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今、自分が出来ること。やれること。それを精一杯やっていかなくちゃ!!

コラム記事【9/21~9/25】

2024年09月26日 00時51分40秒 | マリーンズ2024
≪9/21≫


 「同い年ということもあってよく食事にも行きましたし、本人が苦しい時期も知っているし良かった時も知っている。いろんな話をして、食事とかをしたのを覚えていますね」。

 ロッテの西野勇士は、同学年で今季限りで現役引退を表明した中日の加藤翔平についてこのように語った。

 西野は高卒、加藤は大卒での入団ではあるが同い年で、加藤が中日に移籍する21年途中まで8年半同じロッテのユニホームでプレーした。今季は加藤だけでなく、金子侑司(西武)、鍵谷陽平(日本ハム)といった同じ“90年世代”の選手たちの現役引退が目立つ。

 西野自身は同学年の選手が引退することに寂しいという思いなのか、自分自身はもっと長く現役を続けたい思い、どういう思いを持っているのだろうかーー。 

 「どちらもあるのはあるんですけど、寂しいのは結構ありますね。人数も減ってきているし、その分、負けないように頑張ろうというのはあります」。

 西野はベテランと呼ばれる年齢になったが、先発ローテーションの一角として今季もここまで8勝をマークする。特に西野がすごいのは、苦しい時期を何度も乗り越え、“進化”していること。14年から3年連続20セーブ以上マークしたが17年と18年に低迷、19年にアメリカで自主トレを行い、そこで新しい感覚を身につけ同年先発、リリーフに37試合に登板し、防御率2.96と復活した。しかし、20年に右肘のトミー・ジョン手術を受け、20年、21年と一軍登板がなかったが、22年がリリーフ、23年からは先発で一軍の戦力として活躍している。

 筆者自身、“進化”していることが西野が長く活躍できている要因なのではないかと分析している。

 「ちゃんと衰えないように時代にちゃんとついていけるようにしたいなと思います」。

 西野が復活した19年をはじめ、“変化することに怖れない”印象だ。

 「そうやって僕は一軍に辿り着いてきたりしたので。支配下になるとかもそうですけど、そうやってきたので変わることに怖さはないですね」。

 振り返れば、西野は08年育成5位でプロ入り。同じ高卒でプロ入りし、すぐに一軍でプレーしていた他球団の同級生の活躍に当時、「負けたくないという気持ちがありました。浅(浅村栄斗)もそうだし、西勇輝とか、遅れはとりましたけど負けたくないという気持ちは常にありました」と明かす。

 当時は同級生に負けたくないという気持ちは強かったが、今は自分のことに必死だという。「若い時は競う相手がいて、それで成長した部分もあったと思う。いい意味で若い時はがむしゃらにやれていた。今はポジション、チームのために、チームのこの場所を取るために、本当に自分のことばかりになっちゃうんですけど、そこに重きを置けているのかなと思います」。

 “自分のこと”に重きを置いているとはいえ、後輩投手から質問されればアドバイスしたりもする。

 90年世代の選手たちがどんどん減ってきている中で、「やれるだけやりたいなと思いますけど、はい」ともちろん、まだまだ第一線でプレーしていくつもりだ。最後に90年世代の最後の1人まで現役でプレーしていたい思いが現時点であるか質問すると、「ないです(笑)」と返ってきた。今も変わらず、進化、貪欲な姿勢を見せる背番号29は、まだまだ一軍の舞台で活躍してくれそうだ。

取材・文=岩下雄太 

(ベースボールキング)

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≪9/23≫


 「いつも通り初回から自分のピッチングをすることを心がけて、打者1人1人しっかり対峙していきます。大事な試合が続くので、しっかりとチームの勝利に貢献できるように頑張ります」。

