いつかのキャバリーマン

だらだら生きていたぐーたら大学生がキャバ○ラ経営者にのし上がる。~人生は20代をどう生きるかで決まる!~

「予知力はスピードを生む」 いつかのキャバリーマン Vol.11

2006年04月13日 | 日記
最初は、こんな大変な仕事務まるだろうか?という不安もあったが、
なんとかカウンターの仕事も少しずつ慣れてきた。

慣れてくると心に余裕が出てきて、業務に工夫が生まれる。

忙しいキャバクラのカウンター内の仕事で求められることは、
目の前の作業のスピードだ。接客は、コンパニオンやホール係が
行うので、黙々とマシーンのように業務をこなす。

つまり、洗い物やカクテルを作る作業を1秒でも早く完了させ、
他の担当の業務に支障をきたさないことが重要だ。

業務のスピードアップにはポイントがある。

「先に発生するであろう業務を予測すること」


これを心がけることによって、業務効率は飛躍的に上がる。

テニスなどの競技で要求される反射神経に似ている。
相手が、何処にボールを打ってくるかを予測し、一歩目を早く出すことが
重要なのと同じだ。

これがキャバクラだと・・・
例えば、お客様が来店されると、瞬時におしぼりを出さなければいけない。
これもテニスのボールを追うように反射的に出すのだ。

お客様来店=おしぼり

のような「式」を無数に体で覚えるイメージ。他にどんな式があるかというと、

お客様が来店されると、コンパニオンが横に必ず付く。
そうすると、まもなくコンパニオンはドリンクのオーダーをする。
コンパニオンが個々にオーダーするドリンクはいつもほぼ同じなのだ。
だからこれを覚える。

A子さん=カシスオレンジ
B子さん=ジントニック
C子さん=モスコミュールorビール

そうすると、コンパニオンが席についてオーダーを出す前に何を作るかが
分かるのだ。当然業務はスピードアップする。

極端な例では、お店にはカラオケがあるのだが、カラオケの番号も覚える。
こうやって。

237-11 =マイクが2本要る。
228-08 =マイクが2本要る。

つまり、上記の番号はデュエットなのだ。だからマイクが2本。
歌の名前は知らなかったが、番号は今でも覚えている。

これをカラオケが始まってからマイクのありかを探しているようであれば
それだけでロスが大きい。

こういった事例は些細なことだが、起こり得る事態を予測し先手を打つこと
はビジネスにおいて非常に重要なことだ。

僕は一人黙々と狭いカウンター内で業務に取り組んでいた。
このタタミ2畳ほどの狭いスペースで、仕事を工夫する
楽しさを覚えていったのだった。

つづく。



「人間は自分の都合で考える動物だ」 いつかのキャバリーマン Vol.12

2006年04月12日 | 日記
ビラ配り4ヶ月の役務を終え、カウンター業務も1ヶ月ぐらい経った
だろうか。僕の定位置は2畳ほどのカウンター内。

狭くて、フロアより1段低く、視野も狭い。下っぱの仕事だが
一人ぼっちのビラ配りに比べると天国だ。

キャバクラのカウンターと聞くと、バーテンのようなイメージを持たれ
る方がいらっしゃるかも知れないが、そんなかっこいいものではない。
とにかく、汗だくで大量の雑用をこなす。それだけなのだ。

大量の業務をスピーディーにこなすには、前回ご紹介した、
「起こり得る業務の予測」以外にもうひとつ大事なポイントがある。

それは、
「業務の優先順位を正しくつけること」

単純に思えるが、このポイントはすべての業務、いやすべての業種・職種
にとっても重要なことではないだろうか。

業務の優先順位をつけることについては単純。鉄則がある。

お客様オーダー>コンパニオンオーダー>上司オーダー>自分の仕事

そして、鉄則をもってしても優先順位を付け難い場合は、以下のことを配慮して
優先順位をつける。

1.関連業務がある場合そちらを優先する。
2.業務時間の短縮幅が大きい方を優先する。

それでも迷う場合は、業務完了の結果、後味の良いほうを方を優先する。

この優先順位付けは単純でビジネスにも適応できると思うが、
徹底することは非常に難しい。

これを徹底するにはコツがいる。

まず、

「人間は自分の都合で物事を考える動物だ」

ということを理解することが重要だ。
つまり、人間は判断基準の根底に必ず自分の損得があるのだ。
(これは、後に詳しく紹介しようと思ってます)
だから、常に、相手にとってどうやったらメリットを与えられるか?
と自問自答を繰り返す。

