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テクニカルアナリスト資格試験第2次通信教育講座問題2‐2解答

2008-04-30 | CFTe
8日前の問題の解答です。

 サイクル分析は価格の周期的な動きに注目し、その方向性や値幅等を予測するものである。サイクルの周期は谷から谷で計測される。これはサイクルの山は安定して示現しないことによる。実際にサイクルを見ると山が左右にずれているケースが多く、この山が左右に移転することをサイクルのトランスレーションという。1サイクルの中で、上昇期間が長く山が右に移転することをライト・トランスレーションといい、反対に下落期間が長く山が左にシフトすることをレフト・トランスレーションという。ライト・トランスレーションは相場の強気局面に現われ、レフト・トランスレーションは弱気場面に現れる。トランスレーションが現われる背景には価格の動きが複数のサイクルの合成で形成されていることが挙げられる。より支配的な長期サイクルの長期的なトレンドに沿って、短期サイクルが歪むということである。ここで、トレンドとは価格の方向性を指す。上昇トレンドとは、より切り上がって行く山と谷の連続であり、下落トレンドはその反対である。ここで、サイクルとトレンドを結び付けて考えると、トレンドが上昇基調にある間はサイクルの山は中央から右側に生じ、ライト・トランスレーションとなる。このようにサイクルの山の位置を確認しトランスレーションを把握することにより、価格のトレンドを確認することができるのである。仮に、ライト・トランスレーションが繰り返される長期上昇相場で、山が左にシフトしたと推定された場合、それをトレンド転換の早期警戒信号として活用することができる。例えば、1年間程度の時間軸での上昇相場の中に60日程度のサイクルが繰り返し観測される相場を想定する。仮に、30日よりもかなり前の段階で、様々な分析手法でピークアウトしたと推定される場合、いったん1年程度の上昇トレンドが変調する可能性を視野に、ポジションを調整するといった使い方が可能と思われる。

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