OBSニュース

小樽商科大学ビジネススクール(専門職大学院)に関する情報を定期的にお知らせいたします。

NOMIPON ~狸 de はしご酒 ~

2010-02-12 14:14:15 | イベント
札幌市主催「学生まちづくりコンテスト2009」で入賞した小樽商科大学近藤ゼミi-vacsプロジェクトのイベント「NOMIPON!~狸 de はしご酒 ~」が開催されます。(関連記事はこちら

「この街の常連になろう」をキャッチフレーズに、狸小路商店街での飲み歩きを楽しもうという企画です。
狸小路1丁目から7丁目の飲食店26軒が参加し、事前に購入するチケットで複数店舗のお酒とお料理を堪能することが出来ます。

「NOMIPON ~狸 de はしご酒 ~」
・日時: 2010年2月23日(火)~25日(木) 17時~
・場所: 札幌狸小路商店街
・チケット:
  4枚綴り(飲み店舗×3、シメ店舗×1)
   前売2,400円・当日2,500円
  5枚綴り(飲み店舗×4、シメ店舗×1)
   前売3,000円・当日3,100円

札幌および近郊の方にとっては、身近な商店街でありながら行ったことのないお店も多いのではないでしょうか。リーズナブルに新しいお店を開拓できるイベントですので、この機会に足を運んでいただければ幸いです。
また、同商店街はアーケード街のため冬の北海道旅行でお立ち寄りいただくのにも適しています。
参加店舗やチケットの入手方法など詳細については下記のサイトをご覧ください。

NOMIPON ~狸 de はしご酒~ 紹介ページ
http://www.i-vacs.com/nomipon/

i- vacs ホームページ
http://www.i-vacs.com/

ケーススタディIモジュール4 戦略シミュレーション 参加者インタビュー

2010-02-05 17:34:32 | 学生・OBの声
1月24日(土)に行われたケーススタディIの授業で戦略シミュレーション(戦略MG)のプレーヤーとして受講した6期生とインストラクターを務めた4期生に授業の感想を伺いましたので、ご紹介します。



<プレーヤーとして受講した6期生の声>
大橋 哲 さん

私は過去に二回、戦略MG研究会に参加させていただきました。そのおかげで今回は3期終了時に通算黒字化という、これまでで最高の結果を残すことができました。
戦略MGにおいても現実の世界と同様に、「裏付けのない値下げ合戦」は市場全体を疲弊させます。一方で、開発投資によって粗利益率を上昇させたとしても、相応の販売量を確保しなければ利益を計上することはできません。
外部環境を分析して機会を見出し、自社が「何をしないのか」という戦略を決定し、実現可能な行動計画に落とし込む。どれが欠けても結果は付いて来ません。
戦略MGは「講義で学んだ概念を実感する場」として学習効果を高めてくれます。研究会のみなさま、今後も参加させていただきますので、よろしくお願いいたします。

河合 雅水 さん
戦略MGについては、昨年中に何度か開催されていた「戦略MG研究会」の噂から、とても興味を持っていました。私の初めてのゲーム体験は、ルールと伝票記入を覚えることに終始した1期目、流れを把握し始めた2期目、損益分岐点を踏まえた製造販売管理に意識を向けるところまで何とかたどり着いた3期目、というようについて行くのがやっとでした。本来は5会計期間プレーするところ講義時間の都合で3会計期間まででしたが、おそらく慣れてくれば製造計画、販売計画など単年度ではなく複数期間に渡っての戦略立案と、それを実行するためのグループ内他メンバーとの駆け引きが必要になるでしょう。より高度な展開が想像されるとても興味深いゲームだなと感じました。

土生 卓 さん
「戦略MG」なるものは初めての経験でした。研究会のメンバーの方たちとも初めてお会いし、最初はやや緊張しましたが、わかりやすいルール説明のもと、随所でサポートしていただき、次第に慣れることができました。1回目の経験から、会社を成長させる第一の鍵が「製造能力」と「販売能力」にあることがわかり、2回目からは最初から「PAC生産性」と「マーケットリサーチ」を実施しました。結果、販売シェアは伸び、純資産を増やすことができました(4.4%増)。
戦略MGの優れた点は、実際の経営ノウハウを「ゲーム」要素によって、親しみ・楽しみながら学べる点にあります。作者の意図を感じるとともに「経営」とは極めて高度なものであることを改めて認識しました。

