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やっぱ晴れでしょ!

ピナレロ・パリカーボンで僕のロードバイクライフが変わる。

カーボンという素材

2008年12月09日 | 自転車
僕のピナレロパリカーボンは、46HM3Kと言うカーボン素材で作られているらしい。

なるほどなるほど。
パリの上位モデルプリンスは50HM1K。
そのほかには、FP3などの30HM12Kがある。

上位モデルになればなるほど良い素材を使っているんだろうなぁ?って事は何となくだけど想像できる。
でも、46って数字が何を示すのか?
HMってなんだろ?
3K?具体的にどういう違いがあるのか分からない。


って事で・・・
知りたがりの僕は調べてみましたw

まず見た目に一番分かりやすい、1K・3K・12Kから。
これはカーボン繊維の編み方の違い。
1Kは1000本が1束。
3Kは3000本が1束。
12Kは・・・・想像の通り12000本が1束になった編み方。

凄く砕いた説明の仕方をすると・・・
12Kはセーター。
3Kはトレーナー。
1Kはシルクのシャツ。
ってイメージで理解すると分かりやすいかも?

このセーター・トレーナー・シャツどれも超高級品と思ってくださいw
これらには、どれが高性能とかではなく、何処にどういう目的で使うか?が重要なのです。

衣類に例えて何となくイメージがつくかもしれませんが、セーター(12K)は伸び縮みしてしなやかでが、繊維を沢山使うので重いです。
トレーナー(3K)はセーターよりもしっかりしていますがシルクのシャツより重いです。
シルクのシャツ(1K)はしっかりしてて尚且つ軽いです。

しかし、それぞれに勝っている点があるので、適材適所に使うことでその性能を生かすことが出来ます。
大体これで1K・3K・12Kの違いは理解していただけたと思います。


次に、織り方(1K・3K・12K)に加えて、織るための繊維にも種類があります。
これが、プリンスの50HM・パリの46HM・FP3などの30HMの示すグレードです。
○○HMのHMは、ハイモジュラスカーボンのHMで、カーボン繊維の種類では高弾性率タイプと言う分類に属す事を示しています。
これはカーボンの種類で、他には以下のようなグレードが存在します。

超高弾性率タイプ炭素繊維(UHM)
中弾性率タイプ炭素繊維(IM)
標準弾性率タイプ炭素繊維(HT)
低弾性率炭素繊維(LM)

これに関してもどれが高性能と言うよりかは、どれをどういった用途に使うか?が重要です。
しかし、価格からすると超高弾性率タイプ炭素繊維(UHM)が一番単価が高いようです。


そして最後に○○HMの○○の部分。
ここには数字が入りますが、この数字が高くなるほど引張弾性率が高くなります。
一般的に単位はPa(パスカル)で表されますが、ここではtf/mm2で表されています。
ピナレロの素材説明の中で30トングレードや50トングレードと表記されているのはそのためです。
引張弾性率が55を超えると超高弾性率タイプ炭素繊維(UHM)と言う事になるそうなのでパリやプリンスは55以下ですからHMとなっています。

このピナレロの素材表記に書かれている数字(30・46・50)が高くなればなるほど引張弾性率が高くなります。(硬くなる。)
路面から伝わる凹凸などの振動の伝わり方と言う点で言うと30tf/mm2グレードは50tf/mm2グレードに比べてマイルドに伝わるといえると思います。
逆に50tf/mm2グレードは30tf/mm2グレードに比べて路面の凹凸が鮮明に伝わる特性になるようです。(これは何となくの想像の通り?w)

ちなみに現在一番引張弾性率が高いカーボンは930GPa(95tf/mm2)というUHMで理論的にカーボン素材の引張弾性率の限界といわれている1080GPa(110tf/mm2)にあと150GPaという素材の開発に成功しています。

このカーボンは1Kg辺り30万円するらしいので、1つのロードバイクフレームを作るのに、単純計算で素材だけで30万円してしまうという事になります。
実際にこの素材でフレームを作った場合驚くような金額になりそうです。


今回のエントリーではピナレロのカーボン素材について書きましたが、他のメーカーのフレームの中にはHMカーボンではなく、引っ張り強度の強いカーボンを使ったりコンポジットを使って作られているフレームも存在します。

そして、フレームの中身は12Kを使用して、外の1枚だけ3Kを使い見た目をよくしたフレームも存在します(化粧カーボン)。
使ってるカーボンが1Kなのか?3Kなのか?12Kなのか?は見ために分かりますが、その中身は違った素材を使っていることもあり、BBだったりヘッドパイプといったような大きな力が加わる部分に外見は3Kでも違った素材を組み合わせてるという場合もあるようです。

カーボンフレームは奥が深いですね。
ただ硬ければ良いというわけでは無いので、素材を知り用途によって正しい選択をする。
そして、完成したフレームにはそれぞれの味付けがあります。
これもまた乗り手が選び自分にあったものを選択する。
こういうことを知ることで、カーボンフレームに対する見方に深みが出て選ぶのも楽しくなるんじゃないかな?と思います。



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
カーボンは“深い” (NiceDays)
2008-12-10 08:24:56
アルミ所有者として勉強になりました。
カーボンは奥が深いですね。
エンゾ早川の「まちがいだらけの自転車えらび」、
読みました。
賛否両論の本書ですが、基本的に
「カーボンを否定」です。
ぜひ、カーボンの是非、メリット&デメリットも
ネタにして下さい。

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>NiceDaysさん (なべっち)
2008-12-10 09:17:51
その本は読んだ事がありません。
基本的に文章は読むより書くほうが好きなので本自体あまり読まないのですが・・・w

カーボン否定ですかぁ~
カーボンの何を否定しているの興味があります。
僕は、素材として何も否定するものは無いと思うので。
逆に、アルミも否定しませんし、クロモリも否定しません。
むしろサイクルモードで竹フレームなんていうのがありましたが、肯定したいくらいですw
色々な素材があるのは楽しいですね。
ただレースと言うシビアな環境になった場合は、少なからず勝負できる素材として絞り込まれて来てしまいますから、勝負に不利になるような素材は否定するといったような表現になってしまうかもしれません。

それぞれの素材にはメリットやデメリットがあって、100%完璧な素材なんて存在しないと僕は考えます。
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