名古屋市立大学(名古屋市瑞穂区)は19日、複数の論文についてデータの捏造ねつぞうや改ざんをしたなどとして、同大大学院医学研究科の原田直明准教授(44)(展開医科学)を懲戒解雇、岡嶋研二教授(58)(同)を停職6か月の懲戒処分にしたと発表した。
原田准教授は「過失により仮に作成した物を発表してしまった」、岡嶋教授は「不正は知らなかった」と話しているという。
同大によると、捏造や改ざんが判明したのは、認知症や老化防止の研究などに関する論文19本。論文の趣旨に沿った実験データが得られたように見せかけるため、この実験とは異なる条件で過去に撮影されたマウスの脊髄の細胞画像を流用したほか、マウスの腎臓の切片の画像を回転、拡大、縮小するなどの手を加えた。
(2012年3月20日14時26分 読売新聞)