スリランカ津波災害への支援

津波によるスリランカへの災害に関する情報を記載し、支援の輪を広げる事が目的。

<配慮>

2005-02-27 09:08:30 | Weblog


多くのが学校が再開している。
避難所として使われている学校がまだ多くあるが、一時的に他の学校へ生徒を送っている。
完全に破壊された学校の建設はまだ始まっていないが、
仮設の学校・一時的な統合で対応するようである。

学用品、制服、靴など全てを失った子ども達が多数いるが、
その支援もスムーズに行なわれているとはいえない状況だ。
私が行った多くの避難所で聞かされたのが「学校へ行く靴がない」「ノートがないから学校へ行けない」等である。
被災後一ヶ月半もの時が過ぎているのにまだまだ末端の状況は変わらないままだ。

教育省は子ども達を通して被災状況の情報を集めようとしているらしい。
学校単位でそのような情報を集める事は今後の支援活動を考えると非常に重要なことかもしれない。
しかし、その情報の集め方に問題があるようだ。
NGO(グリーンムーブメント)のスタッフが、学用品の不足状況を調べにある学校へ行った時の事を話してくれた。

その地域では比較的被害も大きく、両親を亡くしたり、兄弟を亡くした子ども達が多数いた。
当然、どの子の親が亡くなっているかなどは分からない。
その情報を集めろと上からの命令を受けた先生は、子ども達を集め、
「お父さん、お母さんがいない子はこっち!」「お父さんだけいない子はこっち!」「お母さんがいない子はこっち!」・・・・。
と言ったそうだ。
全く信じられない事である。普通の人でもそんな言い方はしないと思うが、教育者がそんな事を言おうとは・・・。
要するに、簡単に情報を集めるやり方を先生達は選択したのであろう。
子どもへの配慮のかけらもない。

NGOスタッフの話では、子ども達は平然と先生の言う事にしたがって動き特に泣き出したりする子はいなかったらしい。
ただ、確実に子どもの心の中を乱した事であろう。
そして、周りの子どもから「あの子のはお父さんも、お母さんもいないんだよ」と差別的に見られる可能性もある。

全ての事に通じて思う事、『もう少し考えて欲しい被災者の立場になって』と・・・。

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