散歩～色々考えた。人生、仕事・・

ずっと部屋に籠って様々な仕事をしていた。

どういう仕事内容かは発表が確実になってからご報告するとして、部屋の中に籠りっきりってのがどうも苦手な僕にとっても、結構楽しく、集中してできる遣り甲斐の有る仕事だった事は付け加えておきたい。

昨日、ようやく一区切り付き、今日念願の外出。まぁ、必要に駆られ夜出歩く事は有ったけど、日光に当たるのは久しぶりだ。

まずはレッスンが始まる前にいつもの城北中央公園に。道すがら、大量の干上がったミミズの死骸。大雨で溺れて土から這い出して、アスファルトの上で行き場所を失い、今日、カンカン日照りで死んじゃったんだな。子供の頃によく見た光景だ。昔の様に舗装道路が少なかったら、もしかしたら死なずに済んだかもしれない。でも、このご時世、方向性を見誤れば、ミミズも人間も同じ様に干上がって死んじまう。

そして、こんな感じでいつもの様に自分の人生に間違いが無いかを問い直す。

敷地内に入った。道端に膨れてうずくまる鳩。昔、ペットでインコやジュウシマツを飼ってたので分かるが、汗をかいたように羽毛が濡れているから病気に違いない。この暑さの中で寒さを感じて、熱いアスファルトの上にうずくまっているので、死期が近いのかも知れない。子供の頃なら抱きかかえたであろうが、大人になると、鳥インフルなどの可能性を感じて、近づく事も出来ない。

と、まぁ、なんともヘビーな出だしである。（苦笑）

いつも考える事だが、自分の人生は、外からの強い力によって歩まされてると感じる。自分の意思は無いのか？というと、そうではなく、自分の強い意思によって無理に突き進もうとしても、ことごとく邪魔が入ったり、立ち行かなくなったりして、唯一残された「仕方の無い道」を選んで現在に至っている。仕方の無い・・といっても、今が不本意というわけではない。思い描いてたのとは随分と違うという事だ。

仕事に決して恵まれてるとは思えないけれど、「あぁ、ダメだ。この収入じゃ、そろそろ死んでしまう。」と思った頃に、ギャラの良い仕事にありついたり、ド～ンとまとまった収入が有ったりと、ギリギリ死なないようになっている。以前は、安定した収入を求め（今もだけど。笑）、収入が悪いと居ても立ってもいられないくらい不安になったが、もう何年もこんな数奇で不安定な生活をしていると、「何とかなる・・かもね」なんて思っちゃう。仕事が減る事で、色々反省したりした事も有ったけど、今は、こうして余った時間を全部練習や営業活動に回すのではなく、散歩やドライブや旅行など贅沢に使う事が堪らなく愛しい。俺も死期が近いのかも。（笑）　でも、こういう時間の使い方って大切だし、仕事が無くて暇だからってんで慌てたところで何も解決されない事も長年の経験で知っている。


木漏れ日。

土や木や草花の匂い。子供の頃、野原を駆け巡っていた頃、そう、蓄膿症になる前だから９歳くらいかな。こういう自然の香りはしっかり記憶に残っている。僕はその後３０年間「匂いの無い世界」に生きて来た。でも、手術して完治して分かったのだ。自分の嗅覚がかなり鋭い事を。音楽は聴覚で楽しむものだけど、僕はそこに視覚、嗅覚、触覚、味覚など全ての感覚を呼び起こす事が可能なのではないかと考える。いや、むしろアートならそうあるべきだと思う。

広い敷地を考えに耽りながら歩き回って、ここでお時間となり、一旦帰宅。レッスン。


レッスン後、まだ歩き足りない僕は外に飛び出し、とりあえず江古田を目指す。軽く昼食を摂り、行った事のない道をどんどん進む。南下して行くと、以前も来たことの有る「江古田の森公園」に。約１キロのジョギング・コースを歩きながら、森の中へ。


江戸時代には将軍が鷹狩に来ていた・・とある。小規模ではあるが、ご覧の通りうっそうとしている。


ここにも木漏れ日が。

柔らかい腐葉土の上を歩くと、やはり子供時代を思い出す。幼少期を過ぎると都会に憧れるようになったけど、田舎育ちでワンパクでとても良い子供時代を過ごしたんだなぁと思う。自然から学ぶ事は多い。学んだ事は感性に繋がり、今の僕の仕事の役に立っている。

自然が奏でる音って、一定のリズムで同じピッチを繰り返すものが多い。それが、幾重にも重なって一つの大きなノイズを作っている。ノイズとはいえ、決して不愉快なものではない。太古の昔より聴いてきたものだから。都会のノイズとは違うんだな。都会のノイズは「エゴ」と自己主張ばかりで共鳴しない。


「One Against Nature」
最後にマニアック・ネタですいません。（笑）