3月7日日曜日に『西山ふるさと寄席』というのが、
『西山ふるさと館 多目的ホール』で行われました。
今回は『笑点』でお馴染みの『春風亭昇太』という方が来られました。
車を駐車場に入れた時、8人乗りぐらいのタクシー
がありました。
『長岡タクシー』でしたね。
前にここへ来た時は『三遊亭圓歌(えんか)』という方が、
落語(創作落語かな?)を話してくれました。
当時、昭和天皇(だったかな?)に落語を披露した際、
お付きの人が笑ってない事を見ていて、
『こいつら、頭の固い連中だな~。』という内容でした。
まあ、仕事柄仕方ないのでしょうけどね。
今回はこの様なプログラムでした。
前半
春風亭昇也(噺家)
春風亭昇太(噺家)
-休憩-
後半
林家二楽(紙切り)
春風亭昇太(噺家)
でした。
第1部は、『春風亭昇也』という方が出てきました。
その名の通り、
『春風亭昇太』の弟子です。
少し笑い話を交えて落語を語りました。
後で調べたのですがこのお話は、
古典落語の『転失気(てんしんき)』というお話でした。
次に
『春風亭昇太』が登場しました。
冒頭のあいさつで、
昇太『皆様、初めまして。春風亭昇太と申します。どうぞ宜しくお願い致します。』(会場のお客さん拍手)
昇太『え~本日のお客さんは、・・・程よい客入り様ですね~・・・。』(会場爆笑)
会場は約600席に対して150~200席の客足だったと思います。
昇太『実は僕、この柏崎市という所に縁がありまして、僕の師匠で亡くなられましたが、春風亭柳昇(しゅんぷうていりゅうしょう)という方と一緒にこちらにお邪魔した事がありまして、僕も良くこの柏崎市で前座をさせて頂きました。もうかれこれ26年ぐらいになりますかね~。』
という会話を始めました。
昇太『あと、僕には同期の落語家がいるんです。その人の名前が立川志の輔という方なのです。立川談志師匠のお弟子さんなんですけど、一時社会人を経験してたんですよ。年齢的には彼の方が上なんですけど、入門時期は僕とほぼ同じだったんです。』(会場のお客さんはふ~んと頷きました。)
昇太『なんですか、その納得は・・・。』(会場爆笑)
昇太『志の輔とは良く一緒に旅行とか行ったりしてたんですよ。あと今は亡くなりましたが、内海好江師匠なんか僕を良く可愛がってくれたんですよ。小さい頃から芸能界に入ってて苦労したんですよね~。内海桂子師匠は今も健在なんですけどね。』(会場爆笑)
昇太『それである時に、好江師匠の前で志の輔の事を色々言ったんですよ。そしたら好江師匠の顔がだんだん強張っちゃって、好江師匠にタメ口の事で怒られちゃったんです。』
内海好江『昇太。そこへ座りなさい。あなたね、この世界は縦社会なんだよ。先輩に対してなんですか、その口の聞き方は。』
昇太『好江師匠は僕と志の輔が同期だって言うのが知らなかったんですよ。後で謝りに行ったんですよ。』
昇太『好江師匠、先程は申し訳御座いませんでした。実は僕と志の輔は同期で御座いまして・・・。』
昇太『と説明をした所・・・。』
内海好江『あらやだ、だったらもっとがんばんなさい。』(会場爆笑)
それから暫くして、
『笑点』の裏話が始まりました。
昇太『笑点の大喜利というコーナーのレギュラー出演になる何年か前に、笑点で若手大喜利というコーナーがありまして、その司会を何度かさせて頂きました。前はBS日テレで笑点Jrというのがありまして、そこでも司会をさせて頂きました。今はCS放送になりましたけども、その縁がありまして、私に大喜利のレギュラー出演依頼が来るんじゃないかと実は思ってたんですよ。そうしましたら番組スタッフから電話が来ました。』
昇太『はい、春風亭昇太です。』
番組スタッフ『私、笑点の番組スタッフでXXXXと申します。実は今度、笑点の大喜利というコーナーに出演して頂く為にお電話差し上げまして、司会で抜けた桂歌丸師匠の代わりに昇太さんに出演して頂けないでしょうか?』
