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ミーターの大冒険 第九部 第22話 ヤマブキ革命

2023-02-14 05:46:36 | エピローグ
204第22話ヤマブキ革命
ミーターの大冒険 
第九部 

第22話

ヤマブキ革命

あらすじ

 ミーターたちはハニスとの再会を期待してイフニアに向かうべく、ファー・スター2世号のあるダリバウのイケアに戻った。

 その時、イルミナからハニスの拘束の事実を知らされる。

 あとから駆けつけて来たアンセルム・ロドリックとともにイフニアに行くこととなり、アンセルムから意外な展望を聞かされる。

 ダリバウからイフニアに行く途中、ファー・スター2世号の前に、12000年に一回というダリバウの太陽とダリバウの衛星ルエリスとの皆既日食が現れる。この現象は、ミーター一行に何の暗示になるだろうか?

 アンセルムは、アルカディア・ダレルの小説を読んでいるペイリー・リャンにペイリーの父ダニールの歴史を、厳かに、そして優しく語る。ルエリスの名前の由来を。

 漂泊のシンナックス人は今や地球から見た場合の星座レチクル座付近の奥の大マゼラン銀河にさらなる次のターゲットを決めて、このダリバウやイフニアから出て行ったことをペイリーとアンセルムは同時に了解した。

204

アンセルム ミーターさん、実を申しますと、ハニスさんの拘束の道筋は、わたしが考えたことです。今になってお話ししなければならなかったことをお詫びいたします。これは極めて極秘に進めておりました戦略でして。

ミーター わたしもそうではないかと内心考えておりました。申し訳ありません。わたしの方こそ。

アンセルム ほ~、さもありなん。
 今になって、極秘の段階が過ぎましたので申し上げることができました。
 これはファウンデーション連合全体に秘密裏に進めるというターミナスだけを除くファウンデーション連合全体の密約を構築してあったのです。

 各惑星政府に、二重の政府をつくってもらいました。一つは、正式ではあっても表面上のターミナスに恭順を示しているただの飾りの政府。もう一つは裏ではありますが、その惑星の実質の政治を執り行う列記とした行政と、いう風にです。

ミーター そうでしょう。「敵を欺くには味方から」を実践されておられますね。

 アンセルム卿、あなたにご質問があります。
 あなたは、そういうしっかりとした戦略を立てられておられるのに、なぜまた私たちと同行されようとされておられるのですか?

アンセルム 左様、ごもっともな質問です。
 イフニアで、ハニスさんと会ってから、イオス星にドースさんにお願いしたいと思いましてね。

ミーター なんでしょう?

アンセルム もちろん、現状のターミナスのファウンデーション政府を転覆する最終作戦の了解と今後の方向についてのご相談です。

ミーター もうその段階に達しておられるのですか?
 ターミナス転覆計画でも、驚きですのに、またさらにその先まで!

アンセルム 驚くことではありません。あなた様の地球再発見と銀河歴史消滅の回復に比べてみれば、容易いことです。
 実際、この策戦は、どなたが最初に立てられたか、ミーターさん、あなたはご存知のはず。

ミーター さあ、誰でしたっけ?

アンセルム ターミナスのモーヴ首都移転の策をあなた様がお忘れとは!それを聞いたらハニスさんは泣きますよ。

ミーター あ~、そうでした! あ~、俺か!
いや、わたしだった。

アンセルム ミーターさん、実は今のターミナス政府はあと5年で終息してもらいます。
 それには、すでにドースさんと打ち合わせがちゃんと出来ております。
 それには、旨く、ブラノらを銀河に誘導してターミナスから追い出させます。
 
ミーター どのように仕組まれるのですか?

アンセルム もう申してもよいでしょう。
 第2ファウンデーションとガイアに協力してもらいます。
 それにターミナスの転覆には、長い間、苦労されてきたハニスさんに完璧に満足していただく秘法を用意しております。すでに、ターミナスのヘンダーにその件は申し付けております。

ミーター アンセルムさん、あなたっていう方は、なんと素晴らしい!

ペイリー ミーターさん、そんなに泣かなくても。

ミーター ペイリーさん、いつからイルミナのお株をとるようになったのですか?

ペイリー さあ、どうぞ、ヤマブキ色のハンカチですよ!


