ムツ兄の、てげてげ人生日記

シマッチュ(奄美人)のムツ兄が、奄美での「テゲテゲ」(気まま)な暮しを記します。

『ライ麦畑でつかまえて』

2011年02月20日 05時00分00秒 | 読書
「とにかくね、僕にはね、広いライ麦の畑やなんかがあってさ、そこで小さな子供たちが、みんなでなんかのゲームをしているとこが目に見えるんだよ。何千ていう子供たちがいるんだ。そしてあたりには誰もいない。―誰もって大人はだよ―僕のほかにはね。で、僕はあぶない崖のふちに立っているんだ。僕のやる仕事はね、誰でも崖から落ちそうになったら、その子をつかまえることなんだ―つまり、子供たちは走っているときにどこを通っているかなんて見やしないだろう。そんなときに僕は、どっからか、さっととび出して行って、その子をつかまえてやらなきゃならないんだ。一日じゅう、それだけをやればいいんだな。ライ麦畑のつかまえ役、そういったものに僕はなりたいんだよ馬鹿げていることは知っているよ。でも、ほんとになりたいものといったら、それしかないね。馬鹿げていることは知ってるけどさ」

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