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雪舟

2005年05月03日 | 趣味
東京国立博物館本館。
雪舟筆、国宝「秋冬山水図」を見る。

冬景の寒々しさ。
秋景の静けさ。
線の勢いと墨の濃淡だけ情景を表現し尽くしている。 

東博の本館なんてふだんは閑散としてるのに、今日は妙に混雑していた。
海外からの観光客らしき人が多かった。

常設展示がしょぼくなったと聞いてはいたが、スペースの使い方に改善の余地あり。

ゴッホ展

2005年03月31日 | 趣味
ゴッホ展@東京国立近代美術館。

これまでゴッホに焦点をあてた展覧会は3回ほど見てきた。

・クレラー・ミュラー美術館所蔵ゴッホ展@Bunkamura(1999-2000)
・ゴッホ展-兄フィンセントと弟テオの物語-@兵庫県立美術館(2002)
・ゴッホと花-ひまわりをめぐって-@損保ジャパン東郷青児美術館(2003)

別にゴッホだけを選んで出掛けているつもりはない。
日本ではかなりの頻度でゴッホに関する展覧会が開かれているということだ。
たぶん、ゴッホの絵よりもゴッホその人に対する関心のほうが強いんじゃないだろうか。
というわけで、今回はじめてみる絵はそれほど多くはなかったように思う。
しかしそのぶん余裕を持って絵そのものを見ることができた。

モネ、ゴーギャン、浮世絵、ミレーなど、いろんなものから影響を受けたゴッホだが、黄色と藍色の鮮やかな対比が強烈な印象を与える独特の画風が花開いたのは、アルルの療養所に入ってからのようだ。
それまでは他の画家の画風や画法を必死でまねようとしていたようだ。
最近の新聞に「ゴッホの絵は売れなかったのではなく、彼自身が売らなかったのだ」という記事が載っていた。
そういえば、かつて西洋の伝統的な画家は売れる絵を描こうと腕を競っていた。
そこに殴り込みをかけたのが印象派だ。
いまでいうライブドアだ。
ライブドアは旧勢力に真正面から挑戦をしかけたため、嫌われながらも一部で喝采を浴びている。
印象派もそんなようなものだ。(たぶん)
しかしゴッホはもともと神父をめざしていたことからわかるように、価値観や考え方においてはむしろ古い時代を引きずっているタイプの人物だったように思う。
それなのに、芸術についてはライブドア的なものにあこがれ、それを必死でおいかけた。
ここに彼自身の自己矛盾がある。
彼はそうとう迷い悩みながら描きつづけたのではないだろうか。

妄想がふくらんできたので話を変えよう。

昔、ある心理学の先生が「ゴッホが心を病んでいたのは絵を見れば一目瞭然」というようなことを言っていた。
心理学的にどう解釈できるのかは知らないが、確かに晩年の絵には、生きるか死ぬかの瀬戸際にいる切迫感のようなものが感じられる。
しかし、自然や風景のなかに心休まる空間を求めていたようでもある。
もっともそれが感じられる絵は「糸杉と星の見える風景」だ。
ポスターを買おうかどうか迷ったが、買わなかった。
いま思えば、買えばよかったかも。

ラ・トゥール展

2005年03月27日 | 趣味
ジョルジュ・ド・ラ・トゥール展@国立西洋美術館。

芸術新潮にのっていた「マグダラのマリア」を見たかったのだが、出展されてたのは別バージョンだった。
「大工の聖ヨセフ」は模作だった。
ちょっとがっかり。

でも炎の描写はすごいね。
まさにこの世の闇を内面から照らし出す光。
じっと見つめていると、炎をゆらすかすかな風まで感じられる。
ひとつひとつが深遠なメッセージをもつように思える作品ばかり。
彼の人生が謎に満ちていることも、よりいっそう神秘性を引き立てる。

ミュシャ展

2005年03月18日 | 趣味
ミュシャ展@東京都美術館。
ミュシャは1860年、現在のチェコに生まれる。
彼が確立したアール・ヌーヴォー様式は別名「ミュシャ様式」ともよばれる。
晩年は祖国チェコのためにつくした。

ここまでは知っていた。
以前、損保ジャパン美術館で作品を見たこともあった。
しかし彼の作品については、優美な女性像のポスターのイメージしかなかった。

で、今回の展覧会はというと、ポスターだけでなく数多くの素描や油絵が出展されているところが特色だ。
彫刻や絵皿まで見ることができた。
実に多才な芸術家だったのだ。
少女の頭部の彫刻に見入ってしまい、しばらく動けなかった。

個人的には、注文を受けて制作された大量のポスターよりも、晩年の油絵のほうが、彼が本当に描きたかったものが描かれているように感じた。

もうひとつ気づいた点は、人物像に必ずといっていいほど添えられている美しい草花についてだ。
草花の曲線と女性像の輪郭、そして女性がまとっている衣装のしわに共通する線の表現を感じるのだが、その原因は、満開をすぎた散り始め花、ややしおれかけて頭をもたげている枝葉をうまく装飾的に取り込んでいるところにあるのではないだろうか。
ミュシャのアール・ヌーヴォーは、ただのデザインではないような気がする。
彼の人生観、あるいは人間観に根ざした「生命」の表現なのではないだろうか。

ついでに東博で「国宝菩薩半跏像」(中宮寺)もみてきた。

唐招提寺

2005年02月23日 | 趣味
22日、東博の唐招提寺展をみにいく。
鑑真和上の像に感動する。
踊るサテュロスもみる。
あれで800円は高すぎないか?
パスポートもっててよかった。

HUNGA-東西文明交流の波

2005年01月10日 | 趣味
東博で国宝カレンダーを購入。
そのあと芸大美術館「HANNGA-東西文明交流の波」展へ。
ゴッホが「ガッシュ博士の肖像」を刷ったというプレス機をみる。
版元の銅版が残っていたのが印象的。
後半はコラージュなどが多く、現代美術の絵画と変わらない。
全体的には見どころの少ない展覧会であった。

昨年8月1日、下村哲夫先生が逝去されていたそうです。
ご冥福をお祈りいたします。

吉野・熊野・高野の名宝

2004年12月28日 | 趣味
昨晩も今朝もマスコミはスマトラ地震一色。
日本人の被害が見込まれるためらしい。
紀宮の婚約発表は予定どおり行われるのだろうか?

午後から世田谷美術館。
「祈りの道-吉野・熊野・高野の名宝」展。
東博の高野山展ほどではなかった。
つうか、用賀駅から美術館まで歩き疲れて、ちゃんと鑑賞する体力が残ってなかった。

「熊野那智参詣曼陀羅」に描かれた補陀落渡海の図。
絵はがきには船全体がうつってなかったので、『絵解き』を購入。

中国国宝展

2004年11月10日 | 趣味
今日はお休み。
東博の「中国国宝展」をみてきました。
展覧会は見応えあったが、図録がイマイチ。
学園祭おかげで来週木曜まで休講。