昇太『内心は嬉しかったですよ。でも、はい是非お願いします。なんて言うとなんか相手から何だこいつ?って言われるの嫌じゃないですか。それで一応断りを入れたんですよ。』
昇太『あ、有難う御座います。ですが、僕としては皆さんの足手まといになりますし・・・。というと。』
番組スタッフ『いや~、そう謙遜して頂く方は昇太さんだけですよ。でも残念ですね~。昇太さんに断られては仕方ありませんね~。では他の方を当たってみます。』
昇太『ちょ、ちょっと待って下さ~~~~~~~~い。』(会場爆笑)
昇太『という事がありまして出演することが出来ました。で、僕の席はというと、歌丸師匠が座ってた所だったんですよ。右隣に林家木久扇(きくおう)師匠。黄色い服着た人です。』(会場爆笑)
昇太『で反対の左の席は、三遊亭楽太郎師匠。今度、6代目三遊亭円楽を襲名されるんですよ。紫色を着た人です。』(会場爆笑)
昇太『右が馬鹿。左が腹黒。』(会場爆笑)
昇太『こちらでは笑点の放送は・・・(お客に尋ねて)今日ですか?午後5時30分からですか。先日、歌丸師匠が緊急入院されましてね、大喜利の司会を林家木久扇師匠と三遊亭好楽師匠が代わりにしたんですよ。ぜひ見て下さい。もうね、無茶苦茶ですよ。特に黄色い着物の人が。』(会場爆笑)
この日の
笑点の放送はその時の内容でした。
昇太さんの言う通り、本当に
滅茶苦茶でしたね~。
昇太『まあ、話変わりまして、中年のおばちゃん1人でいる時は大人しいですね~。1人の時は恐る恐る訪ねて来るんですよ。丁度、何処かの駅のホームにいた時なんですけども・・・。』
1人でいた女性『あの~、もしかして~、春風亭昇太さんですか?』
昇太『はい、そうですが?』
1人でいた女性『私、春風亭昇太さんのファンなんです。』
昇太『という感じで会話の遣り取りをしたんですよ。あ~これが大和撫子(やまとなでしこ)なんだな~って思ったんですよ。ところが名古屋へ行った時の話なんですけど、その時のおばちゃんが4人組の団体でいて物凄く怖かったんですよ。もうね、怪獣のよう近づいて来るんですよ。』(会場爆笑)
名古屋女性A『(昇太に指差して)あ~あの人よ、あの人よ。笑点よ。笑点よ。笑点よ。』(会場爆笑)
昇太『僕は笑点という名前じゃないんですよ。春風亭昇太という名前なんですよ。』(会場爆笑)
名古屋女性B『あ~そうよ、昇太よ。昇太よ。昇太よ。』(会場爆笑)
名古屋女性A『あなた、なんで白の着物を着てるのよ。』(会場爆笑)
昇太『あれは白じゃないんです。銀ねずという色なんです。』(会場爆笑)
昇太『そう言いながら、おばちゃん連中が僕の体をそこらじゅうに触れるんですよ。ベタベタベタ~って。』(会場爆笑)
名古屋女性C『ちょっと、何で結婚出来ないの。早く結婚しちゃいなさいよ。』(会場爆笑)
昇太『別に結婚出来ない訳じゃないんですよ。しないだけなんですよ。』(会場爆笑)
名古屋女性C『(一緒にいた女性に指差して)結婚出来ないんならこの人と結婚しちゃいなさいよ。』(会場爆笑)
昇太『なんで、僕がこの方と結婚しなくちゃならないんですか旦那さんいるんでしょ』
名古屋女性C『大丈夫よ。この人、去年旦那さん亡くなったんだから。』(会場爆笑)
昇太『なんで僕が世話をさせて貰うんじゃなくて、世話しなくちゃならないんですかね~。』(会場爆笑)
昇太『するともう一人のおばちゃんがこう言ったんですよ。』
名古屋女性D『ちょっと、昇太さんが困ってるじゃないのよ。ね~。』
昇太『と言いながら右手を左肩に、左手を右肩に当てて、ニコッと笑いながらこっち見てるんですよ。え~。』(会場爆笑)
昇太『まあ、地方行くと色々あるんですよ。』
と言って本題の落語を始めました。
内容を少し覚えてたので家に帰り後で調べたら、
古典落語の『時そば』という演目でした。
その後10分間の休憩を取り、第2部が始まりました。
紙切りの『林家二楽』という方が登場しました。
