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今、自分が出来ること。やれること。それを精一杯やっていかなくちゃ!!

コラム記事【4/21~4/23】

2025年04月23日 12時24分51秒 | マリーンズ2025
≪4/21≫


 「一軍で自分の弱いところがはっきり見えましたし、ダメだったところはここでしっかり修正してまた戻った時にすぐに活躍できるように、そういう準備を必死にやっています」。

 ロッテのドラフト1位・西川史礁(青山学院大)は、再昇格を目指し、今は自身の課題と向き合っている。

 青山学院大時代には大学生でありながら、『カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024日本vs欧州代表』の日本代表に選出され、昨年10月に開催されたプロ野球ドラフト会議ではロッテ、オリックスの2球団から指名を受けた逸材。

 ロッテに入団した西川は、落合博満氏、初芝清氏、井口資仁氏といったマリーンズの右の強打者が背負ってきた“6”を与えられた。大きな期待を背負ってマリーンズのユニホームに袖を通した西川は、2月16日からの対外試合の成績は16試合に出場して、打率.403(62打数25安打)、1本塁打、9打点と結果を残し、開幕一軍の切符を掴み取った。

 3月28日のソフトバンクとの開幕戦に『1番・レフト』でスタメン出場すると、1-1の6回無死一、三塁の第3打席、「内側にきたらもう回転で行こうと思っていたのでイメージしていた感じに打てました。初安打が良い場面で打てて良かったです。ボールは両親に渡したいですね」と、有原航平が1ボール1ストライクから投じた3球目のシュートをレフト前に勝ち越しの適時打。これがプロ初安打、プロ初打点、チームを勝利に導く一打となった。

 西川は4月2日のオリックス戦の第3打席にセンター前に弾き返し、ZOZOマリンスタジアムで公式戦初安打を記録すると、翌3日のオリックス戦では、0-2の6回一死一塁の第3打席、エスピノーザが1ボール2ストライクから投じた4球目のカーブを遊安打で、球団新人の最多タイ記録となる開幕からの連続試合安打を5に伸ばした。しかし、この安打を最後に、5試合・19打席安打がなく、4月12日に一軍登録抹消となった。

 2月の練習試合、オープン戦と結果を残して、シーズン開幕を迎えたが、相手投手の攻め方が変わったというのがあったのだろうかーー。

 「インサイドがすごく多いと思って、そこに自分がまず、ハマってしまってダメだった。自分のスイングを、試合を積み重ねていく中で崩されてしまった。そこはしっかりといつきても打てる準備を今はしています」。

 ただ、練習試合、オープン戦を見ていると、開幕直前の3月22日の巨人とのオープン戦では、0-3の5回二死一、三塁の第3打席、船迫大雅が2ボール2ストライクから投じた5球目のインコース143キロシュートをセンターオーバーの2点適時二塁打を放つなど、インコースに対応していた。開幕してからのインサイド攻めというのは、オープン戦の時と違ったり感じたのだろうかーー。
 「真っ直ぐの質の高さは違いますし、それでもインコース捌けていたものがシーズン入って捌けなかったので、今はそこと向き合ってやっています」。

 ファームに合流後、4月18日のヤクルトとの二軍戦で1試合5安打するなど、出場した全試合で安打を放ち、4月20日のヤクルトとの二軍戦でも初回の第1打席に適時打を放つなど2安打。

 ここまでファームでは打率.467をマークしているが、自身の課題を取り組んでいる中で、打てている感覚はあるのだろうかーー。

 「そうですね、自分のタイミングで打ちに行くことが大切だと思うので、まずは差されないタイミングで打ちにいくことが今一番意識しています。その中で、結果を求めてやっています」。

 次回、昇格した時に一軍できっちりと結果を残すため、今はファームで技術向上、自身の課題克服に励む。最後に次回、一軍に上がった時に、どんな姿を見せたいか訊くと、「自分のスタイルを変えずに。上がった時に積極的なプレースタイルでやっていこうと思います」とキッパリ。シーズンが終わった時、この時期があったからこそ活躍できたと思えるような時間にしてほしい。一軍の舞台で躍動することをマリーンズファンは待っている。

取材・文=岩下雄太

(ベースボールキング)