ミーターの大冒険 第九部 エピローグ 第21話 ルエリス

2023-02-13 19:47:54 | エピローグ
203第21話ルエリス
ミーターの大冒険 
第九部 
エピローグ
第21話

ルエリス


あらすじ

 ミーターたちはハニスとの再会を期待してイフニアに向かうべく、ファー・スター2世号のあるダリバウのイケアに戻った。

 その時、イルミナからハニスの拘束の事実を知らされる。

 あとから駆けつけて来たアンセルム・ロドリックとともにイフニアに行くこととなり、アンセルムから意外な展望を聞かされる。

 ダリバウからイフニアに行く途中、ファー・スター2世号の前に、12000年に一回というダリバウの太陽とダリバウの衛星ルエリスとの皆既日食が現れる。この現象は、ミーター一行に何の暗示になるだろうか?

 アンセルムは、アルカディア・ダレルの小説を読んでいるペイリー・リャンにペイリーの父ダニールの歴史を、厳かに、そして優しく語る。ルエリスの名前の由来を。


203

アンセルム とおっしゃいますと、お父様のガイア、スペーシアとハリの心理歴史学とはもともと相容れない事柄ではないとおっしゃりたいのですね。ガイアの志しはそのままファウンデーションの未来をそのまま保証し、ファウンデーションの展開はそのままダニールのガイア、スペーシアをさらに輝かせる、と。

ペイリー おそらく、今この光景と同じ、この皆既日食を500年前に、地球でガールとウォンダ・セルダンは二人でご覧になられたように思うのです。

 ガールの微細心理歴史学と父のガイア思考の互いの本質はほぼ同一だったのではないでしょうか?これはあくまでもわたしの勝手な想像にしかすぎませんけど。

 この光景に直面しておりますと、どうしても、心理歴史学とスペーシアとが相対するものであったとはちっとも思えないのです。...

 「融合、歓喜、充満、その後の再生」と言われておる通りに。

アンセルム ペイリーさん、心から同意いたして、宇宙の大霊に合掌いたします。

 もしや、お父上はあなたをここまでこられるように仕組まれたのは、この真実をあなたを通して体現されようとされておられるからでありましょう。

 あなた様はガイアのお生まれです。そして今第1ファウンデーションの若き貴公子ミーターさんのもとにおられます。

 そして、実はもうすぐあなたの従姉妹様が第2ファウンデーションをうまく誘導されるはずです。

 そして、そしてあなたの妹様は、この銀河を離れて、ガイアの念願の、遥か外域にギャラクシアを延長されるでしょう。それがスペーシア!

 もしや、今我らが直面している最大の問題、「ファウンデーション」の存在意義、イルミナさん、いや、「銀河帝国辞書編纂図書館」の存亡は、あなた様ペイリーさんにかかっておられるのでは?

ペイリー アンセルムさん、あなたはなぜそんな先まで見通せるのでしょうか?貴方は預言者なのですか?予知能力の持ち主なのですか?

 わたしはただ、心から父を尊敬し、ミーターさんを支えるように言われてここまで来ただけです。

 どうぞ、あなた様のお力で、ミーターさんをお助け下さい。そしてターミナスの命運を明るい方に導いて下さい。

 イルミナさんをお救いください。

アンセルム ペイリーさん、わたしのできますことは何でもいたします。残念ながら今は、イルミナさんをお救いする妙案は浮かびませんが、何かの手立てはきっとあると思います。いいえ、その答えは、あなた様が握っておられるようにしか、わたしには思えてならないのです。

 ペイリーさん、この月の名前がルエリスだと言うことが、わたしには重要な事柄のように思うのです。

 実に、あなたの父上は、かつて銀河文明の曙の時、偉人ルエリスを生み出されました。その時、誰もが人類に輝かしい未来が来ることを信じていました。

 しかし、それは結局悲惨な結末となってしまいました。それは一抹の淡いシャボン玉のように突如として終わりを告げました。

 それ以来、お父上は、人類の運命の背後に虚無の「混沌」が息づいていることを知り、飽くなきそれとの格闘を続けて来られたのです。

 そして今、お父上は、ご自身の寿命が尽きるのを感じられ、あなた様とミーターさんを後継者に選ばれたのです。

 しかし、この光景(皆既日食)は、宇宙の大霊が我らにもう一度新たなルエリスを見せようとされておられるように、わたしには察せられますが!

