八月納涼歌舞伎

八月は三部制。午後６時開演の第三部「法界坊」を見に行って来ました。
三階２列３７番。
ゴールド会員でも週末と重なり、１列目は取れなかったそう。
１列３６番のオバチャンが姿勢正しく、時には身を乗り出しての観劇。
何度襟首を引っ張ってやろうかと思ったことか！
気持ちはわかるけど、後ろに人がいることを忘れずに。

コクーン歌舞伎や平成中村座で演出されていた串田和美さんが歌舞伎座に初登場
福助さんが立役をされること、勘太郎さんギャグ炸裂、亀蔵さんの怪演ぶり(どんな意味で？)など
既に見に行かれた人のブログを検索して、どんな舞台になるのかとても楽しみでした
「法界坊」は歌舞伎を見始めた頃に購入した歌舞伎鑑賞ガイドで、ヒーロー・ヒロイン列伝の項目で紹介されていて、
見ておきたかった演目の一つでした。

勘三郎：法界坊
扇雀　：お組
勘太郎：勘十郎・おさく
七之助：野分姫
亀蔵　：正八
橋之助：甚三郎
福助　：要助実は吉田松若

全三幕。前半はコメディータッチの喜劇。
舞台全体を江戸・中村座に見立てて人形を配しているのですが、その中に実は人間が・・・
幕が開いた途端、双眼鏡ですかさずチェック～
普段は目立たない黒衣が目だって演技したり、だんまり(暗がり)の場面で照明を明るくしてみたり、
と普段の歌舞伎座では見られない趣向が続きます。
法界坊演じる勘三郎さんが落とし穴を掘る場面では、
鍬を穴に入れるたびに穴から土が投げ出されるところなど大道具さんも細かいですね。
前半はドタバタしていたけど、個人的には三幕目が良かったなー。

前半では亀蔵さんに負けじと怪しげな演技だった勘太郎さんのキリリとしたおかみさん振りを見られたし、
橋之助さんは古典的な役が本当にお似合い
亡霊となって現れた法界坊(勘三郎)がお組(扇雀)に化けて出てきた時、
声は七之助が黒衣で演じて、一瞬あれ？？？と思った後で、なるほど～と合点がいった次第です。
ここは串田さんの演出のポイントだったようです

そして幕引き。会場全体の拍手でカーテンコールがありましたっ
またまた人形の中に人間が４人もいたなんて、ビックリ～

一番の見所は、いつもながらに汗だくで舞台を一生懸命に走り回っている勘三郎さん！！

今回は相方が三日連続五時起きの上に土曜日半日出勤。
普段よりも上演時間は短いし、劇中に役者さんが座席の間を歩いたり(三階席からは見えないけど)、
宙乗りもあるし、オチャラケあり、古典的なところもあり、と盛りだくさん。
楽しめるかなーと思っていたのに。。。
思いっきりスヤスヤ寝られてしまい（無理もないことなんだけど）次回は一人で来たほうがいいのかな
ってちょっと悲しくなってしまいました


それと大向こうさんがいませんでした。
右後ろのほうからささやくような声が聞こえてはきたけれど、一人だったから恥ずかしかったのかな。
まぁ～中村屋と成駒屋が大半ですから、声の掛けようがないかも

９月は文楽・歌舞伎ともにパスしてしまい、１０月に昼の部を観劇予定です。