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知らないことや気になることをいろいろと調べて記録していきます
 




世界最大のスポーツイベントのひとつとしてFIFAワールドカップが挙げられる。FIFAワールドカップの4年のサイクルと生活のサイクルと結び付けているサッカーファンも多いだろう。
この世界中が熱狂するサッカーの試合で最も人々が熱狂するのはやはりゴールシーンだ。従ってやはりストライカーはワールドカップの主役を担う存在だ。そこで改めて各大会の得点王を確認してみた。

ワールドカップサッカー・歴代得点王
http://www.d4.dion.ne.jp/~warapon/archives/sports/soccer_wc_p-rank01.htm

2002年大会でのロナウド(ブラジル・8得点)の活躍ぶりはまだ鮮明に覚えている。1970年大会のゲルト・ミュラー(ドイツ・10得点)は伝説のプレーヤーとして有名だ。しかし1大会での最多得点は1958年大会でのジュスト・フォンテーヌ(フランス)の13得点である。このジュスト・フォンテーヌはあまり馴染みがないので調べてみた。

ジュスト・フォンテーヌ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%8C

1958年に開催された第6回ワールドカップ・スウェーデン大会で6試合に出場したが、当初はスタメンではなく控え選手に過ぎなかった。ところが急遽スタメン入りするや6試合全てにゴールを決めるという八面六臂の大活躍を見せ、2度のハットトリックを含む13得点を挙げて得点王となる。
これほどの彼の活躍にもかかわらず、フランスは準決勝でペレを擁するブラジルに2-5で敗れ去り、惜しくも優勝は出来なかった。しかし、3位決定戦では前回優勝国の西ドイツに彼の4得点を含む6-3のダブルスコアで圧勝を収め、見事3位の座を確保した。
後に西ドイツのゲルト・ミュラーが2大会通算14得点、ブラジルのロナウドが3大会通算15得点を記録したことにより、彼の得点記録は通算ゴール数でこそ両者に抜かれたものの、1大会最多得点のワールドカップレコードである13得点は現在も破られていない。
因みに「全試合ゴール」の記録自体は既に第4回大会のアルシデス・ギジャが達成していたが、ギジャの場合は変則形式による全4試合(4点)なので、彼の成し遂げた6試合連続得点の凄さは些かも色褪せることはない。その後「全試合ゴール」を達成したのは第9回大会のジャイルジーニョ(7点)のみである。
しかし、その後は度重なる負傷のため第7回ワールドカップ・チリ大会には出場できず、1962年7月に28歳の若さで現役を引退した。引退後は指導者となり、1967年にはフランス代表監督も務めたが、2試合連続敗戦の後更迭された。さらにパリ・サンジェルマン、トゥールーズ、モロッコ代表の監督を務めた。その後はトゥールーズでスポーツ用品店を経営している。


名選手伝説ミニ ジュスト・フォンテーヌ
http://www7.ocn.ne.jp/~saka/meisenmini4.htm

当時はさほど騒がれなかったと本人は語るがフォンテーヌのこの記録は多くの運に助けられている。
大記録達成は58年、23才のとき。代表入りはその2年前だったが何と大会までに代表に出たことはたったの2回しかなかった。
当然本大会でも控えの予定だったのだが大会前夜になってルネ・ブレアがケガをして急きょ出場となったものだ。
本大会では、「ナポレオン」と呼ばれる英雄レイモン・コパの独創的で絶妙なアシストから初戦のパラグアイ戦でいきなりのハットトリック、決勝進出はならなかったが、3位決定戦では西ドイツ相手に4点を荒稼ぎした。
この13点のうち、PKによる得点が一つもないのは驚嘆に値する。
モロッコ生まれの俊敏な選手で、スピードをいかしてゴールに真っ向から向かっていくプレースタイルが災いしてか、ケガが多く、2度の足の骨折に泣かされて29才で引退した。
フォンテーヌの記録が取り沙汰されるたびに、そんな名誉に値するほどの選手ではなかったという者もいるが彼がそれを成し遂げたのは紛れもない事実であり、そのことは彼の評価を高めこそすれ貶めることは決してないであろう。


彗星のように現れ得点記録を塗り替えるような活躍であれば現在なら大騒ぎになると思うが、1958年はまだ世界は穏やかな時代だったようだ。
半世紀前ではサッカーのスタイルが現在とは異なるので、この13点という記録を現在の得点記録と直接比較するのは無理があるように思う。しかし今後1大会での10点以上挙げることはなかなか考えられず、すなわちジュスト・フォンテーヌの記録は未来永劫残る記録となるだろう。もしフォンテーヌの記録が更新される日がきたら、多くの人にこのブログ記事をみてほしい。

さて、気になるのはジュスト・フォンテーヌの得点シーンだが、ニコニコ動画で見つけることができた。



得点シーン集だから当たり前だが、抜け出すスピード、ボールの受け方、そしてシンプルかつ確実にゴール枠を捉える得点感覚はすばらしい。
そして背番号17というのが控え選手だったことを表している。この映像は後世まで伝えよう。



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