相手にやさしい介助の仕方2

えいやっ!どっすーん!という力任せの介助方法をなくしていきましょう

ベッドー車いす間の移乗介助を考える(1)

2009-01-20 17:29:28 | 介助方法
まるでお相撲のように、正面から相手にしっかり組み付いて抱え上げ、車いすに移す介助法。
いまだにどこでも見かける方法ですが、この方法の問題点を考えてみます。


最近は「介助方法」などのキーワードでネット検索をすると、こういった方法の問題点が指摘され違う方法が随分と紹介されています。
動画で紹介しているサイトやブログも随分増えました。
それでも、いまだに正面からしっかりと組んで行う方法は介護系の学校で教えられているようです。

確かにしっかりと組みとめてしまえば、自分さえしっかり立っていられれば、相手を床に倒したり転がしてしまう心配はなく安心できるのでしょう。
介助法を変えられない一番の理由にも「落としてしまう不安」があがってきます。
安全第一 で どのような人に対しても行える という点でこれまでの方法が教えられているのかな?とも思います。



しかし、この方法には大きな問題点(課題)があります。

それは、相手の動きを邪魔してしまうということです。



もし、相手が自分で乗り移る力がある場合、乗り移る気持ちがある場合、

正面からしっかりと組み付いてしまったらどうなるでしょうか?


・乗り移る先が見えません
・手をつきたい部分に手が届きません
・行きたい方向に障害物(介助者)があり、前に出ることができません。


そして、もう一つ。よく行われている介助法には大きな問題点があります。

・あご があがったままの姿勢で 動かなければなりません
 

これまでの介助法では 相手に自分(介助者)の首に手を回すようにすることが多いですよね。
そうすると自然と あご はあがった格好になります。
手をあげるまでさせなくても、やはりあごがあがっていることは多いように思います。


これらの条件のもとで実際にベッドからいすなどへ乗り移ろうとしてみてください。
自分で体験してみるとよくわかると思いますが、

こんな状態では乗り移るどころか、座面から腰をあげることすらできないでしょう。…


そうなんです。
介助者である自分の位置取り
相手の動きを邪魔して力を発揮できなくさせてしまっているのです。






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