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≪4/22≫


 ロッテの石川柊太が18時からの西武戦(ZOZOマリンスタジアム)に、移籍後初勝利を目指し先発する。

 石川は前回登板4月11日の古巣・ソフトバンク戦は、5回・67球を投げ、3被安打、3奪三振、2失点で勝ち負けはつかずだった。ソフトバンク戦では、0-0の初回一死走者なしで川瀬晃を一塁ゴロに仕留めた外角125キロのカーブ、0-0の初回二死走者なしで柳田悠岐を3ボール2ストライクから空振り三振に仕留めた8球目のインコース128キロのカーブなど、カーブが非常に良かった。

 「基本的にカーブが生命線というか、自分の持ち味だと思います。バッターも変化量が多くて緩急のある球は嫌だと思うので、それが良かったというか、良いのが前提で投げないといけないですし、どんな時でもそれが一番武器である必要はあるのかなと。カーブ、真っ直ぐだけじゃ難しいので、そこからのバリエーションが大事なんですけど、良かったというか、結果取れていたのは大きかったかもしれないですね」。

 0-1の4回先頭の柳田を1ボール1ストライクから投じた3球目空振りを奪ったインサイドの138キロカットボール、0-2の5回一死走者なしで牧原大成を3ボール2ストライクから投じた6球目のインコース137キロカットボールと、左打者のインコースのカットボールも素晴らしかった。

 「そうですね、左に限らず右もコースに投げられていたので、あれが投げられると、真っ直ぐもどんどん後半になっていっても刺されると思うので、そんな感じですかね」。

 気になったのは、前回登板でフォークが少なかったこと。カットボール、カーブで抑えられていたことも関係していたのだろうかーー。

 「ソフトバンク戦で投げていた感じだと、もうちょっと(フォークを)増やしていってもいいのかなと思ってますね。ここから使おうかなという感じだったので、そこら辺は自分のプランより早くというところもあったので、そこは別に何も思わないですけど、カットボールとカーブしか見せていないバッターには今度フォークという流れだった。次の打席とかに投げられるようにあったのかなと。牧原とかはカーブとカットで抑えているじゃないですか、今度次の打席はフォークで攻める流れはあったかもしれないですね」。

 ソフトバンク戦では、投げ終わってベンチに戻った後、佐藤都志也をはじめとした捕手陣とコミュニケーションを取ることが多かった。ここも大事にしている部分なのだろうかーー。

 「やっぱり内容がどうであれ話すことで気づくこともありますし、比較的話さないと自分の意図が伝わらなかったり、向こうがどう思っているか伝わらないじゃないですか。そこら辺はなるべく話したいなというか、話さなきゃいけない。それも仕事の一つなのかなと思うので、そこら辺はそう考えて話しているところではありますね」。

 先発する18時からの西武戦では、今季初勝利を手にし、マリーンズファンを喜ばせたいところ。「いいピッチング、抽象的ですけど、監督、コーチ含め、見てくれているファンの人たちが、安心して見られるようなピッチングが一番大事。安心感が一番先発ピッチャーは大事かなと思うので、そういう安心感を与えられるような、安定感のあるようなピッチングを。見ていてハラハラドキドキしないような展開のままイニングを重ねたいですし、そこら辺を意識したピッチングができたらいいなと思いますね」。チームの勝利、自身の移籍後初勝利を目指し、マウンドに上がる。

取材・文=岩下雄太

(ベースボールキング)

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≪4/22≫


不調だった主将がトンネルを抜けつつある。ロッテ・藤岡裕大内野手(31)は、21日までの直近5試合連続安打中。この5試合に限れば打率・400と好調モードに突入している。その要因とは-。

15日の日本ハム戦(ZOZOマリン)での2安打を皮切りに、前カードの楽天戦(楽天モバイルパーク)でも3連戦で5安打とコンスタントに安打を放った藤岡。22日の西武戦(ZOZOマリン)を前に「状態は上り調子だと思います」とうなずいた。

開幕から出場4試合で無安打の滑り出しで「見ての通り、全然駄目です」と自ら認める不調ぶりだったが、不振の要因を「バットを振りだすタイミングでヘッドが寝てしまっている」と分析。試合前のティー打撃とフリー打撃でヘッドを立てることを意識しながらスイングすることで矯正した。

