動画に勝つ絵本
最近の小学生たちの勉強の仕方には、驚かされる。
机の上に宿題ノートをひろげ、一人ずつ筆箱に自分のスマホを立てかける。
音量を絞って動画を流し、チラ見しながら、
お菓子をかじり、水筒の水を飲み、漢字練習をこなしていく。
スマホにLINEが来ると即返信、またスマホを筆箱に立てかける。
テレワークしてるのか？！
ノートを埋めていくのは、頼りなく乱れた漢字。
なぜ、そのスマホ動画が、そこに必要なのか？
「おばあちゃん世代」の私には、さっぱり理解できないが、
少なくとも一つ言えることは、
彼らはすでにスマホ依存になっている、ということ。
あの、どうでも良い画像と音楽がないと、さびしいのだ。
果たして、彼らが将来スマホをわきにおいて、
自ら紙の本を手に取る日が来るだろうか？
ピッピや赤毛のアンや、シャーロック・ホームズに出会えるだろうか？
出会えないままだとしたら…それは人生、もったいなさすぎる。
「おばあちゃん世代」は、幼い子らをスマホ依存に陥らせないよう、
もっと早い時期から、戦略的に知恵を絞るべきではないか？
そんな思いで悶々と（？）していた時に、この絵本をみつけました。
写真絵本のように見えますが、写真ではありません、絵の本です！
しかも、動画以上の迫力です。
ホホジロザメの生態がリアルに迫力ある絵で描き出され、
そこに専門家による解説が、わかりやすく添えられています。
幼い子でも、この絵本なら一回読み聞かせてあげれば、
二回目は自分でめくりたくなるはずです。
動画なんて不要。想像の海の中、「ホホジロザメ」が回遊し始めるのです。
そこから、海、自然、環境、生態系、地球…
ストーリーがふくらんで、知的好奇心が動きだします。
新刊でも買えます。
図書館でも借りられます。
動画に勝つ絵本、一冊いかがですか？