もうひとつのコツは、自分の頭を洗脳することだ。
キャバクラでは

「お客様は神様。コンパニオンは宝もの。」

と洗脳する。
株主優先の欧米人が聞くと笑うかもしれないが、キャバクラ経営の
基本中の基本といえるだろう。


僕はキャバクラの仕事を始めて、プライドをズタズタに傷つけられたが、
悔しさのあまり、毎日ハングリーに人に勝つことばかりを考えるように
なっていた。今考えると、心の余裕が無かった。

そして、カウンターの仕事をやる上で、業務面の工夫や気持ちの持ちようの
工夫をどんどん実践していった。

カウンター業務もかなり極めてきたかに思えた。
しかし、まだこの時点では、みんなからは「仕事が出来ない君」と
いう位置づけは変わっていなかった。

さらに1ヶ月ほど経った。
カウンター業務が認められたのか、また新しいポジションが与えられた。


つづく。

「カクテル&ドリーム」いつかのキャバリーマン Vol.10

2006年04月11日 | 日記
キャバクラ・ビラ配り隊長(自称)を卒業して、やっと新しい仕事が与えられた。

カウンター内の仕事だ。狭いカウンターだがここにもドラマがある。
カウンター初級の仕事は以下のとおり。

1.お客様やコンパニオンに出す飲み物を作る。
2.テーブルに出すセットの準備。
 (ボトル、アイス、グラス、チャーム、コースターなどなど)
3.グラスや灰皿などの洗い物。ひたすら洗い物。

いままで、長い間、店の運営からは蚊帳の外だった僕はやっと仲間の一員に
なれた気がして、本当にうれしかった。
そして、いままで自分の働く店がどんなサービスをしているかを知らなかったの
で、自然とワクワクした。
また、不謹慎にも「コンパニオンたくさんいるんだろーなー」ってさらに期待を
募らせた。

が、そんな期待も裏腹に、僕にとっては、ここでの仕事も難題で、全く
うまくいかなかった。

ビラ配りとは決定的に違うことがあった。

そのひとつは、業務にスピードを要求され、それがホール係→お客様と他の
人とつながっており、誰も待ってくれなかった。自分のペースでコツコツ頑張れ
るビラ配りと全く違う業務だった。

ちょっと、もたもたしていると、洗い物はすぐに洗い場一杯となり、グラスが
山積み状態。グラスは重なり、すぐに割れてしまう。

あせっていると。容赦なしにホールからオーダーがくる。

「3番テーブル、カシス、モスコ、ジントニ、・・・・・」

うーん。カシスソーダって何を入れるんだったけ?
なんて考える間もなく、

「灰皿がないよ!」
「ミネ(ミネラルウォーター)2つ!」
「アイスください!」
「2番テーブルのオーダーは?」
「お絞り!」

と怒涛のごとくオーダーが降り注ぐ!
とっくに頭はパニック状態。

トム・クルーズ主演の「カクテル」っていう映画を思い出す。
初めてバーテンになった主人公は、忙しいカウンターでパニック状態となる。
お客様から次々と、カクテルの注文を受け、ぶち切れてお客様に
「注文は?」「作り方は?」と聞く。

トム・クルーズがパニックで切れるのはかっこいいのだが・・・
僕は、無様としか言いようがなかった。


もうひとつ、ビラ配りと違う点があった。

それは、大音量のユーロビート。
最初は、うるさくてほとんどオーダーを聞き取ることが出来なかった。
この中で、正確にオーダーを聞き取るには多少のコツがいる。
外国語のヒアリングと似ている。単語を知らないと聞き取れない。
僕は単語を知らなかった。

例えば、氷のことを「アイス」という統一の表現をする。
「コオリ」とは誰も言わないのだ。そして、周りがうるさいので
「ア」の音がかすかに聞こえるだけ。それだけで、正確に何を
言っているのか判断し、要求にこたえる必要がある。


オーダーをまともに聞き取れない僕に、ホール係や店長は苛立ちを募らせていく。
パニック状態の上に、さらに怒られる。そして、さらにパニクるという悪循環。


また、怒られる毎日なのか。
あーぁ。ビラ配りに逆戻りなのか・・・・という思いすら頭によぎった。

そんな不安も抱えつつなんとか初日を乗り切った。
極度の緊張と長時間のパニックで放心状態。パニック状態が長く続くと人間
動けなくなるのだろうか。
周りの会話も耳に入らない。ズボンも靴もびっしょり濡れて、
閉店後のカウンターでひとり動けない。

なんてこった。こんな仕事続けられるのだろうか?


