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「彦根ナンバー」 賛否2度目調査 甲良町の反対過半数 「彦根ナンバー」の導入困難に

 彦根市と共同で導入を目指してきたご当地ナンバー「彦根」を巡り、滋賀県甲良町住民に導入の賛否を確認するために実施した2度目のアンケートは6月23日、集計結果がまとまり「反対」「どちらかと言えば反対」が56・7%で過半数になった。
 野瀬喜久男町長は結果を受けて取材に応じ、「(ご当地ナンバー導入の)取りやめに向けて直ちに彦根市と協議をしたい」と述べた。

 

 彦根市は、ご当地ナンバー導入に必要な自動車の登録台数の条件を単独で満たせないため、甲良町が態度を変えた場合、彦根市も導入できなくなる可能性がある。和田裕行市長は「正式に連絡があれば、双方が納得できるよう協議をして参りたい」とのコメントを出した。

 甲良町の2度目のアンケートは、町内の全2634世帯に用紙を送り、世帯ごとに回答を求めた。有効回答数は1062件。「どちらかと言えば反対」「反対」を選んだ世帯が計602件(56・7%)で、「賛成」「どちらかと言えば賛成」は計264四件(24・9%)。回答率は45・1%だった。

 昨年12月~今年1月にインターネット上で実施したアンケートの回答者は169人だった。今回は世帯ごとの回答だったものの大きく増加した。
 野瀬町長は「より多数の町民の意思表示だ」として2度目のアンケート結果を重視すると話した。
「ご当地ナンバーで町のイメージアップや地域振興をしたいという思いがあった。残念だが、町民の意向を尊重する」と語った。

<幻のナンバープレートになるか???>

 ご当地ナンバー「彦根」は観光振興などにつなげる狙いで彦根市が検討を始め、彦根市の呼びかけに応じた甲良町との連名で滋賀県に導入を要望。滋賀県は今年3月、国に導入の申し込みを済ませた。今後プレートの図柄を決めた上で、2025年度に交付が始まる予定だった。


住民合意あるといえず導入困難に
 地域の認知度向上などを狙って検討されたご当地ナンバー「彦根」。
国の要綱では「地域住民の合意形成が図られていること」が導入の条件とされているが、甲良町の2度目のアンケートは住民合意があるとはいえない結果となり、導入は困難な状況になった。

 甲良町は彦根市と共に、賛否を調べるためのアンケートを昨年12月~今年1月に実施。甲良町では169人が回答し、そのうち約6割が導入に賛成した。回答数は少ないが、統計学上、アンケートを繰り返しても賛成が過半数になると考えられるとし、導入に向けた手続きを進めた。
 しかし、甲良町議会が3月、「回答者が少ない」「(現行の)滋賀ナンバーが選べなくなると周知されていない」などと主張し、甲良町に考え直すよう求める決議をした。決議案を提出した西澤伸明議員(共産)は「彦根ナンバーとすることに疑問を持つ人の意見が表れた。住民自治を尊重して導入を止めて欲しい」と話した。

 野瀬町長は当初、賛成が多かったことで導入に前向きだったが、2度目の結果を踏まえて「民主主義のルールに従って粛々と行政運営を進める。(導入を取りやめるという)私の決意は変わらない」と語った。

<中日新聞より>
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