直列☆ちょこれいつ

最近は神社や神道などの古い文書の解読をしています。
研究のまとめはカテゴリ『自作本』から。

ショートショート2632本目

2012年05月14日 | イラスト(他・趣味)


『現代のおとぎ話』

昔々、とある村に、やさしい男がいました。

米倉の番が仕事だった男は、
中身が誰にも奪われることのないように、
そして誰かが苦しむことのないように、
すこしでしたがねずみにさえ餌を与えて
みんながしあわせになれるように米倉を守っていました。

けれどその男が死ぬと、
いままでエサをもらって満足していたねずみたちは、
いっせいに裏切って米倉を食い荒らそうとしました。

村の人たちは祈ります。
「ああ、神様、どうかお助けください。
このままではみな飢えて死んでしまいます」

すると神様はさすがにあわれに思って、
一人の勇敢な若者を使わされました。

「許さん! ねずみども! もはや後悔しても手遅れだ!」
若者は吼えました。

そして、恩知らずのねずみたちを蹴散らし、
ねずみの親分を見つけ出し、殺す姿を愉快に眺めると、
残りのねずみたちを許してやりました。

助けられたねずみたちは、若者に心から感謝しながらくらしましたとさ。

めでたしめでたし。

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意味は次回で。
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