良化したとはいえ、22日の試合前時点で打率は・241。さらなる向上には何が必要になるのか。「やっぱり打つべきボールを打つべき。単にボール球を見極めるというだけではなく、ストライクゾーンの中でも打つべきじゃないものは捨てる」と事前のデータ分析により、狙い球を大胆に絞りながら打席に立つつもりだ。(片岡将)

(サンスポ)


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≪4/22≫


 打球は大きな弧を描き、レフトスタンドに消えていった。ZOZOマリンスタジアムで行われた4月16日のファイターズ戦。6番レフトでスタメン出場した山本大斗外野手が、六回1死一、二塁の好機で豪快な一発を放った。初球のカットボールをフルスイング。育成枠で入団してプロ5年目。夢にまで見たプロ1号本塁打だった。

 「これまで打ってきた打球の中で一番の感触だったかもしれません。ストレートを待ちにいっていた中での変化球でしたが、泥くさく、おもいっきりいこうと思っていた中でうまく引っ掛かって打てました」

 この攻撃の少し前、好投を続けていた二つ年下の先発・田中晴也投手に約束した。「ナイスピッチング。オレが打って決める」。その言葉通りの先制の一発だった。ただプロ初ホームランにダイヤモンドを回る時、「どういうリアクションを取ればいいか分からなかった」と初々しい一面ものぞかせた。

 「ボクよりも若い子が頑張っているのに、0点。勝ち星を付けることができなかったら申し訳ないなあと、ずっと守りながら思っていた。口だけにならずに約束通りに打てて良かった」とその場面を振り返り、不敵な笑みを浮かべた。

 今年からノートに気が付いたことを書き留めるようにしている。オープン戦期間中に藤岡裕大内野手、石川慎吾外野手と食事をしたのがキッカケだった。「どういう風な気持ちで打席に入っているのか?」と尋ねた。いろいろと教えてくれた。その中で2人は「どういう気持ちで入って、どういう結果になったかちゃんと自分で振り返った方がいい」とアドバイスをくれた。いかに試合の中での気付き、反省と復習が大事かを改めて思い知らされた。だから、打席での考えを忘れないようにいい事も悪い事もノートに書き、試合後、振り返ることを決めごとにした。

 「狙い球とその結果とか打席での気持ちとかを書いています。ホームランを打っても反省しないといけないことはある。打ったからOKとは思っていない」と山本は言う。2軍では結果が出ても、同じ状況で1軍だったらどうだっただろうかと、1軍を想定して思考を回す工夫も行い、出番に備えていた。

 この日の試合前までチームは4連敗。練習前に野手陣がミーティングを行い、「明るく思いっきりやっていこう」と話し合った。そんな厳しい状況の中で若者の一発がチームの雰囲気をガラリと変えた。

 「自分が合流した時に、自分の打撃でチームの流れを変えてやろうという気持ちでいた。まだまだだけど、それくらいの気持ちでいる」と語気を強める。

 昨年はイースタン・リーグで本塁打(19本)と打点(66打点)の2冠王。今年もここまで5本塁打、21打点と抜群の結果をひっさげて1軍に合流した。4月18日には2年目、19歳の寺地隆成捕手も初本塁打を記録。ハツラツとした若武者たちがマリーンズを引っ張っていく。

(千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)

(千葉日報)

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≪4/23≫


 ロッテの高卒2年目19歳の木村優人が22日の西武戦、またも試合の流れを変える素晴らしい投球を披露した。

 0-1の6回に先発・石川柊太の後を受けてマウンドに上がると、先頭の平沼翔太に3ボール0ストライクとしたが、148キロのストレートで見逃し、148キロのストレートで空振りを奪い3ボール2ストライクとすると、6球目の151キロのストレートで左飛。続くネビンに対しても3ボール2ストライクとしたが、6球目の150キロストレートで二ゴロで2アウトとし、セデーニョを三ゴロで危なげなく三者凡退に片づける。

 直後の6回裏に同点に追いつくと、2イニング目となった7回は先頭の外崎修汰に四球を与え、今季9イニング目にして初めて走者を許したが、この後も冷静だった。続く野村大樹に送られ、得点圏に走者を背負うと、代打・栗山巧を149キロのストレートで空振り三振、さらに代打・中村剛也を150キロのストレートで投ゴロで無失点。