つづく。

いつかのキャバリーマン Vol.9「継続は力。忍耐は力。」

2006年04月10日 | 日記
キャバクラ・ビラ配り隊長(自称)
本当は、左遷でビラ配り・・・も4ヶ月ほど続いただろうか。

相変わらず、せっせとビラを配る毎日。同僚や後輩が先に出世していくことなど
全く気にならなくなっていた。
麻痺というか、意地というか・・ひたすらビラ配り。

4ヶ月仕事を続けて貯金が30万円ほど貯まった。目的のバイクを買うまで
せっせとビラを配るのみ、一心不乱とはこのことだろうか。

生活費は切り詰め全部貯金していたので、散発にもいかず、ロン毛状態。
ぼさぼさのロン毛でビラをひたすら配る。
そして、初めてついたあだ名が『ベートーベン』
ここまで、馬鹿にされたら逆に気持ちがいい。

上司から頭ごなしに怒られることも無くなった。


そうこうしているうちにやがて、ある変化が生じた。

ビラは500円の割引券と兼用になっており、ビラを店にもって行けば新規の
お客様は割引を受けることが出来る。つまりビラ配りの効果は店内で把握
できるのだ。

僕のビラ配りの効果があらわれた。
そう、来店顧客の3割~4割をビラ割引のお客様が占めるようになっていたのだ。
また、『ベートーベン』を覚えてくれているお客様も多く、店で僕の存在が
僕の知らないところで有名になっていた。

そして、ある日当時の店長から呼び出された。
「今日から、開店作業後はカウンター内に入ってもらう」

ビラ配りの実績を認められ、初めて店内の仕事を与えらることになったのだ。

やった!
やっと店の中で働ける!

雨の日も蒸し暑い日も外で一人ぼっちのビラ配りに耐えてよかった。
19歳という若さで真剣に働いているにもかかわらず、窓際族となった僕。
みんなに馬鹿にされ続けた。

こんな屈辱はめったに味わうことは無い。

複雑な気持ちを残しつつ。
正直、生きる世界が変わったぐらいうれしかった。

これぞ、継続は力。忍耐は力。



つづく



いつかのキャバリーマン Vol.8「つまらない仕事を楽しく!」

2006年04月07日 | 日記
出来損ないの僕。キャバクラボーイの仕事を始めて、約2ヶ月が過ぎた。

仕事のミスをして、怒られることも少なくなってきた。
怒られること自体も慣れてきた。
相変わらず来る日も、来る日も、ビラ配り。

一人ぼっちのビラ配りほどつまらない仕事はない。
それでも、一生懸命ビラを配り続けた。

熱中していると、ビラをどうやったら取ってくれるのかコツがわかってくる。

ビラを出すタイミング=手を出せるぎりぎりまでひきつけるほうが良い。
ビラを出す位置=これは胸元に差し込むように出すのがベター。
掛け声=大きな声で、笑顔で渡すと怪しいビラも取ってくれる。

あとは、道行く人も同じ時間に同じ場所を通る人が多いので人の顔を
覚えて、声をかける。

そして何より重要なのが、自分が楽しむこと。
僕が工夫したのは、1時間あたりの配る枚数に目標を持つといった
単純なことだ。それでも、目の前の目標をもっただけでもだいぶ
意気込みが変わった。

この辺まで来ると達人クラス。

今思えば、人がやりたがらない仕事ほど重要で、つまらないことを
楽しく出来ることは仕事をする上でもっとも重要な能力だと思う。

なぜかというと、そこで「差」がつくからだ。
この小さな「差」は積もり積もってお客様に伝わり、利益を生む原点
となる。

楽しい仕事は誰でもそこそこするのだ。つまらない仕事も対極を見極め
一生懸命精力を注ぐ人材は実際に伸びる人が多い。
後に、僕が管理職に就いた時には、ビラ配りを真剣にやるヤツを抜擢した。


一見順調に感じたビラ配りの仕事だが、ひとつだけ気になることがあった。
後から入ってきた後輩は、ビラ配りもそこそこで店内の仕事が多く、
そして、いろいろ重要なポストに就いていく。

良く考えると、この時点で僕は自分が働く店がどんなサービスをしているのか
全くわからなかった。

つまり、僕は働き始めてからすぐに窓際族となっていたのだ。
これは左遷?いや、左遷というのは要職からはずされることを言うのであって
最初から窓際族なんて聞いたことも無い。

