430MHzデルタループアンテナ5エレの設置 JH1AGL
先日、強風疲労破損で磁界ループアンテナ3号機を下ろした。
そのアンテナの上がっていたベランダを見ると、アンテナの無い伸縮ポールが寂しげに立っている。何かものたりなさと寂しさを感じた。
そんな時シャックの隅の棚陰に、2年前に移動用に作ったデルタループアンテナ5エレがあるのを見つけた。
移動では地上高4mで、方向手動でしか使ってなかったのでビーム方向を変えられる環境での使用に興味を感じ、このポールに取り付けて見ることにした。
アンテナの紹介
このアンテナは、DIYで園芸用アルミ線4mmを見つけた事から製作した。
ブームは、電磁干渉を少なくするため、塩ビ管PV20を用いた。
またポールの電磁干渉を防止するため、リフレクタの後ろで支える構造にした。
最初、3エレと思って作っていたが、CQ出版のアンテナ作成本を参考に5エレとした。
当時のこのアンテナの交信状況
このアンテナを使って、小貝川の土手からCQを出したが、なかなか応答が無く淋しい思いをしていたら、アイボールしていた先輩が、富士山ビームで呼んでみたらとのアドバイスをしてくれたので、その方向に向けて呼んだら町田市の局と交信が出来た。
ほか、アンテナを少しづつ回しながら呼んだ結果、近間の局との交信のほか、埼玉の堂平山の局と交信することが出来た。
やはり、ビームが効いているためか、単にCQを出しただけではなかなか相手局と出会うことが出来ないことを実感し、徐々に使用頻度も落ちお蔵入りしていたアンテナである。
だが、もし、高さもありビーム方向が変えられたら。という、IFが頭をよぎりベランダに設置してみることにした。
デルタループ5エレアンテナの自宅ベランダ伸縮ポールへの取り付け
このアンテナを、磁界ループ(ビーム方向変更可能)を取り外した後へ取り付けることで、ビーム変更が出来るので好都合である。
早速取り付けてCQを出してみた。が、ウィークディの日中の為か相手局の応答は無かった。
ビームが効いてため待ち局との方向違いを考え、MOB用ホイップとこのアンテナとをすぐ切り替えて出られるようアンテナ切替器をつけてCQコールすることにした。
だが、それでもその時はCQに対する応答は無かった。
その夜になってCQコールしたら、クラブメンバのJH1OFLさんの応答があり交信した。
事情をお話ししたら、東西南北に一周の状態での受信強度の計測について、快く対応して頂けることになり貴重なデータを得ることができた。
OFL局(当局からハムログで8Km:)八木ビームは当局方向に固定しノンプリ状態。
AGLの状態 出力5w アンテナ地上高7m SWRは、送受信機直前で1.15
アンテナ方向 南から西、北、東、南に回転。
測定
方 向 OFL局Sメータ 受信状況
南 7 音声良好
南西 9+30 〃
西 0 ノイズ混じり、??
北 0 信号感じる程度
東北 5 音声良好
東 0 全く入感無し
南東 0 信号感じる程度
南 5 ※ 音声良好
※ 最初の南と回転後の南の信号強度の差は、モータードライブの方向表示と実方向とのズレにより出たと思われる。
結果
このデルタループ5エレは、ビームがしっかり効いている事が分かった。
ロールコールなど、ローカル各局と交信の際は、モービル用ホイップのような単一型の方が良いことがはっきり分かった。
あとがき
昨日はクラブのロールコール日であった。出力5Wでこのアンテナを南西にビームを向けてオンエアしたところ、2局(近距離)とは問題なく交信出来たが、北方面からオンエアされたJH1WQV/1さんのリポートでは51と信号は弱く、当局が北に振ったら53となり問題なく交信して貰えた。
5エレのビームの指向性の強さをしみじみと実感した交信であった。
やはり、430MHzで遠方との交信を求めないなら、ホイップアンテナでも良いかなとの思いもあるが、ローカル局でも3エリア方面と交信している局があることを考えると、20エレスタック20mハイなどとFBなアンテナへの憧れは禁じえない。
計測にご協力頂きましたJH1OFL局様、ありがとうございました。
JH1AGL 73
ツインデルタループだったんですね。
ツインだと50Ωに近くなり直接給電OKだと思ったんですが、Uスタブのようなものが・・・?
さすが何やら一工夫されてらっしゃるようですね。
50MHzのノイズ対策にループ系アンテナをと思ってましたが、ツインデルタを試してみたくなりました。
かなり大きくなりますが5エレでこの切れ味ですから、無理して八木をスタックするより効果的かも知れませんね。
また続編を期待しております。
アンテナ作成とその実験は楽しいですね。
ご指摘の通り、スタブを入れてます。
ツインデルタループは1エレなら50Ωなので直接給電でOKですが、多エレにしたため、給電部のインピーダンスを50Ωに合わせるためヘアピンマッチにしました。
これでバッチリとSWRは1.0近くに落ちました。
調整は、このスタブの長さも有りますが、各エレメントの位置調整でSWRが変化しますので、その調整を含めもの作りの楽しさを大いに味わう事が出来ました。
このアンテナの切れの良さは、ツインループと同じような特性で、こんな5エレですが、その後作った430ツインループ10エレスタックなどと同じように、ビームが意外とシャープなのを今回の測定で知りビックリしてます。
今後も、交信結果を記録して評価していきたいと思います。
ありがとうございました。
(≧∇≦)
また、7MZでも拾って下さいませ…。
コメントありがとうございました。
交信も楽しいですが、アンテナ作りも”またまた楽し”です。
自分で作ったアンテナで交信出来ると、その交信の思い入れは一塩です。
お暇が出来ましたら、アンテナ作りにも時間をあてて楽しまれては如何でしょうか。
ありがとうございました。
恐らくラジエター単体としては一番ゲインがありそうですが、アナライザーや電界強度計が無いので特性がイマイチ分からずです。
またロールコールで宜しくお願いします。
いつか運用実績も教えて下さい。
このところロールコールも不出続きで失礼してます。
アイボール出来た折りにでも見せて頂けたらと思います。
よろしくお願いします。