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Toshiが行く

日記や趣味、エッセイなどで描く日々

再開

2020年05月22日 05時06分05秒 | エッセイ
                
                  白水ダム



    このダムは大分県竹田市の、のどかな里山の奥にポツンとある。
    高い堤防から豪快に放水するダムが男性的とすれば、
    この白水ダムは妖艶な女性のように「日本一美しいダム」と言われている。
    だが、写真のように見上げた角度だと結構荒々しい。
                              (2018年6月撮影)

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待ち望んだメールだ。
「6月1日からレッスンを再開します」
ミュージックスクールの先生から届いた知らせに心が弾む。
経営者でもある先生は、緊急事態宣言の延長に伴い
5月いっぱいスクールを休業せざるを得ず、
また自らのライブ活動も自粛を余儀なくされていた。大変だったろうと思う。 
ようやく個人レッスンのみの再開にこぎつけるわけで、
先生のみならず生徒一同も「さあ、思う存分歌うぞ」といった気持ちに違いない。

    スクールに通うようになったのは70歳の時。もう7年になる。
    少し打ち明け話をしよう。
    このブログに書いた短編小説「ビートルズ やるよ!」。
    その冒頭に登場した孫のトシ。
    この子は小学5年生の時からスクールに通い始めた。
    この小説で、こんなことを書いている。
    「トシが通っているミュージックスクールは、
    生徒たちの練習の成果を披露する
    発表会を年1回ライブハウスで開いている。もちろん欠かすことなく、
    トシのギター演奏を見、聞きに行く。すると、何だかうずうずしてくるのだ。
    『俺もビートルズを歌いたい!』そうなるのだ。
    今にもステージに駆け上がりそうになる」
    そう書いている。小説では、それでカラオケに通い始めるのだが、
    実際はトシにはもちろん、家人にも内緒でスクール通いを始めたのだ。
    つまり、スクール通いのきっかけを作ってくれたのは、
    孫のトシということになる。
    同時にカラオケ通いも……これがノンフィクションである。
              
後に発表会でトシがギターを演奏し、僕がビートルズの「Something」を歌い、
1つ上の姉、この子も短編小説や「『いいね』の親指」など
ブログでしばしば登場しているが、この子ともステージで
デュエットした。これもその通りの事実なのだ。
ええい、もう。ここまで言うと、これも言ってしまおう。
多分そう思われているだろうが、カラオケ店での孫たちとのビートルズ、
これはさすがに無理。僕の夢物語だった。

    ただ、孫と一緒にステージに立つ。こうしたことが出来るのも先生のお陰。
    僕にとってかけがえのないミュージックスクールなのだ。
    3月初めに予定されていた発表会は中止になった。
    同じ月の月末に予定されていたライブも辞退した。
    いずれもコロナウィルスの感染拡大のためだ。
    だから、もう3カ月もレッスンに行っていない。
    少々うずうずしているところに「再開」の知らせだ。
    さあ、どんな歌を練習しようか。
    ブログ仲間の「ゆっくんさん」、何かいい歌ありませんか。

それからもう一つ。小説では死んだことになっている僕は、ご覧の通り健在。
高校3年生の孫娘とデュエットする可能性は残されているわけだ。
今は受験勉強で大変だろうから、大学に入ったら……。
楽しみにして、レッスンに励むとしよう。