Flour of Life

煩悩のおもむくままな日々を、だらだらと綴っております。

「平清盛」第21話。

2012-05-28 00:51:48 | 大河ドラマ「平清盛」


先週の第20話、保元の乱の前夜祭から急にぐっと面白くなってきた大河ドラマ「平清盛」。
脚本家はじめスタッフに一体何が起きたのかと不思議に思い、もしやこれは一夜限りの夢なのではと
心配していたのですが、それは杞憂でした。

今週も超面白かったです。

喜ぶべし、喜ぶべし。大事なことなので2回言いました。

…って、この言葉を台記した悪左府こと藤原頼長様は今週エライ目にあってたけどな!

どんな目にあったかって?それは公式サイトのあらすじを読んでもらうしかねぇな!
あらすじ読んでもピンとこないって人は、今週土曜日の再放送を見てもらおうじゃないか!
見て絶対損はしないぜ!あと明日28日の夜9時からTBSで放送される2時間ドラマには、源義朝と北条政子が
出演するぜ!日曜日に見たばっかの人を月曜日にまた見ると微妙な気分になるぜ~?

などという最近はやりの芸人のマネはやめて。
今週の第21話は先週のテンションがそのままキープされていて、始まってから45分間、画面から一度も
目を離すことができないくらいひきつけられました。いやもう携帯のちっこい画面からでも、保元の乱に
向かう王家、摂関家、平氏と源氏、そして女たちの張りつめた空気が伝わってきましたよ。
なんなんすかね、もう!これだけすごいドラマが作れるのなら、なぜもっと早めにしてくれなかったんでしょうかね!
この5か月弱が超もったいないっすよ!ぷんぷん!!

今週、特にゾクゾクきたのは、信西と頼長がそれぞれの評定の場で孫子の解釈を披露する場面でしたね。
“夜討ち”をするかしないか、自分の意見を述べるために孫子の同じ言葉を引用しているのに、こうも解釈を
変えることができるのかと。己の才覚だけでのし上がってきた身分の低い貴族である信西と、なんだかんだ
言っても結局は世間知らずなところのあるお坊ちゃまの頼長との対比が鮮やかでした。

そう、つまり、悪左府頼長様が保元の乱で敗れたのは、

坊やだからさ!!

ってことですね。うん。わかりますわかります。

予告によれば来週、息子頼長を失った忠実パパが慟哭するみたいなので、そのときに

忠実「頼長~!なぜ死んだのじゃ~!」

信西「坊やだからさ」

なんて流れがあるかもしれません…んなアホな。

パパと言えば、今週は為義・義朝親子の対立に巻き込まれた鎌田親子の悲しい別れもありました。
主君への忠心と親子の愛情の板挟みになって苦しんでいた鎌田通清・正清親子…毎度のことですが
金田明夫さんは大河ドラマでほんといい仕事してくれますよね。若手出演者にはぜひ撮影現場を
見学してほしいですわ!きっと何かを学びとれるはずですよ!!

その鎌田通清の最期を看取って、何かがふっきれた為義の変わり様もすごかったです。
失って初めてわかる、すぐそばにいてくれた人の大切さ…頼長に向かって
「ガタガタ言ってねーで引っ込んでろ!」
と一喝する姿は、為義が登場してからこれまでの中で一番あるいは唯一かっこよかったです。
その後の場面ではまあ、相変わらずだったけど。

今週一番目立ってた為義パパのもう1人の息子、為朝さんですが、噂によると保元の乱の時点で
まだ17歳だったんですね。だからあんな中二病全開のいでたちで戦ってるんですね。
公式サイトで為朝の人物デザインを見たときは「なんでこんなことに…」と愕然としたんですが、
これはこれで妥当だったということでしょうか。そもそも源氏は中二がデフォルトだし。

もう一人の中学二年生、平氏の棟梁・清盛こと清タンは、今週は叔父・忠正との一騎打ち以外は
特にあまり印象に残りませんでした。まあ、今週は他にイベント目白押しだったので仕方ないかなとは
思いますが。むしろ、夜討ち発案とか焼き討ち推進とか、義朝たちが進んで汚れ仕事を請け負って
いるところに、源氏の立場の弱さが伝わってきて悲哀を感じたりして。

今週は武士の戦う場面がドラマのほとんどを占めてましたが、根拠なき自信もといカリスマオーラに
つつまれた後白河帝が、「(白河法皇の遺した負の遺産をすべてぶち壊して)新しい世を作るぞ」と
清盛・義朝の前で一説ぶつ場面は、私の脳内に永久保存できるほどインパクトがありました。
後白河帝のこの演説の影には、当然信西の影響もあるのでしょうが(なんぜ教育係の乳人なわけだし)、
運命に翻弄され続け、今度は頼長を信じたばかりに更に苦境に立たされる崇徳上皇との差がはっきり
わかって面白かったです。

武士たちが弓矢や刀でうおーズバッうわぁぁグサッと戦っている最中、女性陣は最近の大河にありがちな
「戦はいやでございますぅよよよ」などと甘ったれたことを言うこともなく、ひたすら愛する者の
無事を祈っていました。彼女たちだって、けして夫に戦で命を落としてほしいわけじゃない。けれど、
それは自分たちが口出しすることではない。無事を祈り、まさかのときは遺された命を後世へとつないで
いくのみ。いつもはきゃぴきゃぴしている深キョン時子でも、自分がどうあるべきかを心得ていて、けして
メソメソくよくよしていないところに好感が持てました。同じく、由良と常盤にも。
(美福門院だけはよくわからんかったけど…そもそも崇徳上皇がこんなになったのはあんたのせいやーん)

で、武士たちが戦にいってる時に、我らが盛国が戦いに行かず時子らとともにいたのは何故なんでしょうかね。
盛国が武士じゃないから戦に出られないのか、女子供を守るという重要な役目を任されていたのか、
はたまたナレーションをやらせるためなのか…。最後のやつが一番可能性高いな、うん。

我らが悪左府・頼長様は今までさげすんでいた武士らや信西にプライドをずたずたにされ、崇徳上皇にも
「おまえなんか頼るんじゃなかった」とガッカリされ、すっかり傷心のご様子でした。ズッ友だった
オウムとも決別しちゃったし。来週は矢ガモならぬ矢悪左府になって華々しい最期を遂げるみたいですが、
最後の最後で、どんな見せ場が用意されているのか楽しみです。



2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
みんなの盛国(笑) (もちきち)
2012-05-30 23:00:52
>siverpealさん
こんばんは。コメントありがとうございます。

>史実では、盛国は保元の乱で侍大将だったそうですから、
おお~、侍大将なのにナレーターとはこはいかに。
盛国よりも説得力のあるナレーターはいないから、仕方ないのでしょうか。
戦の場で清盛にツッコミを入れてほしかったです。
「清盛様、一騎打ちは手短にお願いします」とか。
来週も楽しみです。
返信する
われらが盛国(笑) (siverpearl)
2012-05-30 22:22:49
史実では、盛国は保元の乱で侍大将だったそうですから、おっしゃるとおり、ナレーター説が一番有力なのではないでしょうか。
盛国は平家の没落を見届けるわけですから、見せ場はこの先にあるのかな?と思っています。
毎週楽しみですね。
返信する

コメントを投稿