キリギリスの本音

※今回の記事の内容は過激すぎるので、ほぼほぼフィクションだと思って読んでください。





皆さんこんばんは。
サッカーＷ杯が始まりましたね。日曜日の日本対コートジボワールがどうなるのか、今から心配です。私が心配したところで何も変わらないんですが、それを言ったら日本でテレビ見ながら応援しているすべてのサッカーファンがそうですね。スポーツバーとかパブリックビューで大騒ぎする人も。はっははー。


さて、巷がサッカーサッカーと盛り上がる中、今週の私は別のことで大騒ぎしてました。いや、大騒ぎというより中騒ぎくらいかな。

それはある日の休憩時間の雑談の、職場のある若い（アラサー）の修羅場話から始まりました。
細かい話は当人のプライバシーに関わるので省きますが、要約すると

「今の彼女は若くて美人だけど、非正規雇用で収入が安定しないから結婚しない」

という内容でした。ちなみにその若い彼女は20代前半。まだまだこれからワンチャンどころかツーチャンスリーチャンレスリーチャン（最後のはわかる人少なそう…）と、いくらでもやり返しもといやり直しがきくトシです。ああうらやましい…いやいや。

私はこの時点でもう、「えぇ～若い女の子にそこまで求めるの…？」とドン引きしたのですが、さらに引いたのが周り（男性のみ）の反応。

「そっかー、じゃあ幼稚園の先生（公立なので公務員）はどう？」

「この前の飲み会に来てた若い先生（22歳！ひー！！）、お前気に入っとったやろー」

「〇〇さん（職場の某上司）に言うたら、話つけてくれるんとちゃうか？」

と、思わず「お前ら女衒かよ」と突っ込みたくなるような発言のオンパレードに、がっかりを通り越して背筋が寒くなりました。あまりに寒かったので、おかげで週の後半に夏風邪を引いてしまいました。いまはゲヘゲヘと咳をしながら、このブログを書いてます。

で、このゲヘゲヘを自分ひとりの腹の内に収めきれない私が、東京に住む姉（独身）にも電話で伝えましたところ、ゲヘゲヘは見事姉にも伝染。そりゃそうでしょう。女性に求める結婚の条件が「若い」「美人」「安定した収入」の３つすべてを兼ね備えていることだなんて。そんなこと言われたら、私（40歳、非正規雇用）も姉（40＋α歳）も

「そんなこと言われたら俺たちどうすりゃいいんだＹＯ！！」

です。ケンシロウに「お前はもう詰んでいる」と言われたも同然です。そりゃ、この歳だから別にもうご縁も何も求めてないけどさ～。あまりに即物的な会話にげんなりしてしまいました。誰も「そんなこと言っちゃ彼女がかわいそうだよ」って言わないんだもの…。それに、何とも思わない他人の話でもこれだけ気が滅入るのは、妻に安定した収入を求めた結果、自分たちの家事育児を自分の母親に押し付けて、家政婦（しかもただ働きで）みたいにこき使っている男性が身近にいるからなんだよね…。久しぶりに「公〇員がそんなに偉いのかよ！」と毒づきたくなりました。（一般企業の従業員よりも、転職がしづらいという点では同情しますが）

こういう不満を現実で漏らすと、

「お前みたいにいいトシして独身で子供もおらず、安定した職にも就いてない怠け者には文句を言う資格がない」

という内容のありがた～いお説教をしてくださる方が、雨後のミミズのようにぼこぼこと湧き出てきます。そりゃ傍から見れば私は「アリとキリギリス」のキリギリスのように、後先考えずに享楽的に生きているように見えるかもしれませんが…いや実際そうなのかもしれませんが…でも、一応こちらにだってそれなりの言い分があるのですよ。それを口にしたら、何もかもが終わってしまうバルス級の言い分が。言えないから、つい呟いてしまいます。

「ほっといてよ」

って。胸に溜まった澱が口からこぼれださないように、軽口で自分をごまかしながら。


ここまで辛気臭い話を綴ってしまいましたので、最後は爽やかな画像で締めたいと思います。



先週の土曜日につくった、ニューヨークチーズケーキです。直径12センチのミニサイズなので、直径18センチのケーキプレートにすっぽり収まりました。今回使用したのはグスタフスベリのヴェルサ。オリジナルを使うのがもったいなかったので復刻版、しかもストックホルムのアウトレットで買ったB品を使用しました。このケチくささが私の一番の敗因なのかも…。