有名な方、人気のある方、人徳のある方、成果を上げた方・・・・
様々な方が鬼籍に入ると、残念だと感じます。
でも、
中村勘三郎さんの訃報ほど
悲しくて残念で虚しくて悔しくて・・・と感じたことはなかったかも。
まだ57歳。
初めて母と一緒に見た歌舞伎は国立劇場。
片岡孝夫(仁左衛門)や坂東玉三郎、そして中村勘九郎・・・。
綺麗で華があって粋で勢いがあって、内容は難しくてわからなくても
舞台のきらびやかさに子供ごころに(小学生)目が奪われました。
勘三郎さんの世話物は、ほんとうに観ていて楽しかった。
大河での大石内蔵助が好きだった。
自分が大人になってくると、
TVのインタビューの舌ったらずな話しぶりや表情やしぐさが
チャーミングでセクシーだなあ、と感じた。
決してスタイルがいいわけでなく(歌舞伎役者には最高の大きな顔)
お腹もポヨンとしているのに、
こういう男性は、本当にモテるだろうと
例え棄てられても恨まないだろうと思ったり。
ああ、本当に残念。
次男の七之助さんはお母様似。
細面のきれいな女形です。
ご長男の勘九郎さんは、当世風?のスタイル顔立ちで
お父様の勘三郎さんの面影はあまり感じられないな、と思っていたのですが
今回の報道で
語りや、ふとした表情や、垣間見える心根の部分が
ビックリするほど勘三郎さんに似てる、という瞬間がありました。
口上の中で『中村屋スピリッツを引き継ぐ者』とおっしゃっていた通り
いつの日か勘三郎さんの大名跡を継ぐ日まで
芸を磨いて磨いていくのでしょう。
・・・・もう一度、勘三郎さんの舞台を観たかった。
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