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夢咄司録

あぁー 夢は大空駆け巡る

4chメモリーキーヤーの作成 jh1agl

2014-03-25 22:08:19 | アクセサリー

4chメモリーキーヤーの作成   jh1agl

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ヘッドマイクアダプター2の作成が完成し、運用に供せるようになったら、またまた半田付けの時の臭いが恋しくなって、未作成キットの持ち合わせの中から作成に手頃な4chメモリーキーヤーを作成したので作成記としてまとめた。
作成動機
あまり手が込まないで出来そうなもの。
普段役立ちそうなもの。
などを頭の隅のおいて在庫のキット類を見ていたら、作成に手頃な4chメモリーキーヤーのキットを見つけた。
机の引き出しの奥に眠っていたキットの部品袋の中の回路図を見たら、文字か滲んでいて良く読めない箇所が多かった
部品数も少ないし作ろうかなと思って部品点検をしたら、このキットの中にはプリント基板が入ってなかった。
だいぶ前に買った物だったので、当時の事を思い出してみた。
プリント基板はCQ誌の付録についていて、部品類だけがキットとして販売されていたのだった。
早速、このプリント基板の添付されていたCQ誌を探した。
分かりやすいようにとしまった記憶はあるのだが、どこにしまったか思い出せない。
結局、本棚、押し入れの中の段ボール箱を片っ端から探した。
こういうときに限って、なかなか見つからなかった。
もう、あとはここしかないと本入れ専用のプラケースの中を探したら、「秋月電子のキットを作る2009」や「自作電子回路テキスト」などと一緒に工作関係の本をまとめて格納してあった。これが思い出せないのだからぼけてきている。
該当のCQ誌は、2008年の6月号だった。
その巻末に基盤が添付されていた。これでキットの部品が全部揃った。
回路図も読みやすく大きな図が表記されていた。
この号には、詳しい作成記事の他、この装置の使用方法まで詳しく載っていたので、まずはよく読んだ。
なかなか、良い機能がついている。

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このキットの魅力

キーヤーとしての機能の他、受信練習用に1万5千を越す局名の発信機能がついていることだ。
そして、そのスピードもLOWからHIGHまでコントロール出来るようになっているので受信練習にはもってこいある。
A1通信の受信練習にはうってつけの機能だ。本を読んだら作る意欲がますます強くなった。
いざ、作るとなるとまたまたこのプリント基盤を収納するケースの悩みが頭をもたげてきた。
確か、CQ出版主催でこのキットのケーシングコンテストが開催され、その結果を誌上で発表されたことを思い出した。
ケーシングはさておき、まずは作ってみてから考えようと作成を優先することにした。

回路の組み立て
プリント基板への部品の取り付けは、部品数は40点ばかりなのですぐに出来た。
DC12vの外部電源を繋いで、この装置の機能を試してみた。
・送信速度の変更
・送信機への接続
・メッセセージのメモリ機能、4ch
・メッセージの読み出し
・メッセ維持の繰り返し送信
・メッセージ送信の即時停止機能
・メッセージの消去
・長すぎメッセージ時の表示
・モニタブザーのオフ
・パドル入力の記憶オフ
・バグキーモードの設定
・コールサインの自動発信
などを確認した。全て良好だった。

確認作業中に気づいたこと
①コールサインの自動発信について
・ブザー鳴動方式だと周りにも響きうるさいから、イヤホーン受信に切り替える機能が欲しい。
・練習用としてどこでも持ち運びできるようにするため、内部電源方式への切り替えが欲しい。 ・イヤホーン方式で受信した場合は、聞きやすい音量になるよう音量調整ボリュームが欲しい。

等の改造要望が出てきた。

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欲しくなった機能の追加
電池の内蔵
電池専用にするか、外部電源と内部電源の両用にするか迷ったが、両用を意識して、元の回路に電池を接続してみた。
・単三2本(3V)では動作せず。
・単三3本(4.5V)で動作。電池ケースが3本用は無い。
・単三4本(6V)で動作。電池ケースは有。平面4本は手持ちなし。収容スペース大
・006P(9V)動作良。収容スペース小さくて良い。
電池の選択条件として、バッテリーの収容スペースから考えると単三3本と4本はスペースが大きくなるので不向きと考え、小型化を狙って006Pにすることにした。
・入力切り替えスイッチを採用して、外部、内部切り替えを可能にする。

