ピッチとふうとみけ+Choco.

暮らしもトレーニングも動物福祉の心で@横浜定例座学 ~20150303・0402~

4月も今日で終わりだというのに、定例座学のまとめがなかなかできませんでした。
今日は頑張ってUPしたいと思います。

            


3月3日と、4月2日定例座学@横浜に参加しました。
散トレ夏休み期間限定だったチャーリードッグスクールの座学も、
今では散トレ期間中でも定例で開催されるようになりました。
はじめは、杉並で、その後横浜。そして4月からはさいたまでも開催されています。

3月4月は26年度の総まとめ的な座学で、
テーマ
保定と接し方、咬まれないための予防、接し方の矯正 (1)(2)



3月にはとうとう脳の組織図まで出てきた定例座学です!
お見苦しいメモはご容赦。


今までの座学でも「犬の認知」について「脳」のお話はでてきていましたが、今回は「前頭葉」でした。
ママさんが犬の前頭葉は小さいとおっしゃっていたので、どのくらいか調べてみました。
前頭葉が全皮質に占める割合は、人間が29%と特別多く、チンパンジーが17%、犬7%、猫3.5%だそうです。
人間の前頭葉は、
*人間の思考や理性を抑制している。
*また言葉を話したり、体を動かしたりする機能も担っている。
人が人であるためにもっとも関与している部分と言えるでしょう。
人が感情を抑え、理性的に行動できるのも前頭葉の働きがあるからです
ということです。

人でも前頭葉に疾患があるばあい、
・外界に対して無関心、無頓着になった
・注意力がなくなり、反応性が乏しくなった。
・状況を理解したり、推理したりすることが困難になった
・時と場所をわきまえない浅はかな言動が多くなった
・我慢ができなくなり、己の感情のままに行動するようになった
ということがあるそうです。


私たちは、自分のことをわかってほしい、相手のこともわかりたい。…という気持ちを常に持っていると思います。
でも、動物に対しては人間側の要求ばかり突き付けていないかな?
どんな動物も感情豊かで、幸せな時には幸せそうな表情、緊張したり恐怖を感じる時には厳しい表情を見せているはずです。

犬は犬として正しいこと、生まれながらもっている気質を表現しているだけのに、
人間社会の中ではそのことがヒトにとっては問題と思われたり、不都合だったりすることがままあります。
前頭葉が人間ほど発達していない犬は、「がまんができない」「恐怖に対して弱い」ということがわかってきて
そういうことを汲んで、配慮することで人の権威が地に落ちるってことにはならないし、そもそも人の権威ってなんでしょうか?
犬を相手に上に立ったからといって、その人がみんなから尊敬の目でみられるとか考えられませんよね。
かえって犬を相手にばかばかしいヤツと思われるのが関の山です。

また、犬の成長過程には「思春期」もあります。ヒトの子どもといっしょでこの時期いままでなんでもなかったのに怖いものになってしまったり、
ちょっと自分の力を試してみようと思ったり…。それもまた犬としてあたりまえのことです。
ヒトにとって不都合だからと力づくでやっつけてしまおうと考えてしまうと、「恐怖に弱い」犬は、力づくなやり方に屈するのではなく、
恐怖をおぼえるからこそ反撃=攻撃に転じてしまうということになります。


犬は、犬語(ボディランゲージやカーミングシグナル)を駆使して、その状態を回避しようと頑張ります。
がんばって、がんばって最終的に自分の気持ちをくみ取ってもらえないとき、初めて攻撃を選択せざるを得ない状態に置かれてしまいます。
攻撃までの道が、長い子もいれば一足飛びに到達してしまう子もいます。
だからそうなる前に、ヒトが犬の気持ちを理解することで犬の気持ちをなだめてあげればいいと思うのです。