<インストラクターを務めた4期生の声>
穴田 ゆか さん

今回の戦略MGは、一日で完結する特別カリキュラムで行われました。
初めて取り組む方が大半で最初はルールを覚えるのに多少時間がかかりましたが、慣れた頃には、経営資源や各種ツールの使い方、そして何より意思決定など経営判断の重要さを体感できたかと思います。
今回、初めてインストラクターを担当したのですが、客観的な立場からみえてくることが非常に多く、自分にとっても非常に実りのある時間でした。授業とは別に、今後も戦略MG研究会は定期開催されますので、リベンジをしたいと考えている方(笑)は、参加をしてより理解を深めると、より楽しめてたくさん学べると思います!

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インタビューにご協力いただいた皆様、ありがとうございました。
授業後にはインストラクターを務めた修了生と受講した在学生の懇親会が行われ、さらに交流を深める様子が見受けられました。

ケーススタディI 戦略シミュレーションの授業

2010-02-02 08:54:40 | 授業紹介
1月23日(土)、ケーススタディI第4モジュールの授業は、戦略MG(マネジメントゲーム)を用いた戦略シミュレーションでした。講師とインストラクターをOBS戦略MG研究会に所属する4期修了生9名が務め、6期生38名が7グループに分かれて受講しました。
授業の目的と概要について、ゲーム進行のオブザーバーと会計レクチャーを担当した堺昌彦准教授に紹介していただきます。





戦略シミュレーション(戦略MG)とは、ゲーム形式で、企業経営を仮想体験するものです。参加者は、製造業という前提で自らの会社を創業し、他の参加者を競争相手として、利益を獲得し会社を成長させていくことを目指します。

戦略MGの特徴は大まかにいうと2つあります。

1つは、不確実で動的な競争環境が発生することです。参加者それぞれの意思決定によって、原材料の調達可能量・調達可能価格、製品の販売可能量・販売可能価格は変化し続けます。参加者には、このような変化する競争環境のもとで、どのようにして競争優位を確立していくのかを考えていくことが求められます。

もう1つは、キャッシュフローとの連動です。戦略MGでは、参加者の意思決定や定期的・偶発的な事象によって、さまざまなキャッシュフローが発生します。参加者は、自らの会社のキャッシュフローの健全性に注意しながら、投下したキャッシュに見合う収益を確保できるように意思決定を行なっていく必要があります。

このような特徴をもつ戦略MGを体験することによって、参加者は学んできた理論分析スキル、そして問題解決スキルを実際に適用するにあたって、どのような問題に直面するのか、何が必要となってくるのかについての「気づき」を得ることができるのです。

OBSでの一年半を振り返る―理論と実践の架け橋―

2010-01-26 09:07:15 | 学生・OBの声
今回は、MBA課程2年間の総仕上げとなるビジネスワークショップの中間報告会を終えた5期生3名と籏本智之教授による座談会から、一部をご紹介します。実践科目およびビジネスワークショップを履修しての感想や、グループディスカッションを通じてスキルを身につける授業スタイルが、実務にどう役立っているかなどについて、お話を伺いました。
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Q. 約1年半をかけて実践科目(ケーススタディI・IIならびにビジネスプランニングI・II)とビジネスワークショップを履修して、ご自身の変化を実感することはありますか。

五十嵐 誠さん(ケース分析コース):ビジネスプランを練り上げる、あるいはケースを分析して戦略代替案を考えるというプロセスは、回数を重ねるなかで徐々に学びました。理解が深まると、掘り下げて考えることができるようになり、建設的、創造的なアイデアを織り込めるまでになりました。ケーススタディでは企業に関する情報を分析して問題点を抽出し、解決策として今後の戦略を考えます。その先にある、戦略を実行するための事業計画を練り上げるのがビジネスプランニングです。一方、ビジネスプランニングでは、ビジネスアイデアの実現可能性を高めるため、市場分析など、ケース分析の技法を使います。ケース分析とビジネスプランニング、それぞれのスキルアップがシナジーとなり、ケースレポートや事業計画書の完成度を高められたと感じています。

