浪速のモーツァルト キダ○ロー

あたしは月二回、お花に通っているのだが、そこの教室にはいくつか部屋があって、そのうちの一つの部屋に生徒のちょっとした荷物をいれてある。

先生が『今日は隣の部屋に鍵かかってて、ハサミとれないから、今からおっちゃんに言うてくるわ』と声をかけに行った。

しばらくしていつもとは違うオッサンが鍵を片手にあがってきたらしく、隣の部屋の前でゴソゴソしだした。

数分たっても部屋が開いた気配をみせない。

それからまたまた数分がたち、オッサンが『すまんなぁ、どの鍵もあけへんのや。』と私たちの前に姿を現したそのオッサンは………

浪速のモーツァルト(関西では誰しも知っているが、全国ではどうなのか？)ばりのズラを被っているのだ！！

浪速のモーツァルトは一生懸命、鍵がないことを詫びるのだか、あたしは鍵がないことを詫びるより、他人にすぐばれるズラを被ってしまった事を詫びてほしいと思うのだ！あの不自然な前髪、浮き上がっているではないかぁ～～！
どうしてそれを被ってしまうのか(涙)家族は突っ込まないのか？

あたしはお花どころでなく、浪速のモーツァルトが頭から離れなかったのだ。

しかし、ふと思ったのだ。被るときも大概勇気がいるであろうが、それをカミングアウトし、ハゲに戻ることの方がさらに勇気がいるんだろうなぁ。と……

男性もたいへんなんだなぁ。と思わずにいられなかった出来事だったのだ。