「首相」「外相」「法相」「文相」・・・「枢相」という日本的伝統すら理解できなくなったマスコミ人たちから引用。
--引用開始--
* 1871年(明治4年)6月25日から木戸孝允(西郷隆盛・大久保利通推薦による筆頭参議)・西郷隆盛(木戸孝允推薦による参議)の二人参議による参議内閣制。さらに、同年7月14日から、木戸推薦による大隈重信、西郷推薦による板垣退助が木戸・西郷の承認により同時に参議として加わり、薩長土肥主導の参議内閣制。この参議内閣制が Prime Minister (首相)を首班とする大臣内閣制まで続く。この「参議」や「大臣」の別称が古来、「宰相」。
* 1885年(明治18年)12月22日から伊藤博文(内閣総理大臣)による大臣内閣制。
* 1885年当初から、日本人の知恵として、「首相」・「法相」・「蔵相」・「外相」・「内相」など各々の大臣に対する歴史的・伝統的な正式名称が発生・定着しています。
* 「内閣総理大臣」という名称を創始した伊藤博文自身が、その前に、「首席宰相」「首席参議」「首席大臣」という意味で「首相」という言葉を創始しているぐらいです。もちろん、「首相」は、Prime Minister の正式な日本語訳でもあります。日本国内における「首相」の場合だけ、「首相」「首席大臣」等を正式名称にしたりすると僭越な印象を与え、国内で角が立つ危険性があったので、もっともらしく「内閣総理大臣」と言い換えたに過ぎません。ここで最も重要なことは、他の大臣名とは異なり「内閣総理大臣」の場合だけ、わざわざ「内閣」を冠しているという点です。この意味を理解できない人たちが、首相の記者会見や首相への国会質疑でもないのに、「総理」「総理大臣」と滅茶苦茶な言い方を平気でしてしまうわけです。
* また、こういう人たちは、すべての「参議」「大臣」には、廟議(びょうぎ)ないし閣議において、「内閣総理大臣」的に発言したり主張する権限と責務があるということを全然理解していないように思われます。
* おまけに現在、「内閣総理大臣」は「内閣府」の長でもあるわけですから、「内閣府総理大臣」でもあります。よって、もし「内閣総理大臣」を「文科大臣」「厚労大臣」「農水大臣」などのように他の大臣名に倣(なら)って省略するのであれば、「内総大臣」が妥当ということになります。しかし、そういう必要性すら元々ありません。
* 単純に考えても、「内閣(政府の最上層部)」に上がってくる案件を総(すべ)て理(ことわり)をもって対処していく、あるいは理(おさ)める「大臣」が「内閣総理大臣」です。従って、「内閣」を外して、「総理」・「総理大臣」などと省略形を使って表現していること自体が問題です。
* その上、「首相」という言葉が「内閣総理大臣」の意味で最初からあるので、意味が「内閣総理大臣」よりも大きくなり過ぎてしまう省略形を使う必要性がありません。
* 「首相」(議院内閣制の政府の最高責任者に対する世界標準での正式名称)
* 「内閣総理大臣」(明治憲法以降の、日本国首相のみに対する正式名称)
1885年から。
首相 (しゅしょう)=内閣総理大臣
法相(ほうしょう)=司法大臣
文相(ぶんしょう)=文部大臣
外相(がいしょう)=外務大臣
内相(ないしょう)=内務大臣
蔵相(ぞうしょう)=大蔵大臣
農相(のうしょう)=農商務大臣→農林大臣→農商大臣
逓相(ていしょう)=逓信大臣
陸相(りくしょう)=陸軍大臣
海相(かいしょう)=海軍大臣
書相(しょしょう)=内閣書記官長
枢相(すうしょう)=枢密院議長
商相(しょうしょう)=商工大臣
需相(じゅしょう)=軍需大臣
亜相(あしょう)=大東亜大臣
* 宰相(さいしょう)の昔の表記は「さいさう」。「○相」の読みは「○そう」でも間違いではないと思いますが、現在、宰相の読みは「さいしょう」なので、全部それに合わせました。
○○○○大臣を漢字二字に揃え、かつ失礼のないような表現方法で言い換えるという日本人の伝統的な智慧を引き継げば、
2007年現在では、以下のようになると思われます。
衆相=衆議院議長
参相=参議院議長
首相(しゅしょう)=内閣総理大臣
法相(ほうしょう)=法務大臣←司法大臣
文相(ぶんしょう)=文部科学大臣←文部大臣
外相(がいしょう)=外務大臣
総相(そうしょう)=総務大臣←総務庁長官←総理府総務長官
財相(ざいしょう)=財務大臣
農相(のうしょう)=農林水産大臣←農林大臣←農商大臣←
厚相(こうしょう)=厚生労働大臣←厚生大臣
産相(さんしょう)=経済産業大臣←通商産業大臣
土相(どしょう)=国土交通大臣←国土庁長官
環相(かんしょう)=環境大臣←環境庁長官
衛相(えいしょう)=防衛大臣←防衛庁長官
房相(ぼうしょう)=内閣官房長官
安相(あんしょう)=国家公安委員会委員長
特相(とくしょう)=内閣府特命担当大臣
務相(むしょう)=国務大臣
北相(ほくしょう)=内閣府特命担当大臣北方対策担当←北海道開発庁長官?