Q. OBSで学ぶ様々な分析ツールやスキルは、授業での教員の説明であったり、グループディスカッションのなかで自ら意識したり、様々な形で身につけたと思いますが、実務ではどのように活かしているのでしょうか。また、仕事に対する意識や社内でのコミュニケーションスタイルに変化はありましたか。

林 源太郎さん(プロジェクト演習コース):以前は社内において自分の考えを伝える際、自分の経験を拠り所にして意見を述べることが多かったのですが、ビジネススクールで学ぶことによって理論的な裏付けができるようになり、説得力を持って自分の考えを伝えることが出来るようになったと思います。また、OBSでのグループディスカッションでは、様々なメンバーが集まっていることもあり、会社の会議よりも多種多様な意見やアイデアが出てきます。お互いの意見を尊重しながら議論を進め、限られた時間の中で最終的に一つのものに纏めていく作業は非常に貴重な経験であり、会社での仕事や会議の進め方にも良い影響を与えていると思います。そして、実際の企業とコンタクトをとりながら進めるプロジェクト演習では、企業あるいは業界を取り巻く特有の事情や競争要因に応じて、これまでに学んだスキームやフレームワークを活用しています。机上の理論にとどまらない、現実を踏まえた取捨選択の課程が非常に面白い部分です。

Q. ケース分析における戦略代替案、あるいはビジネスプランニングにおける新規事業を練りあげるには、一旦たくさんのアイデアを出して選択肢を広げてから、実現可能性の高い案に絞り込むことが必要です。授業を通じて、アイデアを広げる力、集約する力がついたと感じることはありますか。

金光 建さん(ビジネスプランニングコース):OBSで多様なバックグラウンドを持つ方々とディスカッションしたことで、多くの視点を得られ、アイデアの幅は確実に広がりました。また、ディスカッサントによる第三の視点も役立ちました。問題点の捉え方に説得力がない、ロジック的におかしい、というやりとりが非常に重要で、個人の考えだけでは狭まってしまう視点が開かれました。実際のビジネスにおいても、何事も一人ではできません。皆で考え、力を合せることがプランの充実につながると実感しました。絞り込みに役立っているのは業界構造分析のツールです。ビジネスプランニングでは参入しようとする業界のキーサクセスファクターやケイパビリティ、核となるものを見極め、条件に合わないアイデアは排除しなければなりませんが、ツールを使うことで状況判断が速くなり、スムーズに絞り込めるようになりました。

皆さんのお話から充実した学生生活を送ってきたことがうかがえる座談会でした。貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。いよいよ1月30日(土)・2月6日(土)の2週にわたり、「最終報告会」が実施されます。OBSでの学びの成果を存分に発揮していただきたいと思います。


i-vacsが学生まちづくりコンテスト2009で入賞!

2010-01-20 12:39:45 | ホットトピックス
小樽商科大学・近藤ゼミ所属の学部生を中心に活動するi-vacsプロジェクトが、札幌市主催の「学生まちづくりコンテスト2009」で見事入賞を果たし、昨年12月13日(日)、サッポロファクトリー・アトリウムにてプレゼンテーションを行いました。
今回、受賞したプランは「NOMIPON~狸deはしご酒~」。狸小路商店街の飲食店をはしごするイベント企画です。

i-vacsプロジェクトでは、札幌狸小路商店街と協力して街に賑わいを与えるさまざまな活動を行っています。狸小路へ多くの市民や観光客が訪れるよう、現実の町並みを仮想空間上に構築し、サイト上でクーポンや店内動画をはじめとする多様なコンテンツを提供したり、イベントを企画・実施しています。

ゼミはOBSの近藤公彦教授が指導し、OBS修了生の有志が、コンセプト構成やWebページ制作、事業計画の作成やアドバイザーを務めるなど、その活動に携わっています。
サイトは随時更新され、学生ならではの視点で狸小路の魅力を「再発見」する新たな企画を提案していますので、ぜひその活動についてホームページをご覧ください。

i- vacsホームページ
http://www.i-vacs.com/

札幌市 学生まちづくりコンテスト2009のページ
http://www.city.sapporo.jp/shimin/jichi/kihon/torikumi/contest/index.html