音声の聞き取りのイヤホーン化
ICの6番ピンから800hzの音声が出力されているが、そのままイヤホーンに繋ぐと音量がありすぎるので、50kΩのボリュームを付けて絞り込みをする。
メモリスイッチ1を押下しながら電源オンにすると、ブザー音オフ機能があるが、この機能は、メッセージ送信にのみに有効なため、その他のガイドメッセージ出力時等は機能しないため、練習用コールサイン出力時は、ブザー鳴動してしまう。
ブザーカット釦が必要なことが分かったので、ブザー音の有効、無効を選択するスイッチを取り付ける。
この機能の追加で、練習用としてのどこでも使える装置となる。

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ケーシングの悩み 1

工作の終盤で何時も悩むのはケーシングだ。
今回も、このプリント基板や付加部品が旨く取り付けられ、コンパクトでメンテナンスもしやすく、操作性が良く、見栄えも良い物を作ろうと思うとなかなか良いケースが見つからない。
秋葉原のケース専門店に行けば、形や大きさもある程度欲しい物に近い物が選択出来るが、自宅にある物では、なかなか良い物に巡り会わない。
今回は、このキーヤーで受信練習をしたい。
外部電源だとどうしても扱いにくいから、小型に作って電池で動作させどこでも練習が出来るようにしたい、
その希望が段々強くなり、箱探しはあきらめて、以前から何時かはやろうと思って買い置きしてあったアクリル板でケースを作ってしまおうと考えた。

ケーシングの苦労

アクリル板は3mm厚の物が3枚有ったが、パドルジャックやイヤホーンジャックの止め螺子の部分の長さが短く3mm版は厚すぎる。
厚さ2mmの物を探したら1枚あったので、これを使って作成する事にした。
2mm板は18cm×32cmの物が1枚しか無かったから、切り出し方を慎重に考えてデザインした。
・操作しやすいよう部品の取り付け位置決めや、部品同士の接触のない配置を検討した。
・内部電池の取り付け位置によるケースの大きさ(巾や厚み)を検討した。
 小型にするため、電池(006P)はプリント版の裏側配置とした。
 電池をプリント基板の横置きならば高さは2cmでよいが、下置きだとこれにより高さが2cm増える が平面面積が小さくなるようにした。
・ケースの面にあたる部分を必要数切り出した。
・取り付け部品位置をマーキングしドリルで穴開けをした。
・電池切れ時に内蔵電池を簡単に取り替えできるような開閉の工夫をした。
・メモリーキー1~4の上面板への取り付けの工夫
 元々の配置は、プリント基板に密着型のスイッチなので,これを箱の外部から操作できるようにする には、押しボタンの釦部が長いものにするか、押しボタン部を延長するしか無い。
 そんなスイッチの購入が難しいこととか、釦延長の工作が面倒なことなどがある。
 そこで、基盤と上面ケース版の長さに合いそうな押しボタンを探して付けることにした。ジャンク箱 内には手頃な物がなかった。
 以前、DIY店で小さな押しボタンスイッチを見かけたことがあったので、早速お店に行ってみた、 基盤部から上面版までの長さ13mmあり、それに合うスイッチが見つかったので採用した。
 このスイッチと基盤の接続を検討した。
 上面版にスイッチを固定して下部端子からプリント基板までを電線で接続するか、基盤にスイッチ端 子部を固定にして取り付け、上面板の穴開けは位置合わせして開けるか検討した結果、基盤固定型が 良いと判断した。
 いろいろ検討した結果、基盤に取り付け自立型に出来たことで、取り付け後の見栄えも良くできた。

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ケーシングの悩み 2
電源の切替えとイヤホーン使用時のブザーオフ)
外部電源と内部電池の両用を可能とするため、電源の切り替えスイッチの取り付けが必要になった。
スイッチをトグルスイッチにすると、横付けの場合は横に飛び出し横幅が広がるし、引っかけて誤操作につながるので、スライドスイッチにする事で、スペースの小型化を計りたかった。
手持ちの小型スライドスイッチを使うことにしたが、そのスイッチの取り付けに悩んだ。
取り付け場所を側面板にした場合は、スイッチの取り付けが螺子2本なのでその小螺子の手持ちがなかった。
また、この螺子が小さな物なので取り付けも難しいと考えて、プリント基板密着(貼り付け方式)にする事にした。
いろいろ悩んだあげくに両面テープで基盤の端に接着し、切り替えスライド部のトップだけを外側に飛び出すことで操作性や見栄えの良さを確保した。