 あなた様のお力とミーターさんの知力がうまく溶け合って、今後、この「混沌」とうまく付き合って行く光明を開いてくださる、とわたしは信じております。

ペイリー なんとまあ!「混沌」とは克服するものではないと?

アンセルム ええ、うまく付き合って行く、ということでしょうか!
 僭越ですが。

ペイリー お仰せ、心して承りました。心から、あなた様に感謝いたします。

 ところで、このダリバウの衛星に「ルエリス」という名前を最初につけたのは誰でしょう?

アンセルム さあ、わたしにはちょっとわかりかねますが。ただ、推測するだけはできます。

ペイリー それについては、わたしも推測はできますよ。
 「漂泊のシンナックス」であったという。

アンセルム わたしもそう想像しております。


ミーターの大冒険 第九部 エピローグ 第20話 新たなヴィジョン

2023-02-13 05:22:42 | エピローグ
202第20話新たなヴィジョン
ミーターの大冒険 
第九部 
エピローグ 
第20話

新たなヴィジョン

あらすじ

 ミーターたちはハニスとの再会を期待してイフニアに向かうべく、ファー・スター2世号のあるダリバウのイケアに戻った。
 その時、イルミナからハニスの拘束の事実を知らされる。
 あとから駆けつけて来たアンセルム・ロドリックとともにイフニアに行くこととなり、アンセルムから意外な展望を聞かされる。

202

アンセルム ペイリーさん、実に素晴らしい光景の舷窓で、何をお読みかな?このSダリバウがダリバウの衛星ルエリスを包むのは12000年に1回と言われています。この淡い光を頼りに何をご覧になられているのですか?

ペイリー これは小説というものです。ミーターさんの貴重な持ち物をお借りしました。アルカディア・ダレル様の『続・何度も何度も繰り返されて』です。
 ミーターさんがアルカディア邸から地球探索に向かおうとされていた時、ファー・スター2世号にアルカディアの数多くの遺品から持ち出された宝のようなものだと聞いています。

アンセルム 存じております。アルカディア様は他にも何冊か本を出されております。私も何回か読んだことがあります。
 実に深遠な出来事と息を飲むような真実と気迫ある文体で、流れるような詩情に満ち満ちておりますね。
 そこに紫色でアンダーラインが引かれてありますね。

ペイリー 今この行にさしかかったところです。

アンセルム どのような文でしょうか?アルカディア様がご自身でおばあ様の文章を引用されてご自身の本のこの行にアンダーラインを引かれたのですね。

ペイリー そのようです。
 強調の上更に強調されておられます。
 アンダーラインの前の文からお読みしますね。アルカディア様はおばあ様ベイタの文章を引用されて、次のように書いておられます。

 「ここはガールの発見のなかの大発見、宇宙の真実のなかの大真実。ガールはハリとダニールから言い付けられた地球探訪に赴く。その真の目的とは、なんだったでしょうか?
 ダニールに残る一抹の疑問。それは彼が目論んだガイアの希望は、ハリの心理歴史学を果たして補完できるのであろうか?はたしてガイアが残り、ファウンデーションの第1と第2も消滅してしまうかも知れない、という不安。
 ガールは、地球探訪を終えて帰路、ファー・スター号の中で夢を見た。
 地球のいつの時代かわからないドイツという地域の深い森の中。
 ハリとダニールが出会う。
 まず、ハリが、言う。

 ダニール、君と今、賭けをしたい。一千年後、『銀河百科辞典は版を重ねているだろうか?』
 君の考案したスペーシアが成功し、純然たる単一性が実現すれば、次の千年紀には書物も辞典もなくなっているだろう。
 しかし、わたしが正しければ、人々は知識の集成を出版し続けているはずだ。
 わたしが正しければ、『銀河百科辞典』は、我々の子孫によって、受け継がれていくはずだ。

 ハリ、君の『銀河百科辞典』編纂計画のファウンデーションというのは、銀河復興のためのほんの手始めの見せかけ、口実ではなかったのでは?

 ダニール、君はわたしを補佐しようと地球まで赴き、地球古代、地球自体の心、ガイアに触れたのではなかったのでは?

 左様、ベニサラの魂を身に受けた。

 それでは訊こう。ベニサラが若き武将をヤマブキ(後の江戸、東京)を拓かしめた精神とは?