『MBAのための基本問題集』が出版されました

2010-01-12 09:42:16 | 書籍紹介
先般、同文舘出版より刊行された『MBAのための基本問題集』について、執筆者の一人であるOBSの籏本智之教授に紹介していただきます。

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OBSの”MBAのための”シリーズ、第6弾は問題集です。マーケティング、戦略、組織、会計・財務の4分野からの全264問でMBA力をチェックできるようになっています。問題と解答の他に、解説も含んだ丁寧な作りの問題集ですので、基礎力をアップすることも出来ます。たとえば、こんな問題が入っています。

戦略編 集中戦略に当てはまるのは次のうちどれか。
(1)製品のフルライン化
(2)高額品市場への特化
(3)マス・カスタマイゼーション
(4)上のすべて

マーケティング編 広告の主要な役割ではないものは次のうちどれか。
(1)知らせる
(2)説得する
(3)再購入させる
(4)思い出させる

組織編 「仕事の達成、自律性、個人的成長」に当たる報酬は次のうちどれか。
(1)内発的報酬
(2)直接報酬
(3)間接的報酬
(4)非金銭的報酬

会計・財務編 予算管理の機能について、正しいのは次のうちどれか。
(1)諸活動の計画
(2)諸活動の統制
(3)諸活動の調整
(4)上記のすべて

OBSで教壇に立っていると、「MBAを取得すると何が出来るようになるのですか」、あるいは「MBAをとっている最中ですが、何が出来るようになっていなければなりませんか」といった質問をいただくことが結構あります。これら2つの質問を社会のニーズと考え、このような問題集を出版しました。もちろん、問題集から部下を動かすやり方は学べても、実際に動かすことが出来るようになるためには、実地訓練が必要です。この点は、読者の皆さん、ご注意ください。


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小樽商科大学ビジネススクールのHPはこちら
http://www.otaru-uc.ac.jp/master/bs/index.htm

2010年新春メッセージ

2010-01-08 12:13:14 | ホットトピックス
小樽商科大学大学院商学研究科アントレプレナーシップ専攻(小樽商科大学ビジネススクール:OBS)の李濟民専攻長より新年のメッセージをいただきましたので、ご紹介します。
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企業の成長戦略
北海道の企業が 大きく成長するためには、どうすればよいのか。北海道の人口は560万人ですので、対全国比は約4%です。経済規模も大体4~5%です。北海道でナンバーワンになったところで、日本全国に通じるかといえば難しいでしょう。ですので、まずは東京に進出してから、というのが従来から言われてきたことです。ニトリのように全国区として成長してきた北海道生まれの企業もあるとは思いますが、大半はそうではないでしょう。そうした中で、中国経済が高成長を遂げており、経済危機以降も、世界経済をリードしていく国となりつつあります。そうすると、北海道の企業にとって、日本国内ではなく、中国を見ると成長の機会があるといえるでしょう。

東京からすると北海道は、沖縄や九州よりも遠く、北海道にまで進出すると物流コストの面でペイしなくなる、といわれてきました。そういう意味で東京からみると北海道は厄介なものに見えてしまう。つまり、北海道から一生懸命に東京にラブコールを送っても、東京から見れば、北海道の存在価値はさほど高くはない。こうしたアンバランスな関係が北海道と東京には存在し、北海道企業が努力を重ねていくうえで、相当なハンディキャップといえるでしょう。

見方を変えて、中国、サハリン、韓国を北海道との関係で考えてみると、距離的なハンディキャップはありません。特に、サハリンを中心とする極東ロシア、中国の東北3省と韓国・北朝鮮からなる「北東アジア」を考えると、北海道は実は周辺ではなく、中心に位置しています。したがって、北海道がロジスティックス優位を有することになります。このように北海道を中心とするモノやヒトの流れを意識することは、北海道企業にとって大変重要なことです。

だからといって、財力や体力もない北海道企業にとってグローバルに展開することはけっして易しいものではありません。北海道でうまくいっていない企業が北海道を脱して、中国をめざすというのでは、まちがいなく失敗するでしょう。北海道でうまく戦えない企業が海外で競争できるわけがありません。北海道でしっかりと戦えている、地に足がついた経営をしている企業が、視野を広げたときに別の世界が見えるはずです。残念ながら外を見ようとする企業が北海道には少ないと思います。北海道の地理的な強みを活かす上で、北東アジアを見据えて成長を図ろうとする企業が現れれば、北海道経済の発展にも大きく寄与するはずです。