ケースの組み立て

ケース板の切り出しを行い、部品の取り付け穴をドリルで開けて全て旨く取り付けられたのでケース状態にくみ上げる事にした。

ケース作成での失敗

ケースを作る上でもいろんな事象が出ることは承知していたが、こんな失敗が出るとは思っても見なかった。
・ケース板の接着での失敗
部品も旨く取り付けられたので、まず前横、前後の板の接着に作業に入った。
接着剤はアクリル樹脂専用接着剤を使った。
この接着剤の箱の中には、接着剤(液体)吸い上げ用のスポイトが添付されていた。
このスポイトに接着剤を吸い上げ、接着しようとしたら液だれがおこり、側面板(ボリュームとイヤホーンジャック取り付け済み)にかかってしまいアクリル板が汚濁してしまった。
アクリル板を使ったからにはスケルトンの良さをだそうと思っていただけにショックだった。
そんなことをしていると、アクリル接着剤のビニールの蓋がたが「ポンッ」と飛び上がった。
揮発性が高いため瓶内の圧が上りはじけたのだった。こぼしそうになった
取り扱い注意と示されていたのを見落としていたので慌ててしまった。この接着剤の瓶の開け閉めは要注意だ。
汚濁してしまったアクリル板と同じものをもう一枚作り直した。
この方法だと、また同じ事が起こってしまいそうなので、接着剤を変えることを考えてみた。
瞬間接着剤(ゼリー状)を使ってみることにした。
この接着剤は、液だれの心配はないが接着時間がどのくらいか試してみた。
切りくずを用いて実験してみた、接着して10分ほどして状態を見てみると、接着はきちんと出来ているが、接着時に揮発した溶液の白い濁りが接着面付近にこびりついていた。この方法もだめだった。
他に方法はないかと思って考えたら、ホットボンドがあった。
これは接着後に白濁などはないが、塗布するときには熱源で接着棒を溶かしてピストン状に押し出すことから、細めのものや、細かい部分の瀬着には不向きだった。
結果、溶剤の過多や繊維状の残糸が出て良くないのでやめた。

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アクリル板工作のノウハウ

アクリル板工作についている梱包のフィルムの下に、板の切り方や、接着の方法についての説明書きが織り込まれているのを見落としていた。
その中には、注射器を使った方法が示されていた。
接着面の部分の双方をしっかり当てておいて、少量の接着剤をそこに流す。
溶液は毛細管現象で、しっかり浸みこんで5分くらいでしっかり溶着出来るという。
これなら、細部の微妙な接着も出来そうだ。
早速、DIY店に行って購入し実験してみた。
接着面は、しっかり充てて押さえていても旨くしみ込み接着できた。

「おぉー、これだ。これだ。」
アクリル板の工作にもいろいろな方法があるものだ。
そんなこんなでアクリル板工作も完了した。
出来上がったケースを見てみるとスケルトンなので、中身が見えて楽しい。
スッキリ感もある。
と言っては見たものの、実は
・接着剤の流出での若干の汚れ
・面取り作業時に、右側面のアクリル板に傷を2カ所付けてしまった。
などの失敗をしてしまった。
もう少し丁寧な作業が必要だ。
どこかで聞いた「いい仕事をしてますね。」の言葉をもらえるようになるにはほど遠い。
結果が惜しまれるが仕方ない。
比較的旨くいったので良いことにしよう。
出来上がったこのキーヤーを触るのが楽しくなってきた。
この楽しさが、トンツーの受信力向上に役立つように使っていきたいと思う。
ケーシングにはケーシングのいろんな工夫やテクニックが必要なことを大いに体験した工作だった。

電子工作より、アクリル板工作の方がよほど難しく、また時間も掛かった。
これからの工作も、 トントン ツーツーとスマートにできるようになりたいと思う。

2012年 8月11日(土))にJQ1YRBの掲示板に掲載した記事を再編集して掲載


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