全身の筋肉が緊張し、拘縮が強くてきゅっと縮こまってしまっている人のケアに困っている方は少なくないと思います。
逆に緊張によりびーんと突っ張って伸びきってしまっている人もいるでしょう。
そのような状態の方に対して、すぐに、私達が日頃行っているような自然な動きで移乗をしてもらうのは無理があります。
立位にならないまでも私達の自然な動きの移乗というのは、お尻を浮かせて運ぶために一度足に体重を移さなければならないのですが、縮こまったり突っ張ってしまう方を介助する場合、これができません。
ではどうすれば良いのか。
はっきり言ってしまえば、
相手のためにも、自分達のためにも(=今後相手を支え続ける介助者のためにも)
人的介助に執着せずに、リフトなどの福祉機器を使うことを考えるべきだと思います。
そうは言っても、そんな機器はないし用意する資金もないと言われる方は多いと思います。
それもわかりますが、最善の方法は機器の活用です。
日本人は相手のために身を犠牲にして…という美学もあってか、無理をしがちですが、
相手とともに玉砕もしてしまいます。果たしてそれは望むところでしょうか…
特に仕事としてプロとして介助を行っている人
途中でリタイヤすることがわかっている方法を選んでいること
そこまでいかなくとも、自分に余裕が無く相手に負担をかける方法を選んでいること
今すぐ何かの結論に至らなくても 見直し 改革に向けて動き出して欲しいと願っています。
状況を変える方法が何もないわけではありません。
たとえば、リフトはデモ機器を借りることが可能です。
特に在宅に帰るなど介護保険の利用が決まっている方の場合、
在宅で使う前のトレーニングとして、同じものを退院前の数週間借りて病棟などで使うことも可能です。
※メーカ、販売店、ケアマネ等と相談の上
リフトが導入されず普及しない一番の理由は、
中間ユーザである医療従事者が使いこなせずその良さを理解していないからだと思います。
デモを活用してまず自分達がリフトを知るということが大切です。
悩まれている方はまずリフトメーカに問い合わせをして、デモを考えてみて欲しいと思います。
メーカはデモに伴いミニ講習もしてくれます。レンタル期間も相談に乗ってくれると思いますので、ぜひ問い合わせをしてみてください。
レンタル先は販売店になりますが、レンタル期間や講習の可否の相談は一度メーカにした方が良いように思います。
リフトが必要なことはわかっているが、どうしてもそれを使えない場合は…
スライディングシートやボード、アームレストのとれる車いすなどを他に使えるものの活用を考えつつ、
より多くの人でその方の介助にあたるようにして欲しいと思います。
一人でもできるから… と頑張るのは…
残念ながら良いことではないのです。
相手には絶対に無理がかかります。
その無理は、痛み、不安、恐怖、緊張亢進、拘縮・褥瘡・さまざまな二次障害発生などなど、さまざまな問題を起こるものです。
厳しい言い方をすれば、毎回、小さな医療事故を起こしていると… 言えなくもないのです。
それがあまりにも当たり前に行われすぎているため、気がつかれないだけなのです…
それから自分達にも相当な無理がかかっています。
その場が怪我無く過ぎたのは偶然です。身体は確実に蝕まれています。
いつか腰痛や肩・腕痛などとして発症したら… 安全に仕事を続けられなくなります。
それは自分はもちろん、同僚や何より相手にとっても申し訳ないことです。
それにより休業(労災)や離職につながれば…
管理者にとっても大きな痛手でしょう。
そんなことになる前に本質に気がついてもらいたいものです。
また、それに気づくように現場の声をきちんと報告するのは労働者の務めです。
福祉機器を使わない = それだけ人手(人件費)がかかる
このことを管理者に理解してもらうことも必要なことです。
全介助の人をベッドから車いすに乗せるのに数名がかりで行う。
これは福祉機器が使えない環境では守っていただきたいことだと思います。
そうすることで、ご本人も含めお互いに余裕が生まれ
移乗という目的遂行や安全確保だけでなく、安心感、緊張軽減、拘縮予防・改善などに必ずつながっていきます。
二次障害が次々と改善していきお元気になっていくことでしょう。
どうかそれを信じて、環境改善に取り組んでみていただきたいと思います。
介助は一律のオートマチックな作業ではありません。
手をかけるべきところには手をかけ、区別や優先順位をつけることで変化を呼ぶものです。
少ない人員・設備・予算で苦しいところが多いかと思いますが、創意工夫する気持ちをなんとか持ち続けて欲しいと願っています。
どんなに重い状態の人にも 必ず変化は訪れますから
次の記事では、緊張緩和につながるベッド上でできることのお話しに触れたいと思います。
移乗介助で悩んでいるケースに対し、移乗しやすい身体づくりを考えてみるという視点も大事です。