OBSのミッション
グローバル化の中においては、一分野に特化した人材ではなく、広い視野をもち、分野を越えて資質や才能を発揮できるマルチな人材が、今後ますます必要になってきます。実務経験で培われた専門領域を中心軸として、さらに別な分野にチャレンジしていくことで、高い専門性をもちながら異分野のスキルをもしっかり身につけるというOBSの教育方針は、こうした時代の要請にも応えるものと確信しています。

OBSは開学7年目を迎え、今春で修了生が150名を超えようとしています。この人材ネットワークは北海道の中で何かをしようするとき、間違いなく大きな力となります。ただし、ネットワークを利用するには、自らもその一員として貢献しなければなりません。そこで大事なのは、実践的な感覚とアカデミックな知識をバランスよく使いこなし,しかも優れた専門性も持ちながらも広い視野でものごとをとらえられるマルチな能力です。その能力を磨くためには、机上の理論で整然としたレポートを書くだけでなく、積極的に発言して、ときには奇抜ともいえる発想で物事を捉えることも必要です。経験に基づくことはもちろん大事ですが、バックグラウンドの異なる相手に対するとき、理論的な専門知識に裏付けられる言動は迫力が違い、説得力を増します。OBSでの2年間で、是非こうしたマルチな能力をしっかりと身に着けてほしいと思います。
世界へと視野を広げるためにも、より多様なバックグラウンドや考え方をもち、意欲にあふれた方々の入学をお待ちしています。

後期入試の願書受付開始!

2010-01-04 09:00:33 | 入試関連
あけましておめでとうございます。
本年も小樽商科大学ビジネススクール(小樽商科大学大学院商学研究科アントレプレナーシップ専攻)ならびに、OBSニュースをよろしくお願いいたします。

本日より平成22年度後期入試の出願を受け付けております。期間は下記のとおりです。

平成22年1月4日(月)~ 1月14日(木)<最終日必着>

本学入試課のサイトより、「小樽商科大学ビジネススクール案内」および「学生募集要項」をダウンロードできますので、ご活用ください。

http://www.otaru-uc.ac.jp/hnyu1/graduate/yoko.htm

<お問合せ・提出先>
〒047-8501
北海道小樽市緑3丁目5番21号
小樽商科大学入試課

TEL: 0134-27-5253
e-mail: nyushi@office.otaru-uc.ac.jp

なお、試験(一般選抜:筆記および面接試験、社会人選抜:小論文および口頭試験)は1月31日(日)に小樽本校にて行います。
皆さまのご応募をお待ちしております。

オープンクラスと入試説明会のご報告

2009-12-29 09:00:00 | 入試関連
2010年度後期入試に先立ち、12月5日(土)に小樽商科大学札幌サテライトにおいて「ケーススタディI」のオープンクラスと入試説明会が行われました。その概要をご報告します。


オープンクラス当日、ケーススタディIのテーマはTSUTAYAを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の分析でした。
授業の狙いは、企業のケース(事例)を財務、マーケティング、組織、そして戦略の視点から多角的・総合的に分析し、ビジネスの意思決定局面で不可欠なスキルである問題発見・解決能力を養うことです。OBSのケーススタディの特徴は、その問題発見と問題解決にクロスファンクショナル(科目横断的)なアプローチを取ることにあります。現実の経営問題は1つのファンクション(経営機能)だけから最適解が見つかるはずはなく、複眼的・クロスファンクショナルな視点から捉えなければならないからです。
10:30開講の授業は同社の財務分析から始まり、組織分析、マーケティング分析と、学生はグループに分かれてディスカッションを行い、分析結果を発表しました。16:00からのオープンクラスでは、その分析を踏まえて複合的な問題点を同時に解決する戦略を提示する発表と質疑応答、全体ディスカッションをご覧いただきました。

続いて18:30からの入試説明会では、ビジネススクール概要説明などのほか、ケースメソッドによる模擬授業が行われました。扱うテーマこそ異なり短時間ではありましたが、先に参観したOBSの授業スタイルを体感していただけたようです。