 ハリ、それは分かっている。兼明親王の和歌をヤマブキに添えて献上しただけであった。
 次のような和歌だ。

『山吹は七重にも八重にも咲きますが、実が一つも育たないのに貸して差し上げられる蓑が一つもないのが残念です。』(The yamabuki blooms in both seven and eight layers, but it is a pity that there is not a single straw rain coat to lend to prevent even one fruit from growing.)

 ダニール、もう言うことはない。わたしの人生にもわたしの夢があった、というものだ。君がわたしにくれた中では、ドースという最上の宝がある。これで十分だ。

 君はよくこの銀河を二万年に亘って支えてくれた。おそらく、この銀河の歴史は君の誇りで満ち満ちている。飽くなき文芸復興を成し続けてきた。ルエリスから始まり、リンゲイン、サークと。そしてサンタンニで終わった。
 わたしがこの賭けに勝てば、もう1回、サンタンニから銀河復興を初めてもいい。

....

 ハリはダニールの肩を叩き、踵を返して、森の奥に消えて行った。」

アンセルム ペイリーさん、どうされましたか?泣いておられるのですね!

ペイリー ロドリックさん、文学というものは不滅です。このわたしにダリバウの太陽が優しく教えてくれてます。父もハリも、ベイタ様もアルカディア様も、そして今イオス星におられるドース様もわたしの気持ちと同じでしょうね!

ミーターの大冒険  第九部 エピローグ  第19話 真実は何か?

2023-02-12 04:39:19 | エピローグ
201第19話真実は何か?
ミーターの大冒険 
第九部
エピローグ 
第19話

真実は何か?

あらすじ

 ファウンデーション暦493年、ミーター、イルミナ(?)、ペイリーはターミナスに着いた。ジスカルド・ハニスとは地球への音信以来連絡が途絶え、ターミナス全土を探したが、見つけられなかった。

 アルカディア農園は無事だった。ハニスとコンパーが上手に政府の力から手練手管で守っていたからである。

 代理人としてジム・ヘンダーという50代の男が農園を維持していた。

 ミーターは、ジムの履歴正体をつまびらかにする。

 後日、二人はターミナスのアルカディア記念博物館に隣接しているサルヴァー・ハーディン博物館にムン・リー・コンパーを変装して訪ねた。ヘルダーを通して申し合わせしていたからである。

 3人(?)は、コンパーからハニスの消息を聞かされる。スミルノに近いダリバウという過疎化が進む弱小惑星にいるらしい。

 彼らは一旦、アルカディア邸に戻って、ダリバウの旅程をヘンダーと打ち合わせる。

 ヘンダーはダリバウに行ったら、レオナルド・アンセルム・オー・ロドリックに逢うように勧める。

 アンセルムは彼らを歓迎した。アンセルムは密かにファウンデーション連合(ターミナスの単独政党ターミナス第一)を苦々しく思っていた。
 そして第2ファウンデーション及び反ミュールとの連繋を模索していたのであった。

 アンセルムは、コンパーの正体を明かす。彼はコンパーが二重、三重のスパイだという。

 そしてアンセルムは、実は廃坑でないここアバンドネには今後の人類の宇宙開拓にとって重要な鉱物があることを教える。

 結局、ミーターはハニスには会えなかった。イフニアに彼の潜伏先はターミナス政府に既に家宅捜査に入られていた。

 ハニスのグループの一員にハニスはもといたダリバウに戻ったと知らされた。

 そして二人はロドリックと別れ、ファー・スター2世号のあるイケヤに戻る。そこでハニスの政府当局による拘束の事実を知る。


201

イルミナ ミーターさん、聞こえる?今ロドリックさんからニュースが入って、イフニアで事件が起こったそうです。ハニスさんたちの反乱計画が事前にイフニア政府に漏れて、ハニスさんたち反政府組織が壊滅したというの。
 ハニスさんたち幹部は全員拘束され、投獄されたわ。

ミーター う~。またもやターミナス政府が先回りしたんだな!今回の計画も筒抜けになっていたのか?
 今回の決起でハニスさんはなにを目論んでいたんだ、イルミナ、わかる限り教えてくれないか?

