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蝶の里山

Conservation&Research
蝶の里山保全活動
信州・小諸水石蝶の里

越冬蝶の目覚め

2025-04-04 | 蝶観図
成虫越冬蝶の初見情報
早春の林道脇の陽だまりに冬越しのタテハチョウ




水石蝶の里 2025.03.28

オオムラサキ

2024-11-01 | 日記
チョウの保全と地域のコミュニティーを趣旨とし2017年発足した「糠地郷蝶の里山会」
当初の目標は "オオムラサキの里”づくり
地区の世帯数に合わせて100本のエノキの苗木を植樹
オオムラサキの食草樹 
幼虫の生育には欠かせないエノキと成虫が養分を補給するのに必須のナラやクヌギの森
山際の山里はオオムラサキの生息に適した環境といえる



地区の子供たちの見たことがないという声を聴いて
研修ツアーを計画 「北杜市オオムラサキセンター」へ30名のバスツアーを敢行したのは2018年7月





以前より生息していたエリアをはじめ
苗木のエノキも数年の時を経て 自然のフィールドで羽化の季節ともなると
飛翔するオオムラサキに出会うことができる里に変貌している

(2024.夏の思い出)








2024 北上アサギマダラ飛来

2024-10-30 | 日記
西日本で羽化したアサギマダラたちが飛来する季節

6月初旬ともなると初見情報がSNS サイトを賑わす

しかし、食草や訪花植物の少ない季節



北上アサギの逗留と産卵をわがフィールドで実現させるべく

訪花植物スナビキソウとシノグロッサムの栽培を試みてきた成果

連日 数頭のアサギが天耕房の庭に留まっている

長野県の山間地 育つか疑心暗鬼の試験栽培も

一坪ほどの庭の片隅



小さな白い花芽をつけたスナビキそうをかぎ分けて飛来したアサギの姿に溜飲が下がる



北上個体の移動記録データは極めて少ないためマーキング調査を実施  
KMR :コモロ OSM:オオシマのコードをマークして放蝶

2024.06.

アサギマダラ移動調査

2023-12-07 | イベント
Asagimadara Marking Research2023
2023年 猛暑の夏を高原で過ごしたアサギマダラの南下移動のリサーチは
当地、小諸市水石天耕房の庭ではほぼ例年通り9月初旬より飛来、10月初旬までの一ヶ月間
フジバカマの植栽地はチョウと観察者でにぎわった。
マーキング調査の参加者は五十余名、合計1350頭に標識し放蝶。

蝶の里山通信2023.12.10号 地域回覧板



【移動情報】asagiML登録記録概略リスト


前翅長:計測 標識は地域コード、日付、個人コード、個体番号


笑顔で参加の学術調査。
自然史博物館・昆虫研究室に報告。最長移動記録:鹿児島県喜界島訳直線1200㎞。

2023.秋のフジバカマ植栽地の整備

2023-10-28 | 日記
渡り蝶アサギマダラが南下移動し

水石蝶の里は静かな秋の終わりを惜しんでいる

訪花植物フジバカマの整備

今秋は株分け、移植作業を進め、同時に協賛者の希望者に分配する予定

移植地も範囲を広げ借地も確保した

数年を経て株は大きく育ち、地下茎から伸びた新芽は3年もすると1本の株が10本ほどに成長する

土堀作業は重労働でもあるが、来季のアサギマダラの飛来を楽しみに汗を流す。

(2023.10.28)

庭の蝶 ルリタテハ

2023-07-17 | 日記
庭に舞い込むルリタテハ


今年は食草ホトトギスの試験栽培中
産卵の形跡はまだない。
サルトリイバラでの成長の過程を観察したことはあるが
今夏ホトトギスでの観察ができるか期待を寄せている。

(画像:2023.07.17 9:30~天耕房の庭)

庭の蝶

2023-07-16 | 蝶観図
我が家の庭は山野の延長で、工夫を凝らしたお花畑とは呼べない。
家庭菜園はフジバカマの植栽地となり
野菜はスーパーから調達。
草藪はチョウたちのために、と言い訳しきり。

