題があると考える。その他社交員の配置にしてもしかり、事業活動である以上利益追求は当然のことであるが、基本理念を見失い本来のあり方から脱線していることを認識し乍らもその感覚に麻痺して放置してきた事実は否めない。
また、招聘業者にしても、必要書類さえ準備して申請すればいくらでもVISAが発給されるという環境の中、容姿が良くても凡そ「芸能人」とは程遠くシンガー・ダンサーとは呼べないような、スキルのないいわゆる「タレント」を大量に “生産” し、送り込んできた。この時点でも一部の業者による書類の偽造やごまかしは横行していたが、ここにきて規制が強化されるや否や、今度はその条件をかいくぐるべく、PassportやBirthday Certificate等の売買からClub Certificateの偽造に至るまで、あらゆる工作を行なってすり抜けようとする動きが活発化している。当局としては当然その横行防止に躍起となり、いたちごっこが繰り広げられる。Club Certificateとして申請された現地の公演先の承認状況を分析したリストや、ごまかしが発覚し却下となった出演証明のブラックリストが手許にあるが、これを見ていると正規のアーティストの申請時にも影響しかねないようなところかまわずぶりである。
「タレント」を取り巻くフィリピン側の旧態依然としたシステムの矛盾も否めない。主役は本来「タレント」自身であるにも拘らず、 ”Manager” が契約という縛りの中で「タレント」の収入を搾取し、意思決定をもコントロールしてしまう現実。今後Managerというポジションは必然的に淘汰されていくであろうが、Local PromotionからInternational Promotion、そして日本の招聘業者とのSPAというフロー図がどう変化していくのか、期待をもって今後の動きを注意深く見守りたい。

今回の表題に「GRO」という表現を敢えて使用したのは、このような事実が現実として存在しているからであり、「タレント」と呼ぶには些か疑問があったからである。

閑話休題。既に陥ってしまっている状況を憂いて批判していても何も始まらない。現状や過去を反省し、今後それをどう生かしていくかが肝要である。この一連の大騒動に紛れて真のアーティストが活躍できる場や門戸が狭められてしまうであるとか、そういう公演の場づくりに尽力し真面目に取り組んでおられる出演先オーナーや招聘業者の方々の努力の芽が摘まれてしまうのではなどと危惧する必要はない。GROや単なるOFWでなく、OPA(Overseas Performing Artist)と呼べるアーティストが本来の存在価値を充分に発揮できるような環境整備や、既存のフィリピンクラブを脱皮した公演場所・訪れる人々との交流場所としての新しいあり方への明確なコンセプトを念頭に業界関係者が一致団結すれば、進めていくべき方向性は自ずと見えてくるであろう。

我々ZENONとしてのコンセプトは明確である。
「真のアーティストが海外でその能力を発揮できる舞台を用意し、その活動を通じて国際交流へと繋げていくための架け橋となること」…これを念頭に、激動の移行期を迎えている業界に対し貢献するべく日々鋭意努力している。

我々の趣旨と同じご意見をお持ちで、現状の運営や先行きに不安をお感じのクラブオーナーの方々がいらっしゃれば、是非ご相談戴きたい。コンセプト・方法論を明確化し実行することにより、明快なソリューションをご提供できるであろう事をお約束する。


追記
この題材については、密接に関連する分野が多岐に亘るため、今後も違った角度や立場の視点からいろんな分析をしてみたいと考えているので、是非期待して戴きたい。


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“フィリピンの歌姫” Josephine Garcia

2005年10月04日 | アーティスト
Josephine Garcia先日、ある女性SingerのCDレコーディングに携わる機会があった。

彼女の名前はJosephine Garcia、幼少の頃よりアマチュアコンテストに参加、数々の賞を受け、9歳の時にフィリピンのキッズコンテストで全国区チャンピオンを獲得、GMA(CH7)の全国放映にて認知されたことをきっかけに声楽家ラマン・フルフューロ氏と出会い、音楽における全ての基礎を学んだ。
その後ピアニストのドミニク・サルスティアーノ氏に師事、歌唱についてあらゆるテクニックを学び、日本のプロダクションにスカウトされ来日。APECの関連イベントや24時間テレビ「愛は地球を救う」等に常時出演、京都河原町司教座聖堂で行われたキリスト降誕2000年大聖堂ミサ京都教区創立記念日では賛美歌を担当した。またフィリピン領事館やフィリピン航空が主催する殆んどのイベントに対して出演依頼を受け、参加している。彼女は京都市国際交流協会主催のイベントに出席するなど、国際交流の場に積極的に関わってきた。

そんな彼女が今回、満を持して地元レコーディングに取りかかった。

各界の著名人が多数訪れる京都祇園の会員制ソーシャルクラブ「CLUB REPOS」にて定期的に行われるイベント開催時の招聘歌手として契約、月交替でラスベガスから招聘されるシンガーと共演しているため、彼女の歌唱力・表現力の高さは充分認知していたし勿論のことではあるが、今回のCD制作のために集まってくれるというComposer達の面々を聞いて、正直私は驚いた。Nonoy Tan、Mon del Rosario、Jose Mari Chan、Michael de Lara、Vehnee Saturnoという錚々たる顔ぶれである。彼らに結集する意思を持たせた彼女の意気込みがここに集約されている。

1ヶ月に亘りじっくりとスタジオレコーディングに費やし、先日無事マスターコピーが出来上がった。日本での撮影も終え、ジャケットデザインを経て、近日中にリリースされる。
「誰よりも早く最初の1枚を欲しい」という私のミーハーな希望を伝えると、彼女は屈託のない笑顔と共に快諾をくれた。
間もなく私の手許に届くであろう珠玉の1枚を、まるで明日に遠足を控えた子供のようにワクワクし乍ら心待ちにしている。


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