説明会後半では「修了生からのメッセージ」と題して、平成20年度修了の4期生、川崎桃子氏(株式会社HBA 経営管理本部人事部能力開発課課長)に2年間のOBS生活について、志望動機から受験・学生生活のアドバイスまでをプレゼンテーションしていただきました。社内で経営企画や新規事業計画・立案に携わっていた頃、経営について実践的な内容を総合的に勉強したいと考えてOBSに入学したこと、様々なバックグラウンドをもつ同期生とのグループディスカッションや作業を通じて多様な考え方に接し、ロジカルかつ効果的に持論を展開する力をつけたこと、視野が広がり多面的な分析ができるようになったことなどが紹介されました。さらに学業と仕事・プライベートを両立する工夫、入学にあたっての事前準備など、自身の体験を踏まえた丁寧かつ適確なアドバイスの数々もありました。



別室では修了生8名が待機し、説明会後に受験相談会が行われました。「民間企業」「官公庁関係」「IT関連」「コンサルタント」「起業家」という5コーナーが設けられ、相談者個々のバックグラウンドに応じたアドバイスがなされました。

後期入試の出願期間は、2010年1月4日(月)~1月14日(木)となります。ご興味を持たれた方には是非、OBSを受験していただきたいと思います。

石屋製菓再生の軌跡とコンプライアンス経営

2009-12-22 09:00:00 | イベント
12月4日(金)、札幌アスティ45において開かれた第4回OBSフォーラムは、多くの方にご参加いただき、盛況のうちに終えることができました。コーディネーターを務めたOBSの籏本智之教授に、フォーラムの概要を報告していただきます。

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12月4日に行われた第4回OBSフォーラムの内容をレポートしよう。
北海道を代表する菓子「白い恋人」を製造販売する石屋製菓の社長である島田俊平氏に、「石屋製菓再生の軌跡とコンプライアンス経営」と題した講演をしていただいた。2007年8月の不祥事以来、社長として様々な改革を行ってきた島田氏。この2年の間に、実行してきたことは次の5つであったという。

1. JAS法違反への対応
2. HACCPに準じた設備投資
3. コンプライアンス経営を実践するための組織改革
4. 社員食堂の復活
5. 給与規定の整備

第1の点は、改善の実施と北海道および札幌市に報告をすることであり、そのため、コンプライアンス確立外部委員会を設け、改善箇所を明らかにしていったという。その改善箇所は、衛生管理に関係する場合、HACCP認定の取得という形につながった。賞味期限の設定根拠から洗い直し、計時・印字システムの導入まで相当な投資を必要としたという。

さらに第3の点について、興味深い話をしていただいた。衛生管理マニュアルと製造管理マニュアルを整備する中で、コンプライアンス経営を定着させるための仕組み作りから始めた。すなわち、外部の専門家を招聘し相当な回数の研修会を行ってきたが、10人程度のグループディスカッションを始めたら、発言者が増えて、リーダー的存在が生まれ始めた。リーダーが中心となり、報告書の作成が進み、マニュアルが作成されていったという。従業員間に改善を巡る会話が発生してきたのである。こうした組織風土が生まれつつある中で、経営管理部、内部監査室、品質管理部、お客様サービス室、製造部、コンプライアンス委員会の組織化が行われていった。

社員食堂が衛生管理の点で食品製造企業に重要であるという話は素人には思いもつかないことであった。衛生管理をシステムとして採用しなければ意味がないということがよくわかった。最後の給与規定の整備は、企業の急成長の中でおざなりになっていた点であったそうである。企業のステークホルダーとして重要な従業員であるだけに、彼らに十分に報いることは、企業経営において、再生時のみならず常に忘れてはいけない。



コンプライアンス経営というと、規律が強く窮屈な職場や受け身的な行動を誘発しそうなイメージを抱くかもしれない。しかし、島田氏の講演からはそうした消極的なイメージではなく、風通しのよい経営を目指すべきだというメッセージを感じたのは筆者一人ではないであろう。

講演の後、質疑応答があり、島田氏には多数の質問に丁寧にお答えいただいた。その中で、内部通報制度に関して、SOSは社内に流れていたが、無視されてきた。社内の問題を指摘してくれる人は善意の人だと述べられたのが印象的であった。