イルミナ これで6度目の蜂起です。1回目と4回目と6回目がイフニアです。2回目と3回目がスミルノで5回目がフィンジャー。

ミーター ハニスさんはどの程度の勝算があって決起して来たのだろうか?俺が側にいたならなぁと思うよ。
 そしてロドリックさんの協力はどの程度なのであろうか?成算あっての計画や戦略なのであろうか?
 イフニアの政府もターミナス政府に機嫌をとってハニスさんたちを駆逐して来たんだな。

イルミナ イフニアでの1回目の蜂起では、議会の大半と政府の半分がハニスさんを味方しました。それで反乱者は鎮圧されてしまったのよ。
 結局、イフニアの内務省の強硬派がターミナスと結託し、周りの星域に協力を求めて、1ヶ月後に反対者たちを取り押さえて拘束しました。その後ターミナス軍は3年の間、イフニアに駐屯しています。
 今また以前のクーデター未遂事件の二の舞なのでしょうか。
 最悪、拘束者は全員銃殺刑に処せられのでは?

ミーター 滅相もない。想像したくない光景だ。不吉な言い方、やめてくれ、イルミナ。

イルミナ ごめんなさい、ただ可能性を言ったまでです。

ミーター そうとなれば、ここケリアからロドリックさんのところに戻って、彼と今後のことを相談した方が、よさそうだと、思わないかい?

イルミナ ミーターさん、それには及びません。もうじきロドリックさんがここに来られます。
 彼もファー・スター2世号に乗せてイフニアに参りましょう!

 あくまでもここはロドリックさんを信用すべきですね。彼も言ってたじゃないですか。イフニア政府は、表面だけは、ターミナスに恭順を装っている、とね。

ペイリー 私もイルミナさんと同じ意見です。
 そして、今はロドリックさんとコンパーさんのアイデアにお任せしたらいいのです!

イルミナ そうですね、私の調査では、ロドリックさんのクロムニウムが効を奏しつつあるみたいですよ。
 
 ここダリバウを中心とした星域は、ヴェガ星、ヴォレグ星、ファーマス星、ステッファニ星などが隣接していて、今ではスミルノやシウェナー星域よりも経済的に繁栄して来てます。
そして、
 これらのグループが、ターミナスに匹敵するのも時間の問題です。
 私の情報では、すでにこれらの星々は完全にハニスさんが掌握されています。大体は、ロドリックさんとの長い間の策謀の成果ですけど。

ミーター イルミナ、よくデータをとってくれた、感謝する。

イルミナ 最終的に強権支配は崩れます。あのクロムニウムのおかげなんですよ。新しいエネルギー源をロドリックさんが密かに開発されたからです。

.....................

ペイリー ロドリックさん。

ロドリック 今着いた。ファー・スター2世号に乗りたくてね!

ミーター 驚きました。さっきアバンドネであなたと別れたばっかりだと。

ロドリック そうなんだ、ミーターさん、今度の政治運動は新しいエネルギーを生む。今のターミナス政権はおそらくあと5年しかもたないだろうな。
 最後に彼らはこっちに対して陰謀や駆け引きを仕掛て来るのは必定だ。
 どう、出てくるかな。
 イルミナさんを守る方策もきっと見つかる。
 心配しないで。

 ロドリックらを載せたファー・スター2世号は、ダリバウから次の星イフニアに向かう。


ミーターの大冒険 第九部 エピローグ 第18話 新たな旅

2023-02-11 21:50:40 | エピローグ
200第18話新たな旅
ミーターの大冒険 
第九部
エピローグ 
第18話

新たな旅

あらすじ

 ファウンデーション暦493年、ミーター、イルミナ(?)、ペイリーはターミナスに着いた。ジスカルド・ハニスとは地球への音信以来連絡が途絶え、ターミナス全土を探したが、見つけられなかった。

 アルカディア農園は無事だった。ハニスとコンパーが上手に政府の力から手練手管で守っていたからである。

 代理人としてジム・ヘンダーという50代の男が農園を維持していた。

 ミーターは、ジムの履歴正体をつまびらかにする。

 後日、二人はターミナスのアルカディア記念博物館に隣接しているサルヴァー・ハーディン博物館にムン・リー・コンパーを変装して訪ねた。ヘルダーを通して申し合わせしていたからである。