それでも僕は、黙々とビラを配り続けた。

つづく。


いつかのキャバリーマン Vol.7「仕事の出来ない男」

2006年04月06日 | 日記
激動の仕事初日を終えて、帰宅するともう夜中の2時。
へとへとで精神的にもきつかった。

次の日はかろうじて大学の授業を受けて、出勤。
出勤と同時に、また掃除機、買出しをする仕事。
2日目以降は初日と違って、ミスをすると容赦なしに怒られる。

「これで出来てないぞ!」
「なんで言ったとおりに出来ないんだ!!」
「いい加減に覚えろ!」
「ハキハキしゃべれ!」
・・・・・・・・

すいません。すいません。と何回謝ったかわからない。
ルーチンといえど作業項目が多く1日で到底全部覚えられないのだが、
僕があまりにも無知なためさらに覚えが悪い。

組織にはいって初期段階でミスを繰り返すと
「出来ない人」という自己ブランドが自然と確立されてしまう。
そしてその自己ブランドは悪循環を生み、同じミスでも人より目立ったり、
より大きなミスとして見られる。
入社時の自己ブランディングは本当に重要だと痛感した。


まぁ、こんな悪循環のなか怒られることもルーチンと考えると
大まかに1日の仕事はこんな感じ。

1.店舗での 開店作業  (先輩に怒られる)
2.街中での ビラ配り  (監視役からの制裁、人から冷たい視線を浴びる)
3.店舗での 弊店作業  (先輩に怒られる)

この仕事を始めるまでは何でも要領良くなんでもこなしていたはずなのに・・・・
高校時代も名門のテニス部で主将を務め、それなりにチームを引っ張った経験が
あった。そんな仕事ぐらい僕にも出来ると思っていたのだが・・・

こんなに自分が怒られるのは人生で経験したことがなかった。
それも、怠慢で怒られるのではなく、真剣に努力しているのに頭ごなしに
毎日怒られる。しかも僕だけ怒られる。これは辛い。

僕は、能力が無い人間なのか???


毎日、仕事を終えて原付で帰宅するのだが、帰り道はいつも
悔しくて、悔しくて、たまらず半泣き状態。

それでもなぜか辞めようとは思わなかった。

「今に見ていろ!必ず見返してやる!」



つづく










いつかのキャバリーマン Vol.6「夢見るランジェリーボーイ」

2006年04月05日 | 日記
知らなかったとはいえ、初めての仕事が、
ランジェリー・コスチュームパブのボーイ??

これは怪しい!!大丈夫か??という反面、
これから毎日ランジェリーガールに囲まれて仕事できるのか??
という不謹慎な期待感があった。

まぁ、動揺しても仕方ない。何とかなる。
すぐにやめないで少し続けて見ることにした。

そして、ランジェリーボーイ初日から不謹慎な期待感は的外れだということが判明した。


開店準備が終わると、すぐに街中に繰り出し、ビラ配りの仕事を与えられた。
永遠8時間!休憩はほとんどなし!

立ち仕事に慣れていないと本当に疲れる。
そして、待ち行く人から邪険にされるダメージも大きい。
挙句の果てに さぼると、監視役から制裁を食らう。

そして、長時間のビラ配りのあと深夜に弊店作業。
これは、ごみ捨て、洗物などの雑用。

初日の仕事を終えると長時間緊張していたせいかぐったり疲れ果てていた。

高校時代から厳しい体育会テニス部で鍛えられていたので体力には自信があり、
どんな厳しい練習にも耐えられた。
にもかかわらず、話すことも出来ないぐらい疲れていた。

大丈夫か??

まぁ、なんとか無事に初日を終えることが出来た。
仕事を覚えるまでもう少し頑張ってみよう・・・

このとき、約1年後に従業員300名を抱えるTOPになっているなんて夢にも思わなかった。


そして試練はつづく。










いつかのキャバリーマン Vol.5「衝撃の初仕事」

2006年04月04日 | 日記
面接の翌日からはじめての出勤だった。

大学の授業が終わってからの出勤。
原付でぶっ飛ばしてぎりぎりセーフ!