 この日も2回・34球を投げ、0被安打、1奪三振、1与四球、無失点で、初登板から5試合・9イニングノーヒットピッチングを継続している。

◆ プロ初登板から5試合・9イニングノーヒット投球

 木村は今季初勝利を目標に掲げ、プロ初登板となった3月30日のソフトバンク戦、4-4の7回に登板し1回を無失点に抑え、直後の8回に勝ち越しプロ初勝利を挙げ、早々に目標を達成した。

 今後の目標について「初勝利を挙げられたので、これからどんどん投げる機会をいただけると思うので、任されたイニングを0で抑えられるように。初登板した次の登板が大事になると思うので、満足することなく腕を振りたいと思います」と話し、プロ2度目の登板となった4月4日の楽天戦も3回パーフェクトリリーフだった。

 「初登板から体の状態が維持できるように調整してきて、マウンドで現れているので、体の状態も今出ている気持ち面もそうですし、そういうところがいいかなと思います」。

 22日の西武戦で初めて四球を与えたが、ほとんど走者を出さずに抑えられていることに関して、「任されたイニングは0で抑えたいという気持ちが第一としてあるので、そこの気持ちをしっかり作ってマウンドに上がれているので、そこが良いかなと思っています」と自己分析。

 制球が良い要因については「体の状態もいいですし、体重移動がスムーズにできているというのが一番にある。グローブの位置だったり肩の位置だったりがいい状態でできている。そこが一番良いのかなと思います」と説明した。

 学生時代から制球が安定していたのか訊くと、「悪い方ではなかったと思うんですけど、それ以上にプロに入ったらバッターと対戦して、よくなっていったという感じですね」と教えてくれた。

 一軍で5試合・9イニングを無失点に抑え、現時点ではマリーンズのブルペンに欠かせない存在になっている。「真っ直ぐもそうですし、カットボール、スライダーもそうですけど、少しは通用していると思うので、そこに自信を持って投げたい部分とまだまだ空振りを取りたい部分があるので、そこをしっかり突き詰めてやっていきたいと思います」と自信を深める。

 「任されたイニングは0で帰って来れるように。マウンドに上がったら責任を持って任されたイニングを最後まで投げ切るくらいの気持ちで。気持ちを抜かずに全力でバッターに向かっていきたいと思います」。一軍のマウンドで成長する右腕がこの先、どんな投球を見せてくれるのか、どんな成長曲線を描くのか非常に楽しみだ。

取材・文=岩下雄太

(ベースボールキング)

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≪4/23≫


 開幕から2週間、背番号「6」の姿はロッテ浦和球場にあった。ドラフト1位ルーキー・西川史礁外野手は4月12日、一軍登録を抹消された。球団の大卒新人としては28年ぶりの開幕スタメンを勝ち取り、5試合連続安打。順調なスタートを切ったが、その後は19打席連続無安打と苦しんだ。相手から厳しいマークを受け、打率は.132まで低迷。苦しむ若者の姿に首脳陣は、一度仕切り直したほうがいいと判断したのだ。

 自分を見つめ直す時間を過ごす西川はこう振り返る。

「一軍で結果が出なくて悔しい思いをしました。一日でも早く一軍に戻って結果を出せるように今は毎日を死に物狂いで取り組んでやっています」

開幕一軍から一転…ぶつかった“壁”

 オープン戦では規定打席に到達しなかったが、4割を超える打率をマークして初のシーズンを迎えた。しかし、開幕すると徹底された厳しいマークにあった。

「難しいところを徹底的に突かれました。それを打ち返さないと一軍では活躍できない。そう思ってむきになって厳しいボールを強引に打ち返そうとして崩れた部分もある。インサイドを突かれて、外に落とされる。もしくはその逆。いつも同じパターンでやられた。歯がゆい想い。悔しい気持ち。この想いを決して忘れて消さないようにしたい」

 そう話し、口元を引き締めた。

 大学時代は春のリーグ戦で3年時と4年時の2度、MVPを獲得した。大学選手権、神宮大会でも優勝に貢献し、日本代表としても昨年3月の欧州選抜戦で2戦連続安打を記録するなど活躍。大学屈指のスラッガーの看板を引っ提げて、プロの門をくぐった。

もがき苦しんだ時間

 キャンプからアピールを続けた。オープン戦も安打を重ね、3月28日、福岡でのシーズン開幕戦ではホークスのエース・有原航平投手の得意球の一つであるシュートを打ち返す勝ち越しタイムリーを放ち、チームの勝利に貢献するなど順風満帆なスタート切った。しかし、やはりプロの壁はあった。開幕からの連続安打が5試合でストップすると、長く暗い出口を見出せないトンネルに入り込んでしまった。