 ロッテの唐川侑己は17時から行われる楽天戦に先発する。

前回登板オリックス戦

 前回登板の10日のオリックス戦では、5回・76球を投げ、5被安打、3奪三振、1与四球、1失点で3勝目を手にした。 

 オリックス戦では立ち上がりからカーブが多く、0-1の2回一死走者なしで来田涼斗に1ボール2ストライクから4球目の119キロ縦に落ちるカーブで空振り三振が良かった。唐川本人も「コース、高さも理想的な打ち取り方ができたカーブだったかなと思います」と振り返った。カーブは縦気味に落としている時もあるように見えるが、「縦のイメージを持っています」とのことだ。

 チェンジアップも0-1の3回先頭の横山聖哉に、1ボール1ストライクから3球目の外角に空振りを奪ったボールが良い抜けだった。

 「(チェンジアップの)投球数自体は多くなかったのかなと思うんですけど、バッターの狙い球によって外せる球だと思うので、そう言った意味ではいいカウントの取り方ができたかなと思います」。

 4回以降、割合が増えたスライダーについては「スライダーもチャレンジ中なので、どんどん良くなって手応えが一応あります」と好感触。

 気になったのが、3-1の4回二死一、二塁で若月健矢に2ストライクから3球目に投げた135キロ縦に落ちるスライダー。もっと多く投げていきたい球種のひとつなのだろうかーー。

 「というよりも、場面によってコースにきっちり投げるだとか、というのを大事にしているので、低めにと思えばそういう球になるというところですね」。

 縦のスライダーは腕の振りで落ちているわけではないのだろうかーー。「そうっすね、特に変えているというか、意識の中でどうするかという感じですね」。

 自身の最大の武器であるカットボールに関しては「軸になるので悪くはないですけど、それベースで次に何にするかという段階で今は考えられている。ベースとしては悪くないのかなと思います」と明かした。

 初回、先頭の廣岡大志に2ボール2ストライクから空振り三振に仕留めたインコースの143キロカットボールは浮き上がっていた。「球自体どうこうというよりも強さを一番大事にしているので、初回に関してはコース、高めだったんですけど、コースにしっかり投げられたのでいい球だったと思います」。

 今季はファームでも一軍でも試合をしっかりと作っている。カットボールが良いことも関係しているのかーー。

 「そうですね、他のピッチャーで言えば真っ直ぐが良いと同じように、他の球の活かし方も変わってくると思うし、そう言った意味ではカットボールは安定して投げられているのかなと思います」。

投球スタイル

 今季の唐川は、8月28日の西武戦では序盤チェンジアップが多かったが、途中からチェンジアップの割合を減らしたり、9月10日のオリックス戦では4回以降はスライダーの割合を増やしたりと、投球の幅が広がったように見える。その時にいい球を選択して投げているのだろうかーー。

 「そこは結構キャッチャーとの共同作業ということで、キャッチャーとの意思の疎通はできているかなと思います」。

 意思疎通や危機察知能力が上がった要因は「経験といったら偉そうですけど、(リリーフに配置転換した18年途中より前)その時よりは長く野球をやっていますし、中継ぎも経験しました。そういったところが活きているのかなと思います」と分析し、「(佐藤)都志也にしても田村にしてもコミュニケーションをとってくれるので普段から話はしやすいので、そこら辺が要因かなと思います。どちらかといったらキャッチャーの要因かなと思います」と捕手陣に感謝した。

 残り試合が少なくなり、負けられない戦いが続く中で先発マウンドを託された。「クライマックスの争いもありますし、本当にみんなで一丸と戦っていくゲームにどんどんなっていくと思うので、その中で先発したら自分の役割をしっかりゲームを始める、進めていくことだと思うので、それだけに集中してやっていきたいなと思います」。

取材・文=岩下雄太 

(Number)

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≪9/24≫


「いつ呼ばれてもいい状態で僕はしっかり準備するだけなので、状態を上げてしっかり呼ばれるように準備したいなと思います」。

 ロッテの中森俊介は、再昇格を目指しファームで腕を振っている。

 9月10日の日本ハム二軍戦、1イニング目の2回が16球中12球がストレート、9月17日の楽天二軍戦でも初回9球中8球がストレートと、立ち上がりは力で押す投球が目立つ。その中でストレートについて中森は「一時期また落ちていたので、それに比べて良くなってきたと思います」と手応えを掴む。