沖相(おきしょう)=内閣府特命担当大臣沖縄対策担当←沖縄開発庁長官?
〔以前あって、今ないもの〕
郵相(ゆうしょう)=郵政大臣
治相(ちしょう)=自治大臣
科相(かしょう)=科学技術庁長官
労相(ろうしょう)=労働大臣
運相(うんしょう)=運輸大臣
建相(けんしょう)=建設大臣
行相(ぎょうしょう)=行政管理庁長官←行政調査部総裁
経相(けいしょう)=経済企画庁長官←経済安定本部総務長官
北相(ほくしょう)=北海道開発庁長官
沖相(おきしょう)=沖縄開発庁長官
副首相(ふくしゅしょう)=無期限の辞令等により次席宰相としての首相臨時代理を保証されている国務大臣
《2000年4月2日、小渕恵三首相(当時)の脳梗塞による緊急入院・執務不能を受け、2000年4月14日以降、原則的に、副首相=房相と規定されている。)
--引用終了--
「宰相」の「相」を使ったこれらの言い方には、単に歴史的意味だけではなく、本来あるべき姿が暗示されているということが明らかです。ある意味、「○○○○大臣」というより遥かに重要な言い方であることが分かります。明治の日本人(マスコミ人)は、最初から重層的に考える賢い人が多かったことが分かります。
--引用開始--
* 1871年(明治4年)6月25日から木戸孝允(西郷隆盛・大久保利通推薦による筆頭参議)・西郷隆盛(木戸孝允推薦による参議)の二人参議による参議内閣制。さらに、同年7月14日から、木戸推薦による大隈重信、西郷推薦による板垣退助が木戸・西郷の承認により同時に参議として加わり、薩長土肥主導の参議内閣制。この参議内閣制が Prime Minister (首相)を首班とする大臣内閣制まで続く。この「参議」や「大臣」の別称が古来、「宰相」。
* 1885年(明治18年)12月22日から伊藤博文(内閣総理大臣)による大臣内閣制。
* 1885年当初から、日本人の知恵として、「首相」・「法相」・「蔵相」・「外相」・「内相」など各々の大臣に対する歴史的・伝統的な正式名称が発生・定着しています。
* 「内閣総理大臣」という名称を創始した伊藤博文自身が、その前に、「首席宰相」「首席参議」「首席大臣」という意味で「首相」という言葉を創始しているぐらいです。もちろん、「首相」は、Prime Minister の正式な日本語訳でもあります。日本国内における「首相」の場合だけ、「首相」「首席大臣」等を正式名称にしたりすると僭越な印象を与え、国内で角が立つ危険性があったので、もっともらしく「内閣総理大臣」と言い換えたに過ぎません。ここで最も重要なことは、他の大臣名とは異なり「内閣総理大臣」の場合だけ、わざわざ「内閣」を冠しているという点です。この意味を理解できない人たちが、首相の記者会見や首相への国会質疑でもないのに、「総理」「総理大臣」と滅茶苦茶な言い方を平気でしてしまうわけです。
* また、こういう人たちは、すべての「参議」「大臣」には、廟議(びょうぎ)ないし閣議において、「内閣総理大臣」的に発言したり主張する権限と責務があるということを全然理解していないように思われます。
* おまけに現在、「内閣総理大臣」は「内閣府」の長でもあるわけですから、「内閣府総理大臣」でもあります。よって、もし「内閣総理大臣」を「文科大臣」「厚労大臣」「農水大臣」などのように他の大臣名に倣(なら)って省略するのであれば、「内総大臣」が妥当ということになります。しかし、そういう必要性すら元々ありません。
* 単純に考えても、「内閣(政府の最上層部)」に上がってくる案件を総(すべ)て理(ことわり)をもって対処していく、あるいは理(おさ)める「大臣」が「内閣総理大臣」です。従って、「内閣」を外して、「総理」・「総理大臣」などと省略形を使って表現していること自体が問題です。