モンキチョウ


ギンボシヒョウモン


ヤマウラギンヒョウモン


ヒメウラジャノメ


ウラジャノメ


チョウたちも梅雨明けを待ち望んでいます。

アサギマダラ北上蝶の観察2023

2023-07-12 | 日記
渡り蝶浅葱斑の飛来
昨秋 南下するアサギマダラを見送り半年・・・。
西日本で産まれた次世代の蝶たちが姿を現す

初見情報の報告
2023.05.09 草花の開花も乏しくタンポポの花に泊まった一頭を確認。


スナビキソウに訪花
2023.05.21 西日本の海岸などで咲くスナビキソウを試験的に栽培している小さな庭のエリア
開花した白い花に泊まり盛んに吸蜜。この日以来毎日数頭の飛来を確認。


食草イケマに産卵確認
2023.05.28 種から育てたイケマも3年目。♀は♂の10頭に1頭の割合か。

産卵シーンを撮らえたのは初めての体験。カメラの先で瞬間の出来事だった。

シノグロッサムに訪花 飛来時期に合わせて開花


標識情報
移動調査の記録は全国のasagiMLユーザーにより登録システムが確立されているが、北上の記録データは極めて少ない。
初見以来約一か月、毎日4~5頭の飛来を確認していたが、当地でマーキングしたのは30頭ほど。


孵化した幼虫が順調に育ち蛹化

2023.07.10現在 蛹化確認。(羽化は月末を期待。)
小諸市・水石蝶の里 天耕房の庭


オオムラサキ研修

2023-07-07 | 日記
オオムラサキの羽化季
蝶の里山会はチョウの棲む環境保全に勤めてきた。
地域には元々生息が確認されていたオオムラサキ。
まだ見たことのない子供たちと初めて
北杜市のオオムラサキセンターを訪問したのは2018年。
以来、エノキの植樹や広葉樹の森づくりをすすめている。



オオムラサキの幼虫


羽化直後のオオムラサキ


オオムラサキセンター 飼育観察棟のエサ台
成虫は本来クヌギやナラの樹液を吸汁するが
ここでは果物の発酵物を与えていた。


やがて、オオムラサキの短い夏が終わると
孵化した幼虫は冬を迎えると木の下の枯葉の中で過ごし、
春には芽吹きとともに木に登り若葉を食べて成長をする。


小さな生き物を守る心を子供たちと育んでいきたい。
小さな村の小さな願いでもあります。





蝶のアートビエンナーレ

2023-03-24 | イベント
蝶のアートビエンナーレ
小諸高原美術館 2023年3月15日~3月21日

蝶の保全活動を推進する糠地郷蝶の里山会主催 
全国公募のチョウをテーマに絵画・写真の展覧会を開催。



愛蝶家の夢の競演。其々のドラマを語る作品群に大盛況の展観。


杵淵辰巳(春名高原の蝶)


小泉正人(天空のアサギマダラ)


菊地英之

何れも日頃の探蝶撮影に研鑽する写真家たちの傑作
出品作を組み写真風に出品者ごとにまとめて展示したことで各自にスポットを当てることができた。


竹澤久夫(アカそばの蝶)小諸市長賞


菊地英之 小諸新聞社賞


林清弘 東信ジャーナル社賞


近藤麗子(夫婦ガジュマル)CTKコミュニティーテレビこもろ賞


柳澤敏彦 POP ART賞

写真部門においてはデジタルカメラが主流を占める近代、その技術を駆使した写真家の圧巻の作品と
合わせてスマホ撮影者の作品も並ぶ。プロ作家が快く出展して頂いた今展の成功のカギともなった。
絵画部門においてもデジタルアートの出現に目を見張った。
コツコツと日頃の観察記録を画材を駆使して描いている研究者からは批判の声もあったが、
表現の自由を考慮し歓迎しました。

蝶の保全活動を推進する立場からの研鑽の感想として
写真家は蝶の生息域の限られた場所に立ち入るとき食草を踏みつける事なく十分留意することや
想像の世界を描く画家たちも蝶の生態について研究する余地が多分にあることを認識する必要があります。
愛蝶家の皆さんのご協賛心より御礼申し上げます。

(文責・糠地郷蝶の里山会 大島康紀)