 前回登板の楽天戦では、0-0の2回二死走者なしで吉野創士に1ストライクから投じた2球目のインコース146キロストレートが良かった。「あれはいい球だったと思うんですけど」としながらも、「その後、外の真っ直ぐが抜けてインコースを捉えられているので、そこは精度を高めたいなと思います」と、1ボール2ストライクからセンター前に運ばれた148キロのストレートは納得がいかなかったようだ。

 フォークも良い。9月10日の日本ハム二軍戦、0-0の2回先頭の有薗直輝を1ボール2ストライクから空振り三振に仕留めた4球目の138キロフォークはストライクゾーンからボールゾーンに落ちた。本人も「鎌ヶ谷の時はまっすぐも走っていましたし、いい軌道で落ちてくれたと思います」と振り返った。

 落ち球でいうと、縦に落ちるスライダーも投げている。9月17日の楽天戦の3-1の5回先頭の吉野に1ボール2ストライクから空振り三振を奪った127キロの縦に落ちるスライダーはストライクゾーンからボールゾーンに良い落ちだった。中森は「以前投げていたスライダーですけど、ここ2試合は大きいスライダーを多めに投げていました。それまでは速いカット気味のスライダーを投げていたので、どちらもいい感覚で投げられていると思います」と明かした。

 「この前の楽天戦もスライダーで空振りを取れたり、打ち取れているので、調子が良いからこそ大きいスライダーばかり投げるのではなくて、満遍なくバッターの的を絞らせないように、満遍なくいろんな球種を投げられたらなと思います」。 

投げる体力

 7月18日に一軍登録抹消されてからファームで6試合投げているが、8月6日の西武二軍戦で7回2/3・101球を投げ、8月13日の巨人二軍戦、9月17日の楽天二軍戦では6イニングを投げた。

 中森が一軍で投げていた6月13日の取材で、中盤以降ストレートの球速が落ち、「シンプルにどんどん投げて体力をつけないといけない」と課題を口にしていたが、あれから3カ月近く経過し、“投げる体力”に関してはどうなのだろうかーー。

 「投げる体力は、楽天戦はそこまで良くなかったんですけど、鎌ヶ谷はだいぶ状態が上がっていたと思うし、最後まで球威のある球で押せていたと思うので、その調子を続けられたらなと思います」。

 課題を持ってファームで腕を振る中森。一軍からいつ声がかかってもいいように、準備を続けていく。

取材・文=岩下雄太 

(ベースボールキング)

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≪9/25≫


 試合前に全員をロッカーに集めた。9月21日、4連敗中のマリーンズは本拠地ZOZOマリンスタジアムに戻り、ライオンズ2連戦を迎えた。練習前、吉井理人監督はコーチ、選手、スタッフを呼び集めた。全員集めて話をするのは8月以来だった。ペナントレース残り10試合。チームはイーグルスと熾烈(しれつ)な3位争いを繰り広げていた中で、今こそ話し合いの場が必要だと感じた。

 まずはメジャー通算103勝を誇り、ワールドシリーズなど数多くの大舞台を経験しているダラス・カイケル投手を指名し、チームメートに話をしてもらった。

 カイケルは言った。「野球というスポーツは長いシーズンの中でいいこともあれば、当然、悪いことも起こる。大事なのはボクらが何年か後にこの2024というシーズンを振り返った時にどう思えるかだ。最善を尽くした、いい一年だったと思い返せるかどうか。いいことも悪いことも含めて人生において大事な一年だった、得たものがあったと思えるように、自分たちが一番なのだと自信を持って集中をして、みんなで気持ちを一つにしてやっていく必要があると思う」

 誰もがメジャーでサイ・ヤング賞受賞経験のある左腕の話を神妙に聞き入った。その様子を見渡すと指揮官は続けてネフタリ・ソト内野手を指名した。
 「シーズン終盤の大事な局面ということもあってみんな緊張感はあると思う。当然、疲れもあると思う。ただ、ここはラストスパート。全力で力を出し切ろう。必ず自分たちがクライマックスシリーズ、日本シリーズまで勝ち進むのだと思いながらプレーをしよう」と熱く話をした。