「オープン戦ではしてこなかった配球があった。オープン戦で打ってもシーズンで打てないとなんの意味もない。そのことはもちろんわかっていた。でもオープン戦とシーズンでは色々な事がまるで違った」(西川)

 ファンの期待の高さを知っているからこそ、もがき苦しんだ。打てなかった試合後には室内練習場に籠り、マシン相手に打ち込む姿があった。泣きながら打っている姿を目撃したというコーチもいた。ただ涙を流している事にはあえて誰も触れなかった。首脳陣は気持ちを汲んだ。黄金ルーキーにとってそれほどの挫折であり、悔しさだったということを。

 結果が出ず、辛かった日々を西川は「結果が欲しいと毎試合、思った。自分のスイングが出来なくなって、なかなか結果が出なくて悔しい思いをした。なんとかしたいともがき苦しんでいた」と振り返る。

吉井監督とのやりとり

 課題は明白だ。二軍合流を告げられた時に監督室で吉井理人監督と話し合った。 

「ここまでどうだった?」

 指揮官は尋ねた。

「難しいです。厳しいところを攻められて、そのボールを打ちたくてやっている中で、崩されて打てる球も打てなくなってしまいました」

 西川は率直な思いを打ち明けた。

「その中でどうすればいいかは自分の中で答えはあるのか?」

 指揮官の質問に西川は「はい」と即答した。

「よし。自分の中で思っていること、やることをやって、しっかりと結果を出して、早く帰ってこいよ」

 自分で自分と向き合い答えがあるのであれば、それ以上の注文はない。吉井監督は優しく送り出した。

バッティングの明確な課題

 大塚明一軍チーフ打撃兼走塁コーチは取り組むべき課題の一つについてこう説明する。

「突っ込んでしまっている部分もあるけど間がない。足の着地と同時に手が出てしまっている。ピッチャーの間で打つのではなく自分の間をとれるように。オープン戦とか良かったころはそれが出来ていた。タイミング。タイミングがだんだん遅くなっていた。だから選球も悪くなる」

 このことは、西川本人もしっかりと理解しており、二軍では時間をかけながら向き合っている。

 一軍の試合のなかった4月17日には吉井監督がロッテ浦和球場で二軍戦(イーグルス戦)を視察した。この試合で西川は3安打を記録すると翌18日のスワローズ戦(ロッテ浦和)には5打数5安打と打ちまくった。

「今はとにかく結果と内容にこだわって、毎試合やるだけ。一喜一憂せずにしっかりと課題と向き合っていきたい」

 復調への端緒を掴んだが、西川に浮かれるところはない。

同世代の活躍を刺激に…

 一軍では西川と同年代の若い選手たちの活躍が続く。4月16日のファイターズ戦(ZOZOマリンスタジアム)では、同い年のプロ5年目、山本大斗外野手がプロ初本塁打を放つなど活躍。4月18日のイーグルス戦(楽天モバイルパーク)では19歳の寺地隆成捕手がプロ初本塁打を含む2本塁打と派手な結果を出した。

 他球団ではイーグルスのドラフト1位・宗山塁内野手もプロ初本塁打を記録するなど活躍を続けている。西川は、それらの映像もチェックし、刺激にしている。ただ、焦るつもりはない。大事なのは課題を克服し、成長した姿で一軍の舞台に戻ること。結果を出せる状態を作り上げ、呼ばれることだ。

 西川は「大事なのは戻った時に活躍できること。そのために今、必死に頑張っています」と話し、独特の表現でこう続けた。

「この悔しさを幸せに変えられるように頑張ります」

 順風満帆に見えたプロ野球人生はいきなりルーキーに厳しさを突き付けた。悔しさに押しつぶされそうになったこともあった。しかし、今はすべてを前向きにとらえられるようになっている。

「今この瞬間ではなくシーズンの最後にどんな成績を残せるかが大事だと思いながらやっています」

 いつかプロ野球人生を振り返る時、1年目の春先の出来事があったから今があると思える日が来るように。背番号「6」はガムシャラな日々を送る。

梶原紀章 (千葉ロッテ広報)

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