咲-Saki- 第125局 「突風」 感想

以下、本編の感想になりますのでまだ読んでない方はお気を付けください。



本編 第125局「突風」感想

前回の続きからになります。
（前回の感想はこちら→咲-Saki- 第124局 「風候」 感想）


中堅後半戦東3局、有珠山が12300点まで落ち込んだのを見てついに攻めに転じる明華。
前回の終わりで「スゥ」っと明華が息を吸ってたから今回で歌うのかなと身構えてたけど、
さすがに今回の扉絵を見た時は笑ってしまった。確かにアニメ1期の最終話のEDで明華が歌っていたけど、
本当に歌うことで本人も牌もノってくるとは（笑）



歌と明華に何か関係があったりするのかな。
どちらかといえば歌とか音楽とかはネリーの方がまだ由来がありそうなものですけど。
ネリー・ヴィルサラーゼっていう名前の由来を考えると、
ネリーの方は立先生の前作「FATALIZER（運命奏者）」のキャラクターであるネリーからそのまま取ったものというのはよく言われることだけど、ヴィルサラーゼの方はネリーの故郷でもあるグルジアの女性演奏家「エリソ・ヴィルサラーゼ」という方が由来している可能性は高いんじゃないかなと思います。運命奏者と演奏家というのも奏でるという共通点（？）があったりしますし。



ネリーは牌に流れがあると考えるタイプの打ち手であることは作中の描写的にも間違いはないでしょうから、
牌の流れを完全に掌握する支配力を持っていて、ネリーが奏でる運命に逆らうべく咲さんが神掛り的な切り返しをやってのける展開とかを妄想するだけで個人的にはとても熱いのですけれど、
全国編の最終話EDを見る感じだと準決勝の大将戦は2回戦よりも更にとんでもない波乱が待っていそうな感じなのでどうなるのかわかりませんね...。



今回明華が歌ったということはネリーも空を飛ぶのだろうか。

欧州選手権では対局中に歌うことが許されてるんだ。
対局中ずっと歌われてると、正直かなり困ると思うんだけど同卓者の人達まったく気にしてなさそうなのがスゴイ。
欧州選手権とかに出るレベルの選手だと誰かが歌いだすくらいでは戸惑ったりしないのか、それともわざわざ欧州選手権では対局中に歌うことが許可されてるなんて特殊なルールがあるくらいだから他に歌いだす選手が過去にいたりしたのだろうか（笑）

「らっさい らっさい」ってどんな曲なんだ...。
扉絵の明華見ると全然「らっさい らっさい」って感じしないけど。
爽ちゃんはあまり本格的に他校の分析をするタイプではないのかなと思っていたけど、
明華が歌でツキを呼び込んでいることを知っていたんだ。

明華が攻めに転じたのは揺杏ちゃんをトバすためなのに、揺杏ちゃんが「攻めに転じたってことかなー？」なんて余裕そうな顔してるのが笑える。

「ちょっとしか歌えないけど私も牌も少しはノッテこれたでしょうか――」

歌ってる長さが自分と牌の調子に影響を及ぼすのか...。
ハオは中国ルールで明華は欧州選手権で実力の100%を発揮出来るということになりますけど、日本のルールでは二人ともわりと制限がかかりますね。まぁハオも言っていたけど、こういうルールの違いがあるなかで闘いぬくこともまた自身の成長につながるという意味では彼女たちが日本のインターハイを経験することには意義がありそうです。


「日本の学生を削るには十分なはず――」

明華はガイトさんをエースとして認めているわりには"日本の学生"を少し下に見ているかのような発言をしているけど
こういう慢心からくる決めつけは油断につながりかねないですね。
こういった油断から日本の学生が世界ランカーに実力を見せつけるという逆風が吹かなければいいのですが...。


以前コメント欄でも頂いた意見ですが自分も日本のインターハイのレベルはなかなか高い方だと思っていたけれど、
明華の発言を聞くと日本の学生ってそんなにレベルの高い方ではないのかな。
まぁ世界という環境で闘ってきた明華にしてみれば日本の学生というだけでは警戒するに値しない存在というだけのことかもしれないけど。

フナQ調べでは、明華の能力は自風以外の牌はそれほど集まらないため、大三元や字一色を和了ることはなく、役満は四暗刻以外を和了った記録はないとのこと。
前回でも漫ちゃんと絹ちゃんが話していた通り明華のアドバンテージ（強み）は攻守において優秀であるという点だとフナQも見ているようですね。
3900を三回刻むより12000を和了る方が好きなセーラにとっては明華の細かく刻んで稼ぐスタイルは性に合わない様で、
「そんなんに負けんなよ洋榎―― あと30円返せ」なんて言ってるのがおもしろい。

ここで明華は初めて鳴きをいれた速攻のスタイルに転じてきた。
準決勝先鋒戦で優希が取ったスタイルに似てますね。まぁ優希と比べてどちらが速度が速いかは一局だけでは判断がつかないけれど
明らかに違う点は明華の手には必ず自風が暗刻で来ること。普通に考えれば配牌の時点で最低1面子と1役決まっている状態なので速度も速く今回のようにドラ含みだと点数も地味に高いし、このアドバンテージを持った状態で攻めに出られるとかなり厄介なスタイルですね。

東3局は明華が1300・2600の和了り。この和了りで有珠山の残り点数は11000点まで落ち込んでしまった。
親満か子の跳満直撃でトビ終了ですから、どんどん危ない状況になっていってますね...。
ただ明華が攻めに転じるのを部長は待っていたようですからおそらくは対抗策があるんでしょうね。
明華の自風で悪待ちとかの可能性もありそうだけど、どんなおもてなしが待っているのか楽しみですね。


次回は休載で5/16発売のヤングガンガンで掲載予定。