* その上、「首相」という言葉が「内閣総理大臣」の意味で最初からあるので、意味が「内閣総理大臣」よりも大きくなり過ぎてしまう省略形を使う必要性がありません。
* 「首相」(議院内閣制の政府の最高責任者に対する世界標準での正式名称)
* 「内閣総理大臣」(明治憲法以降の、日本国首相のみに対する正式名称)
1885年から。
首相 (しゅしょう)=内閣総理大臣
法相(ほうしょう)=司法大臣
文相(ぶんしょう)=文部大臣
外相(がいしょう)=外務大臣
内相(ないしょう)=内務大臣
蔵相(ぞうしょう)=大蔵大臣
農相(のうしょう)=農商務大臣→農林大臣→農商大臣
逓相(ていしょう)=逓信大臣
陸相(りくしょう)=陸軍大臣
海相(かいしょう)=海軍大臣
書相(しょしょう)=内閣書記官長
枢相(すうしょう)=枢密院議長
商相(しょうしょう)=商工大臣
需相(じゅしょう)=軍需大臣
亜相(あしょう)=大東亜大臣
* 宰相(さいしょう)の昔の表記は「さいさう」。「○相」の読みは「○そう」でも間違いではないと思いますが、現在、宰相の読みは「さいしょう」なので、全部それに合わせました。
○○○○大臣を漢字二字に揃え、かつ失礼のないような表現方法で言い換えるという日本人の伝統的な智慧を引き継げば、
2007年現在では、以下のようになると思われます。
衆相=衆議院議長
参相=参議院議長
首相(しゅしょう)=内閣総理大臣
法相(ほうしょう)=法務大臣←司法大臣
文相(ぶんしょう)=文部科学大臣←文部大臣
外相(がいしょう)=外務大臣
総相(そうしょう)=総務大臣←総務庁長官←総理府総務長官
財相(ざいしょう)=財務大臣
農相(のうしょう)=農林水産大臣←農林大臣←農商大臣←
厚相(こうしょう)=厚生労働大臣←厚生大臣
産相(さんしょう)=経済産業大臣←通商産業大臣
土相(どしょう)=国土交通大臣←国土庁長官
環相(かんしょう)=環境大臣←環境庁長官
衛相(えいしょう)=防衛大臣←防衛庁長官
房相(ぼうしょう)=内閣官房長官
安相(あんしょう)=国家公安委員会委員長
特相(とくしょう)=内閣府特命担当大臣
務相(むしょう)=国務大臣
北相(ほくしょう)=内閣府特命担当大臣北方対策担当←北海道開発庁長官?
沖相(おきしょう)=内閣府特命担当大臣沖縄対策担当←沖縄開発庁長官?
〔以前あって、今ないもの〕
郵相(ゆうしょう)=郵政大臣
治相(ちしょう)=自治大臣
科相(かしょう)=科学技術庁長官
労相(ろうしょう)=労働大臣
運相(うんしょう)=運輸大臣
建相(けんしょう)=建設大臣
行相(ぎょうしょう)=行政管理庁長官←行政調査部総裁
経相(けいしょう)=経済企画庁長官←経済安定本部総務長官
北相(ほくしょう)=北海道開発庁長官
沖相(おきしょう)=沖縄開発庁長官
副首相(ふくしゅしょう)=無期限の辞令等により次席宰相としての首相臨時代理を保証されている国務大臣
《2000年4月2日、小渕恵三首相(当時)の脳梗塞による緊急入院・執務不能を受け、2000年4月14日以降、原則的に、副首相=房相と規定されている。)
--引用終了--
「宰相」の「相」を使ったこれらの言い方には、単に歴史的意味だけではなく、本来あるべき姿が暗示されているということが明らかです。ある意味、「○○○○大臣」というより遥かに重要な言い方であることが分かります。明治の日本人(マスコミ人)は、最初から重層的に考える賢い人が多かったことが分かります。
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