 3人(?)は、コンパーからハニスの消息を聞かされる。スミルノに近いダリバウという過疎化が進む弱小惑星にいるらしい。

 彼らは一旦、アルカディア邸に戻って、ダリバウの旅程をヘンダーと打ち合わせる。

 ヘンダーはダリバウに行ったら、レオナルド・アンセルム・オー・ロドリックに逢うように勧める。

 アンセルムは彼らを歓迎した。アンセルムは密かにファウンデーション連合(ターミナスの単独政党ターミナス第一)を苦々しく思っていた。
 そして第2ファウンデーション及び反ミュールとの連繋を模索していたのであった。

 アンセルムは、コンパーの正体を明かす。彼はコンパーが二重、三重のスパイだという。

 そしてアンセルムは、実は廃坑でないここアバンドネには今後の人類の宇宙開拓にとって重要な鉱物があることを教える。

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アンセルム・ロドリック 当然、あなた方がなし得た業績を、もう一回なぞってゴラン・トレヴァイズが不死の従僕に会い、銀河復興の狼煙を上げる。
 第1ファウンデーションを中心とした新たな行政の中心地は銀河中心に近いあたりのサンタンニあたりに儲けられる。

ミーター 凄い、それはハリ・セルダンの怨讐の鎮魂!意味深い。 

ロドリックさん、コデルやブラノはどうなりますか?

アンセルム そうだな、長い休暇を与えて、銀河の有数な中心惑星見物なんてどうでしょうか?例えばスミルノを皮切りにセーシェル、ガイア、コンポレロン、最終は地球と太陽系ツアー。20年位かけてね。
 
ミーター どうすれば、そうなりますか?

アンセルム もう既にあなたはそのようにならせることは重々承知しておられる。私があらためてあなたに説明することは憚れます。それでも良いと言われるのでしたら少しだけはお話ししましょう。

ミーター 畏れ多いことです。是非とも御知を共有させてください。

アンセルム 彼らの心中はどうでしょう。恐怖心から恐怖政治を敷いております。もう少しプッシュして彼らの心中にある恐怖の的である第2ファウンデーションを撲滅するよう誘導すればいいのです。

ミーター ロドリックさんは、今までのお話しから類推するに、それをコンパーさんに任せようとされるのですね!

アンセルム もう既にコンパーはそのように誘導しており、私どもは全く憂慮しないで見ていればいいのです。
 最終的にはガイアが彼らを落ち着くところに落ち着かせるでしょう。その場所は、彼らの故郷、マンドレス星というのは、どうでしょう!

ミーター それではその銀河の中心地のサンタンニはあのゴラン・トレヴァイズが活躍する場所となるのですね。

アンセルム さあ、どうでしょう!おそらく彼は彼の直感力から自立的にガイアを選択する潜在能力があるのですから、トランターを選択するかも知れませんし、地球かも知れませんし、今のままターミナスに置くかも知れません。

 彼は全てからの自由を体得しているのですから、ここ銀河に執着しないかも知れません。

ミーター なるほど!彼のこれからの行動を予測するのは極めて困難ですね!これについては判断停止にしたほうがいいかも知れません。

アンセルム いいや、若干なら、推量できるかも知れません。

ミーター 是非ともお教えください。

アンセルム こちらこそ、あなた様にお聞きしたいことなのです。あなたは、この銀河復興の土台をここまでなし得ました。あなたはただアルカディアの念願を達成させただけだという思いでおられるでしょう。この銀河復興の名誉をゴラン・トレヴァイズに与えようとされるでしょう。
 その名誉を彼は辞退するでしょう。もしかしたら、かれの興味は不死の従僕との遭遇後にまた変わると見た方が良いでしょう。

 私は、かの不死の従僕、ダニール・オリヴォーが今彼の陽電子頭脳にスパークさせている絵図を思い描くことができるようです。

ミーター よろしかったら、お教えください。

アンセルム ダニール・オリヴォーはミュールの出現の謎にこの銀河の本質を捉えた。そしてあなたを地球の月にまで誘導して銀河復興を成就させた。彼の目はこの銀河内の異物の克服としてのガイア=ガラクシアに向いた。
 そして今や、あのシンナックス人たちが向かったであろうあの銀河の外にあるマジェラン銀河に目が向いている!

ミーター なんと、まあ、驚きの極致でしょう!
 アルカディアの夢と全く同じ!
 スペーシア!

アンセルム 左様!