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ご無沙汰しています。
こんばんわnursmanです。
「注意していないから」「意識が低いから」エラーが起こると理解している人が非常に多いと感じる。
某有名病院でこんなやり取りがされているというのを聞いた。
お昼の薬を患者に飲ませ忘れた看護師がいました。
看護師長は、その看護師にこう言った。
「あなたは、自分のお昼ご飯は、食べるのを忘れないでしょ。なんで、患者さんのお昼の薬は忘れるの?」
物事の考え方の履き違えもいいところです。
この看護師長の言い分は、「あなたがしっかりしなかいからエラーが起きたのよ」「あなたの注意不足よ」ってことでしょうか。
このようでは、問題が個人の中から一歩も出ないまま始末書的に事故報告書が取り扱われてしまう。
では、なぜエラーが起こるのか?
注意しないからエラーが起こるのではなく、システム上にエラー誘発要因が潜んでいて、それによってエラーが起きている。
したがって、システム改善をして、エラーが起こりにくいシステムを構築しなければ同じエラーは延々と続くことになる。
例えば、分かりにくい間違えやすい手順であれば、その方法を変える。
見間違えやすい表示があれば、見やすくする。
使いにくい物によって、エラーや事故が引き起こされているのであれば、その物を変えていかなければならないということだ。
「注意をしろ」なんて言いますが、そもそも人間の注意力なんて当てにならない。
その持続性や強度は、その人が置かれている環境によって大きく変化する。
記憶に関していえば、48時間も経過すると20%しか残らない。
人間の注意力や記憶は、非常に不安定なもので不確実な存在であると認識しなければならないということだ。
冒頭で、いまだにエラー発生のメカニズムを人間個人の意識の問題であると考えている人が多いように感じると書きました。
「意識が足りないっ!」「注意しろっ!」「気をつけろっ!」という意識に対する対策だけを信じている「竹やり精神主義」では、何も解決されないし、再発防止になんかならない。
再発防止は言うならば、「意識の問題」ではなく、「知識の問題」だろう。
「何をしたら、エラーを防止できるのかを知らない」という知識不足からいつまでも竹やり精神主義から抜け出すことが出来なくなっているように見える。
しかも管理者がこの「竹やり精神主義」でいる限りは、医療を低リスクにすることは、非常に難しい。
・エラーはなぜ起こるのか
・エラー誘発要因とは何か
・どのようなことをすると有効な再発防止につながるのか
・事故には、構造がある
これらのことを是非多くの管理者に理解していただきたい。
そして、以前記事にした「看護師逮捕」なんていうことが起こらないようにしたい。
いつまでも『竹やり精神主義』でいると次は、あなたやあなたの部下が逮捕されますよ。
いつも最後まで読んで下さいまして、ありがとうございます。
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最近すっかりブログから遠ざかってしまった@幕張です。
この記事を読んで畑村洋太郎先生の失敗学の本を思い出しましたよ。
ヒューマンエラーはなぜ起こるのか、起こるべくして起こってしまったミスと
突発的なミスの違いなど、中々興味深いことが書いてありますよ。
さて最近携帯からしか更新していない我がブログ、たまにはデジカメで
写真を撮った記事にしてみましょうかね。
明日から3月。
いよいよ春近し…ですが、風邪をひかないよう、身体を大事に頑張ってくださいね~~~ッ!
部外者&リスク委員でもないのですが…「ヒヤリ・ハット報告書」や「事故報告書」は、閲覧する機会があります。
「ヒューマンエラーは不可避なことだけど、事例を検証し、発生する可能性を排除、被害は最小限に、同じ事故は二度と起こさないよう、対策を立案&周知徹底する」のが、それらの書類の、本来の目的のはずだと思うのですが。
現場で何かミスが起きた時…まずは「誰が担当していたのか」とか「その日の責任者は誰で何をしていたのか」とか。
折々に、現場の職員さんの話を伺うと。
まずは個人を問い質し&叱責する…言葉は悪いけれど「犯人捜し」みたいな動き→当事者は自分のミスと落ち込んでる上に叱責されて、大変嫌な思いで「始末書」を書かされる。
ような感じ、になっているような印象があります。
看護職の方々は、直接患者さまに触れる&命にも関わる職務なので…個人の責任が重大なのは当然だけれど。
重大な分、あまりにも負担が大きいから…看護基準で人数が決められていて、お互いに、チェック&補完しあう機能も含まれているんじゃないかなぁと、思ってました。
どんなに個人が基礎能力が高くて優秀でも、限界はありますよね。
こちらこそ、ご無沙汰ですね。。。汗
いつも読み逃げしちゃって申し訳ない。。。
中尾政之先生の失敗学の本は、読んだことがあります。
畑村洋太郎先生もチェックしときまぁ~す。
シロクマさんへ
いつもコメントありがとうございます。
「どんなに個人が基礎能力が高くて優秀でも、限界はありますよね。」
↑待ったくその通りですね。
nursmanの感覚では、現状の人員配置でもまだまだ不足していると感じています。
それから、安全技術や安全知識も他の産業界と比較するとお話にならないほど不足しているように見えます。
医療安全と言われて約10年が過ぎましたが、民間の中小の医療機関では、その情報がまだまだ流れ込んでいないようです。
この記事で少しでも情報を流れ込ませるお手伝いになればいいなと思っています。