そんなお話しをしてみたいと思います。
逆に緊張によりびーんと突っ張って伸びきってしまっている人もいるでしょう。
そのような状態の方に対して、すぐに、私達が日頃行っているような自然な動きで移乗をしてもらうのは無理があります。
立位にならないまでも私達の自然な動きの移乗というのは、お尻を浮かせて運ぶために一度足に体重を移さなければならないのですが、縮こまったり突っ張ってしまう方を介助する場合、これができません。
ではどうすれば良いのか。
はっきり言ってしまえば、
相手のためにも、自分達のためにも(=今後相手を支え続ける介助者のためにも)
人的介助に執着せずに、リフトなどの福祉機器を使うことを考えるべきだと思います。
そうは言っても、そんな機器はないし用意する資金もないと言われる方は多いと思います。
それもわかりますが、最善の方法は機器の活用です。
日本人は相手のために身を犠牲にして…という美学もあってか、無理をしがちですが、
相手とともに玉砕もしてしまいます。果たしてそれは望むところでしょうか…
特に仕事としてプロとして介助を行っている人
途中でリタイヤすることがわかっている方法を選んでいること
そこまでいかなくとも、自分に余裕が無く相手に負担をかける方法を選んでいること
今すぐ何かの結論に至らなくても 見直し 改革に向けて動き出して欲しいと願っています。
状況を変える方法が何もないわけではありません。
たとえば、リフトはデモ機器を借りることが可能です。
特に在宅に帰るなど介護保険の利用が決まっている方の場合、
在宅で使う前のトレーニングとして、同じものを退院前の数週間借りて病棟などで使うことも可能です。
※メーカ、販売店、ケアマネ等と相談の上
リフトが導入されず普及しない一番の理由は、
中間ユーザである医療従事者が使いこなせずその良さを理解していないからだと思います。
デモを活用してまず自分達がリフトを知るということが大切です。
悩まれている方はまずリフトメーカに問い合わせをして、デモを考えてみて欲しいと思います。
メーカはデモに伴いミニ講習もしてくれます。レンタル期間も相談に乗ってくれると思いますので、ぜひ問い合わせをしてみてください。
レンタル先は販売店になりますが、レンタル期間や講習の可否の相談は一度メーカにした方が良いように思います。
リフトが必要なことはわかっているが、どうしてもそれを使えない場合は…
スライディングシートやボード、アームレストのとれる車いすなどを他に使えるものの活用を考えつつ、
より多くの人でその方の介助にあたるようにして欲しいと思います。
一人でもできるから… と頑張るのは…
残念ながら良いことではないのです。
相手には絶対に無理がかかります。
その無理は、痛み、不安、恐怖、緊張亢進、拘縮・褥瘡・さまざまな二次障害発生などなど、さまざまな問題を起こるものです。
厳しい言い方をすれば、毎回、小さな医療事故を起こしていると… 言えなくもないのです。
それがあまりにも当たり前に行われすぎているため、気がつかれないだけなのです…
それから自分達にも相当な無理がかかっています。
その場が怪我無く過ぎたのは偶然です。身体は確実に蝕まれています。
いつか腰痛や肩・腕痛などとして発症したら… 安全に仕事を続けられなくなります。
それは自分はもちろん、同僚や何より相手にとっても申し訳ないことです。
それにより休業(労災)や離職につながれば…
管理者にとっても大きな痛手でしょう。
そんなことになる前に本質に気がついてもらいたいものです。
また、それに気づくように現場の声をきちんと報告するのは労働者の務めです。
福祉機器を使わない = それだけ人手(人件費)がかかる
このことを管理者に理解してもらうことも必要なことです。
全介助の人をベッドから車いすに乗せるのに数名がかりで行う。
これは福祉機器が使えない環境では守っていただきたいことだと思います。
そうすることで、ご本人も含めお互いに余裕が生まれ
移乗という目的遂行や安全確保だけでなく、安心感、緊張軽減、拘縮予防・改善などに必ずつながっていきます。
二次障害が次々と改善していきお元気になっていくことでしょう。
どうかそれを信じて、環境改善に取り組んでみていただきたいと思います。
介助は一律のオートマチックな作業ではありません。
手をかけるべきところには手をかけ、区別や優先順位をつけることで変化を呼ぶものです。
少ない人員・設備・予算で苦しいところが多いかと思いますが、創意工夫する気持ちをなんとか持ち続けて欲しいと願っています。
どんなに重い状態の人にも 必ず変化は訪れますから
次の記事では、緊張緩和につながるベッド上でできることのお話しに触れたいと思います。
移乗介助で悩んでいるケースに対し、移乗しやすい身体づくりを考えてみるという視点も大事です。
そんなお話しをしてみたいと思います。