二楽『え~本日お越し頂きまして、まことに有難うございます。私、林家二楽と申します。どうぞよろしく。え~紙切りというのは珍しい演芸で御座いまして、日本では3人ぐらいしかおりません。その1人が私で御座いますけど。』(会場爆笑)
二楽『私共はただ紙を切るわけじゃ御座いません。お客さんの要望にお応えして紙を切ります。まずは何を致しましょうか?(お客に尋ねて)はい、かしこまりました。』
と言って紙を切ってケースみたいなものに入れて会場に披露しました。
二楽『こっちの余りました紙はと言いますと、額に入れますと切りぬいたのと同じ形でこの様になります。』
会場のお客さん『オォォォ~』
私も
本当に細かい芸だな~と思いました。
二楽『こちらの切り抜いた紙を私共はA面と言います。』(会場爆笑)
二楽『なお、こっちの残った紙を私共はB面と言います。』(さらに会場爆笑)
二楽『他には・・・はい、なんでしょう?藤娘?はい、かしこまりました。私がこうして体を揺さぶりながら紙を切っていますけど、これは落ち着きがないわけじゃないんですよ。』(会場爆笑)
二楽『紙を丁寧に切る時にどうしてもこの様な動作になるんですよ。』
二楽『あと、地方へ巡業に行くと色んなお客さんがいるんですよ。この間なんかも、青森に行った時なんですけど、お爺さんに何が良いですか?と尋ねたんですよ。そしたら・・・。』
青森のお爺さん『木綿豆腐と絹ごし豆腐を作ってくれ。』(会場爆笑)
二楽『もうね、嫌とは言えなんですけど作ったんですよ。そしたらそのお爺さん今度は・・・。』
青森のお爺さん『折角なので、玉子豆腐も作ってくれ。』(会場爆笑)
二楽『後ですね、一番手強かったのが子供なんですよ。何作ってほしい?と尋ねたら・・・。』
子供『ウルトラマン』
二楽『それでウルトラマンを作ったんですよ。そしたらその子供が次に注文したのが・・・。』
子供『帰ってきたウルトラマン』(会場爆笑)
二楽『もう、言葉がでなかったですよ。』(会場爆笑)
二楽『後ですね、今、照明が明るい状態で紙を切ってるじゃないですか?これが私を照らしてる照明以外を暗くすると、こうなるんですよ。・・・ポツ~ン。』(会場爆笑)
二楽『はい、出来ました。他には御座いませんでしょうか?』
と言って色々なお客さんとのやりとりをしていると、
貰いに来た1人の女性が
1000円札1枚を二楽さんに手渡しました。
二楽『あ、有難う御座います。こういうのがある場合は遠慮なくジャンジャン出して貰って結構ですよ~。』(会場爆笑)
と言って紙切りに使う用紙が無くなり、二楽さんの演芸が終わりました。
その後、昇太さんの番になりました。
昇太『え~、今、林家二楽さんの紙切りがありましたけども、素晴らしい芸ですよね~。お父さんは2代目の林家正楽さんという方ですので2世ということになりますね。』
昇太『落語の世界にも2世と言われる方もいますね。林家正蔵(こぶ平)さんや林家三平(一平)さんなんかもそうですね。あと海老名泰葉という方もそうですね。』(会場爆笑)
昇太『あの泰葉がですよ?』(さらに会場爆笑)
という挨拶で始まり、落語を語り始めました。
調べたのですけど、演目が解りませんでした。
内容の一節が、
『私は提灯屋の倅(せがれ)ですよ。相手の力士が泣いているじゃありませんか。』
みたいな事を語ってたのを覚えてました。
演目が終わると客席から舞台を隠す為の緞帳(どんちょう)が下りてきました。
その際、昇太さんが、
昇太『ご来場有難う御座いました。お帰りの際は十分お気をつけて下さい。またお会いできる日を楽しみにしております。本日は有難う御座いました。』
と頭を下げながら語り、緞帳がステージの床に着きました。
以前、三遊亭好楽さんや林家たい平さんの時もそうでしたが、
これだけお客さんと近いのですから、
会場に来たお客さんに気を使う心配りは必要なんだなと改めてそう感じた一日でした。
ではまた~。