ヒトは犬がどういう思考回路でものごとを考えているのか、感情のエスカレーションはどういう段階を経ているのか、
そういうことまで考えずに、ヒトにとって都合の良いおりこうさんの犬を作ろうとした結果「咬み犬」を作り、放棄する。
犬にだって感情はあるし、犬は悪くないのですよね。
なんでこんなことでびっくりするの?咬んじゃうの?吠えちゃうの?・・・と私たちが軽く考えることでも
その犬にとっては重大問題なのかもしれません。
もし、従順にヒトのいうことをきいたふうに見えたとしても…犬として、犬らしさを放棄せざるをえなかったのかもしれません。
そしてその心の屈折はいつか爆発することを秘めているのではないかと思えてなりません。
そういうことがわかったらその行動を直すためであっても、犬にとって苦手なことをしなくちゃいけないときでも恐怖を与えてはいけない。
苦手なことならより「快刺激」を提示して、犬が苦手なものに打ち勝つ力を養う。
そこに行き着いてほしい暮らし方とトレーニングだと思います。


CDSで「古典的条件づけ」を使ってトレーニングをしているわけが、ここにあると思います。

「名前を呼んでおやつ」犬が家に来てから虹の橋をわたるまで、
いつでもどんなときでも共通の言葉をもたないヒトと犬と共感のためのツールです。

「名前を呼んでおやつ」がなぜ3バージョンあるか。
「名前」という意味のない音に「おやつ」で意味を持たせる。それがいつも犬にとって「いいこと、うれしいこと」として提示される。
「名前」が犬にとって「いいこと、うれしいこと」と約束される。
「名前」=「いいこと、うれしいこと」として犬の心に刻み込まれる。
「名前」その音を聞くといやなことが吹っ切れて「いいこと、うれしいこと」があふれ出てくる。
これが、犬にとって嫌な刺激快刺激(好子)をかぶせていくことです。
 「名前」も「おやつ」もそれだけにとどまらず、それぞれのペアにとって無限大の広がりを持つことができるし、
たとえば、ちょっと苦手なことでもそれに打ち勝つものとしていつでも感情の前面に出てくることができるものになります。
もしなにかでつまずいても、いつもここに戻ってくればいいのですから。


私たちが犬を学び理解したら、「犬ってこういうふうに考えるんだよね。」
「こうだったから犬がこういう行動をとったんだ」「○○しなくていいようにするには、飼い主がどうしたらいいかな?」・・・
飼い主であるわたしたちは、ただただ「困ったものだ!」とは思わないはず。
なんとか犬がそうしなくていいように考えようと思うだろうし、
きっと飼い主もどうしたらいいか探し当てる力が持てるはず。
しかも、そのとき私たちには、「罰」や「叱り」はありません。
それだけでも、私たちにとって「救い」になるのではないかと思います。
そして、ヒト社会でヒトと犬がおたがい暮らしやすくなるように犬を支援することにもなると思います。



犬や猫は特に「伴侶動物」とされています。
伴侶であるからには、理解しあう、共感しあう、愛おしむ…。そういう心で暮らしていきたいと思います。


Choco.と私が100%理解しあっているか…といったらまだまだです。
Choco.は目いっぱい訴えているのにわたしがわかってあげていないんだな…と思うことが多々あります。
Choco.よりたぶん複雑なことも考えられるはずですものね。だから飼い主の私がもういいや!って投げ出しちゃいけないんです。
これから試行錯誤の毎日が続いても、いつかそばにいれば安心と思ってもらえるように、
今日も「名前を呼んでおやつ」から始めます♪



もう少しゆったりとにおいを楽しんでくれるといいなぁ



チャーリーママさん、お仲間の皆さん、いつも新しい気づきをありがとうございます。
散トレや座学でまたよろしくお願いします。








そして、今回の座学のキーワードは…快刺激 と 特別支援でした。

ビビリの克服
慣らすということ
社会化のトレーニング、これだけはやめよう
社会化できなかった犬
メンタルキャパシティ

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