 チームを引っ張る投打の助っ人外国人選手の話が、仲間たちの胸の奥深いところまで響きわたっていく。そんな感覚が空間を支配しているのが分かるような熱い時間が流れた。

 吉井監督はこのミーティングを開いた意図を「みんないろいろと考えてやってくれている。若いチームなのでカイケルやソトという経験豊富な選手に話をしてもらった。最後は結束力と気合。できることは、できることしかない。なんとかみんなで乗り切っていきたいという思いを共有したかった」と説明した。

 マリーンズは9月21日のライオンズに勝利し連敗を止めると、翌22日も勝ち連勝した。ペナントレースも残すこと7試合。今、できることはなにか。なにをしないといけないのか。一人一人が考え、束となって全力で挑んでいく。パ・リーグ優勝の夢はついえたが、まだ目指すべき場所はある。そこに向かって全員で突き進んでいく。後ろは振り返らない。ただ前に向かって突っ走っていく。

(千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)

(千葉日報)

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≪9/25≫


 ロッテ・国吉佑樹は移籍4年目の今季、球団新記録となる24試合連続無失点に抑えるなど、ここまで40試合に登板して、3勝1敗10ホールド1セーブ、防御率1.59と抜群の安定感を誇る。

 今季はこれまでの三振でアウトを奪っていくスタイルからストライク先行で打たせて取る投球にスタイルチェンジし、「そこのテーマがブレていないことじゃないですかね」とこれが奏功している。昨年夏場以降ファームで投球が安定した要因にファームのコーチとの投球の振り返りを挙げていたが、一軍でも振り返りを行っているのだろうかーー。

 「そこまで振り返りというものは誰かが間に入ってもらってというのはしていないんですけど、自分で映像を見たりとかという意味では振り返りというかその試合どうだったか、自分が思っているボールと実際に投げていたボールとのすり合わせみたいなものはやっていますね」。

 チェックポイントについては「打者の反応と自分の投げているボールがどうだったか、自分のボールの投げている感覚と自分の投げている映像をチェック。そこで感覚の大きなズレがないように毎試合確認しています」とのことだ。

 自分の投げている球を確認することがストライク先行の投球に繋がっているのだろうかーー。

 「そうですね、次そのボールが投げる時にどうやって対応しようか、次同じ打者と対戦するときにどういうふうに抑えていこうかなとかに繋がるので、やっていて損はないと思います」。

 投げている球に関して、去年と比べて「強いボールはいっているんじゃないですかね」と話す。「ファウルも取れていますし、差し込んでアウトとかにもなったりしているので、あんまり長打を今年後半打たれていないので、そういう意味でもいいボールはいっているんじゃないかなと思います」。

カットボール

 今季はカットボールがかなり良い。「速いカットボール、緩いカットボールとか自分で色々アレンジしながらやっているんですけど、それなりに自分が投げたいボールと投げているボールがコントロールできているし、特にうまくいっていないなという感覚はないです」。

 カットボール、フォークは強弱をつけているとシーズン序盤の取材で話していたが、映像をチェックする中でこの打者は強いボールを投げた方がいいなど、イメージしてマウンドに上がっているのだろうかーー。

 「ストライクゾーンにある程度投げに行く時と、低めにボール球にしなければいけないケースと色々あると思うんですけど、その中でボールの強さも自分で強弱をつけてやっていますね」。

 今季はリリーフ陣で開幕から一軍で過ごしているのは国吉と鈴木の2人しかいない。「ここまで一軍にいられるんだったら最後までいたいなという気持ちは当然あります。最後までやっているといっても、途中抜けたピッチャーばかりなので、そのピッチャーたちの成績に負けないようにという思いもありますし、みんなで最後にいいシーズンだったなと言えるようになればいいかなと思います」。

 ストライク先行の投球で活路を見出した国吉。クライマックスシリーズ進出を目指すチームのブルペンを最後まで支えていく。

取材・文=岩下雄太 

(ベースボールキング)


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