冬の雨が今週は続くようです。
『雨が降ろうが、雷が鳴ろうが、豪雨だろうが、この子は部活が終わって帰宅した後、近くの松山グラウンドまで毎日走りに行くんです。』
そうおっしゃったお母さんの言葉を、私は雨の中走っている人を見つけるといつも思い出します。
あらゆる学校がそのように、本校にも、本校サッカー部OBにも、人間的に大変魅力のある卒業生がたくさんいます。卒業後も彼らと交流を持つことは、私たち職種の醍醐味でもあります。会社が休日時、グラウンドに顔を出してくれ、現役時代は貴重なレフティーとして活躍してくれた、現在CSS事業関連会社に勤務する彼もそのOBの一人です。
夜勤明けで疲れているだろう時も本校サッカー部の活躍をみようと、公式戦会場に応援にきてくれます。いつも笑顔です。高校卒業後、資格を取得し公式戦運営にも参加してくれています。
高校入学してすぐの練習‥とにかく走る!という練習メニューがありました。
私の記憶では、最初のランの練習で、彼は全部員中後ろから数えて2番目だったと思います。
次のような事もありました。
ある公式戦直前でキーパーが故障しました。結局はそのキーパー選手が頑張って無事公式戦に間に合ったのですが、その間彼は臨時キーパーとして代役を快諾し、練習に参加していました。経験したことのないポジションだったので、ボールは全くキャッチできませんでした。練習後「今日もサンキューな!」と皆彼に声を掛けていました。
2年生になる直前の春休み。島原フェスティバルでのB戦。彼に転機が訪れます。
後半、相手に全く走り負けをせず頑張って、粘って、彼はボールを奪いました。
そのボールを左サイドからトップの選手に当て、それを猛ダッシュして平行で再び左サイドでもらいました。
配球されたボールを左足で大きくトラップし、ボールが動いている時に寄せてきた相手選手をかわします。ハーフラインを5~6m過ぎたあたり、彼はロングシュートを放ちました。
丁度、私の目前でのプレーだったので鮮明に覚えています。シュートを放つ彼に迷いはありませんでした。
シュート後、ラインズマンはハーフラインに向かって走り出しました。
見事なゴール。シュートは決まったのです。
彼は練習の成果を、得点という最高の形で得ることができました。
その後のサッカーに対する彼の「熱」を想像するのは簡単だと思います。
『足の遅さをカバーするために、持久力をつけよう。グラウンドで他の部員と同じ練習メニューをやっていては‥。』
冒頭お母さんのお話にある自主練習を、彼は1年生の時から始めていたそうです。
3年生になってからは長距離は全部員中、5本の指に入る速さに成長していました。
夏の 「長崎地区大会」 公式戦。 彼はスタメンで出場しました。
■学年末考査
~明日(水曜)まで
※ 写真は、現在の卒業生。出勤する前の1コマです。