涙目筑前速報+

詰まるところは明日を知る。なだらかな日々につまずいて
向かうところはありもせず、未来の居場所だって未定―秋田ひろむ

2021.11.13

2021-11-13 02:46:43 | チラシの裏
雑記。

■メガテン5が届いた

Amazonで予約してたメガテン5が届いた。



プレイ時間の確保が当面の課題だけど、時間を観て遊びたい。

■山本直樹『レッド』シリーズを読み終えた

前々から絶対読もう読もうと思っていた山本直樹『レッド』『レッド 最後の60日 そしてあさま山荘へ』『レッド最終章 あさま山荘の10日間』を一気に読んだ。
あまりにも惨い行為だったり、集団の恐ろしさだったり、個としての在り方だったり。
グチャグチャした想いが入り混じる時間だった。

この国が腐っていることはわかっているのだけど、ソレに抗う革命ってのは何なのか。
暴力的な革命により生じる軋轢や集団心理の怖さ。
山岳ベース事件から出てくる組織としての歪な側面。
仄かな想いなんざ一気にぶっ壊してくる。
そういうのが如実に出てる作品だった。

でもそんなこと言ってるこの俺の感想自体があの作品の中で語られるキャラクター達の心情からしたら浅い。
山岳ベース事件っていう悲惨な出来事を引き起こした連中を肯定しちゃいけないのは百も承知だし、実際読んでて胸糞悪くなることばっかだけど。
だからこそ「こいつ等どこまで突き詰めとんねん」「俺はここまで自分や他人を追い込めるんか......?」っていう変な劣等感を感じてしまった。

いや追い込んじゃいけないし、あの集団のトップどころは何だかんだ言って自分勝手極まりないし自分に甘いなって思ったけどよ。
あの甘さだよな。あの甘さを自己正当化しちゃいけないんだよ。
あまつさえ自分を正当化したいからって他人様を追い詰めるのは最低だよ。

でもあの甘さは俺にも絶対内面に潜んでるんだよ。それを正当化しちゃいけないし、そこに向き合っていかなきゃいけないんだけどな。
しかしながら向き合うって言ったって、バランス間違えると絶対あの連中と同じ穴の狢になっちまいそうで怖いんだよ。
向き合いまくって変に捻じれて拗らせた結果があの総括祭りなわけじゃん。

まあナニ言ってるか分かんねーだろうけど、そういうもんなんだよ。
興味あるんなら山岳ベース事件って出来事がどういう事件だったのかってのを予め調べて、その上でこのシリーズ読んだらいいと思うわ。

昨今の異世界転生とか追放モノなんざ目じゃないくらい胸糞悪い。重い。読んでて辛くなってくる。
異世界転生とか追放モノ好き好んで読んでる連中からしたら劇薬みたいな作品。
「何で日常が辛くて漫画で逃避したいのにまた辛い想いしなくちゃいけないの!?」ってなる。十中八九なる。

でもこの辛さから目を背けたらいかんと思う。世の中大抵耳の痛いことばっかだからな。
己の弱さみたいなのをアイスピックでガッツリ刺されて抉られるような作品読むのも良いもんだよ。
で、「何でこんなに読んでて辛いんだろう......?」って考えて自分なりの答えだしていく事が大事なんだ。
読書の本質ってそこだと俺は常日頃から思ってるよ。まあ日常モノハーレムモノも魅惑的で素敵なのは分かるんだけどな。
その辛さがある種の今後生きる上でのヒントになるだろうからな。ソレでいいんだよ。

まあとにかく読んでる最中から読み終わってまでグッチャグッチャした想いと、何でこんな想いに駆られてしまうんだっていう疑問符が一杯出てくる。
こういう「何で?」が一杯出てきて、それに対する答えを模索してあーでもないこーでもない考えられる作品って、俺は名作だと思うわけ。

あと、一部のキャラクターに数字が振られているのもスゲー斬新な演出。
一種のネタバレ的な演出なんだけど、「ああ、こんな素敵な振る舞いするキャラこれからこうなっちゃうんだ......」「こいつこんなキャラなのに何で数字振られてねぇんだよ......!」っていう清濁合わせ持った想いに包まれちゃう演出。
この演出上手いね。この作品だからこそ出来る演出なんだろうけど。

結局何が言いたいかっていうと、山本直樹『レッド』シリーズは予想通りの名作だったよってこと!

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