バツイチ日記

離婚、失業、子育て…心の整理のため、赤裸々につづっています。(広告は、gooブログの標準仕様です。)

DVD「アバンチュールはパリで」

2010年06月14日 | 映画&ドラマ
韓国・ソウルで犯した犯罪から、警察を恐れ、
フランス・パリへ逃亡してきた、キム・ソンナム(キム・ヨンホ)は、
韓国人の主人(キ・ジュボン)が経営する民宿に滞在する。
その日常を綴った日記。
夜は、妻のソンイン(ファン・スジョン)と国際電話で会話をし、
昼間は、することもなく、辺りをぶらつくソンナム。
「絵を描きに来た」と“でまかせ”を言い、
“ほとぼり”が冷めるのを待つうちに、陥るアバンチュール。
10年前の恋人ミンソン(キム・ユジン)との再会。
何かと縁のある、留学生ヒョンジュ(ソ・ミンジョン)。
そして・・・ソンナムが好きになる、
ヒョンジュのルームメートで同じく留学生のユジョン(パク・ウネ)。

韓紙に手書きの文字…というオープニングや、
出演者の少なさ、最低限の演出…と、低予算丸出しなんだけど…
ソウルに残した妻への恋しさ、パリでの浮気心、
両極端な心の裏表を巧みに表現していて・・・
まさに原題「昼と夜」って感じ~!!
ホン・サンス監督の作品は、これまで、
「女は男の未来だ」「気まぐれな唇」「秘花~スジョンの愛」「浜辺の女」…
・・・と、観てきたけれど、どれも好きになれなかった。
でも、今回の映画は、不思議と引き込まれた。
淡々と描かれる、さえない中年男の日常が、
海外という特殊なシチュエーションで、微妙な見え方となる。
パリにいながらも、韓国人同士でのコミュニティーに固執した小さな世界。
その中に、北朝鮮からの留学生が紛れているところも可笑しい。
腕相撲やタバコ1本で優越感に浸る場面など、
細かい描写が効いていて、いかにも韓国人らしい。
惚れた女に対する男の愚直なまでの率直さ、単純さ。
女もバンバン要求を口にして、それを男に叶えてもらう。
・・・いかにも韓国人だし、いかにも男と女だし・・・(^_^;)
語り口がソンナムの1人称で、本音が本人のナレーションで入るし、
理由がわかりやすいから…余計に男女の機微が感じられ、面白かった。
ウィットにとんだ台詞のやりとりや場面。
絵画を通した、ユーモラスで本質的な“人間らしさ”の表現。
憎めない男の風貌も、そんな彼を愛する女たちも魅力的で、
ラストに付け加えられているエピソードが意味深に思えた。
淡々と描かれた日常が、どこに向かっているのかわからず…
最後の最後でようやくたどり着く……!!
妻の機転の良さ・賢さが、いいスパイスになっていた。
複数の男女で観て…もっと掘り下げて語り合えれば・・・
きっと…さらにもっと楽しめることでしょう~。(*^_^*)


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