”スローライフ滋賀” 

アマチュア無線のQSLカード交換事情

 長い休眠(QRT)から覚醒しハムを再開し3年となる。半世紀前も交信証(QSL)を交換していたが当時、少し時間は掛るが「QSLビューロー」が主流で、ビューロー経由で送受を行っていた。
 「QSLビューロー」とは各国のアマ無線の連盟や任意団体がボランタリー的に、会員にはQSLカードを郵便局のように個々のハムにほぼ毎月送り届けてくれた。アマ局の会員はビューローに送れば世界のビューローにまとめて送ってくれ、または各国のビューローから来たQSLを個々のハムに送ってくれていた。一々のハム宛に送らなくてもよく、廉価でハムのQSLカード交換ができていた。

 ところが長期ハム活動休眠中に時代は変わり、各国のQSLビューローは弱体化また多くのビューローは休止に追い込まれていた。その主な原因はコストの増大やボランティア機能を維持してきた各国も高齢化やハムの減少も相まってQSLビューロ―機能の維持も難しくなってきたのだろう。

 そうなるとQSL交換の行き場はダイレクト交換方式の増大、または交信記録の電子ログマッチング方式が一般化、増大して行った。                       当局も日頃はDXCCをやっているのでARRLの「LoTW]で電子ログ交換で済ませており、事実上、交信確認はコストゼロである。QSLカードを送ることもなく基本的にはQSLカードは要らない。従来型のQSLカードが手元にないので寂しい気もするがデータで残っている。

 しかし、世の中には従来型のQSLカード交換を信奉している人もおり、ダイレクト交換しかやらない人がいる。その時、相手方はQSLカードの返信料を要求するのである。本来は互恵であるので郵便代は自分持ちの筈である。しかし、現実はQSLを欲しがる人側が返信料を持つのが当たり前になっている。 

 QSLビューローによるカード交換は6ヶ月から1年ほどかかり急ぐ人は昔もコストを負担しながら航空便ダイレクトで交換もやっていた。                                                    そこで課題は返信料で、貰いたい側が郵便料を持つのが原則となり、昔は「国際返信用切手券(IRC)」を1枚か2枚をQSLカードと返信封筒を入れて送っていた。しかし、「国際返信用切手券(IRC)」も国によっては使い勝手が悪い国もあり、「グリーンスタンプ」 と称してドル札数枚を同封する方法も直ぐ一般的になった。また、実物のマネーを郵送するのは違反するので、現在では電子決済であるPaypal」による返信料の送金も一般化している。

 只、新手の送る手段だけの問題ならそれはそれでよいのだが、ここで問題なのが「返信料の増額要」である。「QSLカードの郵送料」を超える過度な返信料の要求である。現実的には3ドル〜5ドル、ユーロなら3EURO〜6EURO辺りを一般的に請求される。郵便料分だけならせいぜいその半分程度だろう。確かに郵便料は世界中でコストアップしている。特に途上国など珍しい国々の料金はかなりアップしているらしい。

 DX-Peditionであろうとも自分達の責任で運用したのであればQSLカード製作費も自分持ちが原則である。心無しか最近のDX-Pediton局のQSLカードの立派さに驚く。2つ折りの両面カラー印刷が当たり前になって来た。そんな立派なカードでなくても中身が正しく記載されていればそれで有効である。返信郵便料に5ドル、5EUROは少し高いと思う。返信料を要求するのは仕方がないとしてもカード代はそもそもPedition経費の一部だと思う。それも承知で運用する訳で運用者側の覚悟・責任分と私は思っている。

 重ねて申し上げたいのは、旧来のQSLカード交換が好きな人はカードを残し、電子ログ交換でよい人にはそれにも対応をする二刀流を勧めたい。QSLカードを欲しい人には出来るだけ廉価な返信料の負担を原則とすることを互いに認め合いたいと思う。

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