まずは、着替えさせられた。
服装は、黒のスラックスと白のカッターシャツに蝶ネクタイ。
街でよく見かけるボーイのスタイル。
当時は、あまり気にならなかったけど、今あの格好で働けといわれたら
間違いなくNoだな。

いきなり怪しい店につれていかれた。
ボックス席3つにカウンター6席ほどの小さい店舗だった。
最初の仕事は開店準備の仕事。

掃除機やおしぼりの準備、買出し、チャームの準備などを行うのが
僕の仕事だった。

大学生活初めての仕事だから頑張ろう!仕事を早く覚えて、バイクを買おう!
と意気込んでいた。そんな初日だった。

衝撃的な事件が起こった。

僕は一人黙々と、掃除機をかけていた。どちらかというと作業が多かったので
楽勝! 楽勝!って余裕さえ感じながら・・・

そうすると、ホステス??(本当はコンパニオンと呼ぶ)が出勤してきた。
「おはようございまーす。」

19歳の世間知らずな僕は、ブランド品をたらふく身にまとった女性をはじめて
真直で見た。えらく大人に見えた。そして、人種の違いというか、近寄りがたい
何かを感じ、無言のまま掃除機をかけていた。

まもなく、そのホステスは掃除機かけてる僕の前でいきなり服を脱ぎ始めた。
僕の目は全く気にせずどんどん服を脱いでいく。

『何してるんだろう?この人?』

そして、派手な下着姿になってカウンターに座っていた。
理解不能なこの状態に僕は一生懸命掃除機をかけるしかなかった。

しばらくすると、話かけられた。
「きみは新人くん??」

「はぁ・・・・今日からです・・・・」

「ウーロン茶入れてくれる?」


「はぁ・・・・・」

内心、何がウーロン茶だよ!早く服きてくれよな。目のやり場が
ないじゃないか?!
と思いつつ注文どおりウーロン茶をいれた。

そのままの状態で掃除機かけてる僕にお構いなしに、いろいろ注文をする。
「有線のチャンネル変えて」
「灰皿とって」
「おしぼり!」
「今何時?」

不思議な光景だった。馬鹿にされているのか?これは夢なのか?
どうでもいいけど早く服着てよ!やっぱりこれは怪しい店??

そーっと店の表にでて看板を見た。

「ランジェリー・コスチューム・・・・・???」

なんじゃこりゃ~!!
本当に怪しいお店??えらいところに来てしまった。
さぁどうする???


つづく






「再び挑戦」いつかのキャバリーマン Vol.4

2006年04月03日 | 日記
「ラウンジスタッフ」の面接に見事不採用となりました。
聞きなれない、仕事だけど、喫茶店のウエイトレスみたいなものだろう?
誰でも出来る仕事だろう?と思ってた僕にとってはショックでした。

後から訳あってその面接のことを知ったのだが、落ちる人はほとんど
いなかったらしい。

大学生になって1ヶ月よっぽどぐーたらな生活を送っていたのだろう。
また、よっぽど無力で無能な人に思えたのだろう。
確かに、今でこそニートといった言葉はあるが、本当に学生というだけで
学校にもあんまり行かずに、ニートそのものの生活をしていたと思う。

お金を貯めてバイクを買う!そして農業をする!
と一旦決めるとそう簡単にあきらめないのが僕の特徴。ある意味妄想家。

再び、懲りずに違う会社の「ラウンジスタッフ」に電話して面接を受けた。

今度の面接官は、50歳ぐらいのおばさん。きりっとした顔立ち、いろん
な経験と苦労をされているのかすごく、魅力的に感じた。また、面接とい
うよりいろいろ相談に乗ってくれている感じだった。

この人が後々、僕の大学時代第二の母と呼べるぐらいお世話になった人だ。
良く考えたら、いつもマネージャーって呼んでたので名前は知らない。

本当に失礼な話だが、10年ほど経った今でも、マネージャー元気かな?
久しぶりに会いたいなーって思うこともある。


「明日から来てください」と面接に行った日に言われた。
やった!仕事が出来る。
こんな簡単でいいのか?
と思いつつなんとなく新しい世界が開けたようでうれしかった。
環境の変化はもって生まれて大好きだった。

このとき、僕は何の仕事をするか良くわかってなかったけど、
これがキャバクラ経営の第一歩だった。

つづく

「面接」いつかのキャバリーマン Vol.3 

2006年04月02日 | 日記
「ラウンジスタッフ??」「幹部候補生募集???」
高校生まで、テニス馬鹿だった僕には、創造がつかない職種だった。
どうせ、仕事まともにしたことないんだから、なんでもいいや。


早速、求人企業に電話をしてみた。

電話対応は良かったので、まぁ良くわからないけど怪しいところじゃないんだろう。
そんな、気楽な感じで、履歴書を持参して面接に臨んだ。
なんせ、世間知らずの僕。生まれて初めての面接だった。

