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私の想い・・・美瑛・京都・横浜・鎌倉・・・・・・

写真と詩や文章で、美瑛と京都、横浜などについて私の伝えたい想いを書きます。                    

家族の木 

2014-09-08 23:05:31 | 詩(読み聞かせ)

すっと伸びた三本の木

私たちは家族の木とも呼ばれている。

風雪耐えて、じっと広い空と広い丘を見つめてきた。

この季節は雪原に私たちの影が映り、日時計のように廻る。


雪が溶けて、まわりは緑が広がる。

よく見てご覧、大きなお母さんの木(右)に新しい枝がでてきているだろ。

三本の木の両側がお父さんとお母さん、そして真ん中の木がお兄さんかな?

そして、妹かな?。

こうして、家族が増えてきたので、「家族の木」と呼ばれるようになった。

また、ここは雲の大きさを感じる場所でもあるんだ。

だから、空の大きさも感じることができるよ。

みんなも、私たちのように家族みんなで仲良くしてね。


   

 


ひまわり

2014-09-07 10:51:17 | 詩(読み聞かせ)

 

夏の丘に畑一面に広がるひまわり


私はひまわり

その名前は、おひさまの日差しを追いかけて

花のあたまを動かすと言われていることから、ついた名前なんだ

光をいっぱいに受けるために、おひさまの方を向いている。

その光と大地の栄養と水を力として大きく伸びていく。


蜜を吸う蜂(ひまわりと蜂とのお話)

ひまわり:蜂さん、こんにちわ

   蜂:ひまわりさん、こんにちわ、いつも美味しい蜜をありがとう。

ひまわり:こちらこそ、足についた花粉を運んでくれなければ、種はできなんだ。

     いつもありがとう。蜂さんは働き者なんだね。

   蜂:どうして?

ひまわり:足に大きないっぱいの花粉がついているからわかるよ。

     多くの花をまわっているから、大きな花粉になるんだよ。

   蜂:それでなんだ、たくさんの花をまわっているうちに足が重くなってきた。

     でも、蜜は巣に帰って、仲間に届けるためにがんばるよ。

ひまわり:ここに来る多くの人たちに私たちを見てもらい、その笑顔を見たくてがん

     ばるから。でもね。私たちは、花が枯れて種を作るまえに、この大地に還

     るんだ、

    蜂:どうしてなの?

ひまわり:私たちは土に抄き込まれて土の栄養分(緑肥)になり、そのあとに栽培さ

     れる作物の肥料になるんだ。

   蜂:ちょっと、さみしいね。

ひまわり:それが私たちの役割なんだ。

     こうして、美味しい野菜ができて多くの人が喜んでくれるから、それでい

     いんだ。

   蜂:そういうことなんだ、ひまわりさんからの蜜を大切にするよ。ありがと

     う!

ひまわり:それまでの間、また遊びにきてね。

   蜂:もちろんだよ。じゃあ、またね。









哲学の木

2014-09-02 00:05:10 | 詩(読み聞かせ)

春の訪れ

私の名前は「哲学の木」。ポプラの木なんだ。

みんなが生まれる前から、この畑の営みをずっと見つめてきた。

なぜ、そんな名前なのかと言えば、

私が少し斜めに立っている姿が、考えごとをしているように見えるからだ。

雪が溶けて、畑全体に赤い土が見えるようになり、遅い北国の春が来た。

農家である私のご主人さまは、今年はこの畑で何を作るのかな。

まずは、畑を耕し種を蒔くことから始まるよ。

 

 

 

 

盛夏

美瑛の丘が一番賑やかになる季節がやってきた。

この畑も、一面がトウモロコシたちでいっぱい。

私も、枝に多くの葉をつけて、元気いっぱい。

おひさまからの光と雨水と土の栄養で、すくすくと育つことができる。

植物である私たちは、この恵みがなければ生きられないんだ

でもね、立派に育つには農家さんの努力があってこそなんだ。

 

麦    

テンサイ(砂糖の原料)

   

  農家さんの努力

   美瑛の畑では、毎年違う作物を育てる。
   なぜなら、この場所は十勝岳の火山灰で覆われていた。
   そんな土を、農家さんが畑に栄養を与える工夫を何世代も受け継いできた。
   その一つが、連作しない(同じものを翌年は作らない)ことだ。
   同じものを続けて作ると、土の栄養分の一部が偏って作物に吸収されてしまうからだ。
   そして、収穫をしてのこった幹などは、土に抄き込んで還すようにしている。
   実を収穫することのためでなく、土に抄き込むための植物を育てることもある。

   

           ヒマワリを土に抄き込む  



晩秋    

畑で取れた野菜たちは、美味しい笑顔を見たくてみんなのところへ旅立つんだ

そして、残った幹などは、トラクターで抄き込まれて、土に還る。

こうして、来年の作物のための土に含まれる栄養分になるんだよ。

私も、光と水と土の恵みでできたエネルギーをからだいっぱいに蓄えて春を待つんだよ。

初雪も近い。春になるまで、静かな季節がやってくる。

 

 

              

この丘にも静かな季節がやってきた。

でも、時には吹雪で前が見えなような日もあるんだよ。

その風雪に耐えて、ここにずっと立ってきた。

一面の白い世界が広がる。

 

ひとつ、良い話を聞かせよう。

麦は種を秋蒔きと春蒔きのものがある。

秋蒔きの麦はこの雪の下で、小さな葉をつけたまま冬を越すんだ。

そして、春になると、雪解けのすきまから顔だし、緑のじゅうたんを広げていくんだよ。

 

 

 

伝えたいこと  

こうして、この畑の営みをずっと見てきたんだ。

そこで、みんなにお願いです。

この町のきれいな景色をほめてくれるのはとても嬉しいです。

でも、農家さんの営みがあってこそ、美しい景色が広がっているんだ。

高い丘の上から、パッチワークに見える畑を見てごらん。

その色が異なることに気がつくだろう。

それは畑の作物が同じものでないからだ。

また、それは毎年作るものがことなるから、2度と同じ景色はないんだよ。

美瑛の丘は農家さんの長年の努力での営みがあってこそ守られているんだ。

畑は、撮って見て心で感じることはいいけれど、絶対に畑の中には入ってはいけないんだ。

そのときから、長年蓄えてきた土の栄養バランスが壊れてしまんだ。

そして、元気な作物はできなくなり、この美しい景色も見れなくなるんだよ。

いつまでも大切にしてほしい自然と人との共生の姿です。みんなで守ろうよ!