××××は飲み物です

「ゴールデンスラバー」を観るくらいだったら「魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st」を見たほうがよいです。

傷だらけの男たち(原題・傷城)  2007年7月7日公開

2007-10-27 | よくわからない映画
 ここは都内の某所にあるハプニングバー…でなく、

 「お客様が帰られる時間が閉店時刻です」

 をモットーにNYに娘がいる(だったと思う)ニューヨーカーが経営しているオサレなバー。

 働いている従業員の俺らから言わせるとぶっちゃけ迷惑なんですけど。

 終電なくなったら、自転車で二時間かけて帰らないといけないし…。

 とボヤいていると、いつもお客さんの言葉に耳を傾けている常連のお客さんが呼びかけてきました。

 いつもいるのに名前を覚えていないというのはサービス業の従業員としては終わってますけど、台風でお客さんも少ないし耳を傾けてみましょう。


 カラランッ!(水割りのグラスを傾ける音)


 「いやー、今度さっき観た映画のリメイクの主役をやるんだってねぇ」
 「うん…」
 「ぶっちゃけ、どうよ?」
 「いや…、微妙だと思うんだけど…」
 「だよなぁ…。お前がやる役って、窪塚弟だろ?」
 「間違っているし! 金城武だってばよ!」
 「うん、その松田翔太だけどさ?」
 「(突っ込みを諦めて)うん…」
 「何で飲めないのに、酔っ払いの演技やっているんだろね?」
 「お前、最初っから映画観てないのかよ? 恋人が死んだショックだよ?」
 「ああ、そうだったの? 水割りしか飲まないのに何でビアガールと付き合っていたんだっけ?」
 「それは、ビール会社のタイアップという大人の事情だよ?」
 「ビアガール女の部屋にあったキャラクターグッズは?」
 「大人の事情…」
 「不自然なコンビニのカットは?」
 「スポンサーの事情…」
 「香港警察の公用車がトヨタのプリウスだったのは?」
 「それもスポンサーの事情…」
 「ケータイがNOKIAだったのは?」
 「スポンサー…」
 「EDテーマは?」
 「配給会社の都合…」
 「EDロールのカラフルなうざい広告は?」
 「香港映画にお金が集まらないので、リメイク権だけを売ってもお金が集まらないという大人の事情」
 「そうか…。TVって広告だらけでウンザリするから見なくなったんだけど映画までこうなっちゃうというのは…」
 「うん、嫌な世の中になったもんだよ…」
 「で、ここまでが前フリだけどさ」

 「長ぇよ!?」

 「トニー・レオンってさ、いい奴なの? 悪い奴なの?」
 「悪いと思う」
 「だよなぁ、自分で人殺しておいて金城武に捜査を依頼するというのは…」
 「酔っ払っていたんじゃないの?」
 「酔っていたの金城武なんだけど」
 「そうか、金城武って探偵免許ないのに何で探偵できるの?」

 「香港ではよくあることです」

 「じゃあ、しょうがねぇや。嫁をずっと睡眠薬で寝かせていたのは?」
 「女優のスケジュールの都合がつかなかったんじゃないの?」
 「だよなぁ、いくらなんでも自分の嫁を家ごと焼き殺そうとするのは頭悪いと思うし…」
 「たぶんねぇ、香港映画にありがちなことなんだけど現場で即興で脚本を書いているから辻褄があわなくなるんだよ?」
 「うん、男達はやたらナルシストだったし。ミステリーとしても…」
 「アニメの名探偵コナンのトリックのほうがよく出来ているしね」
 「何でこうなっちゃったんだろ?」
 「キャメラマン出身の監督にありがちな『自分の映像に酔っている』というのが問題なんだと思う」
 「うーん、キャメラワークは凝っていたとはいえ肝心の役者の演技に迷いが見えたね」
 「これを今更リメイクしてもさぁ…」
 「まぁさ、そんなに落ち込むなよ?」
 「うん…」

 「楽しみにしているよ? ディパーテッド2」

 「だから違うって」


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