ここ数週間、東日本大震災やその後の原発事故等の様子を衛星放送で見た、多くのシリア人が心を痛め、声をかけてくれました。職場の職員・生徒にも、いろいろ聞かれました。
写真1
JICAシリア事務所から募金の依頼があり、その対応をした際、職場でも何かできないかと考えました。経済的にあまり豊かでない彼らに、募金を呼びかけるのは気の毒です。何とかして、彼らの思いを日本の被災者に届けたいと思いました。「メッセージを書いてもらうことに意味があるのだろうか」とも考え、躊躇しました。
地球上では、多くの国や地域で、さまざまな勢力が、資源の奪い合いをしたり、物質的な豊かさを求めて理不尽な言動をしたりしています。正義の名の下に、価値観を一方的に押しつけたり、大規模な暴力を行使したりすることがあります。
写真2 メッセージを書く
「日本の被災者へのメッセージを書く」ことを通して、「自分の国のあり方や他との関わり方を見つめ直す」ことができるのではないかと考えました。
4月4日、A4用紙1/4大の「メッセージ記入用紙」を準備し、マネージャーに説明しました。用紙裏面には、震災情報、東日本大震災-Yahoo! JAPAN、災害に関する情報、English、「Resources related to the 2011 Japan Crisis」の文章をプリントしてあります。
「学校の職員・生徒に、日本の被災者を勇気づけるメッセージを書いてほしい。そのためにあなたの手助けがほしい」と、言いました。彼は、
「それはいいことだ。わかった。」と、快く了承してくれました。
その後、機器分析室に行き、授業開始前の、M・F・Hに説明しました。
「日本の被災者を勇気づけるメッセージを書いてほしい。アラビア語でかまわない。マネージャーも了解している。」と言うと、英語のわかるMが即座に、「OK」と言って、メッセージを書き、それを読みながら生徒に説明しました。そして、その場で、職員3・生徒4・計7人のメッセージをもらうことができました。
しかし、私は、メッセージの意味がわかりません。メッセージのコピーを持参して、Hを訪ねました。
写真3 メッセージを書く
そして、コピーを手渡し、「メッセージの要約を英語に翻訳してほしい」と頼みました。と同時に、メッセージ記入用紙を50部ほど預け、職員・生徒への配布・記入について、協力依頼をしました。
訪ねたときは10時半頃で、同室の職員とともにティータイムの最中でした。勧められるままに、砂糖入り紅茶をもらいました。すると、年配の女性が、自分の食べていたパイをちぎって手渡し、若い方の女性も自分のをちぎって手渡しました。断るわけにもいかず、両手に持っていただきました。おいしかったです。ごちそうさま、そして、ありがとう。
翌5日、9時半にHを訪ね、まだできてなかったので、その場で翻訳してもらいました。途中で、同室の職員と撮影しました(写真1)。
この日の授業は午後からです。前日と同様に、授業開始前に許可を得て、日本の被災者を勇気づけるメッセージを書いてもらいました(写真2、3)。MとFがアラビア語で説明し、回収も手伝ってくれました。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます