鳴子温泉は、826 年の火山噴火とともに湧き出した歴史ある温泉で、平泉に下る際に立ち寄ったとされる源義経にまつわる伝説も多く残されている。泉質は非常にバリエーションが豊富で、多くの宿が自家源泉を有している。
西多賀旅館は、国道 47 号線沿いに立地しており、玄関から廊下をまっすぐ行ったところに男女別の内湯がある。シャワーもないシンプルな浴室の決して広くはない湯舟には、うっとりするような黄緑色のにごり湯が注がれていた。湯温は適温で、硫黄臭ではなく鉱物油臭がするのにも良い意味で期待を裏切られた。湯口の湯を口に含むと、酸味の後に苦味を感じた。
美しい黄緑色の湯に女将さんも感じ良く、ぜひまた来てみたい一湯だ。
(2015 年 11 月)
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<再訪>
4年ぶりの再訪。あぁ、やはり美しい。静かにかけ流される黄緑色の湯、白い浴室の床、ケロリン桶の黄色。アブラ臭が以前よりも強くなったような気がした。表示によると加温ありとのこと。
(2019 年 4 月)
◆源泉情報◆
源泉名:西多賀の湯 1 号
泉質:含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩泉
泉温:50.9℃
成分:pH6.5、溶存物質 2883.9 mg/kg、主要な成分は以下の通り(いずれも mg、カッコ内はミリバル %)。
ナトリウムイオン | 578.4 (73.70) | 炭酸水素イオン | 986.4 (45.74) |
カルシウムイオン | 112.2 (16.40) | 硫酸イオン | 609.9 (35.93) |
マグネシウムイオン | 25.2 (6.06) | 塩化物イオン | 212.8 (16.97) |
メタケイ酸 | 259.6 | 硫化水素イオン | 10.0 (0.85) |
メタホウ酸 | 31.1 | チオ硫酸イオン | 9.3 (0.48) |
遊離二酸化炭素 | 683.2 | 遊離硫化水素 | 36.7 |
分析日:2018 年 11 月 6 日
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