面接に行くと、事務所の応接室のようなところに案内された。

茶髪で鬼オコゼのような髪型、派手なネクタイの男が登場。
面接官だった。
丁寧な言葉遣いだったが、風貌はヤンキー。

質問されたことは、
「経験は?」
「ほしいものは?」
「住んでるろころは?」
ぐらいで、面接は5分ぐらいの短い時間だった。

「明日、結果を連絡します」っとスーツ姿の男に言われた。

まぁ、そんな回答に困ることなんてひとつもないから問題ないだろうと思った。

翌日、夕方になっても連絡がないので、電話をしてみた。

「あの・・・昨日面接に行ったものですが・・・」
「あぁ、昨日の方ね、申し訳ないけどもう採用人数がいっぱいなんです、
 今回は縁がなかったようです・・・」

不採用????

採用人数が定員オーバーではないことは世間知らずの僕にもわかった。
こんな、情報誌に載ってる誰でも募集してるっぽい仕事なのに・・・

不採用!!!


大学生になってはじめての挫折。


つづく

「農業王への道」いつかのキャバリーマン Vol.2 

2006年04月01日 | 日記
くだらない大学生活を送りたくない!っと思いはじめると
いつものように、壮大な思考が頭のなかで渦巻く。

真っ先に思いついたのは、「農業王になる!」だった。
これには理由があった。
浪人時代。勉強もせずハマったものがひとつだけあった。
現代文の論文を読むことだ。問題も解かずに本文だけ読み漁った。

学校教育に反抗していた中学校、高校時代には全く興味はなかったので
文章の内容が新鮮で非常に面白かった。その論文で印象的だったのが
食糧危機について書かれたものだ。

内容は以下のようなものだったと思う。
今でも、食料に困っている国の人が多くいて、人口爆発、安全な水の不
足などから食糧難に陥る可能性が高い・・・などなど

無知な僕の頭の隅にインプットされていたのだった。
安直だが、食糧難になってもおいしい野菜や穀物を作るノウハウを
持っていれば農業王になれる!とおもった。
そしてなぜか、ビニールハウスのノウハウを身に着けようとおもった。

また、この大学生活で自分の強みをいっそう磨こうとおもった。
僕は頭が悪いので、行動力で勝負。行動力をつけるには機動力だ。
機動力は?? バイクを買う・・・・これも安直。

バイクを買って、長野や高知に行ってビニールハウスを学ぶ転々とした
旅に出る。これが、大学入学1ヶ月で描いた僕の青写真だ。
バイクを盗まないだけ、真面目。

今でこそ、食の安全とか農業ビジネスとかが注目されているが、
経営学部の学生である僕がそんなことを友達に言うと馬鹿にされた。

しかし、思い込むとすぐに行動に出る僕はまずバイクを出来るだけ早く
手に入れることを考えた。仕事情報誌を4冊ほど買ってきて、高収入
の仕事を探した。単に単金が高いだけでなく、まとまった現金が入る
ものを探した。

「ラウンジスタッフ」・・・・
当時良くわからなかったが、これが一番金になりそうだと思った。




つづく

「ことの発端」いつかのキャバリーマン Vol.1 

2006年04月01日 | 日記
昔々、キャバクラ経営者、今は大企業の末端サラリーマンの私。
名づけて『キャバリーマン』
人生を見直すブログです。


199X年 4月 いろんな迷いの中、僕は大学生になりました。
本当は、大学なんかに行きたくなかったのに・・・・
高校時代にもっとやり残したことがあったはずだ。


でも、大学に行けば何か見つかるかも?実は結構楽しいのでは?
ちょっと楽しよう。という半ば妥協のなか自分のやり場を見つけることが出来ず
大学生になりました。

初めての一人暮らしで、家族とわかれて開放感満々で時間もたっぷり
あるため、今までやってきたことやこれからのことをじっくり考えることが
できた。

大学にはいって、通り一遍の大学生になってみようと思った。
サークルに入って、バイトやって、授業サボって・・・・

入学してから1ヶ月。
ふと回りに同化している自分に気付く。
昼まで寝て、学校へ行って、食堂でサークルのみんなとくだらない噂話。
そして授業もほどほどにして、居酒屋直行でその後はカラオケ。

そんなルーチン学生をこなしているうちに・・・
「これの何が面白いんだ??こんなことをするために4年間も費やすのか??」
とふと思った。